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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全138件 101~120 6/7ページ
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ここまで面白い不幸話というのも珍しい。ただの中小企業の社長、ただのプータロー、ただの銀行女性行員にその妹。 うまい話に乗ろうと次々に失敗。そしてどんどん落ちていき、その行き着く先は? | ||||
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三人の登場人物がそれぞれの物語を繰り広げていくという構成。終盤あたりから其の三本の糸が縺れはじめる・・・といった感じ。 危険の匂いが漂うこの「最悪」という本だけど、勢いで乗り切ったかなという感じは否めなかった。 個人的にはこの意味のない登場人物が多すぎる気がした。主人公たちの人間性を作り上げるためかも知れないけど、それにしてもなぁ…って感じでした。 でもラストや、登場人物の個性も気に入ったので星4つ。 | ||||
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三本の坂道がある。はじめ勾配は緩やかだ。それが徐々にキツさを増していき、三本道が合流した時、物語はもう止めようがないスピードで展開する。その加速度で読ませる小説だと思う。 読み進めるほどに、ひたひたと迫る不幸の予感。何せタイトルが『最悪』である。些細な出来事、主人公三人の一挙一動にも不穏な影がちらつく。心臓に悪い小説は本来苦手。しかしもう嫌だと思いつつ、読むのをやめられない。加速度のついた乗り物から飛び降りるのは、乗り続けるより難しいのだ。ようやく、坂道の終着点を見届けた時、辛抱に耐えた甲斐があったと思った。 加速度を際立たせるのは、切迫感のある心理描写だ。鉄工所の社長、チンピラ、銀行員の女性の日常を、心のうちを、なぜここまで踏み込んでリアルに文章化できるのだろう。 いまさら『最悪』の感想でもないという気もしたが、伊良部モノや『マドンナ』などを読んだ流れで本書を再読。改めて作風の幅広さに感じ入り、レビューを書きたくなった。 | ||||
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三人の群像劇だが、三人が交わるのが本当にラストら辺。 三人の群像劇だったせいかもしれんが、とにかく長い。 まあ、面白い事は面白いです。特に銀行強盗で鞄を渡すシーンなんかわ爆笑してしまった。 | ||||
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小さなつまずきから転がるように最悪へと落ちてゆく、と言うストーリーなのだが、そのつまずく小石のどれもに小市民の自分は「ある、ある、ある」とうなずいてしまう。そして、そんな落とし穴に落ちながら時にパニクリ、時に開き直り、わが身かわいさと自己嫌悪の間を行ったりきたりしている姿は、とても他人事に思えなかった。 | ||||
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真面目な中年工場主・若い銀行窓口担当のOL・天涯孤独の二十歳のチンピラ、それぞれの「最悪」を、直木賞作家・奥田英朗が淡々とした筆致で描いていく。 ほんの些細なズレや歪から、ドンドン深みにはまって、負のスパイラルに陥っていく過程が怖い。 単純な感情移入とは少し違う感じで、読者は、3人の主人公と「息苦しさ」を共有し始めるが、この辺りを飽かさず読ませ切る奥田英朗はさすがだ。 後半3人の人生が交錯し始めてからは一転ジェットコースター状態で目まぐるしく話が展開する。こちらでは読者は、主人公達と「開き直りと後悔の感情の波」を共有する。 これを「犯罪小説」と呼ぶ人が多いが、果たしてそうか? 確かに犯罪が描かれているが、追い込まれた先に偶々犯罪行為があったというストーリーであり、基本的に純然たる人間ドラマだ。 同じ作者の、「インザプール」や「空中ブランコ」とはテイストが随分違う。しかし人間を見る目に、シニカルさと暖かさが混ざる点は、この作者の特徴が出ている。 | ||||
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それまでの人生において、全く関わりがなかった3人の日常が順番に語られていく。タイトルがある種の暗示になってしまい、登場人物の前に選択肢が立ち塞がるたびに「それは避けろ」とハラハラしながら声をかけたくなる。心理描写がとても丹念に綴られるので、これでもかと迫り来る「最悪」に対する心情にリアリティがあり、ぐいぐいと感情移入してしまう。彼らという点が線としてつながったとき、予想だにしなかった最悪な事態が訪れる。許容範囲を軽く越える最悪は底なし沼のようだ。あまりのパニックぶりに吹き出してしまった。筆者にとって「どこまで行けば最悪なのか?」。さらに最悪は拍車をかけて彼らを襲う。読み出したらとまらないミステリの傑作だと思う。 | ||||
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3人の小市民がはまっていくそれぞれの「最悪」。それが巡り合うとき、更なる 「最悪」に到達。どうしてこうなってしまったのか、避けようのない事故だった のか、理不尽な人生から逃げ出すしかないところまで追い込まれます。 最悪の度合いでいけば、町工場経営者の川谷が一番でしょう。 一番リアリティがあり、身につまされようで、読んでいて辛い。あとの二人は 若干リアリティに欠けるかもしれませんが、こちらもかなりの最悪ぶり。 全体的に描写が丁寧、かつテンポも良いので感情移入が容易です。 長い話のわりには読了にさほどの時間を要しませんでした。 | ||||
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初めて奥田氏の作品を読みました。登場人物が、普通の人たちで身近な環境を思わせるところが,良かった.三人のもつ、小さなネジが、少しずつずれて段々と深いネジ孔にはまり自分一人では,元に戻せなくなっていくあたりが,丁寧に書かれて読みやすかった。 | ||||
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本書は、全650ページ中最初の500ページぐらいで、3人の主人公が別々に最悪の状況に転落していく様子を描いている。川谷鉄工所社長、川谷信次郎は、近隣との騒音トラブルや設備投資の融資トラブルや従業員松村との関係や不況などに悩む。かもめ銀行北川崎支店の行員、藤崎みどりは、妹のめぐみ(おいおい事件に関係することになる)の問題や支店長にセクハラを受けたことに悩む。チンピラの野村和也は、トルエンをめぐって、大金を稼ぐ必要に迫られた。この3人が、いつしか偶然に出会うことになる。本書を読んで、いつこの3人が出会って事件がおきるのだろうかと言う気にさせた。話が進むにつれて、それぞれの人物同士がシンクロする部分も出てくる。事件がおきるまで、長いなあと思いながら、それぞれの人物で最悪な状況に転落していく。真綿で首を絞めるようにゆっくりと話がすすんでいく。やがて、かもめ銀行北川崎支店で3人が出会うことになる。同支店で、野村和也が銀行強盗を起こし、融資を断られむしゃむしゃしていた川谷信次郎が銀行強盗に幇助し、藤崎みどりが自分から人質になる。それから、逃亡することになる。最初は、野村和也は何でこいつらがいるのかがわからない様子だった。逃亡シーンなんかはもっとページを割いてもいいかなと思います。登場人物の人物描写・心情描写は鮮やかで、『空中ブランコ』とは違った味わいを見せてくれる。こういう重々しいサスペンス小説も書くことができるんだなと思いました。奥田作品の中では、最高傑作に入るでしょうね。今度は、同じサスペンス小説の『邪魔』でも読んでみます。 | ||||
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まさにPAGE TURNERでした。分厚いのに1日で一気読みしました。特に小さな鉄工所のまじめな経営者が転落していく姿と銀行内部の描写は本当に怖い。あとのヤクザはあんまり現実感ないですが。それとこの本にでてくる女性の描き方はちょっと納得できなかったです。映画向きなストーリーです。 | ||||
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零細企業の社長、女子銀行員、若いチンピラ。接点のない彼らが窮状へ堕ちていくエピソードが交互に丹念に書かれて行き、読者の予想通りにこの三者が出会った時・・・・・・!伏線の張り方、緻密なディテールの積み重ねで、膨大なページを飽きさせない技量には驚嘆!こんな骨太でこんな仕込まれた小説ってないぜ。デートのない週末に、一気に読んでほしい。次に恋人へ会う時に、どんな顔をしていけばいいのか、そこまでの責任はしらないが。 | ||||
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噂通りのpage turnerです。関係ない3人がそれぞれどんどんと困った状況になっていきます。私は、この3人のそれぞれの立場にかなり「味方」として感情移入できました。が、「私だったらこうアドバイスしてあげるのに」「私だったら、きっとこうするのに」と思いながらはがゆい思いもしました。特に町工場のおじさんと銀行員さんの立場なら、私ならここまで悩む様な状況にはならないように対処出来るな~~と思い、最悪ではないよね、と思いましたけど、本を読んでいるのだから没頭しようと思い、楽しみました。で、楽しめました。最後の方はページ数あまり気にせずもっと書けば良かったのに、とも思いましたけど、でもとにかく楽しかったです。ほんと、みんな、自分のことしか考えてない人に、人情というものがある性格の人は悩まされますよね。わかるわかる。おもしろいです! | ||||
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自分のことではないのに、登場人物に感情移入。一緒に追い込まれていきながら、馬鹿だと罵りつつ、助けてあげて、と懇願しつつ、最後まで。呆気ない結末に、ほっとしたりもして、読後の軽い疲労感が心地よい。最悪の状況を陰惨一歩手前で書ききるその筆力に安定感あり。次に新刊が出たら真っ先に読みたい作家 | ||||
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読む順番を間違えるとせっかくの上質のミステリーの味わいが半減します。まずは「最悪」から読みましょう。デティールで読ませてくれるので、苦にはなりません。急展開の終盤も楽しめるでしょう。そして読み終えてから「邪魔」を読みましょう。さらに凄い奥田ワールドが待っていますよ。個人的には「太田」についての詳細を描いて欲しいところなんですが・・・ | ||||
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「犯罪小説」と銘打たれているが、むしろ「心理サスペンス」と言ったところか。長い話であるが、物語の4分の3以上は犯罪というよりも、主人公3人が追いこまれて行く過程が細かに描写されている。一気に転がり落ちるというよりも、真綿で少しずつ首を締めていくような転がり方なだけに、読んでいるとどんよりと重い気分にさせられる。和也の場合は、自業自得な上に、アクションシーンのような場面も多いので、他のキャラクターの場合とは違った印象を受けたが。ただ、そういう異なった印象で書き分ける、というのも著者の力の証明とは言えるが。多少、実際の事件が起こってからの展開に無茶がある気がするのだが、それを考慮しても面白い。 | ||||
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この小説の一番恐ろしいのは、誰にでも起こり得る『最悪』なのではないか。小説だから多少大げさな場面を設定しているが、『最悪』に至る過程や結果は、それが大なり小なりとも、誰にでも起こり得る物語である。だから怖いのだ。 例えば雪ダルマ式に膨れる街金からの借金や、男女関係のもつれの末の破滅など、現実社会にはゴロゴロしている。この現実から逃れるわけにはいかないから、この物語に投影すればなお怖いのだ。 さて、本書では、ぐつぐつと煮えたぎる様な中盤までの展開に比べて、終盤に向けての展開はやや雑で、通俗的な感じがした。無理やり物語を終わらせた感が強くして、物足りなかったのは事実である。だからなのか、結果的には大変爽やかに感じたのは皮肉だった。逃亡過程にももっと重きをおいて描写して欲しかった。 | ||||
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明日は休みでしかも何も予定がない、仕事もあんまりうまくいっていない、なんとなく落ち込んでいる、そんな夜に読んでほしいです。爽やかな陽気の日、仕事で大事なお客様が来る日などにはあまりむかないかもしれません(人それぞれですが。)まさに坂を転がるように最悪な展開にはまっていく、零細工場の経営者、さえない銀行員、小さい犯罪を繰り返している青年、この三人の主人公それぞれの心理描写が本当にリアルで、幾つかある選択肢の中で、それはだめだろう、というものばかりを選ぶけれど、選ぶ気持ちも確かに分らないではない、と思わせてくれるところがまた素敵です。この三人や、その他にも市役所の環境課職員、隣のマンション人、ちやほやされているエリート銀行マンなど、どの登場人物もこんな人いる、と感じます。最悪すぎて、どこか乾いたおかしさを感じますが、同時にその痛々しさもとてもきついです。ラストに向けて、三人の人生が徐々につながっていく様も、とても自然で群像劇好きにはたまりません。読み終わったあとすがすがしさを感じる、とは私はいきませんでしたが、自分のなかの想像力をフルにつかわせてもらい、違う人生から帰ってきた感は十分にあり、小説っていいよな、と改めてかみしめました。 | ||||
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画面がパッパッと移っていくのが心地よい。どきどき感が持続される。口調がちょっと回りくどいので読み心地はよくないが、構成はよいのではまります。クライマックス後、気分は最悪に。。(タイトルどおりで良し!?) | ||||
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同じ著者の『邪魔』に良く似た手法であるが、こちらの方が先駆の作品であり、完成度も面白さもこの作品に軍配を上げたくなる。深みにはまっていく主人公たちの境遇がリアルで、それでいてどこか現実ばなれした悪夢の様相もあり、グイグイと物語りに引きこんで行き、三人が出会う銀行強盗の場面から一気にカタストロフへと収斂していく。そう、その渦巻く強力な収斂こそが、この作品、もしくはこの作家の大きな魅力なのだと思う。そして事件そのものよりも、事件に巻き込まれていく人間描写が卓越しているだけに、このドラマから離れ難い魅力を感じるのだと思う。 | ||||
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