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殺し合う家族
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殺し合う家族の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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吐き気を催す程におぞましい内容の本です。 序盤~中盤は絶句が止まりません。 実際の北九州連続殺人に重ねながら読み進めるので気分が悪くなってきます。 「まだこんなにページ残ってんのか」とわりと序盤の段階で思いました。 退屈な訳ではなく最初の方に、これが悪夢の始まりにすぎないとか書いてあるので、これからの地獄の厚みが重くのしかるのです。 終盤にはもう登場人物と同じで感覚がマヒしておかしくなってきました。 人はこしんなに簡単に洗脳されてしまうものなのか? もし自分の家族だったら? と考えなくても良い事を自分に置き換えて考えてしまいます。 とにかく自分の周りはこんな奴(富永)とは絶対関わってほしくないと思いました。 | ||||
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洗脳の単純さ巧妙さ、人のある意味の強さ弱さを事細かにわかりやすく進むこのストーリーは、作品として刺激を求めるには劣らず、好奇心では読めず。 違和感の無いこの作品に拍手を贈ります。生きる者に幸あれ。 | ||||
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こんなに後味の悪い話もないけれど「洗脳」のやり方って、こうやるのか、と眉間にシワを寄せながら一気に読みきりました。 | ||||
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凄まじい。フィクションだと頭では分かっていても人はここまで悪になれるものなのか。あり得ない話と割りきることは簡単だが、現実世界でも似た罪が行われていることに唖然とさせられる。評価は分かれるところ。たしかに胸糞悪く後味も最悪だが、ここまで完璧に悪を描き尽くした作者に驚きを禁じ得ない。最後に悪人がどう裁かれるのか、見事に期待を裏切ってくれた作者に天晴れ。 | ||||
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2002年に北九州市で発覚した未曾有の凶悪犯罪・北九州監禁殺人事件。 人の弱みにつけこんで監禁をして金を巻き上げ、拷問と虐待によってマインドコントロール下に置き、お互いの不満をぶちまけさせて相互不信を起こして逆らえなくし、被害者同士で虐待をさせることで相互不信を一層深くさせ、自分の手は汚さずに用済みとなった人間を殺害して死体処理を行わせた。 犯罪史上稀に見る凶悪犯罪でありながら、事件に報道規制がかけられたとされ事件の知名度は高くない。 そんな悪魔の犯罪をほぼ完璧に再現小説化したのが本作品。 北九州事件をモデルにした小説は3作・漫画が1作・取材ノンフィクション本を2作と、今までに6冊読んでますが、 『いくら異常な環境下で洗脳の天才に支配されていたとは言え、何故複数の大人が家族同士で殺し合わざるおえない心理に陥るのか?』という部分に関して、 完全な答えを持つ作品には巡り会えていませんでした。 しかし今作は、事件の被害者家族たちが主犯の心理的監獄から逃げられず・反抗出来ず・互いに憎み合い殺し合いに至る心理がきちんと描かれており、 未曾有の犯罪者の恐ろしさの真髄を理解出来ます。 その上で物語としても悪くはないラスト 、そして『怖さ』という意味では間違いなく人類史上で最大且つ最強の恐怖を放つ『禁断の戦慄作』であり、 北九州監禁殺人事件に関して知りたい方や、恐い小説を読みたい方には、最高の神作品でした。 ただし、犯行そのものがあまりにもエグい悪魔の所業なので、読むと計り知れない精神ダメージを受けます。 僕は事件の作品が7冊目なのでずいぶん慣れていたため、ダメージはあまりありませんでしたが、それでも気持ち悪さは感じました。 今作を読むなら、事件のモデル作品で怖さが少ない順に、真梨幸子『インタビュー・イン・セル殺人鬼フジコの真実(殺人鬼フジコの衝動の続編)』→櫛木理宇『寄居虫女(文庫版は「侵蝕~壊される家族の記録」に改題)』→豊田正義『 消された一家―北九州・連続監禁殺人事件』の後に読むと、まだダメージが少なく読めるかとは思います。 ちなみに犯行描写自体の再現度は今作と同じく高いものの、オリジナル要素を上手く昇華出来ずにラストがあやふやで残念だった惜しい作品が、誉田哲哉さんの『ケモノの城』でして、今作との違いを対比するために『ケモノの城』を再読しようかなと思いました。 約1年前に『ケモノの城』を読み、消化不良のオリジナル要素を入れずに事件をほぼそのまま小説化するだけで名作になったのに勿体無い(>_<)と感じたので、 今作が見事、それを成してくれたのが良かったです! 読むと確実に精神ダメージを受けるので万人に薦められる作品ではありませんが、怖さに関しては人類史上で最凶悪の神作品でした! ちなみにこの作者はオウム神理教をモデルにした教祖の恐い作品『カリスマ』も書いており、今作と一緒に購入済みで、年末年始読書のメインディッシュ予定です(^-^*)/ | ||||
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こういう類の小説が好きだと簡単に読める。 ノンフィクション小説だとやたら裁判の話が長かったりグダグダするけど、この小説は物語のテンポが良くて飽きなかった。 | ||||
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Google mapでわざわざ事件現場の所在地をストビューで確認しちゃうよ〜な自分には、不謹慎ながら非常に「あちぃ」かと。 綾瀬コンクリなんかはただのガキのノリが原因で凶悪事件としては内容が浅いが、この事件は想像するだけでなく本当に色々と考えさせられるかと。 レビューの低評価にビビりながら購入したかと。 もともとあつくて調べ漁った事件の一つだから、読み始めのほ〜は今後自分の中で現実と仮想の情報がごっちゃんならないかが心配だったかと。でもちゃんと自分が想像していた松永さんそのものだったから、「似たような状況や言動もあったんだろ〜なぁ〜やっぱすげ〜なぁ〜」と。そんな感じで"消された一家"じゃ見えてこなかった部分も多々あったり予想以上に感慨深かったりで、かまいたち感覚で読みだしたら止まらなくなっちゃったかと。 誰かにこの事件を基にしたサウンドノベルゲーム作って欲し〜と。 でも母ちゃんがも〜少しど〜にかならんかと。順応が早過ぎかと。 "完全客観視"をすることができない、残酷なのや汚らわし〜の駄目な人には向かないかと。 「この事件はけっこ〜あち〜」ってゆ〜自分のよ〜に不謹慎な人ならこの書籍も"消された一家"ばりにあち〜かと。 自分はウシジマのやつよりこっちのほ〜があつかったと。 最後に御冥福祈りたいと。 | ||||
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フィクションとはいえ、人間、これだけ残酷になれるのか?読み終えた後、考えさせられた。; | ||||
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この本を普通の小説として読むと、ありえないと思ってしまうことでしょう。 物理的には逃げられるのだから逃げればいい、或いは、家族を殺すくらいなら、 スタンガンを使うなりして、支配者である富永を殺してしまえばいいと思えます。 しかし、この小説のもとになった事件「北九州・連続監禁殺人事件」 では、実際に同様のことが行われ、支配された人たちは、逃げるチャンスもあったし、 支配者 松永太 を殺すこともできたはずなのに、それをできませんでした。 これは、この事件のノンフィクション本「消された一家」に理由が書かれています。 それは、心理的支配です。 「消された一家」の著者は、なぜこのような支配が出来得たかを追い求め、 ジュディス・L・ハーマン著「心的外傷と回復」にその答えを見出します。 一見、不思議としか思えない、この心理的な支配が可能であることを述べており、 実際に、裁判に証拠として提出されています。 ただの小説として読めば、あまりにグロテスクで、支配者富永に不快を感じ、 富永に従って家族同士、互いを傷つけ、殺し合ってしまうことに納得がいかない 思いがするかもしれません。 しかし、小説として多少形は変わっていますが、これは現実に起きた事件なのです。 私は、この小説は、元の事件の支配者 松永太 の恐ろしさ、巧妙さ、いやらしさ など、憎らしさを実にうまく描いていると思います。 | ||||
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私は、昔から新藤裏社会ノベルの大ファンであるが、数ある作品の登場人物の中で最低な男というのは何人もでてきている中で、本作品の富永もずば抜けている。 マインドコントロールされ、「自分を守る為に人を殺さなければならない状況」になってからの描写が素晴しい。 普通、日本で生きている中ではありえない事が普通に感じてくる。強者と弱者がハッキリしており、弱者は生き残る術を考えなければ、明日は自分が殺されてしまうかもしれないという状況下に置かれる。客観的に読んでいたら笑ってしまう状況になっているかもしれないが、登場人物の立場で考えれば納得のいく展開ばかり。これは裏社会うんぬんではなく、作者でしか描けない世界だと思う。 私にとっては、いい意味で裏切らない作品だった。 性的にも、肉体的虐待にも、溝鼠や炎と氷の描写と同等、いや、それ以上に目を背けたくなる場面がたくさんある。 風呂場で殺してしまってからの証拠隠滅の為に、ノコギリで人体をバラバラにするシーンがあるのだが、自分の胃液が序々にこみあげてくるのがわかる。 自分の事をサディストと感じている人でもショックをうけるでしょう。 溝鼠でも同じ衝撃を私は受けましたが、本作品の富永のサディストっぷりもスゴイ。 読み終えてから半年経ってからの書き込みであるが、今でも内容を思い出したくはないくらい酷い仕打ちをする。 評価が2極化していますが、なぜ低いのかがわからない。 読んでいる最中の私は、ほとんど眉間にシワを寄せながら読んでいただろう。 しかし、新藤中毒者にはたまらない表現、醍醐味であるのには間違いない。 自分が平和ボケしていると感じている人にはもってこい。 読んでからすぐにショックをうけ、呆然とするのも間違いない。 星4つなのは、確かに大声をあげてお勧めできる内容ではないからだ。 好きな人はとことん好きだと言える作品だと思う。 私はこれからも新藤作品を読み続けるだろう。 | ||||
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なぜか評価の低い作品であるが、実際の監禁殺害事件をモデルに描いた本作品は、新堂氏の「黒い作品群」の中でもハイレベルな内容だった。 犯人は言葉巧みに相手に命令し自分の手を汚すことなく身内同士を殺させる。こうしたシーンは気分が悪くなるほどの描写である。 特に子供に実父の死体の解体を手伝わせる場面などは最悪の犯罪としか言いようがなく、逆に顔をしかめつつ夜を徹して読んでしまった。 こうした下劣・非道な犯行が長く書き綴られているが、終盤には心神耗弱者の犯罪に対する審判というものを考えさせられる面もあり、実はかなり良い作品であると感じた。 美しい恋愛ものを描く新堂氏は今一つという感じがするが、こうした作品では一流であることは間違いないと思う。 | ||||
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ドラマ化された「黒い太陽」など アウトローな人々を描くことに定評のある著者の最新作は 北九州で起きた一家監禁・殺害事件をモデルにしたクライム・サスペンス。 普通に生活していた女性が、 職場の上司に身も心も取り込まれ、 やがて、家族同士で殺しあうことになる様子が描かれています。 電気ショックによる拷問で一家を意のままに操り 家族同士で殺し合いを行わせ その遺体を鍋で煮たり、ミキサーで分解し遺棄した かなりショッキングなあの事件については 地裁判決が、かなり詳細に事件の様子を述べているほか 詳細なドキュメント作品も発表されています。 しかし、それらでは迫りようのない犯人の内奥を 作家の観察力と想像力が見事に照らし出したのが本作。 実際の事件をモデルにしているので、 楽しんだ―とは少しいいにくいのですが 堕ちていく主人公の心情とその変化が緻密に描かれており ノワールものとしての醍醐味を十分に味わえます。 とくに、主人公が反感を感じながらも 心のどこかで、尊敬のような感情を抱いていた父親が 目の前で拷問や虐待を受け どんどん人間性を失うを見つめる箇所は 脂汗がドッと噴き出し、心が折れそうになるにもかかわらず 文章から目を話すことができませんでした。 内容が内容なだけに 読後は気分が最悪になること必至なのですが 人間はここまでなれる―ということを知り 戦慄とともに自戒の念を深く刻むことのできる本作 我々の日常と、それほどかけ離れない話として 受け止めていただけければと思います☆ | ||||
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