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聖者は海に還る
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聖者は海に還るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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ある中高一貫の進学校で生徒が教師を射殺して自殺した。事件の再発防止と生徒の動揺を抑えるため招聘された心の専門家・比留間。彼は教師と生徒の個を失わせることで校内に平穏をもたらす。だがその比留間の奥には、かつて眠らされた邪心が存在し…。 | ||||
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山田宗樹作品は初めてでしたが、大変良作でした。その後、嫌われ松子や黒い春、千年法を読みましたが、どれも購入して損のない安心品質です。若干物足りないのが、この作者は女性の心理描写が男性視点にしか感じられないところ。嫌われ松子のような作品では良いのでしょうが、こうした作品では読んでいて少し気になりました。 | ||||
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この作者は本当に引き込むのがうまいと思う。 でもどこか似たりよったりな気もします。 最後はハッピーな終わり方… 今回はいつか目ざめるんじゃないか的な感じでしたが 主人公が純粋なところが好きです。 この作品に出てくる親が… ちょっとありえないってゆーか 現実味にかけている気がしました。 | ||||
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引っ張られるように読んだ。面白いと思う。が、「救い」がないなあ…とも思ったりする。エピローグで一瞬比留間の心が戻ったのもどちらかというと「呪い」に感じられてしまった。回復の望みがないのに「ぬか喜び」もしくは「期待」だけさせてしまってる様な…。そもそもの発端となった生徒と教師は「殺されました・自殺しました」のみで、その部分も物足りない。 楽しんで読めたが、再読し、その度ごとに考える部分がある…という話ではない感じでした。 | ||||
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この作家の作品は何冊も読んだが、最新のモノが良すぎて、少し物足りなかった。 | ||||
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途中まではさくさく楽しく読んでいたのですが、最後の方で痛い展開になりもう読む気がしませんでした。この作者は好きなのですが… | ||||
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嫌われ松子が面白かったので、こちらも読んでみたいと思い購入。 単に自分が子供嫌いだからかもしれないが、なんか物足りない感じがした。 自分の希望するラストは、律が比留間に刺されて、比留間は心をなくして、律の子供が猫を(ry みたいな流れとか。または、律の子供と比留間が行方不明で、律が一人で今までを振り返って終わりとか。 せっかく比留間の心が崩壊したのに、それがあまり生かされてなかった気がしてちょっと残念。 | ||||
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精神的なバランスの崩れは出来る限り自身で取戻すべきだし、世の中の催眠療法とか、カウンセリングの類は怪しいものが多いのではないかと思っているのだが、この本はカウンセリングの是非や信憑性は別にして楽しめる。 まず、この手の世界を題材にしているという点ではあまり前例がないと思う。また、『定岡療法』なんてありえないと思いながらも、『もしあったらこんな恐ろしいことが起きるかもしれないな』と思わせる辺りは、『嫌われ松子の一生』に通じるものがある。切ないラストは想定外ではあるが、『あり得るだろうな』という範疇だし、松子の病院でのシーンを髣髴させるものがある。 さらに、セラピストと保健の先生の対峙によって、カウンセリングの行き過ぎに警鐘を鳴らしている点も共感が得られるし、リアリティもある。 もっとも、例えトラウマの解消のためであったとしても、母親としての役割を捨てるリスクを犯して、死ぬことになってもかまわないという行動に出た件だけは素直に読むことは出来なかった。 | ||||
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全作読んでおりますが、山田さんの作品にしては、小さくまとまった感じがしています。 中盤以降は結論がだいたい想像できてしまって、それを裏切られることがなかったのが、 逆に残念な感じでした。 でも他の作家さんと比較したら、圧倒的に読み応えありますし、読んで損はないと思います。 | ||||
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山田宗樹さんの本はどれも好きで今回も即購入。 爽やかな内容でないけど、少年時代の異常行動から心を催眠療法で意図的に操られた 男性セラピストと、仕事と育児に四苦八苦しながら強く生きる女性が 知り合い支え合う姿を双方から書いた作品です。 最近医療行為に近いものがたくさんありますが、心を操る仕事の難しさを改めて考え、 主人公の女性のなんともいえないたくましさに強く惹かれました。 良い本ですよ。オススメします。せつなくてヒリヒリします。 | ||||
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カウンセリングが形骸化 してる昨今に警鐘を鳴らしてる作品だと思います。登場人物のカウンセラーが主人公との愛を知った時、上司でも親代わりでもあるカウンセラーは愛という感情を認めず、嫉妬し、壊します。最後の最後でその親玉カウンセラーの闇も出てきます。一流進学校をある方向に向けてカウンセリングしていく事に違和感を感じる主人公の持つ何かに(この何かについては若干描写が手薄な感がありますが、それは読み手それぞれの解釈に任されてると思います)だんだんと共鳴されていくカウンセラー。きっとその何かこそが大切なのではないでしょうか。モンスターペアレンツ、殺人犯の精神異常という下での減刑等が話題の昨今だからこそ、たくさんの人が読んで考えて欲しいと思いました。 | ||||
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タイトルからしてラストは何となく想像がついていたのですが、ただ悲しいだけではなくて、未来が明るく感じられる終わり方です。 それはやはり、主人公・律の潔さと深い愛情からくるものでしょう。 人間だからだれでも間違いはおこすし、何度もその時のことを思い出していたたまれなくなることもあるけれども、そのままじゃいけない。 人は、先へ先へと歩いていかなければいけないから。 そしてその時、律のように自分のことは淡々とこなし、人には深い愛情を持って接することが出来たらと、強く感じました。 本を閉じてから、余韻に浸ってしまいました。 たくさんの人に読んで欲しい本です。 | ||||
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物語りの初め、子供がねこの腹を切り裂く、というショッキングな内容だったので覚悟はしていましたが、読み終えてもまだ胸にうずのようなものが残っています。それでも、一気に読むことができたのは、作者がこころの問題を軸に犯罪・受験・家庭、など色んな要素を取り入れ、読者を飽きさせないこと、そして作中に恋愛を盛り込み、小説を重くさせすぎなかったことがあると思います。山田さんの作品には素敵な女性が登場しますが、これもそう。読みごたえ、読書後の余韻、そして共感させる登場人物の設定…わたしは山田宗樹の作品に裏切られたことはありません | ||||
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最初の数十ページを読んだだけで、この世界に入り込んでしまいました。ロールシャッハ・テストという心理テストの描画から心ひかれるものがあり、衝撃的な物語のはじまりから徐々にカウンセリングを通して、恋愛に発展していく展開。最後はハラハラドキドキで、読み終わった感想は、 「とっても満足!おもしろかったー!」テンポ良く進むストーリーと、心理描写をうまく描いた文章は一度読んでしまうと続きが見たくて、あっという間に読んでしまいました。 | ||||
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恩田陸のユージニアを読んだあとに、ちょっと物足りなくて数ページ読んだらもう止まらなくなってしまいました。著者の天使の代理人を気に入った方なら、あらすじなんて読まずに一気に読むことをおすすめします。カウンセリングのおかげで前より勉強に集中できるようになったとしても、自分だけで悩みを解決するプロセスを省いてしまってもよいものだろうか?他にも、心にずしりとくる問題提起が盛り込まれていて、単なるミステリーではないので、おすすめです! | ||||
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中高一貫教育の進学校で、ある生徒が教室に拳銃を持ち込み、担任教師を殺し自分も自殺を遂げるという事件が起こる。悩みなどなく、ひたすら進学と将来に向かって勉学に励む生徒しかいないと思われていたこの学校でなぜこのような事件が起きたのか?そこで学校側は事故の再発防止と生徒の心のケアのため、カウンセラーを置くことにするのだが・・・。いや~、怖い小説でした。催眠療法で人の狂気を封印してしまうというのは、犯罪を防ぐという面からもアリだとは思います。心の奥底に抱える自己を吐き出す場として、カウンセリングを利用するのもいいでしょう。けど、生徒の事件のショックが成績にも影響している中、カウンセリングを受けた生徒は成績が落ちていないという事実に気づいた教師達が生徒全員になかば強制的にカウンセリング室をすすめる姿は明らかにいきすぎであり、寒気すら感じました。いい学校に入ること、いい会社に入ること。それは確かに大事なことかもしれません。学校側にとっては何人の生徒を東大に入れるかはとてもとても大きな問題なのはわかります。しかしそれにばかり気を取られ、生徒一人一人の人格や人間らしい感情の育成に目を向けないことは何か違っている気がします。その事実に気がついている教師が少ないということも、小説の中のこととは思いながらも戦慄しました。悩みを自分で乗り越える、または仲間と支えあいながら乗り越える、この経験は大事ですよね?そんなことを考えさせられ、この小説はカウンセリングのあり方を考えながらも現代の教育問題にも目を向けることのできる2面的に面白い作品でした。それにしても「嫌われ松子の一生」を読んだときもそうでしたが、山田宗樹さんの本は時間を忘れて、黙々と中毒的に読めます。この本も一気に読んでしまいました。 | ||||
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近頃,カウンセリングが花盛りである.すこし気分が冴えないと,すぐに「カウンセリングを受けなさい」となる.しかしカウンセリングとは,そんなに万能な薬なのだろうか? そんな疑問に果敢に挑んだ作品のように思われる. 作品の中では,とある進学校の校長先生が,新入生全員にカウンセリングを受けさせようとする.生徒に迷いなく勉強に打ち込ませ,結果的に有名な大学に合格させるためである.それが現実として可能かどうかはともかく,このような安易な利用は,明らかに行き過ぎである.しかしながら,昨今のカウンセリング万能主義と,それほどの差があるとは思えない. まずは,自分の悩みは,自分で受け止めることが大切なのではないだろうか.これこそが心的な成長につながるはずである.カウンセリングなどの心理的手法は,それが無理な場合,はじめて本当の効果を発揮するのであろう.斉藤氏の「心理学化する社会」や小沢・中島氏の「心を商品化する社会」での主張と通じるものがあるだろう. | ||||
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またまたイッキ読みしてしまいました。彼の作品はスラスラ読めること、重い結末の中にも一筋の光が見えることが特徴のような気がします。この作品もそれに外れてはいません。カウンセリングを題材にしていますが、同時に今流行りの中高一貫校における問題にも迫っています。先見の明がある中高一貫校ならば生徒の心のケアにも目が向くのでしょうが、現状はそうでもないんですよね。ひとつだけ難を言えば、「統合失調症」を「分裂病」という表記で通していたのが気になりました。ある種意図的? | ||||
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カウンセリングをテーマにした小説は珍しい。現代が抱えている学校、生徒、教師、家庭という舞台を取り込んで一気に読ませる内容とストーリー性があり、学校、カウンセリング、に興味のある人、中高生を持つ親なら、興味深く読める本だと思います。 | ||||
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