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サクリファイス
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サクリファイスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全197件 181~197 10/10ページ
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主人公:白石誓が所属するオッジは国産自転車メーカーがスポンサーのロードレースチームである。同期の伊庭は鼻持ちならない性格ではなるが,スプリンターの才能を持ち,オッジのエース石尾をも脅かす存在である・・・ めずらしくロードレースを舞台とした物語である。タイトルの通り「犠牲」を主題とした話である。自分もバスケットをしており,どちらかというとブルーワーカー的役割であり,主人公の『自分の勝利ではなくチームの勝ちのアシスト』に対する気持ちはよくわかり,共感できる者である。しかし,物語の中ではいろいろな形での『犠牲』を描いている・・・読みやすく一気に読める本であるが,内容的にはいろいろな意味で深く重い本であった。最近読んだ本の中ではお薦めの一冊である。 | ||||
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自転車ロードレースと言う日本ではマイナーなスポーツを題材にした小説です ロードレースだけに縛られないストーリー展開は ロードレースを知らない方にも十分受け入れられると思いますし ロードレース・ファンには間違いなく賞賛される内容だと思いますので一読の価値ありです アシストというエースの踏み台役の若者にスポットを当てているので 悲遇な重たいテーマかと思いきや読んでみると そのテーマは決してイヤミではなくサラリと読めます 非常によくできたスポーツ娯楽小説だと思います | ||||
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自転車ロードレースの世界が書かれているので読みました。 序章の出だしはこう始まります。「静かだと思った。日本語とフランス語の入り混じった怒号と、近づいてくるヘリコプターの音やオートバイのエンジン音、耳元で誰かがが成り立てているのに、なにも僕の心には響かない。んrつに出とけたアスファルトに、少し筒赤い血が広がっていく、、、、、、、、、、、、、、どこからやりなおせば、この結果が避けられるのだろう」 とあります。この序章は下手だなあと思ってましたが、うまく私は最後近くまでだまされてしまいました。(だまされたという意味では、タイトルのもつダブルの意味にも)というのも、思った何倍も自転車に対する描写が正確なんで、そちらに気を取られていました。いや完敗です。 | ||||
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一般にはあまり馴染みのない自転車のロードレースがテーマとなっているが、前半でストーリーを進める傍ら競技へのイントロダクションが盛り込まれているので、予備知識なしでも無理なく物語に入ってゆける。主人公の挫折、ライバル、昔の恋人、競争意識や野心、様々な出来事を経た成長…など内容はてんこもりだが、ある程度展開が読めなくはない。 ネタバレになってしまうので、詳細は避けるが、この競技独特の「自分が勝利するという目的を捨てて他人を勝たせることに専念する(=サクリファイス)」ということが全編を通してテーマになっていて、ただ事件を追うだけでない深みがある。 それにしても、ロードレースほどハッキリと資質による役割分担を強いたりしないのかも知れないけれど、勝負の世界とは、才能とは、何と残酷で厳しいものか。選手は文字通り全てを犠牲にして競技に打ち込んでいるのに。どんな競技でも同じだけれど、それがとても切ない。 | ||||
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個人競技に見える自転車ロードレース、実はチーム戦に近い。勝つためのエースとエースを勝たせるためのアシストという役割り分担がある。 アシストは空気抵抗を受けながらエースの前を走り、エースはアシストを踏み越えてゴールする。 表彰台に上るのはエースだけ。 つまりアシストの犠牲(サクリファイス)で成り立っているともいえるのだ。 ドキュメンタリー並みの描写でロードレースを知らない読者を一気に引き込む。 昔能力のある若手選手をわざと事故に巻き込んだとうわさされ、多くのアシストを踏み台にするエース石尾。 石尾のうわさを気にしながらアシストに徹しようとする主人公白石。 冷たく澄んだ水のような空気の中で起こる事件と明かされる真相。2重3重のサクリファイス、最後のどんでん返しには思わずうなってしまう。 なのに、どこかさわやかな名残を残すのが絶妙。 | ||||
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年の瀬を迎え、今年出版された文芸本の中で、特に収穫と呼べる作品たちがメディアで紹介されているのを目にする機会が増えてきた。今作は「ミステリー」のカテゴリーとして高評価され取上げられている事が多い。で、遅まきながら、東京出張の道中で読んでみた。まず、全編250ページ足らずの中編小説で一気に読み切れる気軽さが良い。自転車ロード・レースと言う我が国ではマイナーなプロ・スポーツ界を舞台に繰り広げられる闘う男たちのこだわりと美意識、純化された信念。ゴールテープを切って脚光を浴びる選ばれし者と、コマとしてそれをサポートする者、勝利に執着する者と脇役=sacrificeに徹する者、「個」ではなく「組織」で動くと言うのは、一般的な日本人にはグッとくるスポーツだと思う。かって陸上界の花形であったものの、“勝つことへの重圧に耐え切れず、そこから逃げてきた”アシストを受け持つ男が主人公なのが共感を呼ぶ。彼が、チームでの役割を自覚し、それが自らの人生哲学としながらも、レースを続けていく上で、プレイヤーとしてのみならず、人間として強くなっていく様と、彼を取り巻く者たちとの微妙な関係が読ませる。競技中の息詰まる駆け引きの醍醐味と爽やかな語り口も魅力だ。果たして、冒頭の悲劇は誰に降りかかったものなのか?そして、その事故に隠された真実とは?終盤になってようやくミステリーの要素が拡がっていくものの、やはり今作は紛れもなくひとりの青年の成長小説と、同時にある男の崇高な生き様と贖罪の物語、その清新さと潔さで、ラストはちょっと熱くなります。 | ||||
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最初に「傑作」と言い切ってしまいますが、素晴らしい完成度です。スポーツの物語、その中でもまだまだ日本でマイナースポーツのロードレースの世界を舞台にこれでもか、これでもかとくるミステリの要素、そしてその結果襲ってくる、大きな感動。今年度ベスト10に入るでしょう、素晴らしい物語です。 私もトライアスロンをやっているので、ロードバイクに乗ります。本書に描かれているよう、山登りのつらさ、また下りの恐怖感を感じることができるので、楽しさ2倍です。 それにましても、構成の妙でしょう。本当に物語の懐を広げてくれます。 こんな物語を待っていました。スポーツを扱う物語の多くは、なんか嘘くさく、スポーツ物はノンフィクションに敵わないと思っていましたが、本書の出現で考えを改めさせられました。 繰り返しますが、本当にいいです。読まずに生きていくのは勿体無いです。 | ||||
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サクリファイス=犠牲というタイトルに内容が、よくマッチしてました。自転車のロードレースのお話ね。全くこの分野って知識がなかったのだけれどもその面ではいろいろと知識を持つ事が出来て面白い!! でも…。全体の内容としては、悲しすぎる…。一途に命をかける選手の姿。そして、互いに思いやるその気持ちが、あまりにも痛々しい。厳しい世界だからこそアスリート精神が、自己や他人を犠牲にしてまでも一とされる。ぜひ誰かにお勧めしたい作品でした。 | ||||
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ロードレースで戦うことの最終的な目的は、自分のチームのエースに勝ってもらうこと。その際同じチームのメンバーは自分を犠牲にしてまでもその目的を果たす。チーム内外様々な思惑が交錯する中、大舞台で大事故が起こってしまう。 紳士的なスポーツだからこそ、誰が何を考えているのかわからず、信じるしかないのだけれど、それがすごく怖い。チームで勝つことの犠牲になるのはエースだって同じなんですね。 | ||||
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おおう。こんなに面白いなんて。ラジオのブックレビューで「今年のこのミスでは、必ずや上位にランクインする本です」と断言されて、思わず買っちゃいました。 自転車ロードレースという、日本にはなじみの薄いスポーツを素材に、とても魅力的な物語が完成しました。自転車ロードレースの特徴と魅力が、物語の根幹に深く食い込んで、素晴らしいと思います。 だって、’自転車ロードレースの期待の新人の成長物語‘と聞いたら、読書好きの皆さんなら、読みたくなるでしょ。ツール・ド・フランスって聞いたことあるけど、どうなの。日本人競技者にとってはどんな感じなの。んで、世界の常識としてはどうなの。 知的好奇心と、サムライ魂を満足させる、極上のサスペンス・ストーリーです。もちろん、掘り下げの浅い登場人物は出てきます。ボリュームからしてしかたないです。でも、こういう適当な厚さの良書っていうのは、私は断然支持します。 | ||||
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他の方も書いているが、「ミステリー」だとか「サスペンス」を期待して読むのは間違いだろう。これはいわゆる殺人や犯人探しの物語ではないから。 しかし、そんなことは面白さとは関係ない。これは「サイクルロードレース」という、日本人にはまだ馴染みの薄いスポーツに人生をかけていこうとする若者の物語。 ロードレースならではのルール、組織、葛藤、問題をこれほど見事に盛り込んだ「小説」が日本でやっと生まれた、記念すべき作品ではなかろうか。 主人公は自転車ロードレースのプロチームに所属する「アシスト」。アシストとは、リーダーたる一人の選手の為に走る、支える存在。でも、彼らがいるからこそ、リーダーは勝利への責任を負っているのだ。 「サクリファイス(犠牲)」とは、はたして何なのか、そして誰なのか。最後まで気をゆるませない展開と、可能性に満ちたラストシーンに、読後は知らずに涙していた。 ロードレースのファンなら、読んで損なし。そして、これからロードレースを知る人にも。 | ||||
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勝つことに意義を見出せない主人公は、自転車レースのチームでアシスト役に。 チームには、不動のエースとそれを支える人たち、そして次世代のエースが。。 渦巻く欲望、羨望などの想い。そして過去の事件が尾を引く。 そんな中のレースで事件が・・・。事件の真相、主人公の運命は、という本でした。 生々しい部分もありますが、自転車レースのすがすがしさ、主人公の性格に助けられ、 清清しい本でした。 主人公以上に印象の強い登場人物が続々出てきます。その人たちの本当の姿は、、という点も読みどころになっています。 話の展開が読めず、おもわず一気に読みきった本でした。 | ||||
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自転車競技は良く知りませんが、引き込まれました。 スポーツ青春小説かと思いきや後半どんでん返しが良かった。 文書少量は少ないのであっという間に読み終えてしまったのが残念。 | ||||
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自転車のロードレースの世界を舞台にしている。 エースとアシストという関係がある世界だが、そこでの"勝利"とは何かが分かりやすく、テンポよく、世界観を損なわず進んでいく。 主人公:白石誓は、勝利というものに価値を見出せずにいた。 言い換えれば逃げていた。 勝つことで本当に欲しいものが逃げていく、そんな想いがあったのだろう。 だがある事件を通じ、本当の勝利の意味を知った時、昔の自分とは決別のときが来る。 そしてその姿は清々しく、未来を感じさせて物語は終わる。 | ||||
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ロードレースを見始めた頃、アシストの存在というか気持ちがよくわからなかった。 何で不調のエースに付き合って、集団後方を走るのか、自分のために走らないのか...。 でも、今では山岳で力尽きて先頭集団から千切れていくアシストを見るとご苦労さんと 言いたくなる。 本作品はそんなアシストの思いや、アシストに対するエースの気持ち、エースをめぐる チーム内の葛藤が良く描かれていると思う。 サクサク読める文章だし、最後まで真相が明らかにならず、緊張感が続く。 読んで損はないと思う。 | ||||
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「自分のために走るのじゃない。仲間のために走るんだ。」 そんな思いで走っていた自転車ロードレース。だが、白石が自分の ために走ろうとしたとき、自分以外のエースの存在を認めないという 石塚の存在が重くのしかかる。石塚には、3年前にあるエースを つぶしたという疑惑があったのだ・・・。 北海道にも「ツール・ド・北海道」というロードレースがある。実際に 見たことがあり、かなり興奮したのを覚えている。はたから見れば 華やかなレースに見えるが、実はかなり過酷なものであることを この作品で知った。選手の思惑、レース中の駆け引き、レース展開、 どれをとってもその描写は真に迫り、読み手をロードレースの世界 へと引きずり込む。自分を犠牲にしてもエースやチームを勝たせる。 そういうスポーツはほかにあまりないのではないだろうか。石塚は 本当にエースをつぶしたのか?その疑惑が明かされないままラストへ。 そこでこの作品のタイトル「サクリファイス」の真の意味が明かされるが・・・。 読後、複雑な思いが残ったが、読み応えのある面白い作品だった。 | ||||
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勝つことと勝者になること、勝つことに固執すること。いろいろありますが、やはり本当に勝つ人とはこうなんだよな、と何度もうなずけるすごい本です。ツールドフランスの裏の顔も見れて、これはいいぞというような感じです。ぜひ、ご一読あれ。 | ||||
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