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egut さんのレビュー一覧
egutさんのページへレビュー数370件
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第55回メフィスト賞受賞作。
これは面白かった。閻魔様が出てくるプチ異世界もので現代テイスト。殺伐さは無し。続編やドラマ化しやすい作り。読後感もよい。 万人向けのミステリです。 表紙とあらすじからは予想できませんでしたが、本書は推理する事を楽しむ90年代の新本格ミステリを読んでいるような楽しさを感じました。プラス、現代風な味付けとなっており、ミステリ初心者には特におすすめです。 短編集であり、各物語はミステリの問題集のように楽しめます。 構成をざっくり言うと、 ・各主人公のエピソード⇒ 死んでしまう⇒ 表紙の閻魔大王の娘登場⇒ 推理編⇒ 解答編⇒ 後日談。 という流れ。 よくある流れではありますが、この手順がしっかり仕分けされているのがポイント。 各主人公達は死んでしまうのですが、なぜ?誰に?と言った理由は、エピソード内に手がかりが用意されており、推理可能な内容となっています。 「読者への挑戦」は挿入されていませんが、それぐらいフェアな手がかりが提示されています。 各主人公達は、なんで死んでしまったのか訳が分からない。理由を教えて!と閻魔の娘に懇願しますが教えてくれません。手がかりはすべてそろっているから推理して当てたら願いを叶えてもいいよと情けをかけてくれます。主人公達と読者は同じ目線にあり、手がかりを推理して真相に迫る流れが楽しめました。探偵が唯一無二の完璧な解答を示すのではなく、素人推理で読者とシンクロしていく展開が巧いです。 登場する閻魔大王の娘の沙羅もよいキャラクターをしています。 冷徹で淡々と仕事をこなすキャラかと思わせておいて、ドジっ子で人情味を感じさせる可愛い個性があります。意味はちょっと違うけどツンデレ的。登場シーンのページ数は少ないのですが、非常に印象に残り魅力的でした。 敢えてマイナスになりそうな点を挙げるとすれば、手がかりが簡単すぎて結末が読める事と、骨太志向の方へは深みがない作品である事。レーベル然りライトミステリの分野です。ミステリ的な衝撃やトリックみたいなのは今後に期待です。本書は閻魔の娘との絡み、各主人公達の人情的なドラマに魅せられます。先に書いたドラマ化しやすそうな印象を受けたのはこの為です。 あと余談ですが、ゲーム『トリックロジック』を知っている方がいましたら、正にそれの小説版と言った感じです。 手がかりを読んで、推理して、閻魔様に生き返らせてもらう。好きなゲームなのですが、この楽しい要素に新たに触れる事ができた本書は大変好みでした。 サクッと読める本格ミステリが好きな方は是非どうぞです。続編も楽しみです。 |
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著者作品のイメージが良い意味で変わりました。
デビューからの3作品、〇殺、虹の歯ブラシ、RPGまで読んで、ネタや意図しないエロや悪ふざけ感が好みから逸れて行ったので手に取っていませんでした。 先日新作のAI探偵を読んで面白かった為、著者の作品を手に取り始めたわけですが、本書4作目は1~3の持ち味を生かしつつ大真面目に描かれたミステリであり、敬遠していた苦手要素が払拭された作品でした。 あらすじにある通り大きく分けて2つの視点が存在します。 1つ目は資産家の令嬢と恋に落ち彼女の家でこっそり夜を共にした所、主に見つかり社会的権力を駆使して淫行条例で逮捕されてしまう主人公。エロミスというジャンルを描く中で淫行条例を含めた話の展開は社会的なテーマを扱う側面を見せていきます。エロ×社会派。 2つ目はシリーズ主人公の上木らいちがメイドとして風車型の館に招待され殺人事件に巻き込まれるというエロ×館もの本格ミステリ。 小説において別視点の物語は後半何かしらで結び付くというお約束がありますが、本書はやられた系の驚きではなく話のまとめ方・結びつきが巧すぎて感心してしまう驚きを受けました。1つ目、2つ目、それぞれのお話はそれ程珍しいテーマではないです。著者も分かっておりこれらは読者へのわかりやすいサンプル。これはデビュー作『〇殺』の時からの悪戯心ですぐ見抜くでしょ?という気持ちが感じられます。 読んだ人にはわかると思いますが、著者はミステリという空想の世界設定を現実世界に当て込めるとこういう事が起きるという斬新な物語を生み出しました。これはとてもよかったです。 援助交際探偵・上木らいちというネタやファンサービス的だと思われていた要素が本書では意味を成している点も良かったです。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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とても好みな作品。面白い作品でした。☆7+1(好み補正)。
著者の作品は久々の読書。4年前のデビュー作『○○○○○○○○殺人事件』で笑撃を受けて、『RPGスクール』でちょっと好みと外れてしまい、それから手に取っていませんでした。気になる作家さんでしたが3年ぶりの読書。今回は非常に満足です。また他のも読んでみたい気持ちになりました。 本書は時事ネタとも言える、"人工知能"や"ディープラーニング"を題材とした現代的なミステリです。 人工知能を題材とした作品はSF含めればいっぱいありますが、それらに特有な学術的な難度、堅苦しさ、硬派な文体と言った敬遠されがちな要素が難点でした。本書はそれら苦手要素がまったくない。良い意味でラノベ的キャラクター小説、読みやすく、AI要素については衒学さは皆無であり、AIにミステリを学習させて事件を解決!ぐらいの気持ちで読めます。ですが軽すぎもせず、"ディープラーニング"の特徴やプログラム的なバグというか衝突の穴をコミカルに描いている点もよいです。一方、SF小説や硬派な人工知能作品を読んでいる方には不自然で物足りなさを感じる側面があるかもしれません。出版レーベル然り、ライトに楽しみたい方向けであります。 探偵AIの"相以(あい)"と犯人AIの"以相 (いあ) "。解決役と問題役として互いで学習する対の存在。その犯人AIの以相がテロリストに奪われ、次々と難事件が襲い掛かるという話。近年、Googleのディープラーニングが囲碁で活躍したニュースがありましたが、人工知能同士で互いに学習するネタ等をこんな風にうまく絡めて世界観を作っているのが面白い。ここだけで最強の探偵VS犯罪者という構図を現代風のオリジナルで生み出したのは勝ちでしょう。続編がいっぱい生まれそうです。 探偵AIの相以(あい)ちゃんが人工知能っぽい所と、ドジっ子的な可愛さを持っているのが好み。序盤での「ふえーん、フレーム問題のエラーが出てましたぁ」のセリフから滲み出るキャラの可愛さはとてもいい。このあたりから雰囲気にのまれて好んでいきました。いきなり最強の探偵AIが出てくるのではなく、学習して育っていく成長が見える点も面白いです。 キャラ作りについては西尾維新を彷彿とさせる二つ名がくどくて苦手。二つ名にも何か意味のある仕掛けがあればよいのですがイタイだけの印象でした。表紙について、新潮nexからの出版ですが、講談社の西尾維新の物語シリーズのイラストを担当している人を採用しているので、キャラ作りは西尾維新っぽさを売りにしているんだとは感じますね。キャラものは好きですが、読み辛さをとても感じたので今後に期待です。 扱う事件のネタについて、正直な所、斬新な仕掛けは感じず既存のミステリを人工知能が解析したらどうなるのか?という印象の面白さを感じる話でした。 とはいえ、扱うネタの多くから、著者がすっごくミステリが大好きな事を感じます。ディープラーニングの画像解析の結果から生まれる、完全無欠の黒タイツとか笑えました。たくさん引用したくなるぐらい小ネタが豊富で楽しかったです。 続編希望です。 |
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獣により赤ずきんが食べられてしまうという童話モチーフのわかりやすさ。帯に書かれている裏切り者の存在による謎解き要素の仕掛けあり。タイトルとキャッチフレーズが分かりやすく、表紙のイラストも良い感じである為、書店で目に留まり衝動買いした1冊。なかなかの掘り出し物でした。
知能を持った獣に襲われる絶望感、赤ずきん達の秘薬による攻防がメインとなるお話。童話のモチーフを絡めた能力もの×パニックホラーの作品ですが、世界観の設定がしっかり錬られており、ただのドタバタではなくファンタジー的な要素も意味のある存在として示される後半は面白く読めました。裏切り者については、誰がどうやって何の為に?と言った疑問が面白さに繋がり魅力的でした。 ミステリとして見ると心もとないですが、この手の作品での活用としてはとても効果的でした。 難を言うと設定と展開を眺めている気持ちでした。誰かに感情移入やドキドキ感という刺激は無かったです。 キャラクターで印象に残ったのがツバキずきんぐらいで、他は能力の設定のみでキャラを感じさせなかったのが残念。多少チューリップのお姉さん感はありますが、あまりキャラクターの印象は残りませんでした。もう少し人を感じさせられると、護ってあげたくなり、獣から逃げなきゃという使命感が増すかと思いました。 物語の設定がとても面白い故、そんな事を思いました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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奇術師、手品師、それらを犯人に設定した作品は作者の意気込みをとても感じます。
総じてマジシャンと呼ばれる職業は相手を騙す仕掛けのプロ。単純な事件の犯行トリックでは作品が物足りなくなる為です。読者の期待に応えねばなりません。 その点、本書は満たしており、お腹いっぱいになるぐらいの展開と魅力に溢れた作品でした。 本作の魔術師(イリュージョニスト)という異名をつけられた犯人は第一の犯行から人間消失トリックを用いて現場から消えます。対する探偵役である犯罪学者のライムは現場で見つかった微細証拠物件による科学捜査を用いてトリックを暴き犯人を追い詰めていきます。消失トリックは速攻で仕掛けが明かされていく贅沢仕様であり、引き続き魔術師の連続犯行に対する探偵と警察捜査の攻防が繰り返していく様子は1作目を彷彿させて非常に楽しい作品でした。 アドバイザーのイリュージョニストのカーラの助言において、マジックにおける相手を欺く騙しの数々を解説していくのも見物です。エフェクトとメソッドの違い。物理トリック、心理トリック、見せるもの・見せないもの、行動を欺く誤導については作品のキモとなっています。 本書で少し気になる点としては、『犯人を追い詰める』事に趣が置かれた作品であると感じます。 理由は犯人がかなり神出鬼没であり、どうやって侵入したの?と疑問を感じる点が多々ある為です。侵入模様は特に描かず、犯人が現れた!捕まえろ!逃げられた!という展開が出来すぎておりちょっと興が覚めます。とは言え、前向きに捉えればこの犯人を追い詰める緊張感が本書は続くので、先が気になるジェットコースターミステリとしてみれば大満足でして、些細なことは気にしないでいいや。という気分にもさせられました。 シリーズ作品として、1作目の登場人物を把握した後なら、いきなり本書5作目を読んでも問題ありません。 犯人との対決や、ヒロインのサックスの物語としても楽しめました。 上下巻物でボリュームある為、毎回読むのを躊躇するのですが、読めば面白いのは相変わらず。また時間が取れたら続きを読もうと思います。 |
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好きな作家に岡嶋二人がいます。この作家の作品は昔たくさん読んでいるのですが、解散後の井上夢人作品は殆ど手付かずでした。
本が分厚く上下巻ものが多いので敬遠しがちなのです。今回、時間が取れたので手に取りました。率直な感想はやっぱ面白い。ほんとすごいな。 作品を一気に読むと勿体ないから今後も時間をみて手に取る事にしようと考えを改めました。 ジャンルはごちゃまぜ。SFやウィルス災害やパニックやミステリやファンタジーやら。強いて特徴を述べるなら超能力ものです。 あらすじ通り、未知のウィルスが発生しそのウィルスにより死者は数百名を超えるという、現場に居合わせた序盤は災害もの。何が起きているのかの不安感が読ませる。そしてそのウィルスに感染しながらも生き残った数名には特殊な能力が身についていた。という話。 設定だけならよく見る内容でしょう。要所要所におけるストーリーのポイントを伝えてもアニメやファンタジーのような印象を受けるかと思います。 著者の凄い所は、設定に対して綿密に考えられた導線で違和感なく読ませて惹き込む所ですね。辞め時が見つからず、早く先が読みたくなる小説としての素晴らしさがありました。この文章の読みやすさと想像のし易さは凄いなと思う。超能力者のやりたい事、葛藤、世間とのずれ、生き方などなど、読者が簡単に思うような所は先回りして描き潰してあるように感じます。読んでいて楽しい作品でした。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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金田一小学生編の第二弾。
小学生読者をターゲットとしたミステリ作品として非常にバランスが良い作品だと感じます。 黒板に大きく描かれた落書き事件から始まり、『どくろ先生』『どくろ桜』と言った学校の七不思議を交えたイタズラ事件の謎を冒険クラブの金田一が挑むという流れ。小学生視点で考えれば、普段の学校内で起きた黒板の落書きだけでも事件ですし、"どくろ"の気味悪さに怖がったり、友達との調査は立派な冒険で、小学生の雰囲気をとても感じます。大人なら単純で気づきそうなネタなのですが小学生だからこそ不思議な怪談となる仕掛けのバランスがとても良かったです。『どくろ先生』のネタはこの点がとても巧いと思います。 一方難を示すと金田一知らずの大人が読んでも物足りない作品です。謎解き好きな小学生向けか、金田一ファンの読者がターゲットですね。 事件の結末や背景も、本作は後味よく綺麗に収束させているのも巧いです。 シリーズファンとしては千家君登場が感慨深い。 千家君は生徒会長とはいえ小学生とは思えない立派な振る舞いでした。ここは小学校から生徒会制度があるのか。とか思いながら読書。 相変わらずの金田一で楽しめました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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本格的な仕掛けがあるようなデスゲームではなく、ホラーやパニック系のB級要素のデスゲームなので、ミステリ寄りなデスゲームを望む人には不向き。
見た事あると言われそうな定番要素が多いのですが、それぞれの設定がよく考えられていて作品として巧くまとまっているので好みした。 人に薦めても良い反応はされなさそうだけど、個人的に良かったからいっか。そんな感覚。 まず、デスゲーム要素は『7名が犯した罪を告白し、それの主犯となる人物を投票せよ。』というもの。最多票の人物は死。 何故こんな状況になったのか? 過去に何があったのか?7名が記憶を頼りに自分たちが犯した罪を思い出す様子は、過去を検証するミステリっぽい雰囲気でよい。と同時に、デスゲームお約束の序盤の、これってイタズラだろ?という定番のおちゃらけた雰囲気から、友人の死を見てからのパニックへの展開、そして疑心暗鬼のコテコテのデスゲーム模様が分かり易くて〇。 登場人物名には、"赤星""緑子"青史"と言った具合にそれぞれ色が含まれている名前の為、人物の混乱がないのもよい。 また、結婚式の途中で拉致されたという状況設定が巧く、 人物達はドレスコードをして衣装で飾っているので視覚的な想像がし易いのが良い。 あと、偏見ではないが、女性の感情的なパニック、男性の論理的な場の納め方、男女の話の合わなさがリアルで面白かったです。 さて、先に良い所を挙げてみました。 ここまでのパッと見状況から、よさそうな作品だと期待される所ですが、世の中の知名度や評判が振るわないと思われる決定的な原因があります。 それは、人物達の性格がクズなのです。もう救いようがない人々。そして告白される罪が、いじめやレイプやらそういう類の話。そんな罪の告白を読まされるので、読者的には誰が死んでもいいや!という状況になるわけです。デスゲームにおいての心理戦を楽しむのではなく、観測者同様、場の被害者達を眺める感覚の読書です。 ここが好みの分かれ所な気がします。映像化もしやすそうですが性格と罪の内容で不満が発生しそうなのが残念。 ただ、ラストの展開は、それまで感じていた不満を解消できるので、これも敢えての狙いなのかなと作者の巧さを感じる次第です。 デスゲーム作品としては、読み易く、おかしな所もなく、グロさもない。物語として整った作品なので、デスゲームの初心者向けとしてはアリかと思いました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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先が気になる面白さというのはこういう本ですね。
構造は犯人視点の倒叙ミステリ+被害者視点で展開するミステリ。 妻の浮気に憤慨するテッド。空港のバーにて酔った勢いで見知らぬ女性リリーに妻を殺してやりたいと気持ちを溢すと協力を受けてもらえる事に。 この出会いのシーンから面白く、空港での一時の出会いの相手にとって、何を話してもどうせ覚えていないし冗談と思われるだろうという気持ちや、殺してやりたいなんていう殺伐な気持ちを溢したい心境がよく伝わってきます。 本書の魅力は登場人物達の語り口や内面を細かく描く心理描写。後日テッドとリリーが再開し、ミランダを殺害する計画を立てて準備をしていく犯行までの倒叙ミステリの面白さはもちろんの事、テッドやリリー、殺害ターゲットのミランダはどういう人物なのか?各人のエピソードを章区切りで交えて絡ませる飽きさせない作りが楽しめました。 仕掛けやトリックがある話ではないので、そういうのを求める人には不向き。サスペンス寄りで要素要素を述べるとごく普通の殺人事件です。ただ、それを構成や心理描写で巧く調理している為、小説としての面白さがあります。 お約束というか安心感というか、結末もしっかり締めており、満足な1冊でした。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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アイディア勝ちな作品で面白かった。
現代と江戸の雰囲気、江戸の奉行や商人などキャラ立ちもよい。現代の科学捜査担当の友人もいい味出している。現世からタイムトラベルしているおゆうと江戸の伝三郎の男女物語あり。知名度があればドラマ化しそうな作品だと思いながらの読書でした。 "科学捜査"と書かれていますが専門的な話はなし。血液判定や指紋検査など今では一般的な内容の事です。ですが舞台を江戸時代にすれば非常に有効な手掛かりとなるわけです。答えはわかるが江戸の人に証拠として伝えられないので、それとなく真実へ誘導する面白さがある。 本書の巧いなと思うのは、おゆうの素性や証拠や行動に深入りしない雰囲気が作られている事。現代での科学捜査をする友人は分析マニアの研究者で、分析事以外は気にしないで頼み事を聞いてくれたり、江戸の面々も深くは突っ込まず信頼・納得しておゆうの話を聞いてくれる事。この雰囲気作りが非常に巧く、話がトントン拍子におゆうの希望通りに進んでいても違和感なく楽しめました。 本書がデビュー前の応募作という事もあってか、作者はネタを出し惜しみせず、もっと続巻で小出しにしておいた方がよい設定が明らかになっており、これは贅沢なような勿体ないような複雑な心境でした。 あっと驚く意外な展開はないですが、一歩一歩丁寧に物語が進む様が良かったです。2作目も楽しみです。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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海外警察小説×ファンタジー作品。
手に取った切っ掛けは宝島社出版の『この警察小説がすごい!ALL TIME BEST』の中に異色なファンタジー作品が掲載されていた事。 ラノベもアニメも許容範囲ですし、表紙のおっさんと王女様?の雰囲気に興味を惹かれ読書。 読んでみると、なるほどこれは警察小説です。警察組織の上司部下や、規律に縛られないハードボイルド風味の主人公の捜査模様。 もっと突飛なファンタジーを想像していましたが、土台は馴染みやすい警察小説。 よくある話を元に例えると、得体の知れない麻薬取引事件や、人種の違う少女と共にする主人公物語、地下社会や国同士の対立なんて要素が、非合法な妖精の売買取引や異世界の王女と捜査を共にすることになった主人公話という感じで、小道具をファンタジー色にして新鮮さを出している作品となります。 まぁ、特に先が気になる!とか、不思議な謎、仕掛けというミステリ的な要素は弱いです。誘拐事件(妖精)の捜査模様はあれど、異世界と繋がった世界観や、刑事と女騎士の進展の方が楽しく読めました。 SFのファーストコンタクト物で例えてしまいますが、言葉の問題や科学と魔術の相互理解や魔法と銃の戦いとか、互いにない技術・思想を用いた異文化交流の背景がしっかりしているので、単純なラノベとは一味違う骨太感がいいです。あと表紙絵の雰囲気凄く好み。2人のキャラが絵・文章ともに魅力的でした。 |
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ミニマリスト、IOTで管理された家、性犯罪、精神分析など、現代社会を盛り込んだ心理サスペンス。
冒頭から始まる近代的な家の設定に興味を沸きました。正方形の空間内には家財はほぼなく、テクノロジーによりドアの施錠や照明はもちろん、精神安定の音波発生や日々の健康管理のモニタリングなどが行われる家。突き詰めた便利さがある一方、監視された空間ともとれる不気味さが読書中不安な気持ちにさせます。 この家に過去に住んだエマと現在住むことになるジェーンの2つの物語が交互に展開されます。2-3ページ毎に切り替わるので読書の区切りがしやすく、物語の把握がしやすいのが良かったです。この交互に進む話の構成が面白く、過去と現在の異なる女性の物語なのに、同じようなストーリーが展開する作りに、何が起きているんだと先が気になりました。登場人物達が怪しさ満載であり、セリフから推測される出来事は嘘で真実とは限らない為、誰も信用できない不安感が凄かったです。 本作で個人的に魅力があったのは心理慮法士のキャロル。エマやジェーンが相談した悩みに対して的確な内容と言葉選びが凄く心理慮法士のプロを感じました。 『家』を用いて、何事も監視されたい・自己を表現したいという心理を、男女間と事件に結びつけて、クセのある物語に仕上がっているのが面白い。登場する人物達に対して読者が思い描く姿が二転三転するのは見事でした。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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著者4作目の読書。
作品傾向が見えてきましたが、著者作品は心温まる話が巧いですね。プチミステリでユーモアある読後感が気持ち良い作品が読みたい方には好まれます。 主人公はバンド活動をしているアルバイトのピザ宅配人。信念を持ってピザを届ける熱血な主人公は分かり易く気持ちよい。そんな彼が立て籠もり事件に巻き込まれてしまいます。 事件に巻き込まれはしますが作品雰囲気は殺伐としていなく、熱血主人公物のような困っている人を助ける!と言った雰囲気で気持ちよく読めました。 ふと思うのは、主人公の30歳で夢見るバンドマンで住んでいるアパートには母親が押しかけてきて親父との確執がある設定は必要だったのかな?無くてもよさそうな主人公のウィークポイントでした。親父譲りの人思いや、おっさんと絆を深める為や、ピザ屋にする為のアルバイト生活ゆえの設定から生まれたものなのかなと思いました。 違和感あるとは言え、出会ったおっさんとの話やバンドメンバーとの会話から感じる信頼感は、人の絆をとても感じるエピソード。事件パートや終盤の話もよい。タイトルの意味も上手くまとまって締める。ご都合主義でベタっぽい展開と思われるかもですが、安心して読める面白い作品でした。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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シリーズ物の倒叙ミステリ。ページ分量に対する質が高い。面白かったです。
なんというか舞台内容はとても現実的で、何か特徴的な派手さがあるわけではない。一見地味に思える内容でも楽しめるのは、登場人物達の質の高い会話と心理模様が巧く描かれているからだと思う。このシリーズの良さが本作でも健在でした。 現場検証パートにおける可能性の模索は非常にざっくりしていて、読者視点から見たら結末は2つ。犯人が特定されてしまう道筋があるのか?疑われた人が犯人なのか?だけに焦点をあてているのですよね。他の登場人物達が犯人の可能性はあるのか?などはカットです。必要ない人物と主要人物の差が目立ちました。事件後の模様を想像すると警察による現場検証で直ぐに犯人が特定できてしまいそうな犯行の粗をとても感じる読書でした。 が、たぶんそれはそれで良いのだと思います。読後に納得できました。本書のポイントは彼女の恐ろしさですから。 ラストの幕引きも見事でした。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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奇妙な味作品。頭を使って読むのではなく、雰囲気の不気味さ、妖しさ、非現実感を味わう作品。
本書は日本ホラー小説大賞短編賞を受賞した『玩具修理者』と、奇妙な話の中に時間SFを盛り込んだ『酔歩する男』の2作が収録されています。 ■玩具修理者 あらすじとしては、何でも直してもらえる玩具修理者の存在の噂話と、重症を負わせてしまった幼児の弟を直してもらおうと噂にすがり玩具修理者の元へ向かう話です。本書の魅力は物語の設定ではなく、不気味な雰囲気の文章。 『ようぐそうとほうとふ』『くとひゅーるひゅー』と言った平仮名の単語が不気味に目立つ。噂では玩具修理者の叫び声らしいが、こういう意味不明な単語を不気味に感じさせ不安になる文章が凄かった。また、日常的な文章とグロい文章での会話文の混ぜ方が凄い。同じ時間軸上の2つの表現を混ぜ込んで進行したような文章が異様かつ魅力的であり不気味でした。この感覚は読まないと伝えられない。小説として意味のある作品でした。 ■酔歩する男 『つかぬことを伺いますが、もしや、わたしを覚えておいでじゃありませんか?』と全く心当たりのない男性から話しかけられた事から始まる奇妙な物語。 パラレルワールド、タイムトラベルを扱った時間SF作品です。自分を知っている世界、知らない世界。時間跳躍、波動関数の収束・発散、観測する事で決まる事象などのお話。世のタイムトラベル系の作品群の中での本書の位置は、その能力を活用して何かをするのではなく、この能力に巻き込まれて、物事が不確かで曖昧で存在とはなんだろうと精神がおかしくなるような話。時間SF作品において、恐ろしく不安な気持ちを味わった珍しい作品でした。90年代の作品なので、その後に生まれた時間SF物を味わっていると、概念的な話の作りが時代を感じさせます。不思議な物語として楽しみました。 2作合わせて200P台なので手軽に読めます。ホラー・SF・ミステリーが混ざった奇妙な作品として印象に残る作品でした。 |
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頭部がない死体、胴体がない死体、右手がない死体……と言う具合に遺体の一部が持ち去られる猟奇事件の警察小説。
小説内でも示されていますが、島田荘司『占星術殺人事件』を模した事件です。横溝正史ミステリ大賞を受賞した作品でありますので、単純に占星術殺人事件を使わせてもらっただけの作品ではない、何かある期待を感じた為の読書でした。 島田荘司の御手洗シリーズの初期の頃を読まれている方は、あの作品やあの作品を感じさせる話なのでオチが見えてしまうのが残念。見立ての元ネタのファンがターゲットに含まれているのですが、ファンには仕掛けが見えてしまうという、もどかしい気持ちを味わいました。ただ、社会派的なテーマを盛り込んだ現代警察としては、面白い立ち位置にいる作風だと感じます。堅くなく、捜査はそれとなく熟し、特徴的でわかり易いチームメンバー物の雰囲気が軽い警察小説です。 悪い意味では、捜査の苦労が見えなく、解決へも理論的でなく思いつきの発想で真相へ辿り着いてしまう根拠の無さが納得できない。物語背景も壮大なんだけど何か重みがなくて軽い設定を読んでいる感じがする。と、不満はいっぱいなのですが、作品は面白く感じる不思議。たぶん好きな系統で、不満はもっと面白くなりそうな期待の裏返しなんだと思います。今後の作品に期待。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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金田一少年の事件簿の小学生編が青い鳥文庫の児童書でスタート。
青い鳥文庫は全漢字にルビが振ってあり、ミステリ特有の殺伐とした雰囲気は抑えられていますので、子供が読んでも大丈夫なミステリとなります。 小学6年生の金田一一と七瀬美雪の幼馴染の距離感は相変わらず。というか昔からずっとなのですね。学校内での金田一のふざけている姿、ふとした1コマで見せる推理、テンプレのような展開がいつもの金田一で微笑ましい。児童書でミステリとなると日常の謎か、冒険物か、vs怪盗物かと思う所ですが、本作はストレートに冒険もの。金田一が所属する冒険クラブの担任が古い宝の地図を入手。夏休みに宝探しをしようとクラブ一行が合宿に行く流れ。 合宿先の蝶の形をした烏島(からすじま)にて宝探しのはずが、姥捨て山の伝承に似せた島姥の怪物が現れ島はパニック。児童書ではありますが、歴代金田一作風のおどろおどろしい雰囲気は、島姥の怪物で健在。島で何が起きているのか?を金田一くんが挑みます。 ミステリ好きの大人が読むと、特に真新しい要素や驚きがあるわけでは無いと感じますが、児童書・小学生向けのミステリとしては読み易くて分かり易く、冒険心、ちょっと怖い所、大団円の気持ちよさと扱うテーマのバランスはとても良いです。ターゲット層に合わせた作品作りだと思いました。 金田一好きとして残念なところは「読者への挑戦」がなかった事。 「謎は、すべてとけた。」の名セリフは健在ですが、金田一少年シリーズといえば真相が解けたタイミングで、読者へ謎の要点を問いかけ、事件を再考する幕間がありましたが、今回無かったのが寂しい。謎を列挙して「この島で何が起きたのか君は分かるかな?」ぐらいの出題ページが欲しかったです。 事件の真相より、宝の意味を含む、島姥伝説の解釈が面白かったです。 なにはともあれシリーズ続編楽しみです。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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現役医者の著者ならではの医療の話を巧く取り入れた恋愛ミステリ。
本作はとても面白かったです。そして相変わらず著者作品は読みやすい。 気になるのは宣伝方法。 あらすじや帯が過剰広告過ぎ。"どんでん返し"とか"2度読み"とかそういう宣伝もういいからと個人的に思ってしまう。それに期待すると本書は誤解されて良くない。 程よく気持ちよい恋愛小説。そこにミステリ要素をプラス。ぐらいな感覚が期待値として良いです。ま、結果として釣られて手に取ったのでそういう意味では宣伝は成功なのかもしれませんが、なんかモヤモヤ。 あらすじは、富裕層向けのホスピスに研修医としてやってきた主人公が脳に爆弾を抱える女性と出会い、その女性と打ち解けていく中で、己の悩み、心の呪縛が解きほぐされ、やがて恋愛小説模様で惹かれるが、ある事件が起きて混迷していくと言った流れ。 主人公と女性の距離感や考え方やセリフが程よく、ちょっぴり大人な20代の男女模様がとても楽しめます。 そのうちドラマや映画になりそうな気がします。イベント的な要素・内容・仕掛けが良いのは然ることながら、小説としての文章やセリフの雰囲気、現場状況の把握のしやすさが良かったです。 久々に恋愛ミステリを読んだ刺激で点数甘いかも。でも好みで面白かったのでこの点数で。 |
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著者初読書。シリーズ3作目の長編をいきなり読みました。
というのは、著者作品は気になる存在でしたが、作品は短編集ばかりであり個人的に没入感が途切れやすい短編集は苦手で見送っていたのです。 今回は長編なのでやっと手に取った次第。同じような方へお知らせしますと本書から読んでも大丈夫です。 少し補足すると、序盤は主キャラの"マツリカさん"の存在が幽霊なのか実在する人物なのか設定不明であり、本書がファンタジーなのかよくわからず混乱すると思います。読後に前作を調べた所、マツリカさんは元々そういう"謎の存在"の扱いらしいので、気にせず読めば本書からで問題ないです。 さて、本書は学園ミステリにおいて女子高生に異常なこだわりを魅せつつ、それが本格ミステリに結びつけられた面白い作品でした。作中に『これが男性作家が書いた推理小説だったら、その作家はただの変態ではないか』という自虐的な地の文がありますが、これは特徴的要素なのでプラス。"学園ミステリ"として単純な高校生の物語ではなく、必然的な学園の設定を活かした内容が好感かつ面白かったです。 扱う事件は女子制服盗難事件。盗まれた制服がトルソーに着せられた状態で密室で発見されます。死体ではなくトルソーなので、人が死なないミステリを好む読者にもよいです。そしてこの密室をどうやったら実現できるかを、全10章のうち半分以上の各章において、各人の推理を披露・検証する推理合戦となっているのが見所でした。 主人公の男子は、うじうじしている情けないキャラなのでちょっと苦手でもどかしかったです。周りには一緒に考え相談したり、励まし合ったりできる仲間に恵まれているので、自信を持って周りと接する成長をしてほしい所ですね。みんなでわいわい相談している様は青春だな~と感じて微笑ましかったです。 気になる所としては、犯人がかなり面倒で綱渡りな行動をしており、何故そんな事をしているのだろう?というのが、何度か読み直してやっと納得出来る所。実際これって調べればバレバレじゃない?とか、やれるの?とか、もっと巧い方法があったのでは?とか余計な所で違和感が多く残りました。 まさかな着眼点からロジカルな推理を展開して犯人を特定する所など、見せ所豊富で面白かったです。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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ライトノベルの作風で描くミステリのメタフィクション。
かなりトンデモナイ内容なので人に薦め辛い。この本が面白いというと白い目で見られそうな扱い注意本なのですが、かなり個性的かつ他を寄せ付けない狂気の怪作である事が印象に残りこの点数としました。 孤島に赴任してきた先生は強姦魔。表紙に描かれている少女を犯せば文芸部全員分達成となる具合。まず本書で目に付くのは"強姦"の文字。1ページに何回書かれるんだというぐらい頻繁にでてくる。それに関連した下品で低俗で卑猥な言葉を乱発し続ける。先生の頭の中は終始その事だけで続くので、まず下品な話が苦手な人は本書を避けるべきです。一方、実際の行為は行間で略されて描かれないので猟奇やエロを求める人にも不向き。官能的でもなく卑猥な言葉はライトノベルテイストで軽く描かれているので、読後冷静になって見渡すと単純な記号として扱っているんだなと思いました。 対する表紙の少女の「比良坂れい」はミステリ脳の推理少女。すべての物事には理由があり伏線として活用されるんだと、ある種ミステリ好き読者を揶揄するような造形です。先生に好意を持っており先生の犯罪は勘違いの噂か何か理由があるべき行動なのだと名探偵ばりに都合のよい解釈で論じていきます。が、実際に犯行をしている先生は、んなわけないだろ!と推理を否定したりします。 まとめると、終始、性的思考の犯罪者と犯罪者だと思いたくない迷探偵の推理の掛け合いが展開される話です。 上記の下品な内容や読み辛く勢いだけとも感じる散文な文章が障壁となりますが、それを乗り越えられる人は現代的なミステリのメタフィクションを楽しめます。 物理トリック、心理トリックの可笑しさ、孤島のシチュエーション問題、叙述トリックの扱われ方というミステリの小道具の話。古典ミステリが嫌い、何故ミステリは古典を知らないと馬鹿にされるのか、過去に同じ仕掛けがあるとか言われても読んでませんし、新しい作品を純粋に楽しんでいいじゃないですかという読書側の話。罪が重いのは殺人の方なのに強姦ばかり嫌悪され、子供の虐殺はよく性表現は禁じられるという表現の問題。 などなどミステリに関する著者の面白い視点の指摘を楽しめました。なので強姦やラノベ的表現など敢えて強烈にやっている事もわかりますし、最後の話の閉じ方も読者が求めるミステリ的な結末にはしませんよ。するならこんな風ですかね。という事前告知で表現しているのがワザとだと感じました。 そしてそして、こんな風に前向きに考えてしまう事や文脈を拾って色々解釈してしまう行為は、迷探偵のミステリ脳と同等の扱いを受けている事に気づき慄いてしまいました。 本書の評価について、多くの人は投げ本になると思いますのでお薦めしませんが、ラノベ耐性と寛大さと冒険心で触れるのもまた経験な気もします。 個人的には2010年代の奇書扱いとなりました。こういう頭がおかしい作品(褒め言葉)は好みです。 |
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