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(短編集)
クラリネット症候群
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クラリネット症候群の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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おもしろい | ||||
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人格移転SFは過去にさんざん書かれているけれども、アイデアを一つ二つ加えるだけで、まったく違ったテイストのものが作れるのだなと感心しました。SFは、できることよりできないことを工夫するものだと、あらためて思いました。 表題作の方は、暗号ものですが、この分野に関しては(「二銭銅貨」も含め)、主人公と一緒に謎解きをする根気がありません。本作では暗号よりも、会話文の意味取り違えについて(たぶん暗号よりこちらを書きたかったのでしょう)、まあよく思いつくものだ、と作者の根気にあきれました。 | ||||
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マリオネット症候群の体の中に誰かが……心理状態の表現と次々と変わる体を操る主人……面白いです。 クラリネット症候群は最初の話の展開から、どんどんと急転回、最後のほうはだんだんとストーリーがよめてきたけど、これもたいへん面白かったです。 | ||||
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もともと原書房から単行本で出たイニシエーションラブが後に文春文庫化されてから売れ出し、直後の話題作のリピートも文春文庫化されて著者がブレイクした時期に徳間から出た書き下ろし文庫作品。 見よ!この文春文庫と勘違いするようなイニエーションラブ丸出しの体裁!表紙のイラストも内容とは何も関係ない。裏表紙も恋愛変格ミステリとイニエシに無理やりあやかろうとしている苦心のコピーだが、恋愛変格ミステリーでは決してなく、リピートやスリープなどのSF趣向の作品と五つの謎とかの日常の謎系趣向の作品の2編である。 しかも前編のマリオネット症候群は以前徳間からデュアル文庫で出したやつの再録である。 講談社ノベルズ専属時代では泣かず飛ばずだった乾氏を他の出版社で最初に執筆を依頼したのは徳間ということもあり、一番最初に目をかけたのに、文春でブレイクとは許せないと最初に目をかけたコネで急きょ徳間が書き下ろしを依頼したが、中編程度のボリュームだったので、過去に出したやつとカップリングして一刻も早く出してしまえ!て感じの徳間の商塊たくましき一作である。 最初のマリオネット症候群は以前にちゃんと書き下ろした作品であり、非常に出来がいいが、後半の書き下ろしのクラリネット症候群は乾氏が短編でよくやる日常の謎の暗号ネタミステリーである。 主人公がある症状によりセリフの文字が抜けてしまう。読者もその文字が歯抜け状態の文を読ませられるという斬新なのか迷惑なのかよく分からないギミックが特徴である。 内容的にはやはり短編レベルのアイデアという気がする。 乾氏のSF趣向作品としては読みやすいので、お勧めである。 | ||||
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設定としてはかなり突拍子もないものですね。 そのため、それがとんでもない意味に聞こえてしまったり、 といったドタバタもあります。 それでも十分面白かったです。 | ||||
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■「マリオネット症候群」 ■「クラリネット症候群」 高校一年生の翔太は、無断で持ち出した養父愛用のクラリネットを 憧れのエリ先輩の前で、いじめっ子だった旧友に壊されてしまう。 その直後から、なぜか翔太は「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」の音が聞こえなくなってしまった。 さらに、養父が、意味不明な文章を残し、失踪してしまい……。 乱歩の××を下敷きにした《暗号解読》もの。 主人公が、前述の七種類の音を知覚できなくなったという設定を 活かし、文章の中に暗号を組み込むというアイディアが秀逸です。 また、主人公に外国人の血が入っているという本筋とは無関係と思われた設定が、 実は暗号解読のための重要な伏線であったというあたりも、小技が効いています。 そうした、暗号解読だけでなく、《操り》の構図までプロットに盛り込んでいるのは、 些か予定調和の感もありますが、青春ものとしてはやはり外せない演出でしょう。 作品の根幹にある着想は、誰でも思いつくようなものなのですが、それを きっちり作品として結実させる、作者のプロとしての手腕が光る秀作です。 | ||||
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あの「イニシエーション・ラブ」「リピート」で日本中の読者をひっくり返らせた乾くるみの新刊!今回は長編ではなく、中編作品の2編組です。 前作までとはまたひと味違った、乾くるみの世界が楽しめます。彼の小説のファンになっちゃった人は、迷わず買っとくべし。 #あ、ちなみに乾くるみさんは男性です。 #かわいい女性作家を想像していた方、残念でした。(←僕もそのひとり) さて内容ですが、相変わらずのセンスの良さが光ってる良品です。ただインパクトの点から見ると、これまでで一番弱いでしょうか。もちろん「イニシエーション・ラブ」が異常でしたからね、その後の作品がやや霞んで見えてしまうのはある意味しょうがないけど。あと、中編ということで作品そのものが比較的短い作りになっているので、大きな構築物が音を立てて崩れ落ちるようなそういう衝撃が無いのもちょっと残念でした。 ただしその分コンパクトにまとまっているので、まるで良質の “現代落語” を聞いているようで、その心地よさは乾くるみの新たな魅力発見!となるかもしれません。この手の話がツボに入る人には、「イニシエーション・ラブ」以上に楽しめる作品かも? | ||||
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