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梁山泊 さんのレビュー一覧
梁山泊さんのページへレビュー数236件
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ミステリ色は薄く、気楽に読める娯楽作品です。
登場人物は意外と多いのですが、伏線が非常に分かりやすいので、その人物の役どころだけでなく、先の展開も読めてしまいます。 意外性の少ない作品という事になりますが、頭を使わずに読めるので、楽しめると思います。 語り手にイマイチ存在感がなかったかなぁ。 もう少し弾けてもよかったように思います。 ラストに関して批判的な意見が多いようですが、ではどういうラストなら良かったのでしょう? 全体通して漂う何とも言えないB級感から、C級を通り越してD級で落とす。 個人的にあのラストこそ、この作品の世界観の締めくくりに相応しいと思えたのですが・・・ ラストシーンをバックに、過去のシーンが、走馬灯のように思い浮かびました。 作品と一つになれた気がしました(笑 ▼以下、ネタバレ感想 |
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上級者向け。
夏に雪を降らすのはどうかとも思ったが、そんなもんは序の口だった・・・ 現実離れとも言える偶然だったり、針の穴を通すようなタイミングだったり・・・ この事件の1つしかない解答、つまり真相は最早「奇跡」である。 謎は数多く投入されるが、大部分が消化される事なく残される。 本来あるべき解決編がないのだ。 恐らく、読了後は狐につままれたような気分になるだろう。 読了後、その真相について仲間と「あーだこーだ」と細っい一本の糸を手繰り寄せるのを楽しむ作品なのだろう。 ・・・だったらもう少し短くしてくださいよ(泣 特に烏有と神父の会話はきつかった。 精一杯理解しようとしたけど、私の頭では及ばなかった。 熱意とエネルギーが必要です。 これから読まれる方は、読む前に是非気合いを入れて下さい。 |
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「読者が犯人」という題材を扱い、初めからそう宣言している風変わりな作品。
同じ主旨の作品は過去に存在するらしいのですが、作者は作中で、これらの作品がトリックとして不十分であったと言及しています。 常識的に考えても、読者が作中人物を殺害するなんて事は有り得ない訳なので、まず万人を納得させる事は困難なはずです。 にも関わらず、自らハードルを上げる作者の自信には敬意を表したいと思います。 しかし感銘を受けるかは、やはり読み手の感性次第です。 トリックが初めから明かされているとなれば、必然的に読み手は、慎重にその伏線を紐解く読み方となります。 「超心理学の実験シーン」や「犯人からの手紙、覚書」の記述が長々と続くのですが、これらがメイントリックの伏線となっているか正直微妙です。 兎に角長いです。 脱力モノでした。 難しい題材を扱っているにも関わらず、舞台設定含め丁寧に描かれていると思います。 しかし、トリックに関しては「成立している」とは思いますが、少し肩透かしを食った感じはします。 |
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一癖も二癖もある患者たちが、トンデモ精神科医・伊良部のもとを訪れる5作の短編集。
プール依存症、陰茎強直症、自意識過剰、携帯依存症、強迫神経症。 題材のチョイスが絶妙で、仰々しい名称こそ付けられているが、読んでみると、身近に結構いますし、1つか2つ、自身の行動、思考様式にも合致する項目があるように思います。 何れの症状も、原因の根源にはストレスがあるように感じました。 最初こそ拒否反応があるものの、脳天気でストレス皆無のお金持ち・伊良部に徐々に依存していくようになり、癒されるという構図が面白い。 気軽に読めて笑える作品と言う事になりますが、自身に該当する症状の場合は意外と笑えません(笑 |
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ホラー作品ではあるが、(情景描写は雰囲気十分なものの)わざとらしく読み手に恐怖を煽るような記述はなく読みやすい作品です。
この作品では、心霊写真、憑依現象、また霊の存在といった超常現象を肯定しています。 超常現象の存在を信じない、また興味がなく、知識もない私のような読み手にとって、作者の自己満足というか、都合のいいように薀蓄を垂れ流され、歯切れの悪い結末を押し付けられる事が多々あります。 しかし、やはりこの作者はそんな事はしなかった。 主人公である探偵が(ある事情から)積極的に霊の存在を肯定したいという立場でもあり、作品内で発生する多くの怪現象を、軽く扱うのではなく、それに整然と向き合い、万人に理解できる解釈を与えようとしている。 だから、ラストにもうまくつながるんです。 読後感いいですよ。 ホラー苦手の人にもお薦めできます。 |
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タイトルはかっこいいんですけどね。
兎に角個性的過ぎです。 多くの方が言うように、句読点は少ない、改行をしない。 客観的な考察などは殆ど省略。 そしてカタカナ言葉連呼でアメリカンな乗り。 で、主人公の「またしても唐突に俺は閃く」が登場して急展開。 何というか、余りにも独りよがりで突飛な閃きで、最早一人ツッコミ一人ボケの世界。 読み手に推理させる暇も与えないというより、読み手を完全に置いてけぼりにしている 作者の計算づくだろうが、これを「圧倒的文圧とスピード感」と取るか、「投げやりなだけ」と取るかは読み手次第だろう。 低俗な暴力描写、言い回し、汚い言葉遣いが多く、学校関係者やPTAからは、間違いなく「有害図書」に認定されるはずだ。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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【ネタバレかも!?】
(3件の連絡あり)[?]
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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落ちこぼれが以外な才能を発揮して、エリート達と対等にやり合うという面白さ故の人気か、とか考えたりもしたが、実際田口に肩入れする読者って多いんだろうか?
やはり何と言ってもこのシリーズの屋台骨を支えているのは、ロジカル・モンスター白鳥のキャラだろう。 友達にはなりたくないですが・・・ 田口と白鳥という全く正反対のキャラの対比が面白いんでしょうね。 ドラマ、映画共に見ています。 作者の海堂氏は現役医師だけあって、病院内の描写は見事だと思います。 医療現場の実情も伝わってきます。 医療モノですので、専門用語が多数登場するのはやむを得ません。 この作品の場合、専門用語の解説の記述が無駄に無い事が、作品のテンポを高める効果をあげている気がします。 しかし、 ▼以下、ネタバレ感想 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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S&Mシリーズ7作目。
このシリーズにおいて「7は孤独な数字」な訳だが、確かに異質で孤独かも知れない。 まだ7作しか読んでいないがそう思う。 何故なら、今作は、前作の「幻惑の死と使途」と時系列で並行して発生した事件を扱っているのだが、犀川と萌絵がもう一方の事件に巻き込まれており、表立っては殆ど出番が無いからだ。 2つの事件の間には全く関連性はないのだが、今作で登場する「名前が逆だったのには、気付いていた?」という犀川のセリフなどは、今作だけを読んだのであれば「はぁ?」なので、やはり両作ほぼ同時期にそして順番に読んだ方がいいでしょう。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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非常にテンポのよい作品で、まさに直滑降の如きスピード感にあふれています。 読みやすい作品です。
また読後の不快感や、回収されない謎が残ってもやもやしたりという事もありません。 でもそれだけなんです。 東野氏の作品にしては、展開にひねりもないし、オチも想定の範囲内というか想定範囲のど真ん中でしたし、登場人物も極めて普通の人ばかりで・・・ 経営難に直面するスキー場への問題提起って事で、スキー好きの東野氏としては悪人は登場させづらかったのかなぁ・・・とか思ってみたり。 東野作品に精通していない人向けだと思います。 「白夜行」や「容疑者X」を既読の方には、相当物足りないのではないかと。 東野氏の作品は「ハズレ」は殆ど無いんだけど、「当たり」も多くないんだよなぁ。 |
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S&Mシリーズ第6弾のこの作品にはマジシャンが多く登場します。
マジックというものは、そもそもトリックの存在を前提としています。 トリックを仕掛ける側がトリックのプロな訳です。 超人です。 言ってみれば「何でもあり」 読者側は、凝りに凝った「物理トリック」が展開される事を容易に想像できるはずで、もはや反則技とも取れるトリックすら覚悟していました。 読書を進めながらも、恐らく後読感の悪い作品になるのではないかなと思っていたのですが、盲点をつかれたという感じです、やられました。 マジシャンをこういう風に使うのかと・・・作家の力量というか余裕すら感じました。 今作は、S&Mシリーズでは、(難しくないという意味で)読み易い作品ではないかと思います。 次作「夏のレプリカ」とは、時系列でパラレルに展開するお話になるので、同時期に読む事をお薦めします。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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