夏の夜会
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夏の夜会の総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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久々に出会った同級生たちと過去の事件について語り合う内容。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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人の記憶がいかに曖昧なものか認識しながら過去の記憶にたどり着く様は痛快である。その過程で次々と真実が明らかとなり、もしや自分が犯人であるかのごとく錯覚する様ははらはらドキドキする。結局、記憶と当時の関係者の話から真相にたぶんそうであると思われた真実がわかった時のなんとも言えない虚無感が最後に漂う。 | ||||
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著者の作品はいくつか読んできましたがその中でも下から数えた方が早いクオリティの内容です。率直に言うとすげえつまらなかったです。奇抜な設定・展開が持ち味の作者なので「七回死んだ男」のように一度ハマればすごいんですがハズしたら信じられないくらいの駄作が生まれるのも特徴ですかね。それでも文章は読みやすかったので今まで飛ばし読みだけはしたことがなかったのですが今回は無理でした。1/3くらい読んでパラ読みモードになってしまいました。今回ものすごい読みにくい文章だったんですが、どうしたんだろう、スランプ?と思うくらいには頭に入ってこなかったので読んでてちょっと戸惑いました。 数人集まって酒を飲みながら駄弁って謎を解く…という雰囲気は「麦酒の家の冒険」と似てますね。本作は主題が30年前の殺人事件で、しかも登場人物は全員当時の記憶があやふやのまま推理を進めます。「人間の記憶がいかに頼りにならないものか」というのが本作のテーマなので、あれは○○じゃなかったっけ?いや○○じゃなくて△△だよ。えー□□でしょ?という会話が頻繁に起こります。辻褄合わせに異様にページを使います。正直、ここでどうでもいいと思ったら負けです。私は負けました。「麦酒の家の冒険」でもそうでしたが、核となる謎がしょぼいんですよね…。酒の席での肴代わりの話題というには真剣になりすぎだし登場人物は揃いも揃って哲学者みたいな口調で話すし、面白くもなければ共感もできなくて20ページくらい読んだ時点で本を投げたくなりました。 記憶が曖昧なまま推理をし始めた時点で嫌な予感はしていましたがやっぱり作者にとって都合のいい展開の連続で終わりました。間違っても読者参加型のミステリーではないしある意味ずる技を多用しているのでミステリーを求めて本作を手に取るのはやめた方がいいと思います。かといって小説としても水準以下でとてもおすすめできる面白さではないので、まあ、著者の大ファンなら買って損はないのかな…。☆1。 | ||||
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クリスティ『スリーピング・マーダー』を範とした《回想の中の殺人》テーマの作品。 小学生時代に起きた女教師の殺害事件を、30年ぶりに 再会した同級生の女性と探っていく、といった物語です。 作中では30年前の事件を巡り、議論が重ねられていきますが、その度 に、各人の記憶違いや、思い込みがあぶり出されていくことになります。 ところで、人間の記憶の確実性を大前提とする本格ミステリという特殊ジャンルにおいて、 記憶の恣意性や曖昧性をテーマにすることは、作者自身も述べているように、自己矛盾 であり、その試み自体が、大きな恣意性に依拠した危ういものです。 したがって、本作を読んで、登場人物たちが、殺人事件といった重大な事柄にまつわる 情報を間違って記憶していることに違和感を覚えたり、ご都合主義だと感じる読者がいる のは、至極当然だと思います。 ですから、いっそ本作は、「特殊ルールが支配しているゲーム的 空間」と割り切ったほうが、誤解がなくていいかもしれませんね。 その前提に立てば、作品世界内での因果関係の整合性は保たれていますし、 事件の真相も、結末できちんと提示されています(そのあたり、同様のテーマ を扱うことが多い恩田陸氏が、オープンエンドの幕切れを採用するのと対照的 で、両者の作風の違いがうかがえ、興味深いです)。 前述したように、本作の設定は、若干人工的ではありますが、その一方で、 記憶は〈常に現在に於ける本人の思い込みが投影される〉ものであり、他者 の影響で容易に変異する流動的で相互認識的なものであることは、紛れも ない真実です。 そのことを踏まえ、自己を省みた時、きっとどこかに、都合良く消し 去った記憶を眠らせたままにしてるんだろうなあ、と思えてきます。 | ||||
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クリスティ『スリーピング・マーダー』を範とした《回想の中の殺人》テーマの作品。 小学生時代に起きた女教師の殺害事件を、30年ぶりに 再会した同級生の女性と探っていく、といった物語です。 作中では30年前の事件を巡り、議論が重ねられていきますが、その度 に、各人の記憶違いや、思い込みがあぶり出されていくことになります。 ところで、人間の記憶の確実性を大前提とする本格ミステリという特殊ジャンルにおいて、 記憶の恣意性や曖昧性をテーマにすることは、作者自身も述べているように、自己矛盾 であり、その試み自体が、大きな恣意性に依拠した危ういものです。 したがって、本作を読んで、登場人物たちが、殺人事件といった重大な事柄にまつわる 情報を間違って記憶していることに違和感を覚えたり、ご都合主義だと感じる読者がいる のは、至極当然だと思います。 ですから、いっそ本作は、「特殊ルールが支配しているゲーム的 空間」と割り切ったほうが、誤解がなくていいかもしれませんね。 その前提に立てば、作品世界内での因果関係の整合性は保たれていますし、 事件の真相も、結末できちんと提示されています(そのあたり、同様のテーマ を扱うことが多い恩田陸氏が、オープンエンドの幕切れを採用するのと対照的 で、両者の作風の違いがうかがえ、興味深いです)。 前述したように、本作の設定は、若干人工的ではありますが、その一方で、 記憶は〈常に現在に於ける本人の思い込みが投影される〉ものであり、他者 の影響で容易に変異する流動的で相互認識的なものであることは、紛れも ない真実です。 そのことを踏まえ、自己を省みた時、きっとどこかに、都合良く消し 去った記憶を眠らせたままにしてるんだろうなあ、と思えてきます。 | ||||
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参加した同窓会の席で30年前の事件が口を開ける。不確かな記憶が、事実を浮かびあがらせ、不確かな記憶から生まれた事件がどんどんと様子を変えていく。 推理小説という形態をとっているので、主人公の小学校時代に起きた一つの事件の事実をどう浮かびあがらせるかで物語の魅力はかなり異なってきます。個人的にはこういう不確かなどんでん返しが続くやり方もありかなとは思います。 最近では、恩田陸さんの「猫と針」もこういった趣向でしたが、あちらのように最後まで不確かなままというやり方もある気がします。 | ||||
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