グラーグ57

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

グラーグ57の評価:

3.97/5点 レビュー 38件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.97pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全31件 21〜31 2/2ページ
No.11
(4pt)

レオはジャック・バウアーのようになる・・・下巻へ

強烈な面白さの「チャイルド44」に続く続編です。もし前作を読んでいない人は必ず前作を読んでからこちらを読むことをお勧めします。
前作がスターリンの死ぬ直前から死後(序章は1920年代のロシア飢饉)
今作は序章を抜かすと、フルシチョフの1956年の第20回党大会の「スターリン批判」から始まり、同年10/11月のハンガリー動乱までが舞台の背景です。
読む前、読み終わった後、どちらでも構いませんが、一度それらの時代背景の内容をウィキなどでさらっとでも読んで置くことをお勧めします。
当時のとんでもない政治に翻弄される一般市民や政府側の人間、これらが実際に起きたわけですから、本当に怖いです。
さて前作と変わらずジェットコースターのような話の流れです。(実際にソビエトの歴史がそのようにジョットコースターにしてしまったのですが)
だんだん読んでいると、何か、どこかで同じ感じが・・・拷問、脱出、救出、身内との苦悩、死、しかし主人公はどんな拷問でも死なない・・・そ!そうだ!これは「24」と同じだ。
時代背景、国の違いはあるものの、レオ=ジャック・バウアーです。(見ていない方は申し訳ございません)
そのレオ君は昔犯した過ちと家族に翻弄されながら、進みます。この小説の悲しくも悩ましいのは、レオは過去は明らかに間違っていた行為を行ってきているので、敵と思われる相手も実は良い人だったりするので、非常に悩ましいです。政治に翻弄されほとんどの登場人物が実は被害者だったりします。
話がどんどん進む後編です。
主人公はついにロシアを飛び出していきます。あああ・・・まるで米国から飛び出してメキシコとかまで行っちゃったジャック・バウアーみたいです。
ただ当時のハンガリーはソビエトの下についていた国ですので、この辺の流れ(政治情勢、歴史上の事実)を巧みに作者は使っています。
ここまで壊れたゾーヤとの関係をどうやって修復するんだ?最後はどう締めくくるんだ?まさにノンストップの展開で進みます。最後もほろっとするのがこの小説の良いところ・・・。
三部作最後の作品も首を長くして待っています!(次回はどの背景なのでしょうか?1964年のフルシチョフ失脚か?それともプラハの春まで飛ぶのか?いずれにしろレオとその家族の戦いがもう1回続き、わくわくします)
グラーグ57〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: グラーグ57〈下〉 (新潮文庫)より
4102169342
No.10
(4pt)

レオはジャック・バウアーのようになる

強烈な面白さの「チャイルド44」に続く続編です。もし前作を読んでいない人は必ず前作を読んでからこちらを読むことをお勧めします。
前作がスターリンの死ぬ直前から死後(序章は1920年代のロシア飢饉)
今作は序章を抜かすと、フルシチョフの1956年の第20回党大会の「スターリン批判」から始まり、同年10/11月のハンガリー動乱までが舞台の背景です。
読む前、読み終わった後、どちらでも構いませんが、一度それらの時代背景の内容をウィキなどでさらっとでも読んで置くことをお勧めします。
当時のとんでもない政治に翻弄される一般市民や政府側の人間、これらが実際に起きたわけですから、本当に怖いです。
さて前作と変わらずジェットコースターのような話の流れです。(実際にソビエトの歴史がそのようにジョットコースターにしてしまったのですが)
だんだん読んでいると、何か、どこかで同じ感じが・・・拷問、脱出、救出、身内との苦悩、死、しかし主人公はどんな拷問でも死なない・・・そ!そうだ!これは「24」と同じだ。
時代背景、国の違いはあるものの、レオ=ジャック・バウアーです。(見ていない方は申し訳ございません)
そのレオ君は昔犯した過ちと家族に翻弄されながら、進みます。この小説の悲しくも悩ましいのは、レオは過去は明らかに間違っていた行為を行ってきているので、敵と思われる相手も実は良い人だったりするので、非常に悩ましいです。政治に翻弄されほとんどの登場人物が実は被害者だったりします。
上巻は忍び寄る恐怖、絶体絶命の状況、テンポよく話は進みます。ただ前回に比べてアクション食が強くなった分、精神的な圧迫が少なくなってきています。
(前作はジャック・バウアーを思い起こさなかったものの、このアクションの豊かさが、今作はそう思わされるのでしょう)
ちょっとアクションに偏った点が少し残念でした。内容は他の方や帯などで分かると思いますので、割愛しますが、よくもまあここまで巻き込まれちゃうのでってくらい大変です。ただ無理やりな設定ではなく、非常に説得力があるのが素晴らしいです。
アクションに偏りすぎたので、前作より評価を1つだけ下げましたが、それでも素晴らしい作品ということは間違いはありません。
グラーグ57〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)より
4102169334
No.9
(4pt)

家族を思うレオの、命をかけた波乱万丈の物語

’08年、「このミステリーがすごい!」海外編第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」海外部門第2位に輝いた『チャイルド44』の続編。三部作になるということなので、本書は<レオ・デミドフ>シリーズのちょうど中間点に位置するのだろう。

前作から3年後という設定で、スターリン亡き後実権を握ったフルシチョフのスターリン批判で幕を開ける。スターリン時代に横暴を極めた秘密警察が今度は復讐の標的となるのだった。念願の殺人課を開設したレオとても例外ではなかった。しかも彼は前作で養女としたゾーヤが一向に家族に心を開こうとしないことに悩んでいた。

ストーリーは、このゾーヤがからみ、不当な扱いを受けてきた者たちの復讐の標的となったレオの苦難がこれでもかと描かれてゆく。
モスクワの下水道の追跡シーン、オホーツク海の囚人護送船上の死闘、強制労働収容所での熾烈な拷問、そしてラストのハンガリー動乱まで、愛する家族であるゾーヤを救うために波乱万丈のレオの冒険がハード・ボイルドタッチで展開してゆくのだ。

本書では、一気読み必至の面白さを秘めた、派手なアクションシーンが目立つが、根底にあるのはレオの家族愛である。きのうまでの常識がきょうは非常識になるという苛酷な運命に翻弄されながら闘うレオの姿には心打たれるものがある。

ヴォリ(強制労働収容所で兄弟の絆を深めた犯罪者集団)の女性リーダー・フラエラの存在感も強烈に胸に響いた。
グラーグ57〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: グラーグ57〈下〉 (新潮文庫)より
4102169342
No.8
(4pt)

家族を思うレオの、命をかけた波乱万丈の物語

’08年、「このミステリーがすごい!」海外編第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」海外部門第2位に輝いた『チャイルド44』の続編。三部作になるということなので、本書は<レオ・デミドフ>シリーズのちょうど中間点に位置するのだろう。
前作から3年後という設定で、スターリン亡き後実権を握ったフルシチョフのスターリン批判で幕を開ける。スターリン時代に横暴を極めた秘密警察が今度は復讐の標的となるのだった。念願の殺人課を開設したレオとても例外ではなかった。しかも彼は前作で養女としたゾーヤが一向に家族に心を開こうとしないことに悩んでいた。
ストーリーは、このゾーヤがからみ、不当な扱いを受けてきた者たちの復讐の標的となったレオの苦難がこれでもかと描かれてゆく。
モスクワの下水道の追跡シーン、オホーツク海の囚人護送船上の死闘、強制労働収容所での熾烈な拷問、そしてラストのハンガリー動乱まで、愛する家族であるゾーヤを救うために波乱万丈のレオの冒険がハード・ボイルドタッチで展開してゆくのだ。
本書では、一気読み必至の面白さを秘めた、派手なアクションシーンが目立つが、根底にあるのはレオの家族愛である。きのうまでの常識がきょうは非常識になるという苛酷な運命に翻弄されながら闘うレオの姿には心打たれるものがある。
ヴォリ(強制労働収容所で兄弟の絆を深めた犯罪者集団)の女性リーダー・フラエラの存在感も強烈に胸に響いた。
グラーグ57〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)より
4102169334
No.7
(4pt)

暗い、重い、孤独にもがく家族がテーマ

家族愛がテーマだったと思うが、
失敗していると思う。
親子の愛を描くには、ハードすぎるキャラクターばかり登場する。
この「人は結局独り」的な手触りが好きな人には堪らないだろうが、
例えばトムクランシーのジャックライアン的な家族愛&バイオレンスの世界が好きな人には、
辛口過ぎる作品だと思う。
ストーリーは中々面白いし、
ラストの盛り上がりもまずまずだが、
暗い話なので、
感情移入すると落ち込みます。
作者の意図がその辺にあるなら、
ある程度せいこうしているのかもしれない。
グラーグ57〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)より
4102169334
No.6
(4pt)

ミステリーというよりは人間にとって想像することの大切さを知る小説として読む

 上下巻で700頁を超える長編小説『グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)』の後編。
 主人公レオは極東の強制労働収容所に潜入するも、脱出計画に思わぬ支障が生じる。元チェキスト(秘密警察勤務者)として彼は収容者たちによって拷問にかけられる。そして物語はハンガリー動乱の地、ブダペストへと展開していく…。
 共産主義体制下でレオをはじめチェキストたちが多くの人々を死に追いやった論理を、いみじくもこの小説は一言こう表現しています。(35頁)
 「しかたのないことだった」。
 ですがこれは、ひとり共産主義の世界でのみ使われたわけではなく、時を選ばず、場所を選ばず、人類の世界で幾度となく都合よくつかわれてきた屁理屈です。
 レオは全きヒーローではなく、かといってこの「しかたのないことだった」という屁理屈によって自らをいたずらに正当化しようとする男としてでもなく、過去に犯した過ちをなんとか正そうとあがく市民として物語の中を生きていきます。
 その自らを矯正する行いの礎になるのは家族です。
 レオ自身は養女ゾーヤを救わんがために命を賭した決死行を敢行します。
 犯罪者集団ヴォリの若者マリシュはゾーヤと出会うことで、経験したことのない家族の安らぎを感じ始めます。
 レオのブダペスト行きに同行したハンガリー人カーロイは息子の危機に接して、自らの危険も顧みない行動に出ます。
 ことほどさように、人は自分の家族に対しては無償の慈しみを感じることが出来るのです。
 そして今私たちが学ぶべきは、自分が感じる家族への愛情が、他者の心の中にもあるという至極当たり前のことを想像できるようになること。その健全な想像力があるところに、「しかたのないことだった」という屁理屈が巣食う余地は現れないはずだから。
 主人公レオが新しい家族を創造すると共に、あるべき豊かな想像力を育む姿を感じる。
 これはそんな小説です。
グラーグ57〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: グラーグ57〈下〉 (新潮文庫)より
4102169342
No.5
(5pt)

指弾されるべき過去をかかえたヒーローと共にスターリン批判期のソビエトを疾走する

 1956年、フルシチョフが突如スターリン批判を展開してソビエト社会が騒然となる中、犯罪者集団ヴォリがかつて自分たちの人生を大きく狂わせた国家保安省の元役人たちを殺害し始める。ヴォリの頭目は7年前に保安省が告発した司祭ラーザリの妻アニーシャ。元保安省職員レオ・デミトフも彼女たちの標的となり、養女に迎えたゾーヤを誘拐されてしまう。アニーシャがゾーヤの無事と引き換えにレオに要求したのは…。
 「チャイルド44 下巻 (新潮文庫)」から数年後を描いた続編です。
 上巻はモスクワでの謎めいた追跡劇から、極寒の極東グラーグ(強制労働収容所)へと物語が動きます。そのスケールは前作「チャイルド44」を遥かにしのぎ、手に汗握る展開を見せてくれます。
 スターリニズムが大きく転換期を迎える中で大変厳しい状況に置かれる我らが主人公レオ。彼は粛清する側に身を置いていた人物であり、今日的視点からいえばソビエト社会主義の手先として糾弾されるべき立場にあります。
 しかしこの物語でのレオは良き夫、そして良き父であろうと不器用ながらも懸命に努力する一市民として描かれ、私たちはこの体制側の男に同化しながらスターリニズム末期のソビエト社会の混乱の中に放り出されることになるのです。全きヒーローとしてではなく、指弾される過去を抱えた主人公として描かれるレオという人物設定が見事です。
 さらに養女ゾーヤは前作での経緯を受けて激しく養父レオを憎み、妻ライーサも “努めて”夫を愛する日々を送る。
 これは、社会主義ソビエトに生きた人々の一筋縄ではいかない人生に自らを重ねながら読み進むという、大変複雑で奥深い体験を読者に味わわせてくれる小説です。
 さて、上巻では物語はまだ折り返し点を通過したばかり。レオは果たしてゾーヤを救うことができるのか。そして物理的に救うだけではなく、その魂の救済は果たされることがあるのでしょうか。
グラーグ57〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)より
4102169334
No.4
(5pt)

この著者、やっぱりただ者じゃない!

前作でレオが築きあげたものが、続編では次々と壊されていきます。想像をはるかに上まわる容赦のない展開には、ただただ脱帽。前作での“まとめ方”も見事だったのですが、本作の中盤へ向かっての“壊し方”もすごい。著者の実力を見せつけられたような気がします。
とにかく登場人物ひとりひとりの描き方がすばらしくて、どんな脇役も手を抜くことなく丁寧に描かれている。みんな時代の流れに翻弄されながら自分なりに生きる道をみつけて必死に生きていて、そんな人々の生きざまと死にざまに胸を打たれました。ひょっとしたら何よりもまず、時代の犠牲者たちの姿を描きたかったのかもしれない。そう思わせるほど、登場人物たちの姿をとおして著者の熱い思いが伝わってきました。
そしてなんと言っても、読者を楽しませることには決して手を抜いていない。前作ほど圧倒的ではないにしろ、読者をぐいぐい引っ張っていく牽引力は健在。最後まで一気に読ませます。で、読んだあとには怒濤の時代を登場人物たちと一緒に駆け抜けた確かな余韻が残ります。この余韻は前作以上かも。お勧めです。
グラーグ57〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: グラーグ57〈下〉 (新潮文庫)より
4102169342
No.3
(5pt)

この著者、やっぱりただ者じゃない!

前作でレオが築きあげたものが、続編では次々と壊されていきます。想像をはるかに上まわる容赦のない展開には、ただただ脱帽。前作での“まとめ方”も見事だったのですが、本作の中盤へ向かっての“壊し方”もすごい。著者の実力を見せつけられたような気がします。
とにかく登場人物ひとりひとりの描き方がすばらしくて、どんな脇役も手を抜くことなく丁寧に描かれている。みんな時代の流れに翻弄されながら自分なりに生きる道をみつけて必死に生きていて、そんな人々の生きざまと死にざまに胸を打たれました。ひょっとしたら何よりもまず、時代の犠牲者たちの姿を描きたかったのかもしれない。そう思わせるほど、登場人物たちの姿をとおして著者の熱い思いが伝わってきました。
そしてなんと言っても、読者を楽しませることには決して手を抜いていない。前作ほど圧倒的ではないにしろ、読者をぐいぐい引っ張っていく牽引力は健在。最後まで一気に読ませます。で、読んだあとには怒濤の時代を登場人物たちと一緒に駆け抜けた確かな余韻が残ります。この余韻は前作以上かも。お勧めです。
グラーグ57〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)より
4102169334
No.2
(5pt)

多層的な善悪構造で物語に深みが

圧倒的なストーリーにひたすら脱帽!という感じだった前作。ただ、続編があると聞いたときには、あまりにきれいに終わりすぎたエンディングが少し気になっていた。で、本作を読んでみると、前作の大団円を大胆に切り崩していく展開にうならされた。この人、本当にすごい作家だなと思う。

前作は善悪の対立構造がわりと単純明快だったけれど、この作品では、主役級はもちろん脇役にいたるまで、登場人物が自分なりの信念を持って生きるさまがより丁寧に描かれている。正直、読んでいるうちに、誰が正しくて誰がまちがっているのかよくわからなくなった。作品中で死んでいった多くの人々のように、現実に即して生き残る道を選ぶことだって、あの状況下では卑怯だとも思えなかったし…。

映画化を意識しているのでは? と思わせるようなアクション・シーンも満載。最後まであっというまに読めて、エンターテイメントとして充分楽しめるつくりはさすが。個人的には物語の中盤で起きた悲劇に泣いた。

登場人物の一人ひとりにじっくりスポットを当てたぶん、物語の牽引力が弱まった感は否めないけれど、〈レオ・デミドフ物語〉として考えると、この作品が前作を補完する形で物語全体に深みを与えていると思う。最終作で、レオがどんな着地を見せてくれるのか、今からとても楽しみだ。
グラーグ57〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: グラーグ57〈下〉 (新潮文庫)より
4102169342
No.1
(5pt)

多層的な善悪構造で物語に深みが

圧倒的なストーリーにひたすら脱帽!という感じだった前作。ただ、続編があると聞いたときには、あまりにきれいに終わりすぎたエンディングが少し気になっていた。で、本作を読んでみると、前作の大団円を大胆に切り崩していく展開にうならされた。この人、本当にすごい作家だなと思う。
前作は善悪の対立構造がわりと単純明快だったけれど、この作品では、主役級はもちろん脇役にいたるまで、登場人物が自分なりの信念を持って生きるさまがより丁寧に描かれている。正直、読んでいるうちに、誰が正しくて誰がまちがっているのかよくわからなくなった。作品中で死んでいった多くの人々のように、現実に即して生き残る道を選ぶことだって、あの状況下では卑怯だとも思えなかったし…。
映画化を意識しているのでは? と思わせるようなアクション・シーンも満載。最後まであっというまに読めて、エンターテイメントとして充分楽しめるつくりはさすが。個人的には物語の中盤で起きた悲劇に泣いた。
登場人物の一人ひとりにじっくりスポットを当てたぶん、物語の牽引力が弱まった感は否めないけれど、〈レオ・デミドフ物語〉として考えると、この作品が前作を補完する形で物語全体に深みを与えていると思う。最終作で、レオがどんな着地を見せてくれるのか、今からとても楽しみだ。
グラーグ57〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)より
4102169334