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旧友再会
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旧友再会の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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同じ年の重松氏の作品は、いつどんな作品を読んでも心に染み込んでくる。 そして読み終わったあと、心の温度が少し上がり、ほんわかとしてくる。 | ||||
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筆者の描きたかった昔と年相応に生きる日常をリアルなファンタジーとして描いてゐると思ひました。一度読み始めたらぐいぐいと引き付ける文章力は確かに強くあります。細かな設定、深く考へられた心理描写は見事なものがあります。唯、私は全面的に共感してゐるわけでもなく、そんな展開もあるかも知れないなあ位で読んでますます。 多分、筆者には思ふ世界があるに違ひありません。生まれ故郷と折り合ひをつける人の姿を描きたいといふ思ひ。父親の姿をピュアに描いて置きたい思ひ。離婚といふ現実で人はどう生きるのかといふ思ひ。昭和の家族の思ひをきちんと描いて置きたいといふ思ひ等々。そんな思ひも筆者によって少しパターンした描写や表現がないではないが、それは大きな問題ではない。兎に角、いいとも悪いとも言はないドラマを描きたいのとでありませう。 掲載五篇の中で一番に心動かされたのは、「あの年の秋」でした。昭和四十七年といふ世相を深く鋭く描いてゐる事に感銘を覚えました。戦争で家族を喪った祖母と家族の思ひやりのドラマに正直涙しました。横井さん、小野田さんに遺族は様々な思ひがあったのであらう事はよく伝はってきました。本当によく書けてゐると思ひました。家族の物語っていいなあと感じました。 その他の作品も悪くなかったのですが、地方と東京に住む者の葛藤をリアルに描いてゐた感触があります。併しながら、物語の中には明確な答はありませんでした。リアルに描き、そして、感じる世界があるのでせう。重松清には、様々な世界が描かれてゐるのでせう。折々読んでいい物語であります。 | ||||
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年月を重ねると分かるような「寂しさ」「切なさ」「やりきれなさ」がある。それを分かち合い、共感できる人々がいたらそれだけで幸せな人生だろう。そんなことをしみじみと噛みしめることができる作品であると思う。 | ||||
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中年男性のノスタルジーが満開となる五作品が収められた短編集。親や子、そして友に関する思いは、40〜50代ならば大いに共感できるだろう。感銘を受けるまでではないが、忘れ難いシーンが散りばめられており、温かな余韻を残す。 兄から認知症の兆候を見せ始めた母を預かった次男「あの年の秋」。タクシーの乗客は久々に帰郷した小中の同級生「旧友再会」。未経験のそば屋に再就職した父「ホームにて」。中学の息子の野球部員臨時コーチは、高校時代の熱血野球部員「どしゃぶり」。離婚を前に息子を連れ両親の元を訪れた日「ある帰郷」。 本作品中では、中編の「どしゃぶり」が良い。優劣をつけたがらない子供社会で、周囲からの反発の中、厳しい指導を続ける友人に戸惑う主人公。友人の真意を知った時、自分が違和感を感じていたことに思い至り、ハッとなってしまった。 | ||||
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久しぶりに重松清作品を読んだ。共感する部分が多かった。「お父さんはおまえたちになにものこしてやれなかったけど、よけいなものを背負わせることはなかったぞ。」「現実の世の中って、ほんとはリーグ戦なんじゃないか?勝ったり負けたりするんだよ。トーナメント戦は一回負けたら終わりだけど、そんなことないと思うんだよ、世の中って。」といった台詞は心に残った。やっぱり重松清は良い作家だった。 | ||||
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短編集御作品の中、「、土砂降り」が一番面白いかな。 | ||||
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適切な値札だと思えます。 今後も安心して取り寄せが出来ると思います。 | ||||
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中編が1作、短編が3作、ショートストーリーが1作で構成されています。 60歳前後の男性が主人公の話が多く、人生の晩年を迎える年代の生きづらさや背負うものの重さが伝わってくるものが多いですね。 個人的には、「ホームにて」の登場人物のエピソードが一番胸を打ちました。出来過ぎのような顛末で、実際にはあり得ない話だとは思いましたが、ペーソスとはこのようなものだという重松節が健在でした。 登場人物の性格をもう少し明るく描かれていると少しは気が張れるのですが、最後まで分別のある年齢なのに、子供染みた感覚が見え隠れして、なかなか心情移入できなくて困りました。 地方都市で生活している初老の男性が主人公になることが多く、町の寂れ方と同時に、本人の性格の暗さや影もそこに込め、どこかで哀愁を漂わさないという雰囲気に引っ張られたのでしょうか。読んでいてほろ苦さが常に付きまといました。 今の60歳前後というのは昔のイメージのように、ステレオタイプ的に老け込む年ではありませんので、もう少し違う描き方があっても良かったのではと思いながら読了しました。 | ||||
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著者の世代が抱えるさまざまな社会的な課題との葛藤、そしてその付き合い方、を上手に写し込んでいるなぁ、といつも著者の作品には感心します。「親が歳をとるのは、俺の力じゃあどうにもならい」とか、「親の気持ちなんてガキの頃にわかるわけない」とか、「どうでもいいような歌が聞こえる我が家というのは、あんがい、悪くない」とか、「子どもに免疫をつけてやるのも親の仕事」とか、登場人物にぽつりぽつりと言わせることばには、膝を打つものがあるなぁと思いながら、あっという間の読み終えでした。過ぎた日の哀愁、これから訪れる葛藤、そして希望、読み手の世代によって気づくものが違うイイ内容でした。 | ||||
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年齢を重ねることで起こる家族の問題。 友との再会はあるものの、それぞれの家庭で何らかの問題は常にある。 それでも折り合いをつけて、前に進む物語。 著者らしい心の内側を描く作品ではあるけど、登場人物達はネガティブ思考が強すぎ、感動は薄く、またもっと人は前向きに生きている現実と乖離。 もう少し、明日への未来に前向きな人たちとして描いてほしい。 | ||||
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色々なことがあって癒されない気持ちを抱えつつ本屋を歩いていてこの本が目に留まった。旧友再会と言うタイトルと著者が重松清であること、薄いブルーの表紙絵も良かったので購入。 40-50代のおじさん達の話なのだが、正しく自分と重なる。中年のおじさん達はそれなりの過去を持ち、現在においてはバリバリの現役で、脂が乗り切った時期でもある。多少の感傷に浸りながらも過去を受け入れて、子育てと親の介護も含めて家族を抱えつつ前へ前へと進んでいかなければならない。そういうおじさん達が旧友同士として出会い、人生が交差した時どうなるのだろう?どうあれば望ましい出会いとなるのだろうか?願わくばお互いがお互いを受け入れあい、励まし合い、また明日への力を得ることができるような出会いであってほしい。本書の中でもおじさん達はそれぞれが様々なものを抱えつつ出会い、交流し、その中で新たな力を得てそれぞれの道を再び進んでいく。 短編集だが、一番長いのが「どしゃぶり」と言う作品。3人のおじさん達が再会を果たし、中学生の野球の試合を中心にドラマが展開する。その野球の試合が、大人達の価値観のぶつかり合いの場にもなって読んでいる方はかなりヒリヒリした感覚になる。印象的だったのはある人のイメージが他人の噂や本人との会話の中で様々に変わっていくことだ。確かにある1人の人間像をしっかり捕まえることは簡単ではないよなと言う感想も持った。それも人の世の常ではある。タイトルの「どしゃぶり」と言う言葉のイメージも最初と最後で大きく変えられたが、それも著者は意図していたのだろうか。 冒頭に癒されない気持ちを抱えつつ本書を手に取ったと書いたが、結論としては癒された感覚と少し優しい気持ちをもらい、また明日からも頑張るかと思わされたのであった。 | ||||
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どの話も、メインの登場人物が揃いも揃って情けなさすぎないか? 感想はこれに尽きますね。 重松さんの本の素晴らしさは、中年男性からすると あー、わかるな〜 歳をとると、諦めと変なプライドと「精神年齢だけはあまり変わってない」みたいなアンバランスさと、何かもう言葉にできないやるせなさが出てきて・・・主人公の気持ち、わかるわ〜(ちょっと泣きそう) みたいな、感情移入しまくって入り込んで読める点だと思っています。 でも本作は、「いやいや、さすがにそこはハッキリ言うでしょ普通は」「いくら何でも卑屈すぎるでしょこの人」「50代でそこまで意固地にはならんでしょ〜」などなど、どの話も感情移入どころかイライラしっぱなし。 もうちょっと「普通の人の普通の生活(仕事)での普通の考え方」をベースにした、「あ〜あるある、わかる!」な話と登場人物にして欲しかったです。 ということで、辛めの評価になってしまいますが、星二つとさせていただきます。 | ||||
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