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1Q84
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1Q84の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.66pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全622件 241~260 13/32ページ
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この作品が駄作?とんでもない。こんなに小説をフィクションらしく書ける小説家はそういない。マーケティング手法が上手かったことは間違いないが、普通に書店に置いていても売れていたと思う。個人的にはオウム真理教をモチーフにしたという、「さきがけ」の謎めいた下りが好きだ。まさにアンダーグラウンドの世界。かなり研究していなければ書けない。現実の世界とありえない世界が上手く調合されたところに、リトルピープルや2つの月が本作品のスパイスとして機能しているように思える。ただ、物事の因果関係が薄い面は多々見られたし、やたらと無駄な描写が多いのは否定できない。(なぜそこでSEX?なぜ2つの月が見えることを相談しない!?みたいな…)ということで☆4つ。私は「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」のほうが好きだ。(余談だが、本作品を読み終えた後に首都高に乗ったら不思議な感覚に襲われた。これが本当の余韻なのかもしれない。) | ||||
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今回はちょっとカミソリのような冷たさが地を這う感じです。 | ||||
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少しずつ、じっくり時間をかけて読んだ。 仕事から帰って、食事前の一読。幸福な時間だった。 それが二週間あまり続いた。 久しぶりに読書の楽しみを思い出させてくれた一冊となった。 自分が好きになる本には二つの条件がある。一つは感情移入できること。もう一つは、心を震わすものがあること。 この作品にはその両方があった。 読み始めからその世界にすっと入り込んで、気が付くとどっぷり浸かっていた。 そして、心が震えた。 それも、二回。 それは、心の根っこを掴まれて、ぐいぐいと激しく揺さぶられているような感覚だ。 こんなことを感じられる本はなかなか無い。 賛否両論あるみたいだ。この作品は読者を選ぶ。それは確かだ。しかし、それは読んで初めて分かるものだし、大体が村上春樹はそういう作家だろう。 興味がある人は自分の目で確かめて欲しいと思う。 この本とうまく付き合う方法があるとするなら、考えるのではなく、感じることだ、たぶん。 最後にラストについて。 これで終わりでも良かったんじゃないかと思う。っていうか終わらせるべきだったと個人的には強く思う。 BOOK3も読んだが、やはり蛇足だったよな。 | ||||
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いつものごとく、読み始めるとあっという間に村上ワールドに入ってしまいます。数多くの謎かけがあり、部分的には種明かしされるものの、読者に解釈をゆだねられる部分もいつものごとく多いと思います。てっきりBOOK2で終りかと思っていましたが、BOOK3が出て、ストーリーは意外な結末へ。知的好奇心・サスペンス・ロマンスをバランス良くかきたてる最高のエンターテイメントだと思います。 | ||||
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良い意味でも悪い意味でも、村上春樹ワールドです。 僕は好きですね。 僕が村上春樹の小説を読む時は、あまり難しいことを考えず、 音楽を聴くように文章の流れを楽しみます。 村上さんの小説を読んでいる時間はとても充実した時間に感じられます。 この作品は、宗教や暴力など、少し過激な題材が扱われていますが、 それでも、誰が読んでも村上春樹の小説に仕上がっています。 | ||||
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初めて読んだ村上氏の作品は大ヒットした「ノルウェイの森」で、20年以上も前のことだった。大ヒットしただけあってそれなりに面白かったが、少し風変わりなキャラクター達に馴染めない感じを受けたせいか、その後は氏の作品を読む機会はなかった。そして今回は本当に久し振りにやはり大ヒットした本書を手に取ったわけだが、物語の背景や登場人物の設定は全く異なるにも拘らず、20年以上前に読んだ「ノルウェイの森」と共通する独特の感性に溢れた作品であり、久し振りに村上ワールドに浸った感じがした。Book2まで読み終えた感想としては、大ヒットするだけの理由があるとても面白い作品であった。青豆が高速道路から降りて1Q84年に移動する冒頭部分から一気に惹きつけられて、最後までその磁力は途切れることはなく読み通すことができた。解き明かされないいくつかの謎がそのままになっていることに関しては賛否両論があるようだが、個人的にはそういう設定なのだからそれでいいと感じた。久し振りに氏の作品に接したわけだが、村上氏は独自の世界を構築することが出来る稀有の作家の一人だと感じた。長い間深い理由もないままに氏の作品を敬遠していたが、これを機会に他の作品にも挑戦してみたいと思う。勿論Book3も読むつもりだ。 | ||||
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始まりは何故か女、そしてその次は男。その2人が何処で結びついていくのか、そこまで辿り着くまで緻密で繊細で大胆な展開。もう止まりません。 | ||||
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こちらのカスタマーレビューを読むと、3まで読んだ上で書いている方が多いですね。ここで3までを語るのはフライングだなぁ。私は春樹作品を読むのはこれが初めてで、単に今作を社会的なテーマを孕んだ娯楽作品として堪能しました。セックスの描写はやはり、女性視点で描かれた部分に男の勘違いと的外れを強く感じますが、それ以外は楽しんで読めました。1を読後にすぐさま2を読みたい!と思いましたが、結局は購入はせず、図書館に予約に行きました。 | ||||
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あまりに多くの人が私より先にこの本を読んでしまったせいで、へそ曲がりな私は今頃ようやく読み始めた。どうせスタートで1月も遅れたのなら1年以上待った方がいい。こんなに売れたのだから1年以上経てば、安い古本も出回っているだろうとも考えた。 ところがどうしたことか、古本がない。みんながまだ手放さないか、出てもすぐに売れてしまうのだろう。だから24刷版!を買った。 むむ、序盤から女殺し屋の物語とは…。二つの月がある世界は小説内小説の世界か?そんな簡単な仕掛けじゃなさそうだ。15章「気球に碇をつけるみたいに」で青豆が『そして王国がやってくる』とつぶやくシーンの虚無感がずーんと胸に迫った。 村上は24章「ここではない世界であることの意味はどこにあるのだろう」で、小説という物が書かれる意義を我慢強くレクチャーしている。子どもに教えるように我慢強く。 私たちは本物の文学から遠く離れてしまって、我慢強く教えてもらわなければ分かろうとしなくなったのだ。平家物語の『浪の下にも都がさぶらふぞ』なんて、高卒の父も母も知っていて、NHKの大河ドラマでは役者が言う前にそのセリフをつぶやいていたものだ。 平易でありながら高尚、猥雑な描写や卑近な事象も取り込みながら純文学。私は脱帽、参りました。 | ||||
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読後感は、村上春樹の長編を読むといつも感じるものと同じ。 「ああ、おもしろかった」 「でも、わけわかんない」 それでもう一度好きな箇所だけ読み返したりするのですが、結局はわからないまま終わるという。 まあ、わかんないものがあった方が心に残る物語になるっちゃあなるんですが。 それでも、今後何十年か、住宅街の公園の滑り台に登って、月を見上げて、自分にとって大切な誰かを思い出したくなるのだろうという予感がする。 それは、彼の以前の作品を読んだときにも感じたことで、そういうなんでもないイメージを読者に与えられるという意味では、作者は見事な物語のつむぎ手と言えるのだろう。 いろいろ本を読むようになり、村上春樹がなぜ「文学的ファストフード」などという批評をされるのかわかるようになった。 それでも、この作家はまだ無視できない資質を持つ書き手である。 次の大作が執筆されるのは8年後くらいだろうけれど、また読んじゃうんだろうな。 | ||||
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「次の新作は今までになく暴力的である」 どこで目にしたかもう忘れてしまったが"1Q84"について村上さんはこう語っていた。 "世界の終り"の拷問、"ダンス"の不条理、"ねじまき"の皮剥ぎ、"カフカ"の猫殺し、 これ以上の「暴力」について、なぜ、今、村上さんは向かい合うのか? 300近くのレビューを見ていると、それは肩透かしになりそうな気もするのだけど、 やはり気になる、それに触れてみたい、発売から1年近く、文庫化が待てずに購入した。 冒頭、首都高のシーンから、今までの村上作品とは手触りが違う。 誰かがレビューしていましたが、とうとう村上さんが森から出てきた、そんな感じ。 そこには図書館も井戸も森もない。彼らにはちゃんと名前もある。 これは人称の違いというより、描き出そうとする世界が根本から違うような気がする。 青豆と老婦人は「罪と罰」のラスコーリニコフよろしくの観念で男共を罰していく。 天吾は「カラマーゾフ」の兄弟のように父へのトラウマに苦しんでいる。 「総合小説」を書きたいと言っていた村上さんの言葉を裏付けるように、 ドストエフスキーを手本に、混沌としたジャンルをこんがらがったまま吐き出した感がある。 BOOK1では、このギリヤーク人のような暴力的な世界に拮抗していくまでが描かれる。 今後の展開と、村上さんの文学への挑戦をじっくりと租借して味わいたい、そんな作品だ。 | ||||
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ノルウェイとカフカをリタイアして以来アンチ春樹です。皆さんが散々酷評している通り、性描写がとても気持ち悪いからです。ノルウェイのドロドロ大人の恋愛なんか興味ないし、カフカはファンタジーでしたっけ?「魚が降ってきた」という描写だけは覚えてますがほとんど頭に入りませんでした。とにかく春樹には「気持ち悪い」という印象しかありませんでした。 しかしこの本を借りる機会があったので「どうせつまんないだろう」と思いつつ嫌々読んでみたら、予想を裏切られました。まあ面白い(笑) 2人の登場人物の物語が交互に展開し、徐々にこの2つの物語が繋がっていくというありきたりすぎる展開。謎の宗教団体、謎の少女。恥ずかしくなるくらいありきたりな内容なんだけど、このベタな感じが私には新鮮だったようです。特に私は「宗教」が出てくるとなぜかワクワクが止まらないのです。オーケン著「新興宗教オモイデ教」中島らも著「ガタラの豚」のような斜め上なトンデモ小説が好きだからかもしれません。 しかし「1Q84」は赤軍や某団体を臭わせるカルト宗教など現実的な社会問題の描写があり、トンデモにもなりきれずファンタジーにもなりきれずミステリーにもなりきれず、実に中途半端な印象を受けます。1984年の時代設定なのにその時代背景が全く想像できないのも残念です。相変わらず性描写が気持ち悪いですが読んでみて「まあここは必要な性描写なんだろうな」って所もあったので良しとしておきます。でも大半はいらない性描写です(笑) なぜか酷評になってしまいましたが素直に続きが気になるという点で☆4にさせていただきました。 | ||||
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本書は「起承転結」の「転」の部分なのでしょう。 悩める現代の闇の部分を浮かべて、その上に神話やマリア様の処女懐妊を織り交ぜながら、とうとう主役の二人が出会ってしまった。 BOOK4がどういう展開になり、どうまとめて行くかが、かなり期待できそうです。 | ||||
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村上春樹の長編小説は初めて読んだのですが・・・ 「まるであの映画みたいですね。」 「ジョン・カーペンターの『マウス・オブ・マッドネス』」 「そうそう、それそれ。サム・ニールが保険会社の調査員をやってるんですよ。それでユルゲン・プロホノフがベストラーのホラー小説家で、彼の描くフィクションだと思っていた向こう側の怪物の話は実は本物で、彼が書いた小説が出版され大衆に読まれることで世界が変容してゆく。サム・ニールも彼に関わることでそれに一役買っていたってやつ。そういやあの人も自動車で寝ちゃってて、目が覚めたら別の世界にいたんだっけ。監督本人が作曲の音楽が好きだったな、かっこよくて。」 とまあパロッてみましたが・・・I couldn't help it. その気で読めば意外とラグクラフト系のオカルト陰謀ものっぽくて、個人的にはそのバリエーションのひとつとして結構楽しめました。 | ||||
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BOOK3。 やっと読み終わりました。 感想は、「あぁ何かもう、すげえな」です。 細部を語る言葉はなく、総体を表現することしかできません。 1Q84全てを読みとおして感じたこと。 この「1Q84」という物語は高い所から俯瞰してみると、BOOK3の時点で起承転結の「承」が終わった段階じゃないかと。 そんな気がします。 | ||||
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切ない、苦しい表現が満載で、 胸を詰まらせながら読みました。 ここまで感情移入させて読んだ村上春樹の作品は初めて。 30代に入り、私も人間として少しは経験値が上がったのか。 村上春樹の良さがようやく分かるようになったのかもしれません。 book2で印象に残っているのは、以下。 天吾の腕に抱かれたいと彼女は思った。彼のあの大きな手で身体を愛撫されたい。 そして彼のぬくもりを全身に感じたい。 身体を隅から隅まで撫でてほしい。そして温めてほしい。 私の身体の芯にあるこの寒気を取り除いてほしい。 それから私の中に入って、思い切りかきまわしてほしい。 スプーンでココアを混ぜるみたいに。ゆっくりと底の方まで。 もしそうしてくれたなら、この場ですぐに死んだってかまわない。本当に。 20年ピュアに思い続けてきた天吾に、 自分の命を差し出した青豆のこの表現。 「この場ですぐに死んだってかまわない。本当に。」の表現に、 すごい、、、と圧倒されました。 ここまで無条件に人を愛するって素晴らしい。 | ||||
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いやーBOOK2はしんどかったけど、BOOK3はサクサク読めた。 面白かった。牛河がいい味出してた。 二人のその先を見てみたいですね。 どこで生活をして、子供をどう育てるのか。 天呉が教祖って、信じられないし。 でも、なんか風の歌を聴けや1973年のを読み返したくなりました。 やっぱり、あのころの瑞々しさが好きなんですよね。 走ることについて を読んで、私も走り始めました。 これは面白かった。 | ||||
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かなり酷評されている方が多いが、私としては素直に面白かった。村上作品の中では、最もわかりやすい部類にはいるのではないかと思う。 多くの方が違和感を感じているのは、リトルピープルや空気さなぎの存在ではないかと思う。何かのメタファーとして考えようとすると理解に苦しむかも知れないが、1Q84の世界に存在しているものだと、そのまま受け入れてしまえば気にならなくなってくる。あくまでも、これはファンタジーなのだ。 過激な性描写や、男性都合で描かれた女性、などという批判もされているようだが、私は全く感じなかった。 逆に、幼児期に性的虐待を受けたために男性遍歴を重ねる女性の心理や、愛されずに育った人間の決して満たされることのない精神的枯渇など、心理描写が秀逸だと感じた。 ただ、あまりにもロマンチックな天吾と青豆の純愛や、白雪姫と七人の小人のようなふかえりとリトルピープルなどは、完全にファンタジーだと思って読まないと、ついていけなくなるかもしれない。 エンディングはほぼ、白馬に乗った王子とお姫様の道行きである。 初期の村上春樹はアウトサイダーらしく、独りよがりで衒学的な文体が鼻についたが、最近は社会にコミットしていこうという真摯な姿勢が感じられて好感が持てる。 「ねじまき鳥」辺りから、ユング心理学の影響を感じるが、今回も、集合的無意識はキーワードだったのではないかと思う。 自分としては、こういう荒唐無稽さはとても面白く、内田百けんのような味わいを感じている。人によってはかなり拒絶反応を起こすかも知れないが・・・。 | ||||
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文章は精巧で、内容もスリルがあって、僕自身、グイグイ1Q84(猫の町)の世界に引き込まれました。そして、二人(天吾・青豆)の邂逅には胸がときめきます。タイガーをあなたの車に | ||||
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作者はなぜ物語を停滞させたのか?それは「彼」について書くためだと思う。オウム死刑囚の裁判を傍聴して感じたことを、「彼」を通じて読者にも感じて欲しかったに違いない。そのために物語の停滞覚悟で「彼」につきあった。BOOK3が書かれなければ、単なる不愉快な脇役にすぎなかったであろう「彼」に、肉体と人格と感情と歴史を与え、その後で消してしまうために 1Q84はパラレルワールドなどではなく、オウムや9.11のような事件が起こってしまう、まるで物語のような現実の世界である。作者のインタビューを読むと、そのように解釈できる。現実を物語のように感じている人にとって、現在は1Q84と地続きになった世界なのだということなのだろう。なぜそのような世界になったのかといえば、リトルピープルが森から出てきたからだ。続編を書く動機として作者は、リトルピープルについてもっと知りたいからだと言っていた。しかしまず「彼」について書かなければならなかったので、棚上げされている。よってBOOK4は書かれなければならない。主人公2人の目には、世界はもはや1Q84とは映っていないが、1人は1Q84の世界を描いた原稿を持っている。それがBOOK4ではないか? 物語終盤での視点の不穏な錯綜(僕の錯覚か?)が推し進められるとすごいことになる気がする。 | ||||
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