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アフターダーク
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アフターダークの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.47pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全113件 61~80 4/6ページ
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「そんなことするとバチが当るよ。神様が見てるんだ。」と昔の人はいったかもしれない。いま世の中が、ちょっと前によく聞かれた「ユビキタス(コンピュータを世界中あまねく存在させた状態あるいは、どこでもコンピュータと接続可能な環境)」な世界に向かっているのであれば、ぼくらはいつでもコンピュータに捉えられることになる。そんな世界ではコンピュータが「神」になる?コンピュータに精通しているはずの「白川」は、原始的なコンピュータである防犯カメラに自分の姿を捉えられえる。バイクの中国人は追い続ける。白川は自分の生活をしている。自分の世界で生活しつづける。マリも自分が築き上げた世界で生活しようとする。しかし彼女は世界がひとつじゃない事も知っている。エリはもうひとつの世界に捕らえられている。世界はいくつもあって、何かのきっかけで別の世界がおとずれることもある、当たり前だけど。けれども、世界は繋がっています、当たり前だけど。比較的評価されていないように感じられるこの作品。なにか、今までの作品とは違った、別の理由、あるいは動機で書かれたような気がします。何点かのミスの指摘もあるように急いで書かれた感じもしなくはありません。それでも、村上さんはたしかに、新しい小説世界に向かっています。マリや高橋も自分の世界を広げようと、別の世界に繋がろうとしています。 | ||||
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著者の問題意識として暴力の問題がある。それはこの世の中に存在する不条理である。暴力は自分の外側のみならず、自らの内にも存在する。このような重い現実は現実として受け止めながら、ニヒリズムに陥らずに我々はいかに人生に希望を持ちうるのか。それがこの作品の中で著者が思索したことではないか。 著者の答えは不確かながらもあわい希望の方向性を指し示す。 | ||||
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何も知らずに読めば間違いなく村上春樹さんだとは思わないでしょうなんだか村上さんが現代の人々を描写するとすごく違和感が感じられるように思うなんというか人物に魅力がほとんど感じられなかった。ただ現代人が魅力的じゃないだけなのだろうか、村上さんはこれらの人物を描いていることに満足しているんだろうかそしてなんだかとても軽い。真夜中を描写しているのに全然緊迫した感じが伝わってこないこれが新しい世界に向かう村上春樹だ!と言われたら正直がっかりするほかない新しい世界に向かうにしてもゆっくり歩きましょうよ、たくさん水を飲みましょうよ次に期待。☆3つです | ||||
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村上春樹さんファンの私は、本屋で新作を見てすぐに買いました。個人的に読破後の感想は期待ハズレです。『カフカ』のような読み進めていくにつれて2つのストーリーの関連性がしだいに明らかになっていく独自の書き方は好きです。私は村上さんの本は前半はワリと読むのが重く、中盤の展開がすごくすごく楽しく、終盤にスッキリするといった感じです。しかし、今回は中盤はもちろんわくわく惹きつけられましたが、最後の1Pを終えたとき、えっ!?終わり?としか言葉がでませんでした。人それぞれ続きを考えろということなのかも知れないけど、村上さんとしての答えが欲しかったです。議題がなければ討論できないように。それに謎のままのことが多すぎます。顔のない男は?、白川の追跡の行方は?、姉の覚醒は?、など。1冊で完結しているので短いとも思いましたもう少し読んでいたかった。 | ||||
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テーマがない。というかストーリーも・・・・。作者の真意もわからぬまま、ひたすら読めてしまう不思議な小説です。マリの描写のみが、村上春樹の小説人物のニュアンスを唯一留めているのみで、他は本当にビックリするほど、この作者らしからぬカンジがした。高橋は最初の登場が今時の若者なのかとも思ったが、会話の中で端々に「ぼく」のような比喩の多い会話をするので、ますます人物のイメージが混乱してきて、最後までこの人物の描写が曖昧だったような気がします。いままでの村上作品にある「ぼく」をとりまく魅力的な人物たちはすっかり影を潜めてしまった。残念です。でも3時間で読み終えることが出来ました。エッセイより軽い小説ってあるんだな・・・・。そんなカンジ。村上さんこれって実験小説なんでしょうか?次回の作品には是非、期待したいです。 | ||||
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彼の小説中で登場人物が関西弁でこれだけ語ったのは、おそらくコオロギが初めてでは?(違っていたらごめんなさい)。これまでの登場人物のセリフで一番体温(ぬくもり)を感じました。やはり作者が関西出身だからでしょうか?全体的には平坦すぎて少し落胆。皆さんおっしゃるように序章と考え次に期待するのか? | ||||
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思わせぶりでオチがないって感じ、何となく分かります。ラストは何だか、肩すかしを食らった気分。でも、つまらなくはない。それと、皆さんも言われているように、今回は一人称スタイル(「ぼく」、「私」スタイル)ではないです。「我々は純粋に観念的な視点になって・・・」、「観察者であるが介入できない・・・」などの表現からも、すごく自覚的というか、意図的にこのスタイルを使っています。新たな試みってのは、おそらく、この点と関係しているのではないでしょうか。そしておそらく、この点が、皆さんの評価を分けているのではないでしょうか(個人的には、一人称が好きだけどなあ)。今回の見どころ(読みどころ?)も、やはり、登場人物が自分の世界観を語る、その語らせ方。それも面白いと感じないならば、春樹さんの作品のどれを読んでも、きっと面白く感じないのではないでしょうか。私はいつも、登場人物の世界観を表現する際の、あの独特のメタファー使いに(今回は「たこ」に)惹かれています。でも、やっぱり、ちょっと物足りない感は残ります。特にラスト。「判断は読者に委ねる」というメッセージを読み取っている方もいるようですが、私は、軽く肩すかしを食らった感があります。委ねる前に、材料をくれ・・・!! | ||||
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初期の作品のような、輝きや疾走感はない。しかし年齢に応じてスタイルが変わって行くのは当然のことだろう。若いときには若いときにしか書けない作品があり、25年目には25年目なりの作品がある、それでいいと思う。たしかに、かつて、夢中になってむさぼり読んだ、悲しく、美しく、ユーモアにあふれ、時に泣きたくなるような、愛すべき「僕」の繰り広げる世界観のインパクトの強さから、抜け出すのは容易なことでないが…。 | ||||
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深夜から夜明けまでを舞台設定とした着想は確かに面白い。終電から始発までの東京の街はある意味では「異界」だ。「海辺のカフカ」で図書館がそうであったように、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」で壁で囲まれた世界がそうであり「羊をめぐる冒険」で北海道の別荘がそうであり「ノルウェイの森」で阿美寮がそうであったかのように。。しかし深夜から夜明けまでという短時間の時間設定をしてしまったことで、確かに物語は重層的には流れるが、この小説は何か読み足りなさを後に残す。登場人物の絡み・深みといった味わいを読者は手に入れることが結局出来ない。高橋の語り口調だけが昔の村上春樹の主人公の語りを留めている。しかしそれも深夜の「異界」の風景にはなぜか馴染まない。帯には「風の歌を聴け」から25年、さらに新しい小説世界に向かう村上春樹・・・とあるが、村上春樹はこれからどこかへ向かって行けるのだろうか、とふと思ってしまう。 | ||||
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舞台は東京、深夜。ジャズをBGMにマリの世界を中心としていくつかの世界が交差していく。ここまできても、なお、新しい方向に挑戦しようという著者の姿勢には感服します。謎の投げっぱなし、豊富な知識、人生観など著者の持つ世界の構築方法、村上春樹流をそのままに新しい視点、新しい感覚で世界を見せてくれました。並列に物語が進行するストーリーは海辺のカフカ、世界の終わり~、でもありましたが、より自由に、より軽快に世界を行き来し、交差する感覚が非常に新鮮に感じられました。ストーリーも著者の哲学が表現されていて十分に読み応えのあるものになっています。 | ||||
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いままでいろんな春樹作品を読んできましたが、これほど読後感の悪さと言ったらありませんでした。ただ、読後感が悪いのではなく、とても不愉快に感じる読後感でした。ですが、カメラ視点の私達などの部分はやっぱり春樹さんかな、ってとこもありました。 | ||||
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かなり楽しみで本を開くとき緊張すらしてしまったんですけど、読み終えると「なんかな~」という感じでした。今回は最後のほうになっても、読むスピードをゆるめて「あ~もっと読んでいたい!」とも思わず。なにより僕が村上 春樹を愛読している理由の一つである、「もっかい読みたい!」という気持ちが湧いてこなかったのです。 でも他の方が書いているとおり、さすがは村上 春樹。読み疲れすることなくお茶ずけのように、さらさらいってしまいました。 それに、新しいことに挑戦する人は尊敬しちゃいます。今回一番効果的で感心したのアナログ時計の絵でしたね。 | ||||
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サスペンスじこみかと読み始めました。最後までマスクの男性は誰だったか、何を意味しているかは明かされずそれぞれいろいろな見方ができるのでしょうが、結局それぞれのソースにあまり関連性がなく、全体として都市に住む悩める人間の「きょうの出来事」で終わってしまった感があります。 | ||||
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村上春樹さんの作品は大好きで、翻訳ものは全く読んでいませんが、[約束された場所で]以外の作品はすべて読んできました。村上さんのファンなら当たり前だと思いますが、今までに同じ作品を何度も読み返しています。今年になってもノルウェーの森、ダンスダンスダンス、羊をめぐる冒険を読み返しました。最も好きな作家であり、尊敬する作家です。新作が出るととにかく真っ先に買ってしまいます。・・ただ読み方が悪いせいか、今回の作品は面白いことは面白かったですが何か物足りなさを感じました。村上さんの切れは随所に見られるような気がしましたがストレスがたまったまま終わりました。・・・でも、村上さんの作品は次回も必ず買いますが、今回の作品はあえて読み返したくはないかなって言う感じでした。すみません。 | ||||
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ハルキさんの新刊だ!と喜んで読んだものの・・・。姉に、人間関係に、少しコンプレックスを持つ女の子と、眠り続ける姉。そして姉妹を知る青年と、深夜のラブホテルで起こった事件…。たった一晩の物語を、読んでいる私たちは、映画のカメラが撮影するような感じで追っていきます。お話はテンポがよくて、読みやすくて、わかりやすいんだけど、ハルキさん独特の情緒的で説明的な長い文ではなくて、一文、一文がとても短い感じ。ハルキさんの小説を読み終わった後の、なんともいえない達成感が今回は感じられず残念でした。ハルキさんの本だと思わなければそれなりに面白かったかも…。 | ||||
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まるである種のオムニパス映画をみているかのような感覚にすらなる(やはり春樹さんの意欲的な挑戦と見るべきでしょうね)文体。あまり読者としての視点を文章によって固定されてしまうと、私個人としては少々窮屈さを覚えます。そして「世界の終わり…」「ダンス…」などの古典的(!)春樹節を懐かしんでしまうのです。一方で、誰しもの心の中に潜む等身大の悪や暴力に対する警鐘は、強いメッセージ性と説得力をもって伝わってきます。これは近年の春樹作品にみられる特徴ですよね。ひとつのところにとどまらないからこそ、村上春樹は同時代的にそして世界的に支持されつづけるのでしょう。次回作が待たれます。しかし同時代的とはいいつつも、最近の21歳は例えにワム!の片割れを出すんでしょうかね。それともまた今日本でブレーク中か…? まさかね。 | ||||
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数年前の現代、ちょっと不思議ちゃんたちのお話。ありきたりのようでいて、普通じゃあない。現実とフィクションの狭間に浮遊する空間に生きる登場人物たちに、自然に感情移入していく。ストーリーが無理なく読者を引込んでゆく。読後はなんとも言いようのない、ゆるーい温かな気持ちになる。 | ||||
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「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」で2つの物語が平行しながら見事ならせん状の軌跡を見せるスタイルに陶酔させられたので、今回もと期待したけど、アフターダークは、感心させられるような構成や展開はなく物足りなかった。特にエリのシーンは、動きがなく静かすぎて退屈した。最後までそんな調子のエリにページをさきすぎかな。続編よりも、新編に期待します。 | ||||
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春樹さんの本といえば、読み終わるのがもったいなくてわざとのっそり読んだり、いやそんなことは言っていられん!と夢中になって読んでしまったりと、とにかく読む幸せがあった。ところが今回は時折読み返さないと進まない、読んでいてもいまいちのめり込めない、と今までの春樹本との違いを感じた。日が暮れてから朝が明けるまでのダークな時間に「私たち」という視点を軸に物語を覗き見る。僕はいない。自分の内心を語るべき人はおらず、そこでは私たちとして窺うだけである。視点は細切れに動きふれることもできない。そういう不安がのめりこめなかった理由なのかと思うけれど、多分それだけではないんだろうな。皆さんの読み方を見て自分では気づかなかった点や、見過ごした点を感じたのでもう一回読み直してみたいと思う。もしかしたら今回とは違う評価ができるのかも。 | ||||
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村上春樹は力のある作家だと思う(文章力) 前作のカフカは傑作でした しかし 今作において村上さんは素晴らしい導入部を描きながら 失敗していると思う 読者は自由なカメラとなり羽ばたこうとするが 村上氏が視点を規定しているため動きは封じられているのだ もしあのイントロを生かそうと思えば村上氏の文章が邪魔なのだ | ||||
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