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キョウカンカク 美しき夜に



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キョウカンカク 美しき夜にの評価: 3.50/5点 レビュー 20件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全10件 1~10 1/1ページ
No.10:
(4pt)

究極の猟奇殺人

恋人を殺害された男子高校生と音を色として感じる共感覚の持ち主の探偵が、連続殺人鬼フレイムを追うミステリ。

被害者がいづれも焼かれている猟奇殺人で、ツンデレ+エキセントリックな美人女子探偵に純情(?)高校生のバディといった、その他の登場人物を含めあるあるキャラ設定。しばらくは期待せずに読み進めることになるだろう。真犯人も序盤で暴いてしまうし…。

途中の不可能犯罪は多少無理があり、これは残念…と思いきや、あっと驚く真相がっ!!!。これまでの退屈さを覆す破壊力だ。なるほど、タイトルに仕掛けもあるんだね。ミスリードはもう一つ力強さが欲しいものの、真犯人の動機だけで逆転ホームランである。これが究極の猟奇殺人か。

あれれ?と思いつつもデビュー作ということで、大目に見ると楽しめる。

【メフィスト賞】
キョウカンカク (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キョウカンカク (講談社ノベルス)より
4061826999
No.9:
(5pt)

面白かった!

初めて聞く言葉、フレーズ、世界観…。真実の様で、ファンタジーの様で。感性豊かでいたい!と常日頃願う私にとっては最高の著書。タイトルの本当の意味が解った時、少し震えた。
キョウカンカク 美しき夜に (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:キョウカンカク 美しき夜に (講談社文庫)より
4062775174
No.8:
(5pt)

別視点の推理もの

今まで読んだ推理小説は、読み進めるにつれ、犯人を推理する要素がメインであったが、本作品はまた、別の角度から事件を考える作品と思う。
この作品の作者は、主人公の置かれた環境や、人間関係など、幅広く描写している。事件解決後は、読み手(私の場合)が涙腺が緩んだり、殺人事件であるのに、爽快な感じすらした。
一般的な犯人探しに、スパイスがほしい方にはおすすめの作品。
キョウカンカク (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キョウカンカク (講談社ノベルス)より
4061826999
No.7:
(5pt)

良かったです。

良かったです。 良かったです。 良かったです。 良かったです。 。 。
キョウカンカク (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キョウカンカク (講談社ノベルス)より
4061826999
No.6:
(5pt)

キョウカンカクってナニ!

キョウカンカク=共感覚!
初めて見る聞く「単語」
10万人に一人の人間
楽しいのか苦しいのかを感じてみたい
キョウカンカク (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キョウカンカク (講談社ノベルス)より
4061826999
No.5:
(4pt)

ハウダニットの傑作

著者の処女作にしてハウダニットの傑作

天祢涼さんのデビュー作です。
ノベルス版を数年前に書店で見かけて「本格ミステリではないだろう」と思い読み逃してしまっていました。(失敗)
文庫化とのことで購入。ノベルス版から文庫化する際にかなりの量の「全面改稿」がされているようです。
(表紙もインパクト絶大のノベルス版→可愛らしい文庫版へ変更されています)

たいへん読みやすく、事件も面白く一気に読み通せます。
探偵役は「共感覚がある!」ということだけに寄りかかっているキャラではありません。
チャーミングな面がある一方で他人の痛みを理解して手を差し伸べる優しさをもちあわせていたり、
過去の悲しい出来事が彼女に影を落としていたり‥‥‥と魅力的な探偵です。

事件の核心にあたる部分では「驚愕必至」です!
正直なところ「ムチャな真相」だと思いましたが、好感のもてる丁寧に貼られた伏線が
説得力をもたせる事に成功しています。(‥‥‥とてつもなく大胆な伏線もありましたが)

早く続編を読みたいのですが2作目(闇ツキチルドレン)も全面改稿する予定とのことで手が出せません。
文庫早く出してくださーい。
キョウカンカク 美しき夜に (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:キョウカンカク 美しき夜に (講談社文庫)より
4062775174
No.4:
(4pt)

「意外な動機」の新基軸として高評価

女性を殺害し、死体を焼却するという猟奇的犯罪が連続して発生。
3番目の被害者の女子高生、神崎花恋と付き合っていた同級生の甘祢山紫郎は後追い自殺を考えるが、銀髪の女性、音宮美夜に引き止められる。
彼女は警察から依頼を受け、「共感覚」を使って捜査する探偵だった…。

第43回メフィスト賞を受賞し、2010年に刊行された本作品は、ミステリのとしての骨格はしっかりと保ちつつ、読者の期待を裏切らない傑作。

1.【共感覚】
「音に色を感じる」という共感覚を持つ音宮美夜。
この特殊な能力が捜査に活用される、というのは当然の展開で、ミステリ作品として求めるのは、さらに一歩進んで、その設定を活用したアイデアについて、どんな隠し球を用意しているか、ということ。
最後に明かされる意外な使われ方は高評価できます。

2.【意外な動機】
「なぜ死体を焼却するのか?」このハウ・ダニットに期待させられるのは、動機の意外性。
これについても、水準以上の出来。
内外のミステリを多く読んでいる方なら、「百番目の男」(ジャック・カーリー著)に匹敵するという意見に納得できると思います。

3.【巧妙な伏線】
1.や2.がいくら意外でも、伏線がきちんと張られていないと、ミステリとして合格点は与えられませんが、本作品はこの点もクリアしていると思います。
しかも、次のように「小説本体」以外にも、工夫が凝らされている点は高評価。
(1)題名:表向きの意味は、「共感覚」ですが、カタカナ表記となっているのは、第2、第3の意味が隠れているから。
(2)表紙:美少女系イラストですが、ここにも後半の物語展開を示唆する「伏線」がある。
(3)作品紹介文:「凶感覚」という言葉は本文に出てこないが、これは、事件の裏に、「凶々しい感覚というべきもの」が潜んでいるという暗喩。

「意外な動機」の内容を知るだけでも、読む価値はある作品だと思います。
キョウカンカク (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キョウカンカク (講談社ノベルス)より
4061826999
No.3:
(4pt)

動機に新鮮味あり

ていねいな文章で、楽しく読めました。
犯行の動機は、これまでのミステリにはなかったものではないでしょうか。
ところどころ、あれ、と思うところもないではありませんが、佳作。
主人公の少女時代も全部は明かされていませんし、当然パート2が出るのでしょう。
楽しみです。
キョウカンカク (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キョウカンカク (講談社ノベルス)より
4061826999
No.2:
(4pt)

人の本質は声に現れてしまう

 トリックよりも、探偵と助手のやりとり、共感覚という特殊能力を軸に置いた構成などに主眼が置かれている感じがする。共感覚とは、五感のうち一つの刺激を受けることによって、他の感覚も刺激される特性のこと。この作品の探偵である音宮美夜は、音に色や形が見える共感覚の持ち主だ。
 この共感覚は、作中の説明によれば十万人に一人程度で現れる特性で、別に超能力というわけではない。探偵助手役を演じる高校生天祢山紫郎が指摘しているように、音が色や形で見えるだけなので、音響解析などの存在を考慮すれば、際立って飛びぬけているという能力ではない。しかも、人とは違うものが見えるせいで、その認識に引きずられてしまう気もする。
 だが考えてみると、科学捜査は誰かが異常性に気づかなければ実施されないのだから、何気なくいるだけで普通は気づかない関連性に気づいてしまえるというのは、やはり明らかに突出しているのだ。そして、もう一つの音宮美夜の特殊性により、本来の目的を達成する。
 読後に何を思うかは人によってかなり異なるだろう。犯罪捜査の在り方としていかがなものかと思うかもしれないし、前半に登場するセリフが強烈な皮肉として響いてくるかもしれない。そして、この結末から共感覚を見直した場合、全てを超越する神の能力の様にも思えてきてしまうのだ。
キョウカンカク (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キョウカンカク (講談社ノベルス)より
4061826999
No.1:
(5pt)

驚・新感覚の本格推理

「こんな探偵、ありなのかよ」
 読み始めて、思わずそう呟いてしまった。音宮美夜は、音を見る探偵なのだ。
 この小説のタイトルにもなっているキョウカンカクとは共感覚のことで、文字に色が見えたり、音に匂いを感じたりするという特殊な知覚現象。音宮美夜の場合は、音に対して聴覚と一緒に視覚が反応するという共感覚の持ち主なのである。音を聞くと形や色が見える。人の声を聞いて、その人の心を色彩として見ることができる。まるで超能力だが、アメリカやイギリスでは共感覚協会なるものまで創設されている現実的な存在なのだそうだ。共感覚は、十万人に一人の割合で発現するともいわれている。
 その音宮美夜が挑むのが、「フレイム」と呼ばれている連続殺人犯。殺したあとで死体を焼くという最悪のサイコキラーだ。相棒は、幼馴染の少女をフレイムによって惨殺された高校生の甘祢山紫郎。その蒼い海のような声で、後追い自殺をしようとするところを美夜に見破られて、捜査に協力することになる。
 音宮美夜の共感覚は、探偵としては強力な武器になる。殺人者の声も、燃えるような紅い色として知覚できるのだから。しかし、推理小説としては、探偵役があまりに超常的な力を持つという設定は難しい。犯人がすぐにバレてしまっては、興味は半減してしまう。しかし、だ。この小説は、共感覚という題材を、探偵のパーソナリティだけではなく、ストーリーの根幹に取り入れることで、その難題を悠々とクリアしてしまっている。
「こんな推理小説、ありなのかよ」
 周到なドンデン返しの結末を読み終えたあとで、自問してみる。
「ありだよな」
 納得している自分がいる。「キョウカンカク」は、驚・新感覚の本格推理小説なのである。
キョウカンカク (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:キョウカンカク (講談社ノベルス)より
4061826999

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