熟柿

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

熟柿の評価:

4.20/5点 レビュー 81件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.20pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全61件 1〜20 1/4ページ
No.61
(5pt)

ひたむきに生きろ、機は熟す

自らの罪を償い、息子のためにひたむきに生きてきた。
機は熟す。
取ってつけたような形でない、さわやかな報われ方がよかった。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.60
(5pt)

素晴らしい

素晴らしい物語でした。今レビューを書いているのもこの作品を世に伝えたいと思ったから書いてます。また佐藤正午さんの本を読みたいです。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.59
(4pt)

切ないな

我が子に会えず、素性を隠して暮らす女性目線の話。全体になんとも切ない話だが、機が熟せば多少の希望は見えてくる
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.58
(5pt)

深い。

胸が苦しくなりなかなか読み進められないところもありつつ、それでも行く末を知りたいと感情移入しながら気付けばあっという間に読んでいました。

主人公の言動には正直ヤキモキしてしまう場面もありました。
それでも、その一瞬一瞬は必死で、がむしゃらで、自分なりに最善だと思って選んだ結果だったのでしょう。しかし、その選択がことごとく裏目に出てしまう。

「もしあの時ああしていれば」「あの時踏みとどまれていれば」と思える場面が何度もあり、そのたびに、人生とはこういうものなのかもしれないと考えさせられました。

罪の大きさは違えど、思いもよらない状況に置かれた時、本当に正しい選択ができる人、現実を受け止めて踏みとどまれる人はどれほどいるのでしょうか。
誰もが、ある日突然、加害者にも被害者にもなり得る。
加害者になれば、主人公のように人一倍懸命に生きていたとしても、第三者から見れば「犯罪者」であり、被害者や遺族にとっては、生きているだけで許せない存在かもしれない。
一方で、自分の大切な人が被害者だったなら、加害者がどれほど苦しみ、罪を背負って生きていたとしても、簡単には許せないと思うかもしれない。
そんなふうに、人は皆、紙一重のところで生きている。その危うさに恐ろしさを感じました。

人間というもの、自分というもの、そして家族や大切な人との関わり方や生き方、価値観について深く見つめ直し、考えさせられる一冊でした。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.57
(5pt)

私にとっての熟柿とは

熟柿には、"柿の実が自然に落ちるのを待つように、時期が来るのを待つこと"といった意味があるそうだ。
主人公である市木かおりが本作で見せてくれた人生は、柿が成り、熟して落ちていくまでの過程を、ありありと体現していたと感じた。
読み終わってから不意に、私にとっての熟柿について、少し思いを巡らせた。
私も人並みに挑戦し、挫折し、後悔し、誰かに迷惑をかけ、犯罪ではないにせよ、人には話したくないことを抱えて生きている。恐らく、私の人生はまだ熟柿の段階ではないのだろう。
では、他人が熟した柿であることを見抜いたり、理解することは出来るのだろうか。少なくとも本作では、他人が熟れているかについてほぼ誰も想像すらしない。現実でもそうだろう。もっと言えば、自分か熟しているかどうかすら99.999%の人は考えようともしないのではないだろうか。
ただ、それが悪いとか、もっと考えるべきだとは私は思わない。熟れるのを待つだけの人生に、充実や面白さはあるのだろうか。もっと言えば、柿の木があるのに気付かないからこそ、様々な寄り道をして、無駄なことをして、後悔して、、そうした道程こそが人生ではないかと私は思う。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.56
(4pt)

小説好きにはオススメ!

読む程に結構のめり込んでいきますね。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.55
(5pt)

本が心にブッ刺さって貫通していきました。

まず、最高でした。
最初からおもしろい。
どんどん読み進む。

最初から夢中になる小説に巡り会うのはなかなかない。

なにがすごいのかって、私はこの本を読むのに1ヶ月半かかりました。
(単純に自分が忙しすぎて)
時には1週間放置で、夜寝る前15ページしか読めない日もあった。
不思議なことに、1週間放置しても内容を鮮明に覚えていて二度読みしなくても続きからまたスラスラ読める。
結末が気になりすぎて読みたいと思った。
私自身も母親なので、どんな末路になるのか気になりすぎた。

私は頭が良いわけではないので、時間軸がバラバラになる小説はあまり得意ではない。

例えば『今』この問題に直面していて次どうなるか、の時に、いきなり数日前に話が戻って、それが終わったらまた今に戻る
みたいな小説は『今』の先が気になりすぎてイライラしちゃうんですけど、
この小説もそういう内容だったのですが、
それでも読んだし、読みたいと思ったし、
何より先がどうしても気になってしまった。
母親としての決着。終わり方。

とても面白かった。
泣きました。

そして...
何よりも純粋にすごいと思ったのは、この小説を書いている作家さんが男性という事。
100%母親の感情で進む小説なのに、男性作家さんが書いているという事に、読み終えて尚、びっくりでした。(悪い意味などではありません。)
とんでもなく感情移入していただけに、
なんか本当にびっくりでした。

1ヶ月半、楽しむことができました。
ありがとうございました。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.54
(5pt)

心が病んだ時の挙動に強く共感することになる

轢き逃げ加害者としての贖罪が描かれない点がレビューに多いんだと、読後に初めて知りました。自分は本を沢山は読まないのでわからないのですが、この時悪い事をしたので主人公はこう思っていますと書いて欲しいものなのでしょうか。

そこを書かない気持ち悪さが、この本の描く人間の醜さや逆らえない本能を際立たせたと思ったので、あっちも立ててこっちも立たせるという作品に自分は出会っていないのだろうと感じると同時に、自分は今作のような際立った世界観の方が好きなのかもしれないと思いました。

仮に長々と贖罪のストーリーを描けば本作は違うものになるし、お気持ち程度に触れた物なら、寧ろ蔑ろにしてると言われた気がしました。ページをめくったらもう務所上がり済みで、自分は、あぁそういう流れか、と飲み込んだのですが、賛否両論あるのだという事を学びました。

ただ、この作中には確実に人間性が終わってるキャラクターが存在しますというのは、序盤の父親の言動でかなりきっぱり示されていた気がしましたので、次々と嫌な人間が出てくるのも、ほぼほぼ思った通りでした。良心ある人がたまに出てきた時に、そこに一喜一憂する様は、まさしく不完全な自分自身を見ているようで、大概は不条理で、でも一人の、一言の、一分の出来事でそこまで変わるか?というのが人生だし、ひき逃げの時から延々と続く、わかっているがそっちになってしまう分岐の繰り返しに、自分は共感してしまいましたし、共感する本だと決めつけて読み進めました。

事前に轢き逃げの話と知ることもできるので、自動車事故の被害者の方には決してお勧めしないというのは強く同意します。そうではなく、人間の醜さ、正しいことに相反する言動を起こし続ける気持ち悪さ、それが現実には存在すると実感を持っている人は、追体験のような気持ちになり、次の章は山あり谷ありのどちらなのかが気になって止められない作品だと感じました。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.53
(5pt)

じんわりと染みる佳作

無駄のない文章、個性的な登場人物により物語に引き込まれ、一気に読了。いつ、何が分岐点になるか分からない。人生はままならないものだ。それでも強く願い続けようと思う。読後あたたかいものが残る。読んで良かったです。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.52
(5pt)

熟柿の意味

後悔を背負いながらも、会えない息子への愛を抱き続けながら、それを人生の中心に置きながら毎日を消化する。その土地で出会った良い人悪い人。それをそのまま受け止めて前に進む。時が解決してくれる。その時を自分から無理に取りに行って良い未来は訪れない。その日を正しく生きること、それが私のすべきこと。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.51
(5pt)

私なら、どうする?を考えさせられた。

犯した罪を償った人の苦しみ。
とても、考えさせられた。
本を読み、自身に問いかける。
この本は、とても良い。

ミッドナイトスワン以来、久しぶりに私ならどうする?を考えた本であり、よい人間で有りたいと思った作品。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.50
(4pt)

駄目だとわかっていても過去からやり直そうとする人の業

「じんかんいたるところにせいざんあり」を物語化したような小説だった。過去の過ちは取り返せない。だから過去にさかのぼってやり直そうとするのは間違いだ。わかっているのに、人はいつもそうしたがる。
 今ここから、今できることをするしかないのだ。でも私たちはそれができない。
 その弱さをも含めて、温かな目で描き出した物語だった。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.49
(5pt)

人間の心情を事細かく表している

非常に読みやすかった。
人間の罪と過ち、何年もかけて償う一人の人間にフォーカスしていると思った。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.48
(5pt)

残酷なハッピーエンド

残酷なハッピーエンドと書くべきか、幸せなバッドエンドと書くべきか、迷った挙句に結局そういうことかと思えた作品でした。
この物語は、いろいろな登場人物の視点でそれぞれに描けば、もっと楽しいエンタメ作品になったのかもしれません。しかし、終始一人称で進むこの展開こそが、相手が敵か味方か分からない、それを判断する自分にも自信を持つことができず、なぜなら自分自身こそが、自分のことを信じるに値しない人間にしてしまった、重大な過ちを犯した自分だから…という、どんな人間にも平等に与えられた「他人にはなれない」という、残酷な人生の面白さを引き出しています。

この物語で描かれる主人公の葛藤が、作品のエンタメ的な楽しさよりも、読み手の「身に覚え」という弱みにつけこむ悍ましさを持っている気がしました。

この小説に救いがあるとして、その差し出された救いの手を掴むということは、同時に私たちが何らかの犯してしまっている大小にかかわらない罪(法律上は罪にならないことでも)を、背負うことを受け入れなければならない覚悟が必要となること。

少なくとも、聖人君子として生きている自信など、とても持てない私には、残酷な希望となる小説でした。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.47
(5pt)

不器用な親子愛

最初の出だしから、心を奪われた。今年の本屋大賞は、朝井リョウ氏のインザメガチャーチだったが、私はどちらも読破したが、この熟柿の方が好きだ。最後の場面がまた秀逸!文句なし
次の作品が待ち遠しい。将来に希望が出来る作家だと感服した。アッパレをあげちゃう!
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.46
(4pt)

後悔と向き合ってかなければならない現実ほど残酷なものはない。

後悔と向き合ってかなければならない現実ほど残酷なものはないが、その残酷な人生にもまだ光があると思って1日1日を生きていく。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.45
(5pt)

個人的にはこちらが大賞。

罪を償うとはどういうことなのか。
自らが犯した罪に向き合い、出所後も獄中で出産した息子の成長を見守ることも、顔を見ることすらできず、偏見に晒されながらも懸命に生きる女性の物語。途中、切ない気持ちでいっぱいになり読むスピードが鈍ったものの、文体はとても読みやすく引き込まれた。
終盤、別れた夫の発した言葉が「罪」そのものをひっくり返す効果があり驚いたが、最後のシーンは過去の一場面と重なりグッとくるものがある。
生きざまについて他人に「強い」と言われることに抵抗を感じている主人公であるが、まぎれもなく人としての強さを持ち合わせている人であり、様々なネガティヴなことに見舞われてもひねくれずに生きている姿は心を打つものがあった。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.44
(5pt)

熟すること

初めのうちは気味が悪くて重苦しい感じの物語で、報われない辛い展開が続くなーと思いましたが不思議と引き込まれていきました。主人公が過去を隠して職を転々とするうちに、出会う人々の民度がだんだんと悪くなっていくのは読んでいても暗くなりました。でも次第に自分の生きる道を探り力強くなっていく、変化が良い方向に進んでいきます。そして迎える「熟柿」の意味。感動で涙が溢れました。素晴らしい本に出合えて幸せです。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.43
(5pt)

激しく推薦

本屋大賞2026 第二位
何の前情報もなしに読み始めてほしい。
主人公の心の中と自分をシンクロしていってほしい。客観的に眺めるなんてことをしないでどこまでも共振していってほしい。それができる作品だと思った。
人間は縁によっていかなるふるまいもするのだ。
今自分が生きている人生も、たまたまそうなっているだけで自分が望んでそう「なった」わけではない。どこかで過去をこうなるしかなかったと自分の狭い世界で整合性をなんとか見出しながら日々生きていくのだ。そんな自分の姿を見つけた気がした。
自分が欲しいと望んでいたことと現実のギャップ。自分が気が付かないいろんなこと。主人公を通して自分の人生にもあった「自分の思い込み」をいくつか思い出して、そうだ自分はこんな人生を生きてきたこんなものであったと読みながら心の奥底で肯いた。
ぜひ読んでほしい。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593
No.42
(5pt)

読後しばらく胸に残る静かで重い一冊

佐藤正午『熟柿』は、読後しばらく胸に残る静かで重い一冊です。淡々とした語り口のなかで、主人公の選択や過去が少しずつ明らかになり、罪と再生、母と子の関係を考えさせられます。

風景や日常のなかで展開されるヒューマンドラマで、ミステリーというより、人間の内面の複雑さに寄り添う物語です。「熟柿」というタイトルの意味が読み進めるごとに感じ取れる点も、心地よい余韻を与えてくれます。

描写に耐えられない方には注意が必要ですが、その分テーマの重さと深さを実感できる一冊。静かな語り口ながら心を揺さぶる作品をお探しの方におすすめです。
熟柿 Amazon書評・レビュー: 熟柿より
4041146593