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化け者心中



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【この小説が収録されている参考書籍】
化け者心中
化け者心中 (角川文庫)

化け者心中の評価: 4.04/5点 レビュー 23件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.04pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全23件 1~20 1/2ページ
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No.23:
(4pt)

魅力的なキャラクターが多数登場し面白かった

江戸の文政期に歌舞伎の中村座で起きた事件を描いた物語である。事件というのは、次の芝居の準備のために6人の役者が集まるが、その最中に一人が鬼に食われてその役者に入れ替わってしまった、という奇想天外なものである。

座元から 6人の役者の誰が実は鬼なのかを突き止めることを依頼されたのが、かつて一世を風靡した元女形の魚之助と鳥屋を商う藤九郎の二人で、二人は鬼探しのため役者の世界の中に踏み入っていくことになる。

両足を失って女形を引退した口の悪い魚之助と、人がよく真っ正直な藤九郎がなかなかよいコンビで、二人の掛け合いが楽しいが、話が進行すると共に、6人の役者と引退したはずの魚之助の役者としての内面が次第に明らかになり、各々が鬼のような深い闇を持ち合わせていることが曝け出されていく。

登場人物が多いこともあり、物語の進行がわかりにくい部分があったが、魅力的なキャラクターが多数登場し、面白い作品であった。
化け者心中Amazon書評・レビュー:化け者心中より
4041099854
No.22:
(2pt)

個人的には不向きでした

伝奇物?時代ミステリー物?かと思ったら全然違った。文章が上手いのですらすら読めるが長編を読み終わった感じがしない。ストーリー的には短編でサクッと済ませたいような作品。
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4041099854
No.21:
(4pt)

「いっち怖いのは人様で、なかでも役者と云うやつは…」

「いっち怖いのは人様で、なかでも役者と云うやつは…」江戸と云う時代の歌舞伎と云う異界、その化け者揃いの役者の中に本物の化け物が紛れ込み…足を無くした元女形の魚之助は脚を勤める藤九郎におぶさって、役者に化けた鬼を炙り出す。芸の為ならと鬼畜の所業をさらけ出す鬼より怖い役者たちの誰が鬼の隠れ蓑か?その正体が証されたときタイトルの『化け者心中』が、その舞台に姿を現す。それにしても野暮な男に背負われた魚之助の恋心が物語を貫いて心に沁みる。
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4041099854
No.20:
(5pt)

一気読み必須

登場人物が多いのと、設定があまり馴染みがないので、始めは名前と人物がなかなか一致しなくて、何度か読み返したりしましたが、途中からは、どっぷりとと様にはまってました。
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No.19:
(5pt)

著者の語り口の生きのいいことったら! 蝉谷節(せみたにぶし)、クセになりそうやわ。

なんといっても良かったんは、生きのいい文章の語り口やね。独特の味わいがあるんで、最初のうちは馴染めないかもしれへんけど、これが慣れてくると癖になりそうな心地よさなんや。ほんま、見事な語り口だす。

芝居に己れのすべてを賭ける役者たちの心意気、どうにもならない妄執ぶりには、肌がちりちり、ぞわぞわ、粟立ちましたです。

そして、魚之助(ととのすけ)から、《白魚(しらうお)屋田村魚之助とは、一体何者だい》単行本 p.278 と問われて返した藤九郎(ふじくろう)の台詞の、凛として清々しかったことったら! 「よっ、藤九郎! おまえさん、いいこと言うじゃねぇか」と、胸が熱くなりましたぜ。

鳥屋の藤九郎が鳥を見つめる眼差しの優しいところや、魚之助の飼い猫・三毛の金目銀目の揚巻(あげまき)の動作の可愛らしさも良かったっすねぇ。思わず目を細めて、にまーっとしちまいやした。

てぇところで、本日、シリーズ第二作となる『化け物手本』を手にしました。続けて読めるたあ、なんて間(ま)がいいんでぇ。おいら、すっかり、蝉谷節(せみたにぶし)の虜(とりこ)になってもうたわ。
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No.18:
(5pt)

壮絶

実際のモデルを元に書かれたと知り読んでみました。一流に成る迄の過酷な苦労、頂点故の身体をかえり見ず命を削る。そんな亭主を側で見ている女房知らないから出来た‼️そんな女が最後に本当の役者の女房に成れた 良かったです。
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No.17:
(3pt)

エロく妙にスケベな小説でもある。

松井今朝子の系譜にはいるような気がする。
江戸の風俗や歌舞伎に精通しており、文政の世の歌舞伎世界に連れて行ってくれるのは間違いない。
ただ、文体は硬い。リーダビリティがあるかといえば、むしろない。
娯楽性よりも江戸学の探求、当時の歌舞伎界の様子を学ぶための研究書の要素が強いと思った。

それにしても嫉妬の構造を執念深く探る著者の文学者としての姿勢は素晴らしい。
ただ、もうすこし、読みやすくてもいい。
諸田玲子あたりの軽快なタッチとか、その辺とは違いすぎる。

ただ、ほかの女流作家よりも、行間に著者の好色さが垣間見れる。考えすぎか?
そこはか助平な気配が漂うのだ。
本筋とは別に、そこが小生のツボにはまった。誤読であることは間違いない。
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No.16:
(3pt)

ホラーでもなく人情噺でもなく、一体なんだろう?

作者が江戸文化に詳しいことはよくわかる。芝居小屋の様子もNHKで放送された「中村仲蔵 出世階段」を見ているようで細かい。女形で足を切られて芝居から身を引いたというキャラクターの作り方も斬新だ。狂言回し的な男が鳥屋ってのも面白い。
だけど、他の登場人物の姿が目に浮かばない。それどころか、これは誰だっけと登場人物一覧を見ないとわからない。この落差はなんだろう? 結局、鬼すらもクライマックスであるはずなのにぼやけている。惜しいなあ、素材が良いのに。
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No.15:
(2pt)

鬼の怖さが伝わってこなくて冗長

「鬼が役者の一人を食って成り済ましてる、一体誰が鬼なんだ?」という話なんですが、鬼の初出シーンがさっぱりピンと来ない。たぶん作者の中では映像的におどろおどろしい凄惨なシーンがあるんだろうけど、文章でさっぱり伝わってこない。だからそのあとの話もさっぱり感情移入できず、そうなると各登場人物のキャラが鼻につくだけで面倒になり、途中で挫折しました。

この本に限らず、帯の推薦文を大袈裟に書くのはやめたほうがいい。読み手の期待値あがってハードル高くなる。その本は売れるかもしれないが、長期的に本が売れなくなるだろう。「全米が泣いた?アメリカ人いつも泣いてんなw」みたいになる。
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No.14:
(5pt)

魑魅魍魎と色気

女役の矜持や、音くさい鳥屋のコンビがおもしろい
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No.13:
(3pt)

買ってよかった

素晴らしい本でした
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No.12:
(3pt)

これも今なのかな

BLコミックやほかの何かで聞いたことが有るモチーフが色々出てきて、これがオマージュなのかなぁ?と。語り口は流れるようで力を感じます
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No.11:
(4pt)

この世界に入り込めるかどうか

江戸の町言葉と歌舞伎言葉が絡み合い、独自な世界で鬼を捜していく。

江戸文化が目に浮かぶような情景描写と、役者の艶やかさや業を掘り下げていく文体に惹きこまれる。
ただこれは好みが分かれて早々に断念する人もいそうではある。

役者の苦悩や闇が本当の鬼、現実と仮想の世界が交じり合う混沌とした世界。
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No.10:
(5pt)

すごい才能が現れました!

深い眼をしたとびきりの美少女だった作者を知る者として、これ本当に彼女が書いたの?と思いつつ、気が付けば話の中に引き込まれ 一気に読んでしまいました。
独特の文体、江戸時代の文化への教養、芸事に携わる者の業、サスペンスの醍醐味、どれに対しても、ただただ脱帽です。
面白かった!
もし映画化されるなら、主役二人は中村勘九郎、七之助兄弟でお願いしたいです。
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No.9:
(5pt)

文が抜群にうまい

文章力には、構成のうまさや、表現力のすごさ、色々あるだあろう。この著者の場合は擬音語、擬態語をうまく文にいれて、全体として都都逸のような響きになるよう作られている。声を出して歌えるような文章なのだ。

そのため、まるで講談師が小気味が良くパンパンと扇子で机を叩きながら、話を演っているような、そんな錯覚に陥る。

芝居の話だけに、時折わざわざ、大げさな演出を施している。例えば、勘三郎が鬼の話をを始めた下り。チョンとどこかで拍子木が鳴り、始まり始まりと声が聞こえる。現実ではこんなタイミングよく、偶然が重なったりしないのだが、なぜか、それが鼻につかないのだ。寧ろ、芝居の幕開けのように、ざわざわと心が波打ってしまう。

芸事の狂気については、様々な文学で題材になってきた。芥川龍之介の「地獄変」などが有名だろう。それ故、そこに目新しいところはない。だが、最後に近づくにつれ意外にも哲学的な問いにぶち当たる。ジェンダーとは何か? 人とは何か? どのように生きるべきか? 

藤九郎が出した答えは、当たり前すぎてしょうもなく響くが、意外に深い。
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No.8:
(4pt)

鬼とは人間とは、アイデンティティを問う(ネタバレ有り)

町人文化の最盛期とされる化政期の江戸。町人娘のお洒落の源は贔屓にしている歌舞伎役者の姿。鳥屋の
藤九郎と元女形の魚之助(ととのすけ)のコンビが6人の役者の中から鬼を探し出す・・・という物語。
 歯切れのいい江戸弁と歌舞伎役者言葉がからみ合い、体に纏わりつくような粘り気のある濃密な筆致。役
者の深奥・魂をあぶりだしています。特に魚之助の言葉が、形を変え匂いを変えリズムを変えて紡ぎ出され
ます。関東人にとって柔らかに響きますが、その芯は冷たく鋭い刃(やいば)の様にも聞こえるのは私だけ
でしょうか?

 鬼でなければ役者は務まらないのか、役者魂こそが鬼なのか。いや鬼のような心こそが人間の証。凄まじ
くも悲しすぎる役者の性(さが)を通して、人間と鬼との間(あわい)を問い詰めた感動の名作だと思いま
す。
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No.7:
(5pt)

早く新作できれば続編を!!!

今まで村上春樹さんと宮部みゆきさんが大好きでしたが、3人目の「大好きな作家さん」が現れてくれました!それが蝉谷めぐ実さんです!!早く新作できれば続編を書いて出してほしい。待ち遠しい。うずうず。
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No.6:
(5pt)

音が文字に混じる感じ絵面が浮かび見える

モデルはすぐわかる。
台詞の節回しや抑揚が文字に垣間見えるような優美な雰囲気とおっとり進む流れ。
オーディオドラマにでもして流れるような綺麗な言葉と良い声で魚様を聞いてみたい。
本を閉じる時間も勿体無くて片手に広げ利き手で別のことしながら読み切った。
ちょっと久しぶりに感覚でした。
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No.5:
(1pt)

中途半端

BLもどきにしたいのか、ミステリにしたいのか、人間ドラマにしては主人公のへなちょこ純粋キャラはキャラ文みたいで薄いし、めるの存在に至ってはまったく必要なし。シリーズ化を見越して入れたにしても、もう少し厚みを持たせて欲しかった。読む前の期待値が大きすぎたのかもしれません。残念。
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No.4:
(5pt)

江戸に行きたくなる。

登場人物は、江戸そのものより現代的なようにも思いますが、却って、江戸の雰囲気が現代に伝わってくる感じがします。住んでみたいな江戸。そう感じました。
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