空中庭園

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評判

空中庭園の評価:

4.05/5点 レビュー 91件。 D ランク

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平均点4.05pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全120件 101〜120 6/6ページ
No.20
(4pt)

壊れたものを壊れたように、ではなく

東京郊外の「ダンチ」で暮らす一家を6人の視点から描いた連作小説。こういった形式は、力量のある人が書かないとつまらない作品になりかねませんが、多少誇張的な感じを受ける箇所はあるものの、それぞれによく書き分けられていておもしろく読みました。人の内側と外側(人の内面と他人の目にうつるその人)はこうも違うのかと興味をそそられます。
各章においても小説全体でも明らかな結論めいたものはないのですが、無理に物語をまとめないことが拡散していくイメージを形成し、行き詰まった一家の状況に救いを与えているような印象を受けました。壊れた家族を描きつつも、どこか開放的な後味が残るのです。
壊れたものを壊れたように描くのではなく、違うアプローチをしているところを好ましく感じました。
解説は石田衣良氏が執筆していますが、著者の感受性の鋭さを伝えるエピソード、作品評もよくて、得した気持ちになります。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.19
(4pt)

家族の難しさ

はたから見たら幸せそうに見える「家族」は
実は形にこだわっただけの幻に過ぎないという
家族の「個」の立場と心理を見事に抉り出した作品。
私はこれで家族を形成したくなくなりました。
しかし同時に家族に対する違和感というのは自分だけが
抱えてる感情ではないと知り、安心感も覚えました。
角田さんの人間の微妙な心の闇をすがすがしく
描ける技術力に感服させられました。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.18
(5pt)

母と娘

読み終わって、あらためてタイトルの意味を実感した。
「隠し事のない」美しい家庭を夢見るオンナの怖さ。
女性作家ならではの鋭い視点が、母と娘の逃れられない呪縛をあぶりだしている。
エピソード一つ一つはどこにでもあるようなことで、
それほどヘビーな母娘関係じゃないけど、読みながらけっこうイタイ。
家庭教師(父親の愛人でもある)の女性からの視点で書かれた章が印象的。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.17
(5pt)

卓抜した“到達点”!

 お見事、としかいいようがないです。音として聞こえるのではないかというほどの人間関係のきしみといい、凝縮された一個人として振る舞う人物像といい、まずもって作者の技術が半端ではない。
 人間関係の暗闇にスポットを当てる作品は、えてして三流ゴシップ紛いや「本当にあったヒサンな家庭!」みたいなレディース・コミックじみたものになりやすいものです。しかしそうはならず、著者は見事に崩壊しかかっている(あるいはもう壊れている)家庭を一つの作品として結晶化させています。石田衣良さんの言う、著者の鋭敏な「感受性」のたまものと言えるでしょう。
 この話を、現代のニュータウン、あるいは家族が抱える問題を描ききった秀作として捉えることも、もちろん不可欠なことであります。ですが今からこの作品読む人には、作中に見られる、人物描写の鋭すぎるほどの巧みさもまた、同時に感じて欲しいです。しばらく前まで吹き荒れていた「感動」ブームに苦い思いをしていた人などには、ピッタリの作品ではないでしょうか。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.16
(4pt)

頑張って生きていく

一見幸せそうな家族の話。
秘密ごとはナシにしようねって、娘の初潮とか息子の夢精とかを祝っちゃうような仲良し家族なんだけど、実はみんなそれぞれに絶対表には出さない秘密を抱えてて・・・。
一話毎に語り手(視点)が変わって家族一人ひとりの本音が見える。
何となく救いがない終わりのような気もするけど、キレイごとだけじゃない人間の中身が見える。
ドロドロした話が好きな私には、ワクワクモノでしたね。
お母さんとおばあさんの関係は泣けます。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.15
(5pt)

「家族キューブ」

小説は、郊外のダンチに住む「京橋家」を舞台に展開します。
構成としては、この「京橋家」の家族、或は、その周辺にいる人6人の物語として出来ており、短編集と言っていいと思います。
「ラブリー・ホーム」(娘)
「チョロQ」(父親)
「空中庭園」(母親)
「キルト」(祖母)
「鍵つきドア」(息子の家庭教師=父親の愛人)
「光の、闇の」(息子)
この家のモットーは「何ごともつつみかくさず」で、全員がそれを信じています。その癖、自分だけが秘密を持っていると思っています。
そうした「京橋家」を「家族キューブ」として、それぞれの面から見るような形で描かれています。外から見れば何の問題もないような「京橋家」も、その構成員それぞれから見れば、非健康的な家庭であることが暴かれます。
こうした問題は、多かれ少なかれ、それぞれの家庭が抱えており、そこにある愛情関係の複雑さもどこにでもあることでしょう。そこにこそ、この小説の普遍性があるように思います。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.14
(4pt)

秘密はあって当然だと思いました。

娘のエピソードから始まり、徐々に父親、母親、祖母、弟、愛人の気持ちが語られます。はじめは父親に愛人がいてそれをうまくごまかしているところやそれを気づかないふりをしている娘や母親に嫌気がさしました(秘密はつくらないといったのに誠実さもやさしさもないじゃないか)が、母親が自分の母との確執や引きこもっていたことを隠そうとしているところあたりで、そういうこともあるよなと思い始めました。秘密をつくらいないというのは親密な関係をアピールするのに魅力的な約束だと思う反面、人にはみてほしくない弱さも汚さを誰もが持っているわけで、自分と他人の弱さ汚さと折り合いをつけながら生きているというのが本当なのだろうなと思いました。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.13
(5pt)

他人はそんなにバカじゃないよ!

同一の物理的世界の人による見え方は違う。
では、他者の世界をどう想像するべきか?
私にとっての本作品のテーマである。
現実世界に住む理性ある複数人の見た主観的世界の大きな特徴は、その主観的世界の間の論理的整合性にある。他方で、フィクションシナリオにおいては、作家がその論理的整合性を確保しなければならない。本作品は、6人の主観的世界が私の理解の範囲では美しく整合している。このレベルの長さでほとんど論理破綻をきたさないだけでも、角田が一流作家の頭脳を持っていることが分かると思う。
しかし、当然ながら、整合しているというのは最低限の必要条件であり、複数視点から眺めるという表現手法をとるからには、視点間の関係性が興味深いものでなければならない。そして、私にとってもっとも興味深かったのは、「他者が自分が考えているより、よほど深い世界をもっている」ということが描かれている点である。
各章がそれぞれの登場人物の視点に相当するのだが、後の章で主人公となる人物がその世界に登場し、かつ必ずといって良いほど当該章では単純な人物であると解釈されて描かれている。しかし、後の章で、その人物が前章の単純解釈部分についてきわめて豊かな世界・情動を持っていることが明らかになる。
確かに、本作品にはエンディングへ向けての盛り上がりはない。読む前と読後で本質的には変わらない生活が続く静的な世界の描写という感じ。これが角田の見るノンフィクション的セッティングだろう。よって、なにがドラマ・フィクションか?といえば、「読者の視点」である。現実には、他者の心の中は見えない。それが見える。読者には、なんの変哲のない世界を「神様の視点」で見ることを楽しんでほしい。
ちゃちかもしれないけど、本作品から得られる教訓。
「他人はそんなにバカじゃないよ!」
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.12
(5pt)

家族

 家族間では隠し事をしない.この約束こそが,皆に安心感を与え,健全な家庭を築く.表面的には問題ないように見える仲良し家族.だが現実は・・・
 家族とその周囲をめぐり6人の人物の視点から描かれているリレー形式の物語.面白いのは,人は変わっても物語の時間は止まらない点.
一人の視点から物語りは綴られ,当人の問題が解決しないうちに次の人に話は移る.けれど時間は進んでゆく.問題は未消化のままに.
 全ての物語が終わっても何も解決していない,そうまるで現実のように.安易な解決など起きはしない.蓄積される問題,根はあまりにも深い・・・
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.11
(4pt)

家族にも言えない秘密

 これを読んで、誰にも大なり小なり家族にも言えない秘密があるものなのだと納得させられました。またそういう秘密があるからこそ、家族に対して優しく出来るというのも皮肉です。 ダンチに住む家族一人ひとりの視点から見た6章の物語で構成されていて、最後まで飽きさせません。映画化されるのが楽しみです。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.10
(5pt)

いいよこれ

おもしろいっていうか、ふしぎ。今度キョンキョン主演で映画になるらしいし見る価値ありです。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.9
(5pt)

不安定でもやっぱり家族

 後に角田の代表作の一つといわれるだろう一冊。ダンチに住む4人家族を、それぞれの視点から描いた連作短編集。ラブホテル「野猿」が随所に出てきて、家族小説なのにリビングよりこのラブホテルの場面の方が多いんじゃないかというくらい。主要登場人物6人全てが、なぜかそれぞれ「野猿」に行ったことがある! 「かくしごとなし」なんて家族のモットー自体、そもそもうさん臭い。でもそうやって無理しちゃうのが家族のような気もする。だから、一見バラバラなようでいて、実はこのような家族のありかた程度が、平均的なのかもしれない。現代は、家族でさえ演じてしまう時代なのかもしれない。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.8
(5pt)

いろいろ考えちゃった!

直木賞を受賞した「対岸の彼女」がまだ文庫になってないので、この本を買ってみました。なんでも隠さずにざっくばらんに話をする事をモットーにしているある家族。その家族の一人一人に実は家族には言えない秘密があるのです。読んでみて、確かにそうかなぁーなんて思った。私も親にわざわざ言わない事ってあるけれど、親の方もそんなことは私よりも持ってるのかもしれない。私に小言をいうあの人も、彼女の人生の歴史があって、家族の誰もが知らない過去があるのかも・・・。つらい経験があるから私にいろいろ言うのか・・・なんて読みながら考えていたら、その人の事、許せるようになっちゃった!教訓めいているわけではないけれど、いろいろと考えさせられる本です。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.7
(5pt)

角田光代の世界観

著者とは「対岸の彼女」で初めての出会いであった。作品の素晴らしさは言うまでもなく、心にしみる読後感であった。本作も彼女の素晴らしさを再確認するものであった。「対岸の彼女」では暖かい、再生のラストであったが、本作「空中庭園」はもっと情念が感じられる仕上がりとなっている。「隠し事のない家族」とは「永遠の愛」同じくらいありえない、と偶然読んだ雑誌に載っていたが、本作品はそんなレベルではなくもっと人間の本質の狡さ、愚かさ、悲しさが表されている。彼女の世界観は人間の本質を浮き彫りにしているので、読んでいてある意味「不快感」を感じる。しかしそれは、我々の心の中を作者に見透かされているからなのかも知れない。
空中庭園 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 空中庭園 (文春文庫)より
4167672030
No.6
(5pt)

家族は決して所有物ではないから

文章はさることながら、構成の巧さに感服いたしました。短編から成り立っていますが、読み応え充分のストーリー。話は、4人の核家族と、お婆ちゃん、家族に関わるある人物の6人の視点で描かれています。家族といっても、お互いを完全に理解しあえるわけなく、家族といっても、お互いを完全に所有しているわけではない。それぞれがそれぞれの価値観でこの核家族を自分の人生の中で位置付けている。それぞれが父親、母親、子供というぼんやりとした役割を演じ、読者はそれが幻想であることを意識させられます。人はそれぞれ孤独で、孤独ながらも人と関係を持ち生きていく。分かり合えているなんて本当は幻想で、楽しく会話をしていても実はバッチリすれ違っていたりする。そんな孤独の可笑しさを楽しみました。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.5
(4pt)

縁がもたらす不思議な世界

人間は生きていると、不思議な縁で引き寄せられたり、離れたりを感じるけどその一番大きな団体が家族だと想う人が生きれば生きる程、弱い部分もあり流されているように見えて、実は、決まっている運命を背負わされているのかもしれない。人は秘密を必ず持っているけど、それも人だからこそで、人に皆個性があるように、家族も個性がある親子も夫婦も愛人も、どんなに人間関係がぐしゃぐしゃになる時があっても残るべきものは残るのを納得させられた
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.4
(4pt)

危うい家族、それでもやっぱり家族

好むと好まざるとに関わらず、誰しもが“家族”というものを、一度は持つのが、この世の常です。子供であったり、親になったり、立場を違えてそこに、ある意味、縛られています。『空中庭園』の不可思議さは、角田さんの「何ごともつつみかくさず」という、京橋家の設定があってこその、不可思議さ。深刻ぶらず、コミカル過ぎず、家族の一人一人が語りを請け負い、全体像が見えてくるところが、おもしろかったです。京橋家のような家族は、いないであろうという設定にまんまと絡めとられて、でも思い切り、字面とは乖離した部分で、私は“ああ、家族を素直に受け入れられず、表面だけいい子ちゃんしてた時代があったなあ”だとか、“ダンナも子供も一歩外にでりゃあ、何をやってるんだか・・・”という諦観とか、身に覚えのある感情に対面したのでした。連載してたものをまとめた本ということですが、最後のコウの章だけトーンが違う気がするのは、ここが書き下ろしだからかな?コウの孤独がよく描かれていると思いました。「ひとりだったら秘密にならないものが、みんなでいるから隠す必要が出てくる」という言葉、言い得て妙だと納得しました。何ごともつつみかくさず・・・という家族が、それぞれの胸の内に抱え込んだ闇を、鮮やかに描いています。そのそれぞれのズレが面白さとなっているのですが、マナもコウも母・絵里子のモットーを頭の隅に置いて、結構、家族のことを考える子に育っているのがいいなあ、と感じました。図らずも、角田さんの描いた『空中庭園』は、二重の意味において成功しているのではないでしょうか。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.3
(4pt)

うちあたい

 表紙の装画が好きだ。機会があれば、すみずみながめてみてちょうだい。 話は、京橋家の娘(姉)、父、母、母方の祖母、息子(弟)の家庭教師(女)、息子(弟)といふうに、章ごとに視点が変わっていく。ひとりよがりにはさせてくれない。じぶんかってに決めつけれるほうが楽なのにね。 母の章、「空中庭園」にやられた。本音吐いてりゃいいと思ってきた。ほんとのこと打ち明けられる自分ってちょっといい、とさえ。振り返ってみれば、そんなものは幻想で、ほんとの本音は誰にも見せずに、いや、まだそれはいい、かくすべきことを人のことも考えずべらべらと吐きまくってきた、己が楽のみを考えて。そこらへん、まっすぐな言葉がいっぱい書かれていて、ぐさぐさ突き刺さる。きもちよかったりもす!る。よくわからん。よくわからんなりにも、読めてよかったとおもった。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.2
(4pt)

不思議ではない不思議ワールド

 最初の数ページが流れるように見事であった。音楽のように綺éº-なæ-‡ç« ã€ã¨ã„ってもモーツァルトのように美ã-いという意å'³ã§ã¯ãªãè‰¯ãå‡ºæ¥ãŸè¬›è«‡ã®ã‚ˆã†ãªæµã‚Œæ-¹ã€‚ã"の調子の良さは、最初のペースã"そ保てないもののå...¨ä½"的な質はã'ã-て悪くはない。 物語が進むにつれ、一切秘密ã‚'持たない家庭、というæ°-持ちの悪い設定の舞台だとわかるが、ã"れã‚'グロテスクに描くかと思えばそうではない。å-œåŠ‡èª¿ã«æã„ã¦æ¶æ„ã™ã‚‹ã§ã‚‚ãªã„ã€‚ã©ã"かにありそうだが探すときっと見つã'られない家庭ã‚'フィクションなのã‚'いいã"とにã-てå½"然のように書くのだ。そã"に違å'Œæ„Ÿã¯å...¨ããªã„。 そã-てã"れがç›'木賞候補になった理ç"±ã§ã‚り、また同時に賞ã‚'逃ã-た理ç"±ã§ã¯ãªã‹ã£ãŸã‹ã€‚そã‚"な不思議なものã‚'æ!ã„た功績とã-てノミネートされたのであるが、あまりにも自然に描きすぎたために際立つã"とができなくなってã-まったのだ。 そã-て登å '人物のè¦-線はラスメニーナスのように決ã-て交わるã"とがないのだ。è§'ç"°ã®å...¨ç„¶ä¸æ€è­°ã§ãªã„不思議ワールドã‚'ä½"é¨"ã-てみたい人は一度お試ã-あれ。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X
No.1
(5pt)

哀しくって痛い。。。大事なわたしの物語

ちょっとした恋をして、結婚をして、子供が生まれて、家族になりました。そう、わたしもそうやって今、家族とともに暮らしています。家族の誰もが小さいけれども深い傷を抱えたまま生きています。家族ってこんなにぼんやりと痛哀しいものだったのかと、妻になり親となって初めて気づきました。この物語には家族それぞれの痛みと哀しみが、柔らかな感性で描かれています。ズキンズキンとくるんじゃない、そうじゃなくて、もっとぼんやりとした、哀しみの実態が、大事に描かれています。自分だけじゃないんだ、って思いました。些細な言葉のひとつひとつが、ちくんと胸に突き刺さるたびに、“読み手にとっての私小説”(ってそんなむちゃくちゃな定義があり得るのかどうかもわかんないんだけど・・・)みたい、と思いました。
空中庭園 Amazon書評・レビュー: 空中庭園より
416321450X