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桜姫
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桜姫の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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歌舞伎が好きでタイトルに惹かれて読んでみました。著者の歌舞伎をテーマにしたミステリ・シリーズ3作目だということを知らずに入ってしまいましたが、内容は独立しているので前作を読んでいなくても楽しめました。 ある歌舞伎名門の家の愛人の子である笙子は、望まれずに生まれ誰にも愛されずに育ったという疎外感の中で、おぼろな記憶から幼い頃に兄が亡くなったのは自分が殺したのではないか・・という恐れと鬱屈を抱えています。 物語は、笙子と、シリーズの主人公らしい大部屋俳優の小菊、この2人の1人称で進んでいくので、視点が2つあって時にとまどいました。小菊はレギュラーとはいえど、その立場はどちらかといえば出来事を目撃、観察する狂言回しのような役です。そして事件解決に臨むのは小菊の友人で私立探偵の今泉と助手の山本君。 大部屋役者で終わるつもりはないと野心満々の女形役者、銀京。笙子の兄の幼馴染だったと彼女に近づいてきた彼の本当の目的は何なのか? そして劇場では、不審な状況で子役の男の子が死亡するという事件が。これらすべての裏には何が隠されているのか?という設定にはなかなか引きこまれます。 歌舞伎界の事情や舞台の裏側、人間模様などが書き込まれていて、歌舞伎好きは楽しめると思います。200ページ超と薄めの本で、ややテレビの2時間ドラマっぽいところがもったいない、もう少し重厚に話を膨らませてもよかった気がします。登場人物たちもそれぞれ個性があって魅力的でした。 コロナでなかなか劇場に足を運びにくい昨今、歌舞伎の雰囲気に浸らせてもらい楽しめました。シリーズのほかの作品も読んでみようと思います。 | ||||
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結末としては賛否両論が分かれると思うけど、私は好きです。 最後まで謎が分からなくてドキドキしたし、2つの事件が絡んでいて、その真相も納得のいくものでした。 事件に関わったすべての人が最後は幸せになってほしいと思いました。 | ||||
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面白くて、一気に読めたけど…最後のオチにがっかり。もったいない。 | ||||
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銀京の性格が曖昧なのが気になる。 いい人なの?悪い人なの?野心家なの? それと、幼い子供の、死に至る心境がなんとも切ない。 実際には有り得ない話だと思うけど。 最後にヒロイン(男?)が元気を取り戻したように見受けられたのは救いでした。 | ||||
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…けど、ヒロインの苦悩が「基本的に恵まれてる者故の葛藤」みたいな感じがしてしまい、移入できなかった。 「愛されなかった子供」で、この手の苦悩出来るのは「物質的には恵まれた子供」に特有な感覚と思ってしまう為。 そのまんま、所詮は「お嬢様の苦悩」だなあ…。 みたいな。 本筋と歌舞伎ディディールは充分に楽しみました。 | ||||
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文章は読みやすく、美しい歌舞伎の世界に引き込まれる。 伏線の回収の仕方も上手く、ラストは小さな驚きとともに収束する。 それだけに、人物の掘り下げが甘いのが実に惜しい。 どの登場人物も魅力的なので、あともう一歩キャラクターの内面に踏み込んで欲しかった。 枚数がもっとあってもいいと思える良作。 読んで損はない。 | ||||
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主人公は、兄が8歳で亡くなった後、歌舞伎の名家に引き取られた愛人の生んだ娘という特殊な設定だが、普遍的な自分探しの物語(以下ネタバレあり)。跡取の一人息子を失い娘を愛せない父親。継母の向ける愛情も信じられない。主人公は、どこにも自分の居場所を見つけられず、自分を愛することができない。そして、なぜか会ったことのないはずの兄殺しの夢を見るのは? 著者の歌舞伎シリーズではおなじみの名探偵(?)今泉君や愛犬ハチのほんわかムードが、重いテーマの息苦しさをやわらげてくれる。兄の死の真実が解明され・・・意外な展開でラストは滂沱の涙。子役の死はどうして必要なのかと作家の意図を測りかねたが、読後には腑に落ちた。歌舞伎ファンでなくても、歌舞伎ファンならなおさら楽しめる傑作。オススメ。 | ||||
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近藤史恵の歌舞伎シリーズです。 どういうわけだか、次作にあたる『二人道成寺』の方が先に文庫化されています。 帯の「至高の恋愛ミステリー」というのは、ちょっと違うかな、と思ったのですが、最後の一行で納得。 まさしく恋愛ミステリーです。 ミステリーとしては、特に凝ったトリックが使われているわけではないのですが、 落ち着いた筆致で語られる精妙な描写に、グイグイ引き込まれます。 | ||||
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品のよい文章とミステリアスな展開に歌舞伎の要素が加わって、ぐいぐいとひきこまれる。 15年前に死んだとされる兄:音也、笙子はなぜ会ったこともないはずの兄を殺す夢を見続けるのか? 家族が、歌舞伎界が隠している真実は一体何なのか? そして突如として現れる謎の美しき女形役者:銀京の本当の目的とは? 真実に向かって点と点とが少しずつ繋がり線となり見えてきたありえない過去。 キャラがこれだけ際立っているので、もうちょっとそれぞれの物語性が欲しい。 でもかなり歌舞伎が魅力的で、観に行ってみようと思うと作品です。 | ||||
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歌舞伎好きとして、雀右衛門さんの「桜姫東文章」が好きな者として期待して読みました。そのお芝居が名題下の役者だけで自主公演という設定からウソ臭いのですが楽屋の話は出てくるし、二階半から上の役者さんまで登場して、細かいことは気にしないで最後まで一気に読みました。でも「桜姫東文章」の性別を超えた輪廻転生という内容から着想を得たのでしょうが、それは現行の郡司先生が補訂した国立劇場復活バージョンで前面に押し出されたようなもの。稚児が淵での心中場面は郡司先生の作。こんなタイトルで歌舞伎好きを誘惑するくらいなら、桜姫の先行した芝居でも調べるなり、せめてこんぴら歌舞伎で初年度に澤村藤十郎さんと吉右衛門さんで上演した古い桜姫の芝居のビデオでも見て欲しかった。桜姫というキャラクター名を使うくらいなら、ヒロイン自身に謎解きさせるくらいのことしないと。 この本について何も知らないという歌舞伎役者の友達にこの本を薦めてやろう、と途中までは思って読んでいましたが、最後の数ページを読んでやめることにしました。 | ||||
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歌舞伎好きとして、雀右衛門さんの「桜姫東文章」が好きな者として期待して読みました。そのお芝居が名題下の役者だけで自主公演という設定からウソ臭いのですが楽屋の話は出てくるし、二階半から上の役者さんまで登場して、細かいことは気にしないで最後まで一気に読みました。でも「桜姫東文章」の性別を超えた輪廻転生という内容から着想を得たのでしょうが、それは現行の郡司先生が補訂した国立劇場復活バージョンで前面に押し出されたようなもの。稚児が淵での心中場面は郡司先生の作。こんなタイトルで歌舞伎好きを誘惑するくらいなら、桜姫の先行した芝居でも調べるなり、せめてこんぴら歌舞伎で初年度に澤村藤十郎さんと吉右衛門さんで上演した古い桜姫の芝居のビデオでも見て欲しかった。桜姫というキャラクター名を使うくらいなら、ヒロイン自身に謎解きさせるくらいのことしないと。 この本について何も知らないという歌舞伎役者の友達にこの本を薦めてやろう、と途中までは思って読んでいましたが、最後の数ページを読んでやめることにしました。 | ||||
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梨園とミステリーがうまくマッチしていて、独特の不思議な空気を醸し出しています。歌舞伎役者という特殊性を活かした登場人物がそれぞれ魅力的なので、視点が次々移動して読み辛いのも許せます。ただ、脇役の数が多く、彼らの物語も垣間見せる割りに短い話なので、本筋について掘り下げ不足の感じがします。謎解き以外にも愉しめる物語だけになんだか勿体無いですね。 | ||||
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