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ブルース
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ブルースの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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残虐なシーンもありましたが、読み終わった後は何とも言えない切ない気持ちになりました。 | ||||
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花村満月『ブルース』再読。前に読んだのは、おそらく平成のはじめ。オカマのヤクザ徳山、彼が好きなブルースギタリスト村上、村上を愛するブルースシンガー綾、青くさい新左翼の活動家崔。場所は横浜、横須賀、海のうえのタンカー。 「青臭さをなくしてはならない。それが人を突き動かして、表現かつどうとなるからだ」 暴力とセックスに満ちた『ブルース』だが、どう読んでも純文学だ。カドカワノベルスで出版されても純文学だ。花村萬月に芥川賞を与えたのは慧眼だ。 | ||||
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時代背景が今とはギャップがあるが、切なさや愛おしさ、悲しみが良く描かれている。 | ||||
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歯に衣着せぬ評価をする福田和也がこの作品を、76点「現在の文学としてすぐれた作品」と評価していたので楽しみにしていたが期待はずれだった。 (桐野夏生の”ファイアボールブルース”についても言えるが、福田氏のハードボイルド系作品に対する評価は疑問が少なくない) まず作品構成自体が二番煎じ臭さぷんぷん。 村上と綾の設定が大沢在昌著”新宿鮫”のパクリなことに気づいた時点でかなり興ざめだったが、 本のテーマである”ブルース”のように「特に技術面では稚拙ではあるが表現の質は高い」という小説であってほしかった(著者もそう望んだであろう)。 しかし、作家としての技術が稚拙であるのはまだしも残念ながらそれを補うものが感じられなかった。 性描写も頻出するわりには意味を成していると思えないし官能的でさえない。 取材能力や設定についても、たとえば音楽に関する部分を読む限りでは疑問が残るし(一点だけ挙げると、綾と趙がいながらサチオがずっとギタリストとして残っていたのがありえない!)、なにかハッタリだけで勝負している感が拭えないのだ。 とはいえ、一点、徳山の人物像だけは面白く、読了できた最大の理由であった。 村上の人物像がこの作品と作家の迷いを物語っている気がする。 無頼をつきとおすのか大衆を意識するのか。 中途半端だなというのが実感。 毛色は違うが西村賢太あたりのほうが覚悟を感じて潔い。 あっ、花村氏の「笑う山崎」は面白かった。 | ||||
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萬月の性描写に、欲情する! 萬月のエロさに、感動する。 そして、どうしようもない屈折した心理とバイオレンスは、萬月の独壇場だ!! 「ブルース」と「鬱」は、構成が似ている。傍目に奇妙な関係の上に、存在する男と女。 バランスが崩れた先に、止めどない暴力がある。 個人的には、「ブルース」の方が、晴れ晴れ感があり、「鬱」の方は、長く続く、鬱々感 があり、救われない感じがする。 救われない方が、私は好きだ! | ||||
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RJやラッシュなどのBLUESに対する造詣は認めます。 しかし、単純に暴力+BLUES+横浜+いい女=駅売りスポーツ新聞の「芸能面」が好きな おやじ好みの構図。 横浜に、BLUESが似合うなんて・・・。 | ||||
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多分、花村さんの作品史上最も切ない作品。 なぜ去って行かなければいけなかったのか… なぜ決着を付けなければいけなかったのか… 自由って根なし草の様な物かもしれないし その為には自分の中に確固たる法律を作らねば ならないんでしょうか? ああ心が渇く…読後、酷く鬱になりました。 平凡でも皆日常で出会いと別れを経験してる訳で 転職とか引っ越しとか…友達とか親とか恋人とか… しばらくすると妙に前向きな人間になります。 読んでよかった!あなたも読めば? | ||||
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ページ数の割に読みやすくはあけど、冒頭で因縁つけられた上撲殺された中年男性のエピソードのせいで、綾がただの腐れ外道にしか見えなかったし、そのせいで内容が中々頭に入ってこなかった。 | ||||
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カリスマ性のある登場人物のおかげで、自分には縁遠い「物語」として読んでいたが、どんどん引きずり込まれた。ストーリー中の人間くささは大なり小なりどんな人の中にも、勿論自分にもあるものだと気づかされた。人間とは複雑な思考をもとにあるものを嗜好し、志向するのだと。 | ||||
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私の知らない世界がいっぱい出て来て、分からない言葉なんかもいっぱいありました。 世の中の闇の部分というのか、暗くて臭い人間の本性みたいなものがありありと書かれていました。 そこが作り物っぽくも見えるし、本当の世界のようにも見えました。 村上が最後にやったことはどうなんだろう? こういうところが幼稚というか青臭いのではないかと思うのです。 元はと言えば、綾に言葉を残した自分の幼さが悪いと思うのですが、徳山に八つ当たりしてるような気がしました。 これが男の生き方なんだろうか? 普通に綾とバンドで生きていけばいいのにと思うのですが・・・。 徳山にとっては幸せな最後だったのかもしれないけど、哀れな感じもしました。 初めて読んだ花村小説は、男のハードな世界で、女の私がその心理を理解するのはちょっと難しかったです。 | ||||
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相変わらず登場人物のカリスマは目立つ。日本刀を振り回し仕切るヤクザの徳山、同性愛者の彼に愛されるドヤの元blues guitarist 村上。そしてヒロインとしての絶世の美女Half としての綾、人種差別としてのBluesがもろにthemaとして浮き上がってくる。 これほど花村の作品としてきっちりとして主題を追いかけたstyleは初めてではなかろうか? タンカーのsludge清掃に関わりドヤのアンコとヤクザの親玉徳山、村上の絡み。 どうしようもない、救いようもない「Blues]中々deep southとJPNのドヤ街の対比。 上手く出来ていると。は思う。だがちょっとmaniacか?[blues]の深い意味を知っているtypeの 読者には良いが軽い意味でのブルース、ではちょっと違和感があるかもしれない。 最後の村上と徳山の対決、一番の見せ場だ。アンコが入って曖昧に終わったのは少し残念。でも現実とはそういうものかもしれない。とてつもなく暗く憂鬱な現実。わが身にもつまされる。 | ||||
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久々にこれぞ文学!っていうか、これぞ小説!って本に出会えました。 ほんと素晴らしい作品でした。 読めば読むほど深い話になっていく。 単純なハッピーストーリーかと思いきや、 そんなものでは終わらない、底知れぬ現代人の闇を見事に描いている。 550ページにも及ぶ長編だけど、全然長いと感じさせない。 むしろ物語が進むにすれどんどん奥が深くなっていく。 この作品の奥深さはすごい。 | ||||
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救いようがないだけにすばらしい。人生を変えた一冊。鬱になるけどね | ||||
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人間の輝きはブルースとともに。 ブルースを聴きながら読めばより最高にブルースなムードに入り込めます。 苦しみや悲しみを背負っても、自分にかっこよく生きたい。 ブルースな生き方は、人を感動させる。 | ||||
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すれたギタリスト「村上」。歌姫「綾」。ホモのヤクザ「徳山」。3人のアウトサイダーが奏でる哀しい旋律。 せつないブルースがよく合うせつない物語。 文庫本の帯に北方謙三氏が「たまらんぜ萬月 何が悲しくてこんな小説を書く」とありますが、まさにそのとおり。 「村上」のギター。「綾」の歌声。そして「徳山」の日本刀。 私は「徳山」がせつなすぎました。 花村萬月氏に興味を持っておられる方、氏のファンでもまだ未読の方星5つ以上の評価をしておすすめします。 | ||||
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著者のエッセイで、「何ページに一度の暴力と何ページに一度のセックスを求めている読者の為に書くのは疲れた。」というような事を書かれていて、そんな読者の1人だった私には、芥川賞の受賞後の作品はつらかった・・・。ブルースで著者と出会い、「眠り猫」や「なで肩の狐」、「笑う山崎」で虜になった私にあの時の衝撃を与える萬月節を!萬月節という呼び方も嫌いなんでしたっけ? | ||||
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ブルース好きな私に、友人からブルースって題名の小説があるよと紹介され、つまらないんじゃないかと思いつつ読み始めたが、素晴らしい作品だ。まさにこれはブルース、読むブルースだ。これまで何度読み返しただろうか。ブルースを知らない人でも十分楽しめるはず。ただし、読み終えた時には鬱になるかも。 | ||||
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この本はまさに、「ブルース」以外の何物でもない。音楽として聴くのでなく、「読むブルース」だ。生きた人間の、せつなさ、やるせなさ、狂おしさ、愛しさ、痛さが、すべて過剰なくらいに詰まっている。作者の文庫版あとがきに、「重要なのは衝動だ。小説家になりたいという衝動ではなく、小説を書きたいという衝動だ」とある。多少の青臭さなんか、どうだっていい。読み進めるにつれて、作者の「衝動」に、どんどん引き込まれて、熱くなっている自分がわかる。なんとも、説明のしようがない。友人にすすめられて、花村萬月という作家の小説を読んだのは、これがはじめてだが、とにかく、一度、読んでみてほしい。 | ||||
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僕の夢を圧倒する。花村作品の中で僕が一番に薦める小説です。ストーリーの面白さという点では『皆月』、『二進法の犬』もお勧めですが(この2冊も必読)、読後における表現できない、そして安易に表現したくないあのあいまいなものをこの小説は呼び起こす、という点でやはりこれが一番でしょう。読書好きとしては、この小説に出会えたことをうれしく思います。 | ||||
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ブルース。 挫折する理由も青臭かった、中年のブルースギター。 ギターに惚れてるのにものにもできない日本刀。 日本刀の唯一の親友、ハーフのねーちゃん。 ねーちゃんの歌にギターが惚れて、ギターのプレイにねーちゃんが惚れて。抱き合う二人を窓の外から見つめる日本刀。 ギターの青臭さが、ねーちゃんの過激な愛が、日本刀の過剰な愛が、それでも絶妙なバランスをやっと築くことができたのに。 その危ういバランスは外敵から身を守るほど強いものではなくって。 青臭さ故に、過激さ故に、過剰さ故にこれしかできない、という方法で対処したときには、もう元には戻れないバランスに変わってしまっていて。 もちろん、誰かがちょっとだけ心に蓋をすれば新たなバランスが生まれるはずなんだけれども。ギターの、どうしようもない青臭さが、それも許さない。そして、その青臭さ、普通に書けばかっこよくもなれるその青臭さが、どうしようもなく滑稽で、かっこわるい。 だから、ブルースなんだ。 だから、切ないんだ。 暴力もとびっきり。セックスもとびっきり。そして、切なさは思いっきりとびっきり。過剰な感情のバランス感覚がとびっきりなブルース。花村萬月の最初の一冊がこれだったら、しあわせだよ。 | ||||
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