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輪違屋糸里
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輪違屋糸里の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全78件 61~78 4/4ページ
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| 新選組、ちょっとかじったことがある人なら、このタイトルにグッとくるはず。 読み始めてみると、スタートから浅田節のオンパレード、正直辟易しちゃいました。 浅田流の芹沢像(酒乱の気はあるものの実は聡明で思慮深い、有名な大和屋焼き打ちも彼の深い思惑によるものだそうな)も個人的には無理があり納得しがたい。 土方・斉藤・永倉・沖田といった値千金のスター達もいま一つキャラが不鮮明、というか壬生義士伝のほどの輝きは感じない。 反対に、平山や平間・新見といった今まで描かれることが少なかった芹沢派隊士の描写は活き活きとしており、印象的。 物語の後半、主人公の糸里はもちろんのこと、桔梗屋吉栄、お梅、前川家のお勝、八木のおまさといったおんな達が紡ぎだしてきたサイドストーリーが怒涛の展開を迎え、一気に芹沢暗殺に向かって収斂していくところは大いに読み応えあり。 文庫版を手にしたあなた、決して上巻で断念することなかれ、だまされたと思って下巻まで読み進めるべし。 そうは言っても、芹沢暗殺後のエピローグでは、またまた始まる浅田節に再度辟易しちゃったんですけどね。 | ||||
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| 浅田氏の「壬生義士伝」が、新撰組に実際に入っていた男たちの語りや、その 身内の人たちの語りで構成された、内側から描いた新撰組だったのにたいして、 こちらの「輪違屋糸里」は、新撰組たちを寄宿させた町人やその女房、 隊士を愛した女たちなど、外側から見つめた新撰組を描いた作品である。 内と外、表と裏、というか。 土方を一途に慕うが、子ども扱いされているのが悔しい糸里。 隊士・平山五郎と夢のように幸運な両惚れ(両思い)の 間柄の吉栄、という、ふたりの遊女(といっても、吉原のように身体を売るのではなく 芸を売るのが基本らしい)たちや、寄宿先の気丈な女房・お勝やおまさ、 そして、芹沢の愛人で呉服屋の取り立ても自分で行く江戸前の女・お梅。 この5人の女性たちのキャラがすごくたっている。 そして、酒乱で乱暴だけど魅力的なこの物語の芹沢鴨は、浅田初期のヤクザものに 出てくるいい男の系譜に連なるアンチヒーローとして鮮烈な光と存在感を放っている。 「壬生義士伝」のような痛々しさ、せつなさは無いけど、荒々しさと破滅のにおいのする 男たち、彼らを愛する女たちの美しさに酔いつつ読める。 | ||||
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| 「新撰組」(筆者はこの表記を使わないが)を新しい視点で捉えた「壬生義士伝」は、確かに傑作であった。 「新撰組」に何らかの興味があって、昔から「新人物往来社」などの書物を読んで来た人間には「拍手喝さいであった」。 浅田次郎は「非凡である」! しかし、その後の「新撰組」を商売にした様々なガイドブックやサイドストーリーはちょいと調子に乗りすぎているのではないのか? 出版者が悪いのか、拝金主義になった作家が悪いのか? | ||||
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| 新撰組の物語には珍しく、「芹沢鴨の一味」それも女性の目から捉えた傑作。幕末という男が主役に躍り出ているこの時代を真摯に生き抜いてきた、女性の強さと内に秘めた儚さ、そして誰にも見せない弱さを浅田流の語り口調で切々と書き連ねられています。読む進めるほどに切なく、心に響きます。「だぁれも恨むのやない。ご恩だけ心に刻め・・・」。読破後はこの一言が胸に染み入ります。現代の人たちが無くしてしまった、大和魂と大和撫子の姿がこの物語には溢れています。現代の若い人達に是非読んで欲しい書物です。 | ||||
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| 男に守らねばならないものがあるように、女にも守らねばならないものがある。ともすれば時代の流れに飲み込まれそうになりながら、彼女たちは自分の命さえ懸けてそれを守り抜こうとする。 新選組を違う角度からとらえ、違う解釈で描いた点はとても興味深かった。しかし様々なものを詰め込みすぎていて、的が絞り切られていないという散漫な印象が残る。ラストも何となく想像できてしまう感じだった。糸里についての描写も少ない。本の題名は、糸里のことを中心に書くという意味ではなく、何かの象徴ということなのだろう。 | ||||
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| 司馬遼太郎の「燃えよ剣」でいえば芹沢が切られるまで上巻の半分くらいまでの事を上下巻で書いているだけあってそれぞれの人物の心の中を深く書いていると思う。題名の糸里は京都の島原の太夫の名で土方を愛した女性。長兄が目が不自由だった土方が糸里の視力に気づきメガネを作ってもらう場面がある。見えない方がいいこともいっぱいあったと思う。その他に碧眼の平山の子を身ごもった吉栄、菱屋の妾で芹沢と一緒に殺されるお梅、新撰組に宿を貸していた八木源之丞の妻おまさや前川の勝もそれぞれの立場でこの時代を見てきた女性をえがいている。極悪非道の芹沢を会津の命でしてきたことし、また水戸の兄達が新選組から引き戻そうとした謀を土方らが見抜き、新見切腹へとするあたりは作者の芹沢贔屓が感じられた。 一緒に読んでいる夫が「昔の女の人は可哀相だったね」と言う。切ないと思うことはいっぱいあるが、土方の妻にならずに桜木太夫として生きる道を選んだ糸里、里子の申し出を断り 貧しくても自分で育てようとする吉栄に女の意地を感じた。 | ||||
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| 芹沢の名は、新撰組の中では悪名として扱われる。 しかし、その真実はどうなのだろう。 古来より、勝者側の視点で歴史は作られた。 大悪人として描かれれば描かれるほど大英雄であるかもしれない。 木曽義仲のように。 芹沢もそうかもしれない。 音羽大夫の斬り捨て。 大和屋へのゆすり。 語られる悪事が、実は別の意味を持つとすればどうなのだろう。 女は知っている。 彼らに抱かれながら真実を知る。 糸里は、真実を知りながら何も出来ない。 男は知っている。 真実を知り、それを知略に使う。 土方は、真実を知り、それを利用し、策略の根をはる。 血の匂いがする。 これから何が起こるのか。 只の史実だけでは終わらない。 もう一つの歴史がここにある。 | ||||
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| 浅田氏の作品は全て読んでますが、前編の最後では相変わらずの浅田節、涙がこぼれます。」「壬生義士伝」に続きこの作品で知らなかった新撰組の事が多少ながら、見えてきます。良くもまあ、見てきたように書き綴る浅田氏に感服!私の浅田氏の作品の好きな順位は「蒼穹の昴」「壬生義士伝」「椿山課長の7日間」「鉄道員」の次位に好きな作品でした。エッセイ「勇気凛々瑠璃の色」シリーズも大好きですが。 | ||||
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| 本書を読むには「新選組」やそこに属した人々の関係や、最期などを知っている必要があります。さらには、そこそこの思い入れも。それを知らないと私のようにまったく意味が分からないことになるでしょう。 『壬生義士伝』は「新選組」を知らなくても楽しめました。極論すれば、舞台が「新選組」でなく、虚構の集団でも面白かったでしょう。ところが本書はあるレベルの「新選組」の知識を要求されます。 これから読む方はお気をつけください。 | ||||
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| 浅田節…と、言ってしまえばそれまでだが、あまりにも饒舌。 ずーっと誰かが…糸里が、音羽が、吉栄が、お勝が、お梅が、土方が、永倉が、独白しまくり。 話としては面白いものの、風情も何もあったものではない。 まぁ、浅田節は浅田節、と知ってて読んでるんだから何をかいわんや。だけど。 | ||||
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| タイトルを見ただけで、“糸里”とは誰なのか分かる人は、 かなりの新選組通と言えるでしょう。 輪違屋は実在の島原の廓で、糸里はその店の天神と呼ばれる妓のことです。 彼女からみた新選組、そして彼女のまわりの妓たちの真実の姿が語られています。 上巻は、糸里が島原に連れてこられ、天神へと上り詰めていった経緯から始まります。 金に困って親に売られた身の哀しさ、無常さ、読んでいる側は物語の最初から心を痛めながらも、どこかに島原の妓の華やかさに憧れを感じてしまう。 幕末の島原は、ただの遊郭であるだけでなく、政治の舞台としても頻繁に活用されていました。 そこで、新選組の登場です。が、どうも何か違う...。 それは、登場人物の描写が、通説のイメージとは異なった、 著者のオリジナリティ溢れるものになっているからでしょう。 新解釈とも言ってよいぐらい、私にとっては目からウロコ状態のストーリーでした。 上巻は、あまりに複数の人々が登場してくるため、少々理解しずらいかもしれません。 しかし、物語を読んでいるとつい偏りがちな視点を、作者は常に複数の登場人物に語らせることによって、一つの物事を更に深く掘り下げて読者に伝えてくれているような気がしました。 上巻の最後まで読んだら、必ず下巻まで読みたくなることは必至です。 | ||||
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| 陰惨とした話が黒いトンネルのように果てしなく続きます。 その出口で新撰組は芹沢粛正という踏絵を踏まねばなりません。 会津松平公が差し向けた「おまえは侍なのか百姓なのか」という問いです。 しかし本当の踏絵はストーリーの裏側にあります。それは「芸は人の命より尊い」 と言い切り、その言葉通りに生きる芸妓糸里が「あんたはんはほんまの覚悟をおも ちどすか」と読者に差し向ける問いです。踏めなければやるせない想いが残り、踏 むことができれば物語は希望へと昇華するでしょう。 ですからこの物語は万人に向けたものではありません。あえて言うなら作者浅田を 含めた、一流の芸人(knowledge worker)のためのものでしょう。少年漫画をそのま ま文字にしたような女流作品が文学賞を取ってしまう昨今、輪違屋のような作品が 多いに評価されて欲しいものだと思います。 | ||||
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| 読んでいてホントにそう呟きたくなるほど、物語はどうしようもなく悲しい方へ転がっていきます。時代の波に飲み込まれれていく新選組と、彼らに関わった女たち。誰もが魅力的に描かれています。芹沢一派がここまでフィーチャーされた新選組モノも珍しいのではないのでしょうか。やられたっって感じです。 | ||||
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| この時代を女性の視点から書いてありととても新鮮。 不器用だけどまっすぐな男性と芯のしっかりした女性。 最後は切なくて切なくてしょうがかなったけど 何度も読み直したくなる1冊。 女性の方にぜひお勧めだと思います。 | ||||
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| 途中で読むのをやめようかと思うくらい、悲しかったです。 そう思いながらも彼らがどうなるのか気になって読了しました。 女の人って、男の人にとって、なんなんだろう。 男の人の生き方って、なんなんだろう。と何度も思いました。 「壬生義士伝」は親子の切なさでしたが、今回は男女の切なさです。 好き嫌いはあるでしょうが、私は読んでよかったです。 新撰組の面々が、彼らを取り囲む人々が、 浅田さんの手によって、鮮やかに描かれています。 最後の最後、彼女たちの主張に私はとても救われた気分になりました。 | ||||
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| 非常に多くの語り手がいて、てんでに少しずつ違う見解をしゃべっている。どれ一つとして的はずれではなく、かつどんぴしゃの正解ではない。叙述的な地の文(客観的な正解を書く部分)が非常に少ない構成でありながら読者が破綻しない。これが浅田次郎の力量ということだろうか。なんだか芥川龍之介の藪の中のようだと思って読み進めていくと、芹沢鴨殺害に向かって流れが急速に集約されていく。さてこのクライマックスの語り手はというと・・・・・。書いてしまうとネタバレなので伏せるが、私にとっては意外な人物であった。壬生義士伝も読み返すと巧いと思ったが、初読では感動が先に来た。今回は「巧い」が先に来たという印象。壬生義士伝とは、題材こそ近いがやはり別物。でも自信を持って人に勧められる本といえる。 | ||||
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| 「壬生義士伝」を超えた・・・と聞いたので購入しましたが、 全然超えてません。 壬生で号泣した人は、読んだらがっかりすると思います。 「芹沢はなぜ斬られたのか?」が大まかなあらすじだと思いますが、 セカンドストーリーが多すぎというか、横道にそれすぎというか。 主人公は糸里?芹沢?お梅?土方?と、悩んでしまうくらいです。 はっきり言って泣けません。 壬生が良すぎだだけに、とても残念です。 | ||||
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| 浅田作品に失敗作はありません。 新撰組の知られざる世界が又ひとつ明かされ、上下巻とも一気に読み終えることができました。 糸里のひたむきな、尚かつ意志の強さには女として見習うべきことがたくさんあります。 「壬生義士伝」に次ぐ最高傑作!ベストセラー間違いなしの作品です。 | ||||
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