■スポンサードリンク
天国への階段
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
天国への階段の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 21~40 2/3ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ボリュームがあったけど、上中下と三冊一気に読み終えました。大切な人に裏切られた柏木と、最近妻と別れた自分を少し重ねつつ読んでいたのですが、復讐って多分、誰の為にもならないんですよね。復讐を達成しても、そこには失望しか残らないんだろうな。人を恨む気持ちって、多くの人が感じたことがあると思いますが、それはマイナスにしかならないんだと思います。それなら、その気持ちを、見返してやろう、今よりもっと素晴らしい自分になろうって、プラスの力に変えないといけないんですよね。生きていく上で理不尽に思うことも沢山ある。それでも人のせいにしないで、身から出た錆だと思って、自分を磨いていきたいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
老刑事・桑田がかつて担当した24年前の強盗殺人事件の犯人・及川が、刺殺体で発見される。そして、24年前の事件の決着に釈然としないものを感じていた桑田が、及川を殺害した犯人を追い始める。それと平行して、一代で政財界から注目される実業家に成り上がった柏木の、壮大な復習劇が明らかになってくる。さらに、及川の息子や柏木のかつての恋人とその娘などが絡んでストーリーが展開する。上巻は、24年前に起こったことが桑田によって明らかにされる様と、柏木の復習劇が着々と進行する様に、読み応えを覚える。 (中巻レビューに続く) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
(中巻のレビューの続き) 証拠固めの段階に入った桑田の捜査も、柏木が成し遂げようとする計画も、時間との戦いになる。そして、一馬と柏木の腹心・児玉の動向が大きな鍵を握り、先の見えない展開となる。桑田の執念は実るのか。そして柏木が成し遂げようとしたことは…。 上巻を読み始めた頃は、ハードボイルドと思っていた作品なのだが、エピローグは完全な純愛小説である。それも愚直なまでの純愛と言っていいと思う。あまりにも意外な展開に、不覚にも涙が…。そして、やり切れなさの残る余韻が何時までも尾を引く。近年まれに見るすばらしく質の高い作品である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
上巻の絡まった人間関係が一気に露呈するので一気に読める。 柏木と及川の関係。及川の思い。一馬、未央、亜木子それぞれの柏木を中心にした人間関係。 柏木を追い詰める刑事・桑田と柏木が交互に描かれる。 柏木の心情は現在進行形で読めるのだが、桑田の捜査が柏木に関わること以外は全て捜査会議での報告になっているので、説明文をずっと読んでいるようでちょっとつらかった。 柏木、及川、一馬、未央、亜木子の想いを直接読んでしまっているために、桑田の想像がちょっと的外れのような気がして歯がゆかった。 ラストが柏木と桑田のシーンで後が全て、その後・・・として描かれているのが残念。 もうここまできたら桑田と柏木の決着よりも、柏木の「傷ついた葦」としての決着のつけ方をきっちり読ませて欲しかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
結構、一気に読めました。柏木のどうしても忘れられない女性への思いはよく伝わりました。でも、彼が成功すればするほどどんどん悲しい人になっていってしまうような気がした。そして何も知らずに柏木を信じている未央。彼女に昔の亜木子の面影を見て胸を痛めているのを読むと、成功したように見える人が幸せかどうかは分からないという事ですね。全てが明らかになる下巻が楽しみです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
言葉にするのは野暮なくらい、いたたまれなくなり、切なくなり、人間の欲深さの奥に蔓延する情念に恐れ入った。しかし、悲劇的結末になってしまったが、不思議な爽快感があるから妙に心地良い。 信念をもった者の強さと弱さが混在する登場人物の潔さがかえって悲壮感を漂わせ、魅力のある物語にしている。 解説に寄稿された北方謙三氏をもって『愚直』な発言が許されれば、素直に感動した。ミステリーファンだけでなく、文芸ファンには必読の書だと思う。著者の次作に多いに期待したい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
連ドラ見て失望しちゃった人には、特にお勧め。ドラマで疑問だった設定は原作に無いものばかりだし(本橋一馬の恋人とか、児玉と圭一・妻の不倫とか)。でもこの本を読んで改めて、佐藤浩市と古手川祐子の配役はピッタリだと思った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
父親と牧場、そして最愛の恋人をも奪われ、失意の元に北海道を後にし、上京した柏木圭一郎。26年の歳月がたち、実業家として財をなした柏木は、彼からすべてを奪った江成への復讐劇を開始する。しかし、財をなすために犯した罪が、思わぬ形で追求をうけることになり、柏木自身も追いつめられていく。2001年はじめに出版された本作品、話題を呼びベストセラーとなり、日本テレビ系列でドラマ化もされたが、年末のこのミスで15位、文春で20位と、評価は今ひとつであった。しかしながら、私個人にとっては、「模倣犯」「邪魔」に続くベスト3であった。なにぶんにも量が多く、一気に読むというわけにはいかないが、復讐劇に恋愛劇も絡まり、ページをめくる手が止められなくなる。本作品のポイントは「血のつながり」と「タイミング」である。ほんの小さなタイミングのずれが、いくつか重なると、人生は周りの人をも引き込んで、予想し得ない方向に進んでいく。そして、天国への階段を誰と上ることになるのだろうか?上巻では、柏木の復讐劇が始まる一方で、思いがけない血のつながりが明らかになってくる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ドラマでこの作品を知り、それが非常に面白かったため、小説も是非読んでみたいと思い、読みました。非常に、登場人物の心理描写が強く描かれているのは驚きです。この作者の力量の凄さを感じてしまいました。それから、その登場人物一人一人の活躍には、色んな事を考えさせられました。後半は、話が盛り上がっていき、全然読み止らなかったです(でも、捜査会議は毎回退屈だったけど・・・)。ドラマでは、まとめ方が強引すぎて、消化不良のまま終わってしまったため、今ひとつ納得できない終わり方でしたが、小説は綺麗にまとめていたため、大満足で読み終えることが出来ました。でも、柏木と亜木子の2人に関しての最後の結末に関しては、今までのストーリー上を考えると、ちょっと納得!で来なかったなあ・・・。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
上巻、下巻において展開はスピーディーでのめりこんでゆくものがありました。下巻の柏木が遺書を読むシーンは思わず涙、涙です。初めは復讐劇なのかと思ったら違いました。なんだか自分勝手な男女の恋愛ものだったんですね。自分の娘に宛てた遺書の内容本当に最後の最後に腹が立ちました。あれは必要なかったのではないでしょうか?あの最後でただの奇麗事な普通の小説になったと思います。ぐちをずらずら並べましたが、腹が立つほど途中までの展開は最高です。だからこそあの終わりかたはひどすぎる感じてしまいました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
上巻の半ばあたりから、グイグイと引き込まれるように一気に読んでしまいました。絶望の淵でなお一条の光を見出したいと願う登場人物の感情がひしひしと伝わってきました。魂の底から揺さぶられるような経験をさせてくれる小説、読んだ後は自分を取り巻く日常の世界がやや霞んで見えるような、そんな読み応えのある小説に、久しぶりに出会えました。しかし・・・最後のエピローグの部分だけは不要なのでは・・・?せっかくこれだけ説得力のある展開で描ききったのだから、その後の審判は読者の想像に委ねてもよかったのではと、少々残念。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本テレビにてドラマ化され放映。著者が佐藤浩市さんに柏木圭一役を希望した事にはうなずけます。テレビドラマ版は長い原作の要約というよりも 原作の良さを抽出したという印象を受けます。 先にドラマをご覧になっている方原作の方をご一読下さい。私の場合上巻の始めの方はページをめくるのがゆっくりだったのですが後半、そして下巻のほうでは一気に読んでしまいました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
切ない最後を迎える長編小説です。最近、日テレでドラマになりましたが、主人公役の佐藤浩市がぴったりという感じのものです。上下2段組で800頁という長いものですが、中盤からは早く感じる内容でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本テレビのドラマ版を見て感動、で、早速本屋に行って購入。仕事を切り上げて徹夜で読破した。感想としては、テレビの初回の方が格段によかった。今後もテレビ版がいいという確証はないが、この作品を深く厳しい愛を語る物語だとして捉えるなら、まずはテレビ版を一度でも見てからのほうがいいと思う。主人公たちの青春期や北海道の自然を語る上で、この作品にとって情景描写は欠かせない要素なのだが、この作者はあまりその辺が上手ではない。そのへんのせいで訴えかけというか説得力に欠ける局面が多い。テレビはかなり気合を入れて作りこんだようで、その辺りの欠点が完全に払拭されていた。逆にいえば、一旦、芸術的に作りこまれたTV版のあの情景と人間模様を刷りこまれれば、あとは小説でも欠点なしに読めるともいえる。一応、欠点あるので星4つ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本を知人に薦められたので、書店に行き、本のカバーを見ると、『一日で読んでしまいました』という感想が出ていたので、面白そうだと思い、購入しました。ところが、最初は、競馬の場面から始まっていて、ラブストーリーとは程遠い感じで、あまりペースは進まず、100ページ読むのに1週間位かかってしまいました。しかし、そこからだんだん面白くなり始め、ペースがどんどん速くなって、下巻は3日で読み終えたので、上下巻合わせて2週間で読み終えました。その2週間は、本を開いて、その世界に入っていくのが楽しみで、毎日充実した日々を過ごすことが出来ました。この本には、大きなクライマックスが3回あるのですが、その場面になると、心臓がドキドキして来て、座ったまま読んでいることができず、部屋の中をグルグル歩き回りながら読み、溢れ出て来る涙を抑えることが出来ませんでした。僕は、映画ではよく泣いてしまうのですが、小説を読んで泣いたのはこの本が初めてでした。この本の、他の部分は、このクライマックスに繋げるために書かれたんだと、その時やっと納得することが出来ました。何十年隔てても変わらぬ愛って、本当に素晴らしいですね。そして、決して断つことの出来ない親子の情愛というものに、改めて納得させられてしまいました。読者の期待を裏切らないストーリー展開が、見え透いているというのではなく、納得させ、安心させてくれる。昔のお涙頂戴時代劇のようなところもあるけど、水戸黄門の印籠のように『待ってました!』という気持ちにさせる、そういう本です。この本は僕が今までに読んだ本の中で『火車』を凌ぐ最高傑作です | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
北海道浦河町、絵笛。 ぼくはこの本を浦河への旅行に携行して行った。馬に乗り、牧柵越しに仔馬たちを見て、風と陽光とを感じた五月。小川のきらめきがあった。海の青があった。空の広さと、牧草のなびきを感じた。絵笛というこの物語の核を成す美しい土地はそこに実在していたし、ぼくはその空気の中を通り抜けて来た。深々と風景と物語とを呼吸し、味わう確かな時間の奥行きがそこには存在するかに思えてならなかった。 これは、牧場を乗っ取られ単身上京した少年の一生を賭した壮大な復讐劇である。現代版レ・ミゼラブルと帯に書かれている。白川道は『流星たちの宴』で自身の経験に基づいて栄光と失墜を描き、凄まじいまでの欲望とエネルギーの喪失とを小説に書く作家として世に登場した。のし上がり墜ちてゆくという圧倒的なビルディングス・ロマンを描写する才にのっけからぼくは脱帽した。 この作品では、そこに男と女の永劫とも言えるほどの永い時間をかけた愛憎をプラスし、時間の流れの低重音をいつも感じさせるような、遥かにスケールアップした形で、白川ワールドとして展開させている。その過程に投げられた一つの屍体。まるで『砂の器』のように悲しく、世界の影に忘れ去られ、そして最後までやり切れない闇の中の事件であった。 浦河絵笛の無人駅のプラットフォームから立ち去る一人の少年の心象。原野に埋められていくつもの季節を越えて来た一枚のレコード。レッド・ツェッペリン『天国への階段』がいつまでも鳴り響く浦河の過酷な冬。何とも寂しく切ない風景なのだけれど、たまらなく美しい。この土地と汚穢と欲望の人生を象徴するような東京という土地との風土のコントラストが実に味わい深い。この作品の読者には、いつかぜひ絵笛を本当に訪れていただきたいな、と思ってしまうくらいに……。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主な登場人物にいえること、それはみんな本質的にいい人だということです。もちろん、金にがめつい人々もでてきますが、物語のコアの部分を形成する人はみんな悩みを抱えつつも愛すべきところをもっているので、どの人にも感情移入できて、なんだか読み終わったときにはぐったりしてしまいました。その中でも年齢が近いためか、美央(じゃなかったっけ?)には特に思い入れが強くなってしまい、最後の場面ではそれはちょっと可哀相じゃないーーーー?と叫びたくなってしまいました。もう少し北海道での思い出の場面があるとより深い愛情が伝わってきたのではないでしょうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
結構長い話でしたが、面白く読むことが出来ました。ベストセラーになっただけはあるって感じですね。ただ、きれいごとが多すぎます。複雑な人間関係が面白いところなのに、もう少し人間の醜い所もうまく表現して欲しかった。まあ、読んでいる最中はそんなことも頭に浮かべながら読んでいて、最後はどうなるのだろうと期待していたのですが… がっかりしました。あんな終りかたって。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最初の数ページを読んだだけで面白さの波にのまれ、途中からはどんどん深みにはまって最終ページまで一気に泳がされた。シドニーシェルダンの小説をもっと濃く上質にした感じである。長編小説としてのおもしろさを兼ね備えている。幅広い読者が楽しめる本だと思う。主人公はハングリーで野心家ながら人間的な素朴な心を持っている。今時の若き成功者とは異なる感じである。その点がこの小説を少し古風な感じにしている。 主要な登場人物はバランスよく描かれている。登場人物のだれかに特別感情移入することなく、少し高みから見渡す感じで最後まで読めたように思う。話の展開は恋愛小説でもありサスペンスでもあり、上下巻の長編だが中だるみは全くない。ただ途中から話の結末が見えた感じがし、読後感はやや物足りない印象を持った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本来、人は人を愛し、信じたいのだ。 脂ぎった心と裏切りの日々に疲れた世の男達は、これを読むといい。貫く男の情念に共感を覚えるのは、私が男だからだろうか?この『大人の童話』をどこかでやはり信じたくおもい日々に生きていた自分に気がつき、打たれ、洗われ、そして涙で崩れた。 著者の、人間を赦す目が優しいと思った。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!