湖底のまつり

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湖底のまつりの評価:

3.65/5点 レビュー 23件。 B ランク

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平均点3.65pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全32件 1〜20 1/2ページ
No.32
(4pt)

40年以上の前の作品の復刊

ある女性が旅先で男性に命の危機を救ってもらったが、その男性はそのひと月前に毒殺されていたという、まさに始まりはミステリー好き向け。当初は、その女性がその謎を解明していく流れかと思いましたが、物語は意外な方向に進みました。

本の帯にあるように「予備知識を持たずに読む」ことが良さそうですが、謎解きの趣向というよりも、全体に仕掛けられた物語の構成の巧みさというものを個人的には感じました。また、当初本書が刊行されたときは斬新なアイデアだったのでは思いました。
湖底のまつり (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (双葉文庫)より
457550243X
No.31
(4pt)

40年以上の前の作品の復刊

ある女性が旅先で男性に命の危機を救ってもらったが、その男性はそのひと月前に毒殺されていたという、まさに始まりはミステリー好き向け。当初は、その女性がその謎を解明していく流れかと思いましたが、物語は意外な方向に進みました。

本の帯にあるように「予備知識を持たずに読む」ことが良さそうですが、謎解きの趣向というよりも、全体に仕掛けられた物語の構成の巧みさというものを個人的には感じました。また、当初本書が刊行されたときは斬新なアイデアだったのでは思いました。
湖底のまつり (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (創元推理文庫)より
4488402135
No.30
(5pt)

初期泡坂妻夫の中では、『迷蝶の島』に次ぐ傑作

東京の若い女性・香島紀子は、旅行で訪れた東北地方の山奥にある千年村近くの川で、急流に飲まれそうになる。そこを埴田晃二と名乗る若者に助けられ、その夜晃二と一夜を共にする。翌日紀子は、千年村で催される「おまけさん祭」という祭を見に行くが、そこで晃二が1ヶ月前に死亡していることを知らされる、というストーリー。
本書は、4人の登場人物の視点からストーリーが展開していくが、異なるはずの人物の間で同じような状況が発生し、読者は途中から頭がこんがらがってくるだろう。「おまけさん祭」が1年に2回行われることが、その理由の一つである。また東北の自然や村の一見普通小説風の描写・文体が、かえって謎を深めている。

本書は「騙し」のミステリに慣れた読者なら、途中で真相に気が付くのではないかと思う。しかし「騙し」のミステリの中には、設定に無理があるものが少なからず存在するのに対し、本書はかなりの大仕掛けにもかかわらず、うまく決まっている。
また本書が単行本で出版されたのは1977年である。1977年というと、ミステリの分野は江戸川乱歩・横溝正史の時代からあまり隔たっておらず、綾辻行人氏ら新本格の作家がデビューする前で、まだ叙述トリックを用いたミステリが珍しい時代だった。本書は、出版当初は読者に大きな衝撃を与えたのではないか、と思う。
本格ミステリを好む読者・トリッキーなミステリを好む読者の間で、泡坂妻夫氏の評価は高い。評者のイチオシは『迷蝶の島』だが、それに次ぐのが本書と短編集『亜愛一郎の狼狽』である。
湖底のまつり (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (創元推理文庫)より
4488402135
No.29
(5pt)

初期泡坂妻夫の中では、『迷蝶の島』に次ぐ傑作

東京の若い女性・香島紀子は、旅行で訪れた東北地方の山奥にある千年村近くの川で、急流に飲まれそうになる。そこを埴田晃二と名乗る若者に助けられ、その夜晃二と一夜を共にする。翌日紀子は、千年村で催される「おまけさん祭」という祭を見に行くが、そこで晃二が1ヶ月前に死亡していることを知らされる、というストーリー。
本書は、4人の登場人物の視点からストーリーが展開していくが、異なるはずの人物の間で同じような状況が発生し、読者は途中から頭がこんがらがってくるだろう。「おまけさん祭」が1年に2回行われることが、その理由の一つである。また東北の自然や村の一見普通小説風の描写・文体が、かえって謎を深めている。

本書は「騙し」のミステリに慣れた読者なら、途中で真相に気が付くのではないかと思う。しかし「騙し」のミステリの中には、設定に無理があるものが少なからず存在するのに対し、本書はかなりの大仕掛けにもかかわらず、うまく決まっている。
また本書が単行本で出版されたのは1977年である。1977年というと、ミステリの分野は江戸川乱歩・横溝正史の時代からあまり隔たっておらず、綾辻行人氏ら新本格の作家がデビューする前で、まだ叙述トリックを用いたミステリが珍しい時代だった。本書は、出版当初は読者に大きな衝撃を与えたのではないか、と思う。
本格ミステリを好む読者・トリッキーなミステリを好む読者の間で、泡坂妻夫氏の評価は高い。評者のイチオシは『迷蝶の島』だが、それに次ぐのが本書と短編集『亜愛一郎の狼狽』である。
湖底のまつり (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (双葉文庫)より
457550243X
No.28
(4pt)

からくり仕掛けの叙述に惑溺する

ダム湖の底に沈む運命の鄙びた集落を舞台に、変幻自在の幻惑の物語が綾を成す。

あるときは激しい既視感に足を止め、あるときは刑事とともに藪の中をさ迷い、またあるときは官能の奈落に墜ち、そして、押し寄せる眩暈に身を任せる。

正に「騙し絵」としか言いようがない技巧的なトリックについては、賛否が分かれそうである。自分もこの点については「否」に近い評価だが、奇妙な余韻が続く作品であった。

ダム建設をめぐる生臭い人間模様と、祭りの幻想的な雰囲気とが見せる、絶妙な対比も秀逸。
湖底のまつり (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (創元推理文庫)より
4488402135
No.27
(4pt)

からくり仕掛けの叙述に惑溺する

ダム湖の底に沈む運命の鄙びた集落を舞台に、変幻自在の幻惑の物語が綾を成す。

あるときは激しい既視感に足を止め、あるときは刑事とともに藪の中をさ迷い、またあるときは官能の奈落に墜ち、そして、押し寄せる眩暈に身を任せる。

正に「騙し絵」としか言いようがない技巧的なトリックについては、賛否が分かれそうである。自分もこの点については「否」に近い評価だが、奇妙な余韻が続く作品であった。

ダム建設をめぐる生臭い人間模様と、祭りの幻想的な雰囲気とが見せる、絶妙な対比も秀逸。
湖底のまつり (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (双葉文庫)より
457550243X
No.26
(4pt)

五感をくすぐる妖しき傑作。

ネタバレにならないよう気をつけながら……。まず、泡坂ミステリーの素晴らしさのひとつに卓越した情景描写があげられると思います。圧倒的語彙力(かいているこちらの語彙力がなくて申し訳ないけれど)で、舞台となる山々が瑞々しく目にうかび、音・匂い・色・温度が紙面から立ち上ります。そうやって、知らぬ間に同じ空間で過ごしているうちに、登場人物とともに戸惑い、畏れ、結末の驚きへと引きずり込まれていくのです。私は最近になってこの作品を読んだのですが、発売当時は今感じるよりももっと新しいトリックだったのではないかと思います。きっとこれに感化されたミステリーがこの20年間でいくつも生まれたのではないかと予想します。
湖底のまつり (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (双葉文庫)より
457550243X
No.25
(5pt)

ページを繰る手が自然と早くなっていく

巨匠・泡坂の長編ミステリー作品である。1970年代の発表。

泡坂作品は「亜愛一郎」シリーズも含めて8作目の読了になるのだが、読み終わって・・・いやーこれは面白い。
綾辻行人も解説へ書いているが、この作品は、あらすじとか解説とか口コミとか、一切見ないようにして読了すべきな気がする。それもあって内容に触れるのがかなり憚られる状況。

全体を4章に分け、章ごとに視点というか語り手が変わる。それ自体は特異な手法というわけではないと思うが、章ごとに読み進めていくにつれミステリーの読者としては何だか頭がクラクラしてくる。ものがたりの進む方向に予測が付きそうでつかない、謎がふわふわと手の中でつかみきれない、ページを繰る手が自然と早くなっていくのを止められない、そんな作品だ。

書かれた時代背景もあると思うが、本作には混みあった電車の中で読むのは気恥ずかしい(もしくは子供が読むのはちょっとどうかと思える)描写がある。泡坂作品ってこういうノリだっけ?とやや困惑しながら読み進めたわけですが、いやいやしかし。

ぜひ楽しみましょう。
湖底のまつり (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (双葉文庫)より
457550243X
No.24
(4pt)

五感をくすぐる妖しき傑作。

ネタバレにならないよう気をつけながら……。まず、泡坂ミステリーの素晴らしさのひとつに卓越した情景描写があげられると思います。圧倒的語彙力(かいているこちらの語彙力がなくて申し訳ないけれど)で、舞台となる山々が瑞々しく目にうかび、音・匂い・色・温度が紙面から立ち上ります。そうやって、知らぬ間に同じ空間で過ごしているうちに、登場人物とともに戸惑い、畏れ、結末の驚きへと引きずり込まれていくのです。私は最近になってこの作品を読んだのですが、発売当時は今感じるよりももっと新しいトリックだったのではないかと思います。きっとこれに感化されたミステリーがこの20年間でいくつも生まれたのではないかと予想します。
湖底のまつり (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (創元推理文庫)より
4488402135
No.23
(5pt)

ページを繰る手が自然と早くなっていく

巨匠・泡坂の長編ミステリー作品である。1970年代の発表。

泡坂作品は「亜愛一郎」シリーズも含めて8作目の読了になるのだが、読み終わって・・・いやーこれは面白い。
綾辻行人も解説へ書いているが、この作品は、あらすじとか解説とか口コミとか、一切見ないようにして読了すべきな気がする。それもあって内容に触れるのがかなり憚られる状況。

全体を4章に分け、章ごとに視点というか語り手が変わる。それ自体は特異な手法というわけではないと思うが、章ごとに読み進めていくにつれミステリーの読者としては何だか頭がクラクラしてくる。ものがたりの進む方向に予測が付きそうでつかない、謎がふわふわと手の中でつかみきれない、ページを繰る手が自然と早くなっていくのを止められない、そんな作品だ。

書かれた時代背景もあると思うが、本作には混みあった電車の中で読むのは気恥ずかしい(もしくは子供が読むのはちょっとどうかと思える)描写がある。泡坂作品ってこういうノリだっけ?とやや困惑しながら読み進めたわけですが、いやいやしかし。

ぜひ楽しみましょう。
湖底のまつり (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (創元推理文庫)より
4488402135
No.22
(5pt)

超絶技巧

超絶技巧の書。
ミステリとしてのあこぎとも思える大胆な仕掛け、情感溢れる心理小説としての洗練、その相反しかねない要素が互いを補い、絡み合うように驚きの結末になだれ込む。初期の泡坂作品において『迷蝶の島』や『花嫁の叫び』と並ぶマスターピース。
湖底のまつり (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (創元推理文庫)より
4488402135
No.21
(5pt)

超絶技巧

超絶技巧の書。
ミステリとしてのあこぎとも思える大胆な仕掛け、情感溢れる心理小説としての洗練、その相反しかねない要素が互いを補い、絡み合うように驚きの結末になだれ込む。初期の泡坂作品において『迷蝶の島』や『花嫁の叫び』と並ぶマスターピース。
湖底のまつり (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (双葉文庫)より
457550243X
No.20
(5pt)

Pはパンサーの謂い

カバーも本体も粗筋部分にはとにかく一切目を向けずに真っ新な状態で読み始め、読み終えました。まずは充実の読書体験。冒頭は読みづらかったのですが、一章のおどろおどろした雰囲気に背筋がゾクッとした後、104頁で藤舎緋紗江の名前を見た時にはギョッとし、200頁で犯人というか大体のプロットが判りました。謎の導出と解明、全体の雰囲気感、緋紗江のカラダが性的に開発されていく官能描写など、総合的には★4.25でしたが、作者に敬意を評しつつ繰り上げて★5.00にしました(笑)。

(緋紗江は)「急に四肢を巻きこんで、身をちぢめた。快美のために、最後の自分を捨て去ったのだろう。」(119頁)
「結婚して一と月あまり、緋紗江の肢体は柔軟さを深めていた。晃二の飽きることを知らぬ喫食のたび、緋紗江は新しい感応を示した。晃二の求めに従い、前後不覚のうちに、つぎつぎと艶美な嬌態を演じた。溶解のあと、自分に戻るとき、緋紗江は頬を赤らめ、羞恥に身をちぢめた。その情感にも陶酔が伴うらしく、初々しく可憐な艶めかしさが発散した。」(129頁)
「二人だけになると、粧子はいつも大胆になった。愛戯の技巧も熟していった。二人は互いの身体と反応を知り尽した。」(243頁)

一点だけ、本書の状況設定下では普通の会社なら、緋紗江が結婚して自宅から通勤するのは認めないような気がしました。
湖底のまつり (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (創元推理文庫)より
4488402135
No.19
(5pt)

Pはパンサーの謂い

カバーも本体も粗筋部分にはとにかく一切目を向けずに真っ新な状態で読み始め、読み終えました。まずは充実の読書体験。冒頭は読みづらかったのですが、一章のおどろおどろした雰囲気に背筋がゾクッとした後、104頁で藤舎緋紗江の名前を見た時にはギョッとし、200頁で犯人というか大体のプロットが判りました。謎の導出と解明、全体の雰囲気感、緋紗江のカラダが性的に開発されていく官能描写など、総合的には★4.25でしたが、作者に敬意を評しつつ繰り上げて★5.00にしました(笑)。

(緋紗江は)「急に四肢を巻きこんで、身をちぢめた。快美のために、最後の自分を捨て去ったのだろう。」(119頁)
「結婚して一と月あまり、緋紗江の肢体は柔軟さを深めていた。晃二の飽きることを知らぬ喫食のたび、緋紗江は新しい感応を示した。晃二の求めに従い、前後不覚のうちに、つぎつぎと艶美な嬌態を演じた。溶解のあと、自分に戻るとき、緋紗江は頬を赤らめ、羞恥に身をちぢめた。その情感にも陶酔が伴うらしく、初々しく可憐な艶めかしさが発散した。」(129頁)
「二人だけになると、粧子はいつも大胆になった。愛戯の技巧も熟していった。二人は互いの身体と反応を知り尽した。」(243頁)

一点だけ、本書の状況設定下では普通の会社なら、緋紗江が結婚して自宅から通勤するのは認めないような気がしました。
湖底のまつり (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (双葉文庫)より
457550243X
No.18
(5pt)

マジシャンが残した稀代の傑作

初読当時は、2つの長編や亜愛一郎シリーズなどストレートの豪速球にしびれていたので、肩すかしの印象を受けた。しかし、約35年ぶりに再読してみると、キャッチャーもボールの軌道がわからないような絶妙の変化球に酔いしれた。本格ミステリなのか変格ミステリなのか、はたまた文学なのか、分類不能な魅力が満載である。作家のマジシャンぶりが炸裂する稀代の傑作であり、若い世代にはぜひご一読いただきたい。
湖底のまつり (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (創元推理文庫)より
4488402135
No.17
(5pt)

マジシャンが残した稀代の傑作

初読当時は、2つの長編や亜愛一郎シリーズなどストレートの豪速球にしびれていたので、肩すかしの印象を受けた。しかし、約35年ぶりに再読してみると、キャッチャーもボールの軌道がわからないような絶妙の変化球に酔いしれた。本格ミステリなのか変格ミステリなのか、はたまた文学なのか、分類不能な魅力が満載である。作家のマジシャンぶりが炸裂する稀代の傑作であり、若い世代にはぜひご一読いただきたい。
湖底のまつり (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (双葉文庫)より
457550243X
No.16
(4pt)

幻影城ノベルス長編第3作目

泡坂妻夫氏が発表した78年当時はバカミスというジャンルは存在してないが、トリックとしては嵯峨島昭氏「踊り子殺人事件」の系譜に属するであろう。しかし、作品の出来は比べるべくもなく格段に上で、ダム廃村という社会派的な背景を通して、幻想的に描かれる村の祭りの習わしが、実は前半に提示される不可能興味と結びつく構成の妙はさすがと言わざるを得ず、それに流麗な文章が全編を彩り、作品の質を一層高めている。現代推理文壇において、これだけの文章が書ける(または読ませる)のは氏以外では(文章スタイルは異なるものの)藤原伊織氏ぐらいであろうが、惜しむらくは両氏とも新作を拝見できないという事実は非常に残念でならない。
湖底のまつり (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (創元推理文庫)より
4488402135
No.15
(4pt)

幻影城ノベルス長編第3作目

泡坂妻夫氏が発表した78年当時はバカミスというジャンルは存在してないが、トリックとしては嵯峨島昭氏「踊り子殺人事件」の系譜に属するであろう。しかし、作品の出来は比べるべくもなく格段に上で、ダム廃村という社会派的な背景を通して、幻想的に描かれる村の祭りの習わしが、実は前半に提示される不可能興味と結びつく構成の妙はさすがと言わざるを得ず、それに流麗な文章が全編を彩り、作品の質を一層高めている。現代推理文壇において、これだけの文章が書ける(または読ませる)のは氏以外では(文章スタイルは異なるものの)藤原伊織氏ぐらいであろうが、惜しむらくは両氏とも新作を拝見できないという事実は非常に残念でならない。
湖底のまつり (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (双葉文庫)より
457550243X
No.14
(4pt)

幻影城ノベルス長編第3作目

泡坂妻夫氏が発表した78年当時はバカミスというジャンルは存在してないが、トリックとしては嵯峨島昭氏「踊り子殺人事件」の系譜に属するであろう。しかし、作品の出来は比べるべくもなく格段に上で、ダム廃村という社会派的な背景を通して、幻想的に描かれる村の祭りの習わしが、実は前半に提示される不可能興味と結びつく構成の妙はさすがと言わざるを得ず、それに流麗な文章が全編を彩り、作品の質を一層高めている。現代推理文壇において、これだけの文章が書ける(または読ませる)のは氏以外では(文章スタイルは異なるものの)藤原伊織氏ぐらいであろうが、惜しむらくは両氏とも新作を拝見できないという事実は非常に残念でならない。
湖底のまつり (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (創元推理文庫)より
4488402135
No.13
(4pt)

幻影城ノベルス長編第3作目

泡坂妻夫氏が発表した78年当時はバカミスというジャンルは存在してないが、トリックとしては嵯峨島昭氏「踊り子殺人事件」の系譜に属するであろう。しかし、作品の出来は比べるべくもなく格段に上で、ダム廃村という社会派的な背景を通して、幻想的に描かれる村の祭りの習わしが、実は前半に提示される不可能興味と結びつく構成の妙はさすがと言わざるを得ず、それに流麗な文章が全編を彩り、作品の質を一層高めている。現代推理文壇において、これだけの文章が書ける(または読ませる)のは氏以外では(文章スタイルは異なるものの)藤原伊織氏ぐらいであろうが、惜しむらくは両氏とも新作を拝見できないという事実は非常に残念でならない。
湖底のまつり (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 湖底のまつり (双葉文庫)より
457550243X