■スポンサードリンク


アウトロー



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
アウトロー
アウトロー―ハードボイルド (祥伝社文庫)

アウトローの評価: 3.67/5点 レビュー 3件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.67pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(1pt)

特におすすめするだけの内容は無い

本書収録の6編のうち5編は、1995年から2000年にかけて書かれた小説だ。
それらで描かれているアウトロー像は、映画で言えば1980年代の後半から90年代前半にかけての東映ネオやくざ路線、陣内孝則主演の『疵』『さらば愛しのやくざ』『赤と黒の熱情』や、哀川翔主演の『獅子王たちの夏』『獅子王たちの最后』を連想させる。
厳しい言い方をすれば、先にそれらの映画を見ていた者には、今さら改めて小説で読まされてもな、と思うような作品ばかりが並んでいる。
さらに言うなら、最初に収録されている短編「真冬の相棒」とよく似た人物設定だが、もっとスタイリッシュで哀切なストーリーを、昔の東宝ハードボイルド映画(たとえば『白昼の襲撃』)が描いてしまっている。
また「傾斜」は、今となっては懐かしい東芝クレーマー事件をネタにしたものだが、ストーリー展開には特に新味がなく、別の題材で森村誠一が描いていた短編の、焼き直しのようにしか感じられない。
「蜘蛛が死んでる」も、タイトルからして女郎蜘蛛を連想させ、登場する女が悪女であり男が騙されるストーリーであることは、すぐに見当が付くのに、まさにそのまま、特に何のヒネリもなく終わる。
この手の話は、間抜けな男が間抜けな死に様をさらすまでをブラック・ユーモアとして描いてこそ成立するように思う。(筒井康隆の短編に、そんな感じのものがあった)
その他、書かれた時期や短編集としての刊行時期を考えても、アイデアが古い作品ばかりである。
それを補うだけの文体の完成度があるかと言えば、そうでもない。
特におすすめできる内容など、何も無い作品集である。
アウトロー―ハードボイルド (祥伝社文庫)Amazon書評・レビュー:アウトロー―ハードボイルド (祥伝社文庫)より
4396332033

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!