君が手にするはずだった黄金について
評判
君が手にするはずだった黄金についての評価:
3.74/5点 レビュー 43件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全43件 41〜43 3/3ページ
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3.74/5点 レビュー 43件。 C ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
発表される作品ごとにこちらの想定を上回る作品であり、果たして次はどんなタイプの作品を発表するのかと、次回作が一番気になる作家さんです。
思い返せば、デビュー作『ユートロニカのこちら側』や2作目『ゲームの王国』を読んだとき、これはとてつもなく凄いSF作家が登場したなと驚嘆したものです。
特に『ゲームの王国』は今でも私の中で日本SF小説ベスト3のひとつであり(他2作は小松左京『日本沈没』と東山彰『ブラックライダー』)、今後どんなSF小説を発表してくれるのだろうかとワクワク楽しみにしていたところ、短編集『嘘と正典』、大長編『地図と拳』とSF的手法も活かしつつもSFというジャンルを飛び越えたジャンルレスな作品でなんと直木賞受賞、そして『君のクイズ』で完全にSFとは関係のないまさかのミステリー小説(しかもミステリーとしては誰も書いたことのないようなテーマ)で度肝を抜き、更に本作では、小川哲という小説家自らを主人公としたかのような私小説風連作作品集を発表するという、まさにこちらの予想を上回る本の登場でしたが、これがまた良いのです。
小説家「僕」が主人公のため、小川哲が考える「小説」とは、「小説家」とは、といった思考も見られ興味深いです。
本書収録のいずれの作品も素晴らしいのですが、特に冒頭の『プロローグ』が心にしみます。
「手に入れることのできなかった無数の可能世界に思いを巡らせ」る青春小説のようで、胸がキュンとなりますよ。
二つ目の『3月10日』は『プロローグ』とは対になる印象の作品、その後に続く『小説家の鏡』『君が手にするはずだった黄金』『偽物』では同じ人物の名前が登場するなど緩やかに繋がりがあり、全体として一つの長編小説を読んだ読後感を味わえます。
また巻末に受賞エッセイが収録されていますが、これも作品の一部のように読むことができます。
お勧めの一冊です。