羊をめぐる冒険

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評判

羊をめぐる冒険の評価:

4.22/5点 レビュー 208件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.22pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全265件 221〜240 12/14ページ
No.45
(4pt)

不思議な物語もやがて着地点を見つけて・・・

 上巻での「僕」は妻に去られようが、会社がトラブルに巻き込まれようが、どうでもいいと思っているかのような無気力な印象の人物。どこか捉え所のない男で、彼が出会う人々も「特殊な能力の耳をもつ女の子」とか「羊に取り付かれた大物右翼」とか現実感が持ちにくい感じだ。そのために物語の世界に入り込むのがむずかしかったが、下巻にはいると大きく物語も「僕」も動き出す。
 下巻では「羊博士」や「羊男」など印象的な人物が絶妙にストーリーに絡んでくる。最後の山奥での出来事は、幻想的でありながら、熱い血の流れを感じさせる感動的なシーンで、この長い小説をほっぽり出すことなく読んだ者へのプレゼントといえる。上巻の停滞感も含めて、細部まで計算しつくされた小説ではある。
羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)より
4062749130
No.44
(4pt)

村上春樹はとっても政治的?

この「羊をめぐる」は本当に珍しく破綻のないすっきりした長編です。それは多分この当時の作家が大体のラストシーンを想像しながら書いていたからではないかと思います。つまり、目的地がはっきりした旅なので、途中いろいろな紆余曲折があってもそれなりに筋道立ってなんとか最後まで読んで行かれる。でも最近の村上春樹の長編はこうした目的地が不明確でどこに連れて行かれるのかわからない。作家本人も言っていることですが、ロール・プレイング・ゲームのように行き当たりバッタリに物語が続いて行く。だから、「ねじまき鳥」の加納姉妹のように前半は意味のあった登場人物も最後には忘れられて、何のために登場して来たのか判然としなくなる。でもこの「羊をめぐる」には、こうした迷子の手法が取られていないので、従来の小説に馴染んでいる読者には読みやすい作品だったと思います。
結末は非常に政治的な示唆に富む印象的な幕切れです。「ねじまき鳥」も非常に政治的哲学的歴史的な考察に富んでいますが、この「羊をめぐる」にも当時プラザ合意で一気に円高になり、世の中が一変した時代、自分の家が二倍にも三倍にも不動産価値が出た時代に、全共闘学生運動を経験した作家が、何とかしてこうした物質文化マテリアルワールドに順応しようとしてまがりなりにも導き出したそれなりの解決、問題の答えが描かれています。それが、この「羊」の中の副主人公「鼠」の最後の行動に表れていると思うのですが、どうでしょうか?
羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)より
4062749130
No.43
(5pt)

奇妙で、おもしろい。そして、せつない。

と、いうのは糸井重里のマザー3のコピーですが、
まさにこれが本作を言い当てている言葉と言えるでしょう。
上巻では、“奇妙で、おもしろい”小説でしたが、
下巻にはいると“そして、せつない”が加わります。
ネタバレになってしまうので、詳しくは言いませんが、
ラストは涙なしには、読めませんでした。
羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)より
4062749130
No.42
(5pt)

切ない。

はっきり言って、最初読んだ時は結末の意外さに衝撃を受けました。「風の歌を聴け」との矛盾が多少あるのが残念ですが、それを考慮しても素晴らしい作品だと思います。
羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)より
4062749130
No.41
(4pt)

面白かったぁ

 上下巻の本ですが一週間ぐらいで読めました。久々に充実感を味わった作品です。展開を追うだけでも楽しいです。村上春樹らしい軽妙な、かつ暖かい文体もなかなかです。「不思議な」物語でした。でも不条理なんかじゃありません。 一つ気になったのは、下巻を読んでから上巻の最初の方をチラッと見てみると、「あれっ?何の為だったのかな?」的な部分があること。僕は、許せました。 皆さんはどういう感想を抱くかな?ぜひ、読んでください。面白いですから。
羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)より
4062749130
No.40
(4pt)

最も早く読める、長編

村上春樹さんの長編小説の中、最も読書時間が短く読めたお話です。初期作品なので、無駄な構築部分もありますが(妻の存在に物語的な意味を感じられません)。戦争を生き抜いた者、大人の恋、精神的要素、知的なニュアンスの日常会話、一通りの村上節が揃ってますので、村上ワールド未体験の方は一度目を通すと良いかもです。
羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)より
4062749130
No.39
(2pt)

格好をつけすぎた文章、見事に内容で転ぶ

最初は、ミステリー的要素があり、読者をひきつけてゆくが、よく読み返せば、内容は非常につまらないものである。ストーリーにも論理的に不条理なものがあり、それを形而上よしとする考えもあるが、常人であるならば知ったかぶりをせずに、むしろ駄作であるとはっきり認識すべきであろう。
羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)より
4062749130
No.38
(5pt)

村上ワールドの発展

 「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」に続く、「僕」三部作の終焉。これらの三つの作品を見てみると、よく言われている「村上ワールド」の軌跡が見て取れます。段階的に村上春樹の特徴とも言える、異界との接触というものが確立されていきます。(初めて村上さんの作品を読むのならこの3作から入るのをお勧めします。) 「羊をめぐる冒険」はそういった点で、村上春樹の方向性をしっかりと決めた作品なのではないでしょうか?純文学でありながら、ファンタジー的な要素を盛り込んでいくという。そして、多くのメタファーと示唆に富んだ作品へと進む村上春樹の傑作であると僕は思います。 そして、その方向は「羊を~」の続編「ダンス・ダンス・ダンス」である形でのゴールを迎えているような感じです。 しかし、この「羊をめぐる冒険」での「羊男」や「いるかホテル」など象徴的な存在を巧くメタフォリカルに書き出す力には圧倒されます。 文学は解釈のしようだということもありますが、多くの人を楽しませ、考えさせる村上春樹と言う作家は現在の文学界にはなくてはならない存在なのでしょう。
羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)より
4062749130
No.37
(4pt)

羊を探す旅に出る。読めば、必ず。

『羊をめぐる冒険』……はて、「羊」とはなにか?これは「羊」を探すファンタジー小説である。のだと、思う。主人公・僕は無為に過ぎる毎日を鬱屈とした気持ちで送っていた。退屈な日々。しかし、それは彼自身が凡庸な日々を求めている結果としての退屈な時間でもあった。僕のもとに一人の男が現れた。生き方としての無駄な贅肉をまったくもたない男である。彼はPR誌の1ページを差し出した。グラビアページ。そこには「羊」がいた。雲と山と羊と草原があって、他にはなにもいなかった。そして、それは僕の制作したものだった。男は言った。「この写真のなかにいる羊を見つけて欲しい」その中には一匹の特殊な羊がいた。かくして、僕は「羊」を探す旅に出た。少々、雑な筋だが、内容はこんな感じ。主人公はとにかく「羊」を探す旅に出た。しかし、この「羊」とは、フカフカ動物だけをさすものではない。「羊」とはなにか?それは様々な比喩を含み、そして何度も何度も遠くから問いかけ、結局答えは各人に任せて、終焉を迎える。人間の弱さ? それも「羊」かもしれない。なにかの死? それも「羊」かもしれない。私たちの「羊」を探す旅は、この小説を読み終えてからようやく始まるのだと思う。確かに『風の歌を聴け』と『1973年のピンボール』の続編(?)である。しかし、雰囲気はだいぶ違う気がした。同じような気持ちで読むと少々面食らうかもしれない。「羊」を探すミステリーとファンタジー。これは実にうまく人間というものを観察した冒険小説だと思う。
羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)より
4062749130
No.36
(1pt)

羊雲と鰯雲、キザとサギ

村上春樹の3作目。第1章は、誰とでも寝る女の子がいて、語り手である主人公はその誰とでも寝る女の子と寝て、誰とでも寝る女の子はトラックに轢かれて死んだ。この章はまったく不必要。第2章は主人公が離婚するはめになる話。村上春樹には子供がいないらしいが、この章にもあとのいくつかの章にもその言い訳がましい言葉が何回か出てくる。この物語の登場人物には、村上春樹を除けば、誰にも名前がない。無名だ。誰も名前で呼ばないし誰も名前で呼ばれない。そういう世界だ。それがねらいだって?「百パーセントな耳」(!?)を持った女がでてくるあたりから、話はまったくでっちあげであることがまるわかりの内容になってくる。鯨のペニスの挿話もいらない。平凡、退屈、凡庸といった言葉を多用し、あいかわらずうんざりし、煙草を吸いまくる。あるいはビールをのむ。梅雨は初夏だと勘違いしている。前作までに比べると、苦労して花の名前だとか鳥の声を出しているが、季節感が凡俗なのでどれもちぐはぐ。風景描写は実に下手だ。「世界に対して文句があるなら子供なんて作るな。」だって。やれやれ、いいきなもんだ。第4章からは羊をめぐるインチキ話が延々と続きます。乞う御期待。(下巻に続く)
羊をめぐる冒険 Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険より
4062002418
No.35
(5pt)

全集で読む、重厚さ

この作品を最初に読んだのは、文庫版ででした。
文庫版を何度も何度も読み返して、自分が年をとり、この小説に対する感じ方が年々変わっていくのがとても面白いです。
そんな中、今年は、文庫ではなく全集で読んでみました。本の重さや肌触りが変わり、手で持っているときのこの重厚さが、なんとなく読んでいる時の印象を大きく変えているような気がします。文庫や単行本で呼んでしまったという方も、ぜひぜひ全集でも読んでみてください。
羊をめぐる冒険 Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険より
4062002418
No.34
(5pt)

行間に隠れた羊の秘密

独特な表現手法、村上春樹ならではの物語の展開方法が繰り広げられている一冊。
人によって様々な受けとめかたができるため、色々な読者の感想を聞いていくと、自分が今まで気付かなかった発見ができます。
一般的には、「羊をめぐる冒険」で主人公・僕の青春3部作完結と言われていますが、「ダンスダンスダンス」で実際に物語を終える主人公・僕。
「羊をめぐる冒険」という作品があってこその「ダンスダンスダンス」。対して、人生というものは「踊り続けなければ」、「羊男が現れない」と考えさせられてしまいました。
あっ晴れ♪
羊をめぐる冒険 Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険より
4062002418
No.33
(4pt)

村上WORLD

 『風の歌を聴け』、『1973年のピンボール』に続く村上氏初期の長編ですが、その二つの作品に比べて、文章量が絶対的に長い点と、俗に言う「村上WORLD」的な世界観が発揮されている点において、私は本作を村上氏の原点―現に、この三作は三部作として考えられることが多い―と捉えるのが良いのはないかと思います。
 
 後期の他の作品と比較して、、舞台が都会から離れた場所であることもありますが、人物描写よりは、背景描写が多いような印象をうけました。村上氏の描く登場人物は、他のどの作品においても、気の利いた冗談を言い、洒落た音楽や飲食店を知っています。本作でもそういった主人公であることは間違いありませんが、ややそういった特徴が「薄い」感じは否めません。
 村上春樹という優れた文学作家でも、文章を書きながら文章力が磨かれていくのだと感じました。
 本作で登場する「ドルフィンホテル」や「羊男」は、他の作品でも登場します。他にも、作品に流れる思想など、その作品を越えたつながりが、村上氏が根強いファンを獲得している理由の一つであるのだと思います。
 『ノルウェイの森』で爆発的な人気を獲得する前の村上氏の作品を読めることは、ある意味でファンにとって幸せなことなのかもしれません。
羊をめぐる冒険 Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険より
4062002418
No.32
(3pt)

感想

なぜ羊の写真を広告に主人公は使用したんでしょうか?そしてこの写真は鼠という親友が主人公宛に送付したものでした。ここで主人公はこの物語の根幹に関わるような重要な選択をしている筈です。主人公は心の奥底で実はこの写真からトラブルの匂いを嗅ぎ取っていた、しかしあえて広告に採用しました。なぜでしょうか?なぜ自らトラブルに巻き込まれるような選択をするんでしょうか?それはおそらく日常からの脱出です、そう退屈な僕たちの日常からの・・・。タイトルに冠せられてる冒険という言葉は日常の反対物です。つまり非日常です。この物語はひょっとしたらある種の人間たちはトラブルが待ち構えているような選択肢を、行為を無意識的に選択しているのではないか、そう教えてくれます。それはここでもないどこかを希求しているという、日常の枠外へと飛び出したいという読者の願望を満たす本。しかしこれがSF的な地球外という場所という特性、ことほどさように非日常から非日常ということになればこの本が好きな人はだめだと思うんです。やっぱりこの本が好きな人は、日常から非日常じゃなきゃまんぞくしない人たちなんじゃないかと思うんです。
羊をめぐる冒険 Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険より
4062002418
No.31
(5pt)

悲しい作品です

 鬱になりそうな人は読まないでおいた方がいいかもしれません。 今まで本を読んでいて感じたことのない感覚に陥りました。悲しいというか寂しいというか。なんだかブルーな気持ちになります。でも、読者に涙を流させるために、これでもかと言わんばかりに悲劇を並べた作品ではありません。上辺だけの感情ではなく、心の底から悲しさを感じます。  全体的に抽象化された文章で話は進んでいき、ところどころに現実に引き戻される表現。私にとって、この本との出会いは未知との遭遇でした。最初の方はよく内容が把握できず、「この話は一体なんなんだ」などと思っていました。最終的に感じたことは、これは物語ではなく、心の中のことまでもを体験化したエッセイなのではないか、ということです。悲しかった出来事をそのまま「悲しい」とは表現していませんが、その文章すべてから哀愁が漂ってきます。  理解できた、とは思っていません。誰にも正確に読み解くことなんてできないでしょう。ただ何かわからないけれど深い悲しみが湧き上がってくる、そんな作品です。
羊をめぐる冒険 Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険より
4062002418
No.30
(5pt)

村上春樹

私が村上春樹を知ったのは、ちょうど大学生になったばかりの頃。最初は、昔なんかの賞を取ったし、まあ、面白いやろう・・・という不純な動機でした。取り合えず手に取ったのは、風の歌を聴け、デビュー作です。この小説を読んで以来、なぜか気になる小説家で、次に手を出したのが『1973年のピンボール』。これでハマり、本書『羊をめぐる冒険』へ。正直、最初はシンボリズムだとかなんだとかは分からなかった(今でも分かっていないけれど)。ただ、本に惹き込まれた。この小説を読んで、『身体が震える』経験をしました。なぜか分からないけれど涙が止まらなかった。もっと評価されて良い小説だと思います。未読の方は是非手に取ってみてください。
羊をめぐる冒険 Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険より
4062002418
No.29
(4pt)

羊とは何か

「風の歌を訊け」「1973年のピンボール」につづく青春三部作完結作品。当時、村上春樹は旧来の多くの作家が使う「日本語」とは似て非なる表現をしていたわけですが、その乾いているけれど趣きがある散文テクニックにエンターテイメント性、戦後の日本に関わるある種のノンフィクション性を合わせ骨太にしようとしたのがこの作品ではないかと思います。その分、量もそれまでの2作よりは多くなっている、と。正直、羊に関しては読後も完全にすっきりすることはなくそれは文学として余韻を楽しむべきところか、エンターテイメントとしての消化不良性を問うべきところか、ちょっと考えました。あとどこかに書かれているかもしれないのですが、「先生」については児玉誉士夫を思い浮かべたのですが、ど㡊??でしょう?安保以降、政治に距離を置き続けた村上春樹が実は無意識のうちに政治に拘泥していた、という文学的背景のグルーヴが出てより興味深いと思うのですが...。
羊をめぐる冒険 Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険より
4062002418
No.28
(5pt)

ひとつの到達点を再確認する

10年ぶりの再読である。今回は順を追って読んでいった。北海道の十二滝町の情景がありありと目に浮かんだ。ぼくたちが知っている村上春樹のエッセンスもそこかそこに見受けられ、いわゆる村上春樹ワールドを堪能することができた。10年前は途方に暮れてしまった形而上的な部分が、それはそれとして形而上的に楽しむことができた。村上春樹自身が解題でいみじくも述べているように、村上春樹の小説のひとつの文学的到達点がここにはある。次作のダンスダンスダンスを読むのが大変楽しみだ。
羊をめぐる冒険 Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険より
4062002418
No.27
(5pt)

読み終わるのが残念なエンターテイメント

これは楽しい。いわゆる初期三部作の締めくくりと言われているが、本書は単独で読んでもストーリー展開にワクワクできるエンターテイメント作品だと思う。読み進むうちに意外に早く終了してしまうボリュームの少なさが残念なぐらいだ。原点とも言えるような過去のエピソードで物語は幕を開ける。話は現代に転じて主人公たちは唐突に不可思議な状況に中に投げ込まれる。村上作品で特徴的な展開だ。さらに話は過去の中国から現代の北海道へと展開し、ひとりぼっちとなった主人公は「羊男」に遭遇し物語は結末を迎える。そしてエピローグで主人公は、あの故郷へと回帰していく。プロットの発想はSF的でさえある本書は、傑作と呼ぶに値すると思う。後年の「ねじまき鳥クロニクル」に通じるエピソードや、村上作品のモチーフを探すのも楽しい。
羊をめぐる冒険 Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険より
4062002418
No.26
(5pt)

鼠と羊男と僕

3部作(続編「ダンス・ダンス・ダンス」を除く)の完結編。ドラマに至るまでの長い長い、登場人物の言葉と動作の部分によって、読み手の心の中で彼等がいきいきと動き出す。後は身を委ねて、クライマックスまで一直線に。日本の歴史やシステムが背負っている暗黒面を地に這わせて、北海道を舞台にした傑作。
羊をめぐる冒険 Amazon書評・レビュー: 羊をめぐる冒険より
4062002418