悪霊の島

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評判

悪霊の島の評価:

4.04/5点 レビュー 27件。 C ランク

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平均点4.04pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全29件 21〜29 2/2ページ
No.9
(5pt)

ホラー苦手の方にこそ勧めたい

超自然現象がじわじわきます。しかし、人は大きな喪失体験のあと、以前とは同じに戻れないながらも、(キングの表現を借りれば)「先に進もうとしなければ先には進めないということと、たとえできないと思っても『わたしならできる』と信じること」によって困難に立ち向かうこともできるのだ、と勇気づけられる作品です。登場人物も印象的でした。キングの長編の多くに見られる「喪失の果てにある『希望』」。読後、この先の人生で失うものとそれに立ち向かう勇気について考えさせられました。ホラーはあまり、という方にもお勧めしたい作品です。
悪霊の島 下 Amazon書評・レビュー: 悪霊の島 下より
4163285105
No.8
(3pt)

「じらし」が長い

約1000ページ分の中で、最後の200ページでようやくぞくぞくした気持ちで読めました。
もっと短く編集されていれば、途中で気持ちが萎えることもないのにと残念でした。
キング独特のユーモア盛り込まれすぎといったところでしょうか!?
それが好きだという人はもちろん買いだと思います。
悪霊の島 上 Amazon書評・レビュー: 悪霊の島 上より
4163285008
No.7
(5pt)

狂気からの帰還 -上巻は長い長い伏線-

久しぶりのキングの長編は、
期待に違わず非常に面白い作品でありました。
とは言え上巻は少々まどろっこしいです。
じらされる感じがたまりません。

「悪霊の島」の前半は、
事故にあった主人公エドガーが、
デュマ・キーで、
彼を苛んでいた狂気から徐々に人間性を取り戻していくエピソードが中心。
孤独や後悔、苦痛に苛まれるエゴガーが再生していくお話が上巻のメインテーマであって、
その狂気からの脱出自体に実は怪異が絡んでいるらしい、というところまでが明らかにされます。

で、すごいなあと思ったのは、
要はこの上巻は、下巻のクライマックスに向けての長い長い伏線である訳ですが、
伏線でしかないのに上巻だけで読了しても面白いところです。

ともかく上巻では、
なぜエドガーが絵を描くのか、
デュマ・キーの隠された歴史は?とか、
謎だけが提示されていきます。
ここがフラストレーションでもあって、
このじりじり感を楽しめるかどうかで評価が変わってくると思います。
悪霊の島 上 Amazon書評・レビュー: 悪霊の島 上より
4163285008
No.6
(4pt)

本書に☆4以下をつける訳にはいかない。しかし...

ページをめくる手がとまらなかった。
一人の男が事故でいろんな物を失い(ただし、全てではない)そこから
色々な人の助けや導きを得て、自らの強い蘇生の意思も相まって、それが
ファンタスチックな奇跡を生み、ついには絵画の世界に新しい人生を見つけてゆく。
私にはワイアマンとの関係が中高年版「スタンド・バイ・ミー」(友よ、傍にいてくれ!)
にも感じられ、文句無く☆5であり、限りなくキングのベストと言い切った
程である。
ただし、下巻の200ページぐらいまで...
ここからは異論が十分にあることを承知で(否、異論の方が圧倒的かもしれぬが..)
書かせてもらうが、私ぐらいの年齢になると、どうしても最後の怪異譚を素直に
受け入れられないのです。この話には、蛙の化け物とか、にたにた笑いの
黒人の幽霊とか、必要ないのに、という気持ちが強いせいかもしれない。
こうあるからこそキング, これがキング、と言われればそれに反論はない。
ただ、勝手な希望ではあるが、本書に関しては、いつものキングより少し
人生に優しいキングとして、人生の奇跡を描いた物語にして欲しかった。
それほど8割方の物語の出来が琴線に触れる出来だったわけですが...
(そんな訳で、最後の200ページは、ページをめくる手が進まなくなって
しまった。というか、どうでもいい結末となってしまった。私にとっては...)
邦題もいただけない気がする。物語の全てを象徴しているとは思えないので。
翻訳は素晴らしい。<莞爾として微笑む>なんて日本語を眼にするのは
何年ぶりの事か。。。
マァ、こういう読者もいると言う事で勘弁して下さい。
ラスト近辺が好きか、好みに合わないか、と言うだけで
面白い事は間違いないのですから...
悪霊の島 下 Amazon書評・レビュー: 悪霊の島 下より
4163285105
No.5
(5pt)

ゴシックホラー的な物語

なかなか正体をあらわさない怪異がいよいよ具体性を帯びてくる下巻。
最後に朽ち果てたイーストレイクの屋敷に乗り込み、
パーシーと対決するクライマックスは一気に読ませてくれます。
実は下巻の冒頭部分で、
家族や友人を殺される悲劇を主人公はさらっと告白しています。
普通の作家であれば、ストーリーを先に劇中で語ったりしません。
告白自体が物語の悲劇性を予感させ、エドガーの諦観を伝えます。
下巻では、
デュマ・キーの異常な容貌が姿を現し、
青鷺、茂るジャングルなど、恐怖を暗示するアイテムが登場します。
その雰囲気と島およびイーストレイク一族の歴史を重ねあわせると、
恐怖というより怪奇という言葉がぴったりきます。
モダンホラーというよりもゴシック小説の趣。
キングと言えば、
ゴシック小説の定番であった「幽霊ホテル」や「吸血鬼」を、
モダンホラーという形式で再構成したことにより、
新しい時代を切り開いた作家です。
「骨の袋」に続いてゴシックテイストな作品であったことが、
キングの新しい傾向なのかなと感じました。
悪霊の島 下 Amazon書評・レビュー: 悪霊の島 下より
4163285105
No.4
(2pt)

後半のほうが平板?

訳者後書きで、前半は平板、後半ジェットコースターとありましたが、個人的にはその逆で、
前半は何かが起こる予感・期待・伏線にドキドキでページを繰る手が止まらず、500ページ+αの上巻はあっという間。
・・・ですが下巻の「イベント」以降は劇的にペースダウンしました(汗)。
そんなに深い話でもない(少なくも僕には)ので、何となく先が見えちゃった、っていうのもあります。
映画化されても・・・観ないでしょう(苦笑)。
悪霊の島 上 Amazon書評・レビュー: 悪霊の島 上より
4163285008
No.3
(4pt)

ホラーではないような…

ネタバレはしないが、ラスト近くに驚きと涙が待っている。買って満足か、と問われれば迷いなく「yes」。キングファンにお勧めしたい。
でも、私には「キングが直球勝負で投げ込むホラーの王道」という表現は違和感がある。結局「悪霊」に立ち向かう主人公に最後まで寄り添う頼もしい仲間がいるせいで、怖さが大幅に減衰してしまうのだ。悪霊の島には、私が難度も繰り返し読んだ「骨の袋」と似た「死者との交感」というテーマがあるが、怖さはずいぶん減っている。
その代わり、主人公の「喪われた家族」をめぐる物語が重厚で、その部分が私の涙腺を直撃した。私にとっては主人公がたどる80年前の家族を襲った家族喪失の悲劇が、主人公自身の家族喪失と、新たな「家族」の再生の物語をダブらせているところがこの物語の白眉であり、ホラー小説というよりは現代アメリカ文学というカテゴリーの秀作、と読んだ。
「セル」がちょっと私のテイストからずれていて心配だったのだが、キングが(必ずしもホラー作家としてでなく)ストーリーテラーとして健在であることがわかって安心した。「ドームのもとで」が待ち遠しい。「リーシーの物語」のときと同様、翻訳を待てずに原書を買っちゃうんだろうな。でも原書のハードカバーってデカくて重いんだよな。これが。
悪霊の島 上 Amazon書評・レビュー: 悪霊の島 上より
4163285008
No.2
(5pt)

キングがもたらす最高の恐怖!

このごろのキングは「セル」以外、私たちを怖がらせてはくれなかった。
上巻は予感に満ちているけれど、下巻を読み終えた今となっては、「めっちゃ」伏線が張り巡らされていた、というのが今の感想だ。読み終わって時間が経ってみると、平和なシーンがまた素晴らしい。主人口の独白の章、あれは何度読んでも素晴らしいし、キングをについてもっと知ることが出来る章でもあった。
前半の展開から、このままのんびりと終わるのかと思っていた。ところが、下巻の百数十ページ目から突如怪奇現象が起こりはじめたのだ。
私は遅読だが、下巻は二日で読み終えてしまった。上巻は六日も掛かったというのに。
私は邦訳されたキングの全作品を読んできたが、こんなに震えあがった作品ははじめてた。
「シャイニング」「ペット・セマタリー」をも越えた、圧倒的恐怖だった。
ホラー通でもある私は、長篇ホラーで震え上がったことはなかった(例外はジョー・ヒルの「ハートシェイプト・ボックス」と、ピーター・ストラウブの「ゴースト・ストーリー」)。
震えるのは短篇だけだと思っていたわけだ。しかし「悪霊の島」は怖い!
キングが原点に立ち返ったのだと、ストレートに感じることができた。
ここのところ私はキングの作品の質が落ちてきている(とはいえ、肩すかしを食らったことは一度もない)というか、勢いがないように感じていたけれど、KING OF HORROR(恐怖の帝王、あるいは恐怖のキング)が堂々と帰還したことを証明している。
日本においてクーンツよりも人気が下がってしまったような気もするキングだが、本書で(あるいは、文庫化されたときに)その立場が逆転することを願う。しかも近頃のキングは文学的な素晴らしさも備えてきているので、日本でもっと高く評価されてもいいように思う。とはいえ、「文学的」になっているだけで、そこはキング、エンタテイメント性も忘れていない。
本作からは、むかしみたいな、正面から我々に立ち向かってくるキングの姿が見えるような気がする。
なお、嬉しいオマケとして、クレムゾンキングとおぼしき姿の怪物が言及される。ファンには嬉しいことである。
最近落ち込み気味であったキングだが、この一作で「ホラー作家、キングは健在だ!」とあらためて感じた。おそらく全世界のファンもそうだったのではあるまいか。
勘違いされると困るので記しておくが、キングがホラー作家でなくなり、(ありえないけれど)たとえ純文学作家になってしまっても、私はキングのファンであり続けるだろう。
なにせ、私はキング中毒でなくなりかけていたが、今作でまたキング中毒になった。本書を読むまでは毎月一回、キング作品を読み返す程度の症状だったが、どうやら二週間に1回になりそうだ!
それくらい、本書は最高だ!
すぐにもう一度、本書を読み返そうと思う。
世界最高の作家、スティーヴン・キング。私は一生彼の作品を読み続けたいと思う。彼のせいで色々なものが怖くなった。私はキングのホラー長篇で、まだ私は無事だ。あまりの怖さに狂ってしまう日が来るかもしれないが、とりあえず今のところはキングのお陰で愉しい時間を過ごしている。まだ、いまのところは。
悪霊の島 下 Amazon書評・レビュー: 悪霊の島 下より
4163285105
No.1
(5pt)

最高傑作

「骨の袋」(新装版「シャイニング」「ミザリー」は除く)以来、久々に出たキングのスーパーナチュラル的要素を孕む最新長篇。
本作品の圧巻のラストには言及できないけれど、途中、大迫力の展開がまっている。
コピーは大袈裟ではないのだと、あらためて思い知らされる。
アメリカで、話題の「ドームのもとで」を刊行間近にして邦訳されたこの長篇は充分な長さを備えている、そして面白さも。
本書を読む方にこう言っておきましょう。「もし本書を読むのなら、睡眠時間は数時間は減ることになるよ」と。
わたしもページをめくる手が止まらなかった。
白石朗の味のある訳文も優れている。
本書はキングが偉大なる作家であることをあらためて思い知らせてくれる。
ブラッドベリ、マシスン、カーヴァーと続いていく作家群のあとにくるのは、間違いなくキングだ。キングは今後、オースター、ミルハウザー、ノーマン・ロックたちをも退けて、キングは現代作家の頂点に立つことだろう。
本書は「リーシーの物語」をも凌ぐ、圧倒的なストーリテリングの光る偉大なる小説だ。
と、あらすじを言わないのには理由がある。知らずに読んでほしいのだ。内容を知らないで読めばそれだけ面白さが倍増する。
本書は衝撃的な小説である。
「ドームのもとで」が白石朗の名訳で読めることを!
悪霊の島 上 Amazon書評・レビュー: 悪霊の島 上より
4163285008