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クライマーズ・ハイ
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クライマーズ・ハイの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全21件 21~21 2/2ページ
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著者は元上毛新聞(群馬県の地方紙)の記者である。その著者が、御巣鷹山日航機事故の現場を取材した体験に基づいて書き上げたいう作品。『記録でも記憶でもないものを描くのに18年掛かった』というその言葉におおいに期待した。しかし…、申し訳ないが、その読後感は正直にいって、やや『期待はずれ』なものであった。 あの未曾有の事故に遭遇した地方新聞社が見舞われたであろう『怒濤のような狂乱状態』、そのなかでぶつかりあう、記者を始めとする現場の生々しい姿を軸に展開していくドラマを、私は期待していた。あるいは、それは『好み』の問題であるのかもしれない。冷静になって考えれば、確かに作品としてそれなりに手堅くまとまっている。主人公をとりまく様々な人間関係と微妙な心理描写はそれぞれにリアルで(終盤若干予定調和という気もするが)、『ヒューマンドラマ』として心うつ作品であるとは思う。しかし、あまりにも多くのエピソードを盛り込みすぎて、印象として、『御巣鷹』から離れてしまうのである。特に友人の息子と谷川岳の衝立岩を登るという『現在』と『(御巣鷹の)18年前』が交錯するので、どうしても『御巣鷹』の緊張が切れてしまう。ドラマの軸としての『御巣鷹』の印象が弱いのである。ドラマの『芯』はどこにあるのか、著者が描きたかった『テーマ』は何なのか?この小説において、なぜ『御巣鷹』でなくてはならなかったのだろうか? ・・・というのが、率直な印象であった。・・・勝手に期待していた、と言われればその通りではあるだろう。しかし、著者は、現役の記者として『御巣鷹』の取材に携わったという、希有な体験を持っている。それと銘を打つのならば、そのことをもっと活かした作品を読ませて欲しかったように・・・思う。 | ||||
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