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みんなこわい話が大すき



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みんなこわい話が大すきの評価: 4.71/5点 レビュー 7件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.71pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

そこそこ

よみごシリーズはカクヨムで全読了済み。カクヨム(KADOKAWA)は近年ホラー分野の開拓に力を入れてるらしく、投稿サイトから「近畿地方(以下略)」「をんごく」「めんとりさまー」「領怪神犯」他、芦花公園などが書籍化。この作品もまだ無料で公開されている。

以前からの不満点として、ホラーの表紙をラノベ調萌えイラストにしてしまうのは本当センスないと感じていたので、「近畿地方~」境に改善してくれて良かった(それとは別に営利偏重で迷走してるKADOKAWAならびにカクヨムは品がなくて嫌い)
帯は背筋が書いてるがモキュメンタリーにあらず完全フィクションなので、あれと同じリアリスティックな読み味を期待すると拍子抜け。
ともあれ表紙をパッと見ただけじゃジャンルを取り違えかねないというか、女子中学生間の陰湿ないじめを描いたヤングアダルト小説、もしくは児童書だと誤解する。重松清や山田詠美や柳美里系というか……左がいじめっ子、右がいじめられっ子。もう少しホラーってわかりやすい表紙にしてほしかった。

実際難しい漢字や言い回しは全くない。どころか、ちょっと開きすぎてくどいくらい。小中学校の図書室に普通に置いてありそうな装丁だが、中身は子供向けとも言い難い。特にナイナイの正体と作り方。オカルトも入ってるもののどちらかというと胸糞ヒトコワ。
てかシロは当事者の割にドライすぎないか、自分の〇〇だろ……もうちょい思うところないの?男ってあーゆーもんなの?

内容はそこそこ面白かったのだが、いまいち乗り切れず終わってしまったのは、登場人物に多かれ少なかれ同情できる部分はあれど共感や好感が持ちにくかったのと無関係じゃない。何も知らない被虐待児のひかりは被害者だと思うのだが、彼女の母親筆頭にエゴ丸出しのろくでもない大人が多すぎて、嫌悪感の方が勝った。

これは個人的意見なのだが、よみごシリーズ(含むカクヨム発ホラー小説)は妊婦や胎児や赤ん坊、小さい子供が酷い目に遭うものばかりでやや食傷気味。
本来守られてしかるべき立場の弱者を理不尽に悲惨な状況に落とさなくても、作者の力量次第でいくらでも面白いホラーは書けるはず。
女子供をいたぶる胸糞悪さをホラー特有の後味の悪さにすげ替える意図はわかるが、そんな安易で露悪的な作品が増えすぎて、「またこのパターンか……」ってがっかり。
それが作者の性癖なら仕方ないのだが……。

よみごシリーズの特徴は女の子(小中学生)同士の友情に焦点が当たること。本作の評価ポイントとして、小学生視点の一人称が自然ですんなり入っていける。
反面霊能者のシロと黒木のパートが弱い。バディ物に分類するにはどこかで見たような造形と関係性で然程キャラが立ってない(特に黒木)、もうすこし固有の魅力を出してほしかった。シロは関西弁・身体障がい者・飄々とした性格が相まって芦花公園のシリーズの拝み屋とだぶる。わざと寄せたのか?

作者はプロットを組まず書いてると公言しており、そのせいか行き当たりばったりで唐突な展開が目に付く。後半は視点交代が頻繁で混乱。もうちょっと構成を練り直せば場面と場面の繋がりをスムーズにできたんじゃ?
みんなこわい話が大すきAmazon書評・レビュー:みんなこわい話が大すきより
4041143497

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