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ぼくのメジャースプーン
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ぼくのメジャースプーンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全102件 61~80 4/6ページ
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主人公の「ぼく」は小学生で、不思議な力を持っている。それは相手に条件を提示して、提示した条件のようになるのがいやなら○○をしろ。と言うことで相手に言うことを聞かせる条件ゲーム提示能力だった。 ある日、ぼくの通っている学校で事件が起きる。それは飼育小屋のうさぎたちの手足、耳をハサミで切るという猟奇的な犯罪で、ぼくの幼馴染で飼育委員の「ふみちゃん」は、その現場の第一発見者となり、ショックで心を閉ざしてしまう。 話すことをやめ、廃人のようになってしまったふみちゃんをみて、ふみちゃんがそれまでどんなに優しく、強く、理知的だったか知っていて、傷つけられたことを許せないと憤るぼくは、条件ゲーム提示能力をもって犯人に復讐するために、同じ能力を持った「先生」の元で犯人に与える罪の重さを図り始めた。 激ネタバレ ぼくの決断を読んで、エヴァンゲリオン旧劇場版、まごころを君に。のアスカとシンジのシーンを思い出した。もちろんそんなものはすぐに衝撃に吹っ飛んだが……。 ラストまで読んでいる間に思ったのは、結末はどうなるのか、ぼくはどんな罰を犯人に与えるのかということだった。自分でいくら考えてみても、罪の重さ、量刑の重さ、そんなものの基準、いや、うしたらいいのか全くわからない。 自分で条件を作ってみたりもしたが、忘れてしまった。確かろくでもない出来だったと思う(ーー;) ウサギたちを嬲り殺し、インターネットに画像を不謹慎な言葉と共に投稿する悪質さ。第一発見者のふみちゃんをみて「えー第一発見者、君!?萌えねー!」と言ってのけ、反省したふりをして、親の七光りを利用して医学部に再入学しようとする犯人。 当事者の心も知らずに、ワイドショーで身勝手な報道をするマスコミに、さわぐがすぐに忘れるネット住民たち。一生晒されるであろうウサギたちと、ふみちゃんとクラスメイトの写真。 こんなものに、小学生のぼくは、どうやって立ち向かえばいいのだろう。子供が背負うには重すぎるのではないかと、ただそう思っていた。 なんどもため息をつきながら本をとじて、そしてまた開く。その繰り返しでラストまで読み進めた。 結果はひどく辛いものだと私は感じたが、きっと、読む人それぞれに受け取り方は違うのだろう。逃げるようだが、本当に好みは分かれると思う。読んだら、ぜひ感想をレビューしてほしい。 私は好きだと思ったし、この本か大好きな本のうちの一冊になった。ただほかの辻村さんの本は苦手だ。なぜだろう(>人<;) | ||||
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ふみちゃんのサンタの話と、パン屋の話で号泣しました。 自分の意見を持っていて、優しい。 自分自身が、みんなと同じように外見がかわいかったり、抜けてたり、そのほうがいいんじゃないかとちょっと落ち込んでいたときに読んだので、 物語の本筋ではないこの部分でたまらなくなってしまいました。 くれぐれもバスや電車では読まないほうがいいと思います。 思わぬところで、涙が流れます。 | ||||
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作者も主人公も自分自身もみんなで一緒にたたかった。 勝手に戦わせてもらいましたが(笑) 「凍りのくじら」を読んでからだと、また違う楽しみ方もできるかな。 逆でもいいですが。 | ||||
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ツナグ で作者を知った初心者です。たまたま検索していたらこの本がよいとの評価をみて購入しました。中古でしたがとても綺麗でした。内容ですが、ふみちゃん、主人公の僕、クラスメイト、母と子、先生との出会い、出てくる人物が皆魅力的であっという間に引き込まれました。悔しい、悲しい気持ちになったり、僕に感情移入してしまったり、ふみちゃんを自分の娘と照らし合わせてしまったり。。。一冊の本でこんな気持ちになったのは初めてです。文句なしで良い本だと思います。 ツナグよりずっと素晴らしいお話です。 | ||||
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昔読んだ”ぼくがぼくであること”を思い出しながら読みました。 ”自分って何?””生きてる価値があるの?”等の青春期の悩みを実感させてくれる作品だと思いました。 主人公の決断にも驚きました。 ただし、各人の行動に納得いかない部分もありました。 どうしてそう考えるの? その分、星一つ減らしました | ||||
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学校で起こった悲しい事件。 PTSDによって、心を閉ざした幼なじみのふみちゃん。 主人公ぼくは自分の持つ特殊能力を使って、犯人への復讐を決意する。 生と死、勧善懲悪、友情と愛情、復讐の是非等、 実に色々なテーマが盛り込まれた小説だった。 ぼくという主人公を通じて、読者にそれらを考えることを訴えかけてくる。 「ツナグ」に次いで読んだ辻村作品。 切なく悲しい内容ながら、決して期待を裏切ることなく一気に読了できる。 最後のシーンも良い! | ||||
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罪を犯した者に対してどのような罰を与えるべきか? 本作品は読み手に大きな問いを投げかける。 我々の生きる社会では、 罪人であると認めること、罪人に対する量刑を下す判断基準は法に委ねられている。 そして、法に定められいることは絶対だと疑う余地のない国民が多い気がしてならない。法に無関心。 その状況の中、刑は淡々と執行されている。なんだか不気味。 日本社会では死刑制度を良しとする意見が圧倒的に多いが、 果たして死刑賛成者は死刑という罰について真剣に向き合って考えたことがあるのだろうか。(反対者も同様) 全体の8割超を占める賛成者は、 死刑が妥当とされる犯行をした者に対する裁判の裁判員になった場合、 死刑にするべきだ!と、揺るぎない気持ちで意見を主張することができるだろうか? 罰の決め方に無関心だった私にとってこの作品は衝撃だった。 | ||||
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自分(主人公)には他人に復讐する力がある、そして大切な人(ふみちゃん)が他人の悪意に傷つけられたとき、どのような行動をとるのか。 この作品は何のために復讐を行うのか、正しいことはなんなのかを考えさせられる作品でした。一方でふみちゃんのやさしさに浸ることができ、内容は濃いものの、終始温かい気持ちで読むことができます。 主人公が能力を持っているので、読むのをためらう人もいるかもしれませんが、そういうのが苦手な人でも安心して読むことのできる良作です。 | ||||
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主人公「ぼく」には不思議な力がある。この力を使えば 友だちを痛めつけた人に復讐できる。不思議な力を持たない普通の人間には、 復讐することは難しい。相手に同じようなダメージを与えるとするならば、 犯罪を犯してしまうことになる。不思議な力を使えば、犯罪を犯さずに復讐することができる。 何をどうすれば相手にとってダメージになるのかと主人公は秋山先生相手に問答し考える。 秋山先生の考えは、相手が死に至るという冷徹なもの。主人公は子どもであって、そのような冷徹さをもっていない。 では、どうするのか。それが明確にされないまま話は進む。 相手の破滅を望むのは、飾りない言い方をするならば相手を殺したいと望むことになる。 でも、殺人は大罪だ。だから人は、「殺したい」と意識しないのだろう。 では、何が意識に上ってくるのか。それは、殺人と近い考えである自殺だろう。 秋山先生は、復讐する必要はないと言う。自分の命を引き換えにして何かをしようとするのは間違っていると言う。 私も、読後に考えてみた。 復讐しないで、「許せない」という気持ちを静かに見つめながら生きていくことはとても難しいことだと思うけど、 復讐すれば、自分の心が壊れてしまいそうな気がする。 この本は、復讐・憎しみ・怒りについて考えさせてくれた。 | ||||
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犯人に与える罰、何のために、誰のために。 不思議な力を持つ「ぼく」は、犯人に罰を与えるために、 同じ力を持つ伯父さんの「先生」に相談する。 対決の日までの5日間「先生とぼくの」レッスンが続く。 最初は単純に罰を与えたいと思っていたが、 先生に質問され考えが揺らぐ。 友だちのための復讐なのか、自分のための復讐なのか、 犯人に反省させたいのか。 読んでいて考えさせられた。 それにしても、最後に「ぼく」選んだ答え。。。 そうきたかぁ。 唸ってしまいました。 こんな小説を書く人がいるなんて、と思ってしまいました。 | ||||
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NEWラブプラスとのタイアップで読みました。 NEWラブプラスでカノジョと一緒に読んで話を共有するという試みも画期的でした。 最初は期待せずに買ったのですが、読んでみたらかなり読みふけってしまいました。 この作家さんの他の本も読んでみたいなと思いました。 | ||||
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非常に考えさせられる作品。自分の子が同じ状況になったらとずっと考えてしまった。名作です。 | ||||
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私は辻村深月さんの本を読むのはこの作品が初めてでした。 気軽な感じで読み進めていたのですが・・・ えっ?能力? 突如SF色を帯びた内容に戸惑いを隠せませんでした。 小学生の男の子の日常を書いた物だとばかり思い込んでおり、それに加えて私はあまり非現実的な小説は好んで読まないので。 しかし章が進んでいくごとにどんどん物語に引き込まれていきました。 じわっと読者の心を揺さぶるシーンがいくつもあり、何度も涙が出そうになりました。 少年も、ふみちゃんも、先生も、お母さんも。皆優しい心の持ち主で、こっちまで温かくなれるような。 読み終わった後はしばらくこの本の事が頭から離れませんでした。心にジーンと残ります。 この作者の他の作品も是非読んでみようと思っています。 | ||||
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僕は表紙が凛子だったのでつい買ってしまったという不埒な理由でしたが、時間を忘れて本に没頭出来たのは久しぶりです 自分としてはオチがもう少しインパクトのあった方がよかったのですが、これはこれでいい味を出してたと思います 主人公の小学生ならぬ発想と、苦悩の様は少し新鮮さがありましたね(某コ○ンを思いだしたり) 是非買って読んでみてください | ||||
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辻村深月の中でも屈指の良作。しかし、中途半端なファンタジー要素が入っているのでそこが受け付けない人はいるかもしれない(主人公の能力)。 所々に挟まれる回想でふみちゃんの優しさを垣間見れ、なんだか切ない。 先生やお兄さんお姉さんは「子どもたちは夜と遊ぶ」に出てくるので気になる人は是非そちらも読んでほしい。 ちなみに私はこの本を前から持っていたが、おまけカバー目当てでまた買ってしまった。カバーのリンコは文句なく可愛いのだが、リンコがこんなライトな小説を好むと思えない…。 | ||||
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安心してください。 この表紙は本来の表紙の上にさらに被せたおまけ表紙です。剥がせば本来の表紙です(なぜかおまけ表紙は縦3ミリ短い) 原作本の魅力を一切損なわずむしろ数十倍に高めただけのことです。表紙のポストカード入ってます。 発見と同時に光速でポチりました。不届き者の私が買ってすいません。 | ||||
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うさぎの命は「器物」 この言葉が一番胸に残りました。 命って難しくて、多分人間の言葉じゃ正しい結論や 答えや意味や尊さは表せないんじゃないかな。 それでもこの世というよりは人間一人一人の中には 確実に命の天秤が存在して日々命を 計量しているんだと思います。 辛かったけど完全に世界に入ってしまった。 小学4年生の決意は、本当にすごいものです。 子供って、大人よりシンプルで素直で まっすぐだから危なっかしい。 とても心配だった。 でもふみちゃんを大切に思う気持ちが すごく温かいです。 | ||||
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『相手の潜在能力を引き出すための呪い』を使える男の子が、 仲良しの女の子にとって大切なうさぎを惨殺した男を、 同じ能力を持つ人物の助言を受けながら、自分で裁こうとするお話。 話の大半を、罪の考え方と罰の与えたに対する問答が占めます。 特に命を奪った者と、奪われた者に近しい者の、 それぞれのその後についての話は、むむ、と唸りながら読みました。 大人が聞いても考え込んでしまうような質問が多く、 非常に読み応えがあります。 声の力で他人の行動を縛る話、と言うと 『あかく咲く声(緑川ゆき著)』を思い出しますが、 あちらが「特殊能力を持つ人間」自体に焦点を当てているのに対し、 こちらは「特殊能力の運用方法」に焦点が当てられており、 特殊能力はあくまで『罪を裁くための道具』と言う印象です。 さらりと読み進めつつも、時々しっかり考えさせられるお話でした。☆4つ。 現役小学生に読ませて反応を見てみたい。 (表紙が少し禍々しいので、手に取りにくそうだけど…) | ||||
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学校のうさぎを惨殺した犯人に対して、 他人に行動を強制できる能力を持つ 小学生の主人公が、「罰」を与えようとする物語。 法律上は「物」として扱われるうさぎを惨殺し、 それによって、第一発見者の生徒に精神障害を引き起こした犯人。 その罪に対する「罰」は、 うさぎと同じ目に会わせる「目には目を」の罰か。 何もせず、ただ犯人とは関わらないことが正しいのか。 「罰」を与えることの意味は。 「反省」を促すためにはどうすればよいのか。 罪に対する「罰」とは、何なのか。 そして、適切な「罰」は存在するのか。 「罰」について、 主人公の小学生と同じ視線で見つめることができます。 先を見据えた話の展開や、表現や行動が、 とても考えられており、とても、読みやすく、 内容も、深く考えさせられます。 「メジャースプーン」という、タイトルも よく考えられていて、とても面白い! 「罰」について、深く見つめた秀逸作です。 | ||||
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辻村深月という作家は良い意味でも悪い意味でも女性的だ。 ただの自意識過剰気味な女性が「頭のいい人はこうなんですよ」というタッチで描かれることが多く、読者としては作家の人間性が透けて見え、少々イタイ。 一方ストーリー構成はこれでもかというくらいに作り込まれ、ひたすら感嘆するのみ。 本作品では彼女の長所だけが存分に出ており、最高傑作ではないかと思う。 | ||||
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