パーフェクト・ゲーム
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
パーフェクト・ゲームの評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
パーフェクト・ゲームの総合評価:
8.67/10点 レビュー 6件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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さてそんなわけで年末近い秋の終わりから冬の初めにかけて、出版社はひとやすみ傾向にある。何が言いたいかというと、ぼく個人としては新刊という縛りから解放される期間なのだ。だから何が言いたいかというと、古い未読本(積ん読本?)を読む時間に、ぼくの大切な余暇を費やすことができる季節なのである。ということで、この作品を皮切りに古い作品を、ぼくの雑然とした書庫から漁って取り出す。その取り出した作品たちがこのマイロン・ボライターシリーズなのだ。そしてそこにいつも感じるのだが、判断は正しかったということ。この作家、このシリーズにおいて最早外れはない、ということなのである。
とは言うものの、新作の合間に読むこれら未読の旧作たちは、一話完結のシリーズものでありながらお馴染みのキャラクターたちによるどこか連続性のある作品でもある。本作では、前作で失恋の憂き目に陥ったマイロンが、カリブ海で新たな新たな即席パートナーとラブロマンスのようなデカダンっぽい日々を空しくも楽しんでいるところに、ウィンが船で着岸、秘書のエスペランサが殺人容疑で逮捕されたから迎えに来たぞ、と宣告するところでスタートする。いつもながらの唐突ながらも早速の快進撃の予感。
新たな局面を迎えた本書では、エスペランサ不在のオフィスの穴をご存じビッグ・シンディ(エスペランサの女子プロレス時代のタッグ仲間)が秘書として慣れない活躍(暗躍)ぶりを見せてくれるなど、オプショナルな楽しみも味わうことができる。さらに怪しげなオカマバーの潜入シーンが本書のダークなピーク(思いがけず韻を踏んでしまった)と言えるかもしれない。このダークなキャラたちはシリーズ次作である『ウイニング・ラン』でも印象的な活躍シーンを見せてくれる。さらにシリーズ外にまで飛び出して活躍するあのおばちゃん弁護士ヘスター・クライムスタインが、本作ではエスペランサを担当してくれるおかげ(無論ウィンの裏での手回し)で、圧倒的不利な状況でありながら読者としては何よりも心強さを覚えてしまう。この辺りの作者のサービス精神は、いつもながら最高なのだ。
ちなみに順番はめちゃめちゃだが、ヘスター・ザ・おばちゃん弁護士にぼくが出会ったのは、『森から来た少年』。その後『唇を閉ざせ』で再会して以来、このキャラクターへの深い敬愛の念を覚えるようになった。本シリーズでも彼女は既に早いデビューを果たしていたというわけだ。頼り甲斐のある彼女は、存在感こそ明確に示してくれるものの、この作品の中ではまだまだ影の薄い存在である。それでいながら、あらゆる地平で繋がってゆくそうなコーベン・ワールドは、ファンとしては遊園地みたいで何だか楽しい。
ちなみに『森から来た少年』の新刊続編『ザ・マッチ』が、先日、Amazonから手元に届いたところ。こちらは主人公ワイルドとヘスター弁護士のダブル主人公であるようだ。コーベンは昨年の『WIN』に続き、旧シリーズ・キャラを、時間を経た現在でも、まだまだぼくらを楽しませてくれそうである。つい、ニマニマ微笑んでしまう自分に改めて気づいた次第。うふうふ。ニマニマ。