夏の夜会

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評判

夏の夜会の評価:

2.71/5点 レビュー 14件。 E ランク

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平均点2.71pt

Amazonレビュー一覧

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未読の方はご注意ください

全5件 1〜5 1/1ページ
No.5
(4pt)

同級生の結婚式に出席し、同じテーブルの欠席者の話から30年前の殺人事件の真相に行き着く。

人の記憶がいかに曖昧なものか認識しながら過去の記憶にたどり着く様は痛快である。その過程で次々と真実が明らかとなり、もしや自分が犯人であるかのごとく錯覚する様ははらはらドキドキする。結局、記憶と当時の関係者の話から真相にたぶんそうであると思われた真実がわかった時のなんとも言えない虚無感が最後に漂う。
夏の夜会 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 夏の夜会 (カッパ・ノベルス)より
4334074405
No.4
(4pt)

同級生の結婚式に出席し、同じテーブルの欠席者の話から30年前の殺人事件の真相に行き着く。

人の記憶がいかに曖昧なものか認識しながら過去の記憶にたどり着く様は痛快である。その過程で次々と真実が明らかとなり、もしや自分が犯人であるかのごとく錯覚する様ははらはらドキドキする。結局、記憶と当時の関係者の話から真相にたぶんそうであると思われた真実がわかった時のなんとも言えない虚無感が最後に漂う。
夏の夜会 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 夏の夜会 (光文社文庫)より
4334738877
No.3
(4pt)

記憶の扉の奥で眠る罪


クリスティ『スリーピング・マーダー』を範とした《回想の中の殺人》テーマの作品。


小学生時代に起きた女教師の殺害事件を、30年ぶりに
再会した同級生の女性と探っていく、といった物語です。

作中では30年前の事件を巡り、議論が重ねられていきますが、その度
に、各人の記憶違いや、思い込みがあぶり出されていくことになります。


ところで、人間の記憶の確実性を大前提とする本格ミステリという特殊ジャンルにおいて、
記憶の恣意性や曖昧性をテーマにすることは、作者自身も述べているように、自己矛盾
であり、その試み自体が、大きな恣意性に依拠した危ういものです。

したがって、本作を読んで、登場人物たちが、殺人事件といった重大な事柄にまつわる
情報を間違って記憶していることに違和感を覚えたり、ご都合主義だと感じる読者がいる
のは、至極当然だと思います。


ですから、いっそ本作は、「特殊ルールが支配しているゲーム的
空間」と割り切ったほうが、誤解がなくていいかもしれませんね。

その前提に立てば、作品世界内での因果関係の整合性は保たれていますし、
事件の真相も、結末できちんと提示されています(そのあたり、同様のテーマ
を扱うことが多い恩田陸氏が、オープンエンドの幕切れを採用するのと対照的
で、両者の作風の違いがうかがえ、興味深いです)。


前述したように、本作の設定は、若干人工的ではありますが、その一方で、
記憶は〈常に現在に於ける本人の思い込みが投影される〉ものであり、他者
の影響で容易に変異する流動的で相互認識的なものであることは、紛れも
ない真実です。

そのことを踏まえ、自己を省みた時、きっとどこかに、都合良く消し
去った記憶を眠らせたままにしてるんだろうなあ、と思えてきます。





夏の夜会 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 夏の夜会 (カッパ・ノベルス)より
4334074405
No.2
(4pt)

記憶の曖昧さ

この作者の小説は、SF設定のパターンと、日常の事象を論理で語っていくパターンとがありますが(あ、後者と見せかけ前者というのもありますね)この本は後者かな。
中年の主人公達が、小学校時代の思い出を語っているうちに、いつの間にか当時思い出せなかったことが浮かび上がることにより、展開が180°異なっていきます。そこが、ご都合主義に見えるかもしれませんが、私は逆にそれが面白く感じました。
夏の夜会 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 夏の夜会 (カッパ・ノベルス)より
4334074405
No.1
(4pt)

記憶の扉の奥で眠る罪

クリスティ『スリーピング・マーダー』を範とした《回想の中の殺人》テーマの作品。
小学生時代に起きた女教師の殺害事件を、30年ぶりに
再会した同級生の女性と探っていく、といった物語です。
作中では30年前の事件を巡り、議論が重ねられていきますが、その度
に、各人の記憶違いや、思い込みがあぶり出されていくことになります。
ところで、人間の記憶の確実性を大前提とする本格ミステリという特殊ジャンルにおいて、
記憶の恣意性や曖昧性をテーマにすることは、作者自身も述べているように、自己矛盾
であり、その試み自体が、大きな恣意性に依拠した危ういものです。
したがって、本作を読んで、登場人物たちが、殺人事件といった重大な事柄にまつわる
情報を間違って記憶していることに違和感を覚えたり、ご都合主義だと感じる読者がいる
のは、至極当然だと思います。
ですから、いっそ本作は、「特殊ルールが支配しているゲーム的
空間」と割り切ったほうが、誤解がなくていいかもしれませんね。
その前提に立てば、作品世界内での因果関係の整合性は保たれていますし、
事件の真相も、結末できちんと提示されています(そのあたり、同様のテーマ
を扱うことが多い恩田陸氏が、オープンエンドの幕切れを採用するのと対照的
で、両者の作風の違いがうかがえ、興味深いです)。
前述したように、本作の設定は、若干人工的ではありますが、その一方で、
記憶は〈常に現在に於ける本人の思い込みが投影される〉ものであり、他者
の影響で容易に変異する流動的で相互認識的なものであることは、紛れも
ない真実です。
そのことを踏まえ、自己を省みた時、きっとどこかに、都合良く消し
去った記憶を眠らせたままにしてるんだろうなあ、と思えてきます。
夏の夜会 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 夏の夜会 (光文社文庫)より
4334738877