鎮魂歌は歌わない
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娘を惨殺されたワイリーは友人のレオンとともに犯人への復讐を誓うが、 犯人グループはどうやら極秘任務に従事する政府職員のよう。 困難な出来事を1つひとつ乗り越え、犯人に迫るワイリーだが…。 ハードボイルドとして紹介されているが、そういう読後感ではなかったです。 たくさんの血が流れ、たくさんの人間が死にますが、これはドタバタ活劇です。 ストーリーに厚みがないし、登場人物の「顔」がいまひとつ浮かびません。 ★3つが精いっぱいです。 | ||||
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“復讐”をテーマとした、ハワイ人の血を半分ひく、ロノ・ウェイウェイオールのハードボイルドなデビュー作。 主人公の‘おれ’ことワイリーは、妻子と別居して以来、ポーカー賭博や麻薬密売人の恐喝などをして荒んだ生活をしていた。だが、ある日娘リジーが、モーテルで惨殺死体となって発見される。彼女は娼婦まがいの仕事をしていたようで、どうやら客に殺されたらしい。怒りと悲嘆で目覚めた‘おれ’は、娘を殺した犯人を見つけて、この手で落とし前をつけてやると決意する。ここからストーリーは、‘おれ’と犯人フェルナンドの視点が交互に重なって展開されてゆく。 ‘おれ’は、裏社会に通じる旧友レオンや、刑事サムの協力をあおぎながら、徐々に事態の核心に迫ってゆくが、やがて見えてきたのは、フェルナンドと、また彼と行動を共にする者たちが、想像を超えた巨大組織とつながっていることだった。 本書は全編にわたって、ごく短い章立てで、独特のキレのいいタフで非情な語り口で、なおかつブルージーな雰囲気を醸し出している。最近にないストレート勝負のハードボイルドの快作と言えるだろう。ただ人物が、何の紹介も無く次々といきなり登場してくるので、面食らうと同時に冒頭の「主な登場人物一覧」を何度も見なければならなかった。 | ||||
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アメリカ・サンフランシスコ生れで現役教師を勤める傍ら執筆を続ける新鋭作家ウェイウェイオールが2003年に発表した処女作にして翌年のアンソニー賞最優秀新人賞の候補作になった注目の力作ハードボイルド長編です。 本書の主人公ワイリーは妻子と別居して暮らし、ヤクの売人を脅して金を巻き上げる事で日銭を稼いでいる自堕落で無頼な生活を送っていたが、長らく会っていなかった娘がモーテルの一室で惨殺死体となって見つかった事件を契機に目覚める。彼は旧友の二人、裏社会の顔役レオンと刑事サムの力を借りて、娘を殺した娼婦を狙う異常殺人者への復讐を誓う。やがて犯人の手掛りを追う内に、先々で証拠を消す為に証人となる者たちが次々に殺されている事実が判明し、犯人が想像を絶する巨大組織の庇護のもとにある事が浮かんで来る。 本書では最初から殺人犯人の視点から見た物語が、追い掛けるワイリーの行動と交互に描かれますので、謎解きミステリーの興味や意外性はありませんが、他にたくさんの読み所があります。ワイリーは復讐の鬼と化しますが生来の性格の故にか左程硬く重苦しい雰囲気にはならず、レオンの部下のエルマーを相手に惚けた会話をしたり、哲学的なギャグを飛ばして独白したりと思わず頬を緩ませてくれます。取り分け心が惹かれるのは肝が据わっていて情に厚いコールガールの女たちが、ワイリーに抱擁は勿論のこと文字で紹介するのが躊躇われる行為を惜し気もなくサービスして慰めてくれるシーンです。結末が近づくと緊迫感が盛り上がり、派手に拳銃がぶっ放されるショッキングで非情なシーンが展開します。レオンは負傷しているワイリーに犯人とのサシの勝負を任せる男気を見せ、気迫に満ちた対決シーンが魂を揺さぶります。復讐を遂げた後も娘を喪った失意と後悔から虚無感を漂わせるワイリーが気力を奮い起こして再び新たな標的に立ち向かう次回作の紹介を楽しみに待ちたいと思います。 | ||||
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