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雪冤
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雪冤の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 21~35 2/2ページ
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読み始めて作品の世界に囚われてしまいました 京都には10年前に行ったっきりですが、この作品を読んで懐かしく 久々に京都を訪れてみたい気持ちになりました | ||||
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未だかつて、こんなに凄い作品を読んだことがない 身体だけでなく、心までもが震えるくらい この作者、そして作品に出会えたことに私は感謝致します | ||||
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死刑囚となった息子の冤罪を主張する父の元に、メロスと名乗る謎の人物から時効寸前に自首をしたいと連絡が入り、真犯人は別にいると告白され…。緊迫と衝撃のラスト!死刑制度と冤罪に真正面から挑んだ社会派推理。後半の急ぎ過ぎ、父の人格の変化が激しく戸惑います。そこがやや残念でした。誰か「これって冤罪なの」と書いてましたが、ほんとそうだ。どうなんでしょう。どなたか教えてください。 | ||||
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絶対に後悔させませんから、読んでください。 テーマは、死刑と冤罪。 ある殺人事件の犯人として死刑判決を受けた息子の冤罪を信じて(実際に冤罪なのだが…)、真犯人を見つけ出そうとしている父親は、昔死刑反対の弁護士だったが、自分が弁護して死刑判決を出させなかった罪人が、出所後すぐに重大殺人事件を起こし本人の自殺という最悪の事態を引き起こし責任を感じて弁護士を廃業していた。 ある日「彼は冤罪だ、何故なら自分が真犯人だから」という電話を受ける。その息子の弁護士と父親と、殺された女性の妹が何とか冤罪を証明し、真犯人を見つけ出そうとするのだが…。 読みながら「ああ、やっと犯人が見つかった…」と何度思った事か。そして「え、また違うの、こいつでもない。じゃあやっぱりあいつか…」と思っていて、その方に話も進むのだが、また裏切られ…が4-5回続き、最後の最後でようやく真犯人が見つかった…と思ったら、それも違っていて、結局は犯人はあいつだったのか…と納得して終わったのだが…。その最後でまた衝撃の事実が判明し、もうここまでやりますか…と脱帽してしまった。ここまで面白かった本は、宮部みゆきの「模倣犯」以来。久しぶりに★5個を差し上げます。 | ||||
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冤罪による死刑を扱った物語。著者らしく、かなりミステリー要素を取り入れて、それでいて先の読みにくい展開に持っていかれた。 ちょうど半分くらいで、主人公のモチベーションがガタ落ちになる驚きの展開を見せ、それ以降、終盤まではかなり面白く読んだ。 しかし、それだけに、最後の展開は納得できるのだろうかと、余計なお世話だったが、やはりすこーし無理があったような気もする。 とはいえ冤罪や死刑制度というものに、物語を通して重い問いかけを投げた良作であった。 | ||||
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大門氏の著書は冤罪をテーマにしたものが多い。 緻密な物語の展開が読者をわくわくさせる。 特にこの「雪冤」は彼の作品の中でもかなり有名。 何度読んでも推理のすごさに魅了される。 | ||||
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二転三転どころか、四転も五転もするストーリー。目が回ってしまいました。 最大の難点は、どんでん返しを意識するあまり、展開に無理が出てきていること。 途中までは一本筋の通ったストーリーだったのに、結末から見返してみると…… そこまでやってそれか、という印象でした。 ただし筆力は高く、サスペンスとしては上質。著者はこれがデビュー作ということなので、 次回作に期待したいと思います。 | ||||
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太宰治の『走れメロス』をモチーフに死刑制度、冤罪を題材にした傑作社会派ミステリー。 15年前に発生した男子学生と19歳の女性の殺人事件。逮捕され、死刑囚となった息子の冤罪を信じる元弁護士の八木沼悦史は一人活動を続ける。果たして八木沼は息子の無実を証明出来るのか? 時効目前にして真犯人のメロスが登場し、八木沼に前代未聞の要求をする。ディオニスとは一体誰なのか… 最後の最後まで真犯人の正体は二転三転し、真実が終章で明かされる。 例えるなら薬丸岳の作品と加茂隆康の『死刑基準』を合わせたような作品。非常に面白い。 | ||||
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大学生の友人間で起きた惨殺事件。 時効を迎える15年目。 死刑廃止論を強く問い掛けながら、殺人事件の展開は目まぐるしく変わる。それが魅力でもあり、中盤からは文章だけ追っていると理解しにくい。似通った設定のキャラもちょっと書き分け不足なのか、作戦通りに惑わせれてしまっているのか。 ラストまでどう落ちるのか分からないので、着いていくのが大変ながらも楽しく読ませてもらったというのが高評価の本音です。 | ||||
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死刑囚となった息子の冤罪を信じて訴え続ける加害者側の父親と、姉を殺害され犯人を憎んでいる被害者側の妹。その双方に、犯人を名乗る人物から時効が過ぎたら自首をしたいという連絡があり、事件は時効直前にして混迷を深める。 終盤まで犯人が誰なのか分からない緊迫した展開で読み応えがあった。また、死刑制度の是非と冤罪の可能性についても、加害者側、被害者側双方の立場で真正面から議論されていて考えさせられる部分も多かった。個人的には、被害者の痛みと人を殺すことの関係について、「被害者の痛みと、それを加害者にぶつけること、この二つがあんまりにも単純に結びつけられすぎていて、それを単純に肯定する。結局復讐行為は痛みをどこかにぶつけて束の間の快感で満たすだけで、こんなことははっきり駄目だという言うべきた。」といった考え方は死刑制度を考えるうえで参考になった。 | ||||
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第29回横溝正史ミステリ大賞&テレビ東京賞W受賞作。 15年前に起きた殺人事件。死刑囚の息子の冤罪を信じ続ける父親。 そして、被害者の妹で、犯人に深い憎しみを抱く沢井菜摘。 彼らに連絡をしてきたメロスと名乗る真犯人…本当に事件は冤罪なのか。 死刑制度の是非と冤罪という、司法の世界における重要な問題を ある殺人事件の関係者たちをめぐるサスペンスタッチで描いた小説。 エンタテイメントに必要な緊張感を保ちつつ、実際に自分が無実の罪で 裁判にかけられてしまったら?とか、身近な人が事件の関係者になって しまったら?などなど、リアルに息詰まるような怖さも感じられた。 京都の川原で学生とホームレスたちが黒人霊歌を歌うシーンが プロローグとエピローグに出てくるのだけど、とても印象的。 来年はテレビドラマ化(関西テレビ放送開局50周年記念ドラマ)が ひかえているらしいので、とても楽しみ。結構情報量の多い話だし、 連続ドラマでも十分たえられる原作だと思う。重厚な役者陣で 大人のドラマとして作れば傑作になる予感。 ただ、最後のどんでん返しの連続は、なんだかやりすぎな感じも。 エンタテイメントとしては充実したけどテーマがぼやけた気もするし 犯人の動機を聞いても「でもなんで?」という後味の悪さが若干 残ります。それも余韻としてはアリかもしれませんが。 | ||||
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どちらかというとミステリー苦手分野。でも話に引き込まれていった自分がいます。 ぐいぐいと引っ張っていってくれます。 改めて裁判員制度、冤罪につて考え直す機会を貰いました。 死刑囚は殺されて当たり前という、何の疑問も持たなかった自分がいましたが、 国家、国民全員ががりでの殺人だと思うと、やはり戦慄を覚えずにはいられません。 どんでん返しにいたるまでの人物描写。もう少しわかりやすいと良かったのですが・・・ それが内容に重みを与えるのかもしれないが、逆に読者に難しいと感じさせる部分でもあります。 でも読んで良かったと思わせる一作です。 | ||||
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死刑制度を扱ったいわゆる社会派、冤罪ミステリーです。 主人公は二人。死刑囚の父親八木沼悦史と、被害者の妹沢井菜摘。紆余曲折をへて二人が 出会ったとき、物語は考えられない方向に加速していきます。私はミステリーは読み慣れたつもりですが、この展開は予想できませんでした。 最終的には真犯人デイオニスは誰かという流れになっています。デイオニスとは太宰治の小説『走れメロス』にでてくる悪い王様。このデイオニスは誰かというフーダニットは百人 いてわかるのは一人か二人・・・・くらい難しいのではないでしょうか? 重いテーマはあまり得意なのではないのですが、意外に読みやすく、社会派より本格が好きな私でも楽しめました。持田なんて何処にもないようなキャラだし、台詞回しも熱い。 ただやはり一番の売りは意外なストーリー展開かな。ちょっとやりすぎの気もしますが。 重いテーマながら「読者をもてなす」ことを重視しているのが伝わってきます。 | ||||
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久々に小説で泣けました。「死刑制度と冤罪」という重いテーマをそれぞれの立場の人物に織り込み、その全てに読み手を感情移入させ得る秀作です。新人作家ならではの真っ直ぐで飾り気の無い文章の中に、非常に早いテンポでストーリーが進みます。ある程度先の読める展開と思いつつも引き込まれ、最後に意外な大どんでん返しもあり、一気に楽しめます。登場人物の一人がある思いを込めて有名な黒人霊歌を歌う場面などは圧巻で、涙が止まりませんでした。私の中で、この先も記憶に残る一冊になるはずです。テレビ東京でドラマ化が予定されていると事で、映像化も非常に楽しみです。最近の小説のパターン化などに飽き、純粋に楽しめて感動を求める方には特にお薦めです。了 | ||||
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昨年は該当者なしだった横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をダブル受賞した作品。綾辻行人氏絶賛などの帯は正直またかという感じでそれほどの期待はもっていなかった。しかし読んでいるうちにひきこまれた。死刑制度という重いテーマを扱いながらストーリー展開は実にドラマチック。詳しく書けないが、途中、読んでいて頭が白くなるような意外な展開もあり、飽きさせない。最後には大どんでん返しが待ち構えている。 人物設定もいい。冤罪を主張しながらも死刑は必要だと言う死刑囚。死刑廃止論者であるのに冤罪を廃止論の根拠にしないその父親。死刑肯定論者ながら死刑囚のもとを訪れる被害者遺族など一筋縄ではいかない人物が多く登場する。単純な被害者加害者の対立図式には決してなっていない。実によく考えられた設定だと思う。 問題点もないわけではない。終盤のどんでん返しの連続は社会派ミステリとしてはリアリティをそぐ怖れもあり、そう感じる人もいるかもしれない。ただそれを補って余りあるだけの熱がこの作品にはある。小気味よい文章と、死刑制度論への真摯な取り組み。効果的に使われる黒人霊歌。ラストシーンも綺麗だ。 横溝賞はSFや小さくまとまった作品が多い印象だったが、そういう意味でこの作品はあまり横溝賞的でないかもしれない。だが無論それは否定的な意味ではない。『13階段』や『天使のナイフ』といった乱歩賞の系譜に属する力作だと思う。 | ||||
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