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愛じゃないならこれは何
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愛じゃないならこれは何の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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自分には合わなかった。 収録されているどの短編を読んでも、陳腐なストーリーを目新しさもない描写で書き、意外性のない結末を迎える。 著者の頭の中を精査せずだらだら書き連ねただけの散漫な文章をずっと読んでいると頭が痛くなってくる。実際読むのに頭を必要としないので、最後はほぼ読み飛ばした。 まるで漫画をそのまま小説にしたような印象を受ける。 同人誌ならこの程度の出来でもいいが、一般書籍の流通に乗せて1500円以上支払って読むものではない。ページ数こそ200以上あるが文字が大きすぎて価格ほどの価値はないと感じる。 以下、細かい苦手な部分 主役クラスは皆キラキラネーム。一般的に名で使うような姓をつけられている人物も一部いるため混乱する。 だが脇役は平々凡々な人物を名前から表現したいのか、ごくごく至って普通の姓名。松村良子、等。妻川の名が最後の方で明かされるのもこの効果を狙っているんだろうが…。こういった小手先の技術も漫画のよう。漫画は漫画であるからいいのであって小説でやらないでほしい。 細部に納得がいかない部分がある。 ファンの男の部屋に忍び込む描写等、そうはならんやろ、という展開が多い。ストーリーの都合で人物の行動を制限するような居心地の悪さを感じた。 女主人公が多いが、著者は女性に恨みでもあるのかと思うほど思考能力が欠如している。 著者も女性であるのになぜ…と思うが、人物の個性の範疇を逸脱するほどに頭が弱い。アイドル職を自身で選択、就いておきながら職に対する能動性が不足している。デザイナーの女も同じく。作中で書かれる二十代後半という年齢と行動、思考能力のレベルが一致しない。十代の女子ならまだわかるが…。 | ||||
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恋愛してる登場人物が一人もいない。恋愛って双方向のコミュニケーションなのがまず前提にあるはずなんだが、独りよがりで空回って妄想してる人しか出てこないうえ、大体自己完結して終わるのでカタルシスが得られなかった。 お前らもっと話せ。 | ||||
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あらゆる方向性のクソデカ感情のデパートみたいな短編集。クソデカ感情を味わいたくなったら絶対に読んでほしい。 | ||||
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射線堂有紀が好きで買いましたが、正直に言えば全く面白くなかった。 「この恋は、きっと地獄に続いている。」がキャッチフレーズですが、なんというかキャッチフレーズ負けしてる感じ。帯とタイトルだけ独り歩きしてて中身が全然ついてきてない。もっと愛が歪んでて欲しかった。バッドエンドの塊のような物が見たかった。結局のところハピエンみたいな、曖昧な終わり方しててめちゃめちゃがっかり。 「愛について語るときに我々の騙ること」とその別視点である「ささやかだけど、役に立つけど」に至っては話の内容すらもよく分からなかった。いや、書いてあることは分かるんだけど何言ってんのか1ミリも分からん。これは愛が歪んでる云々ではなくキャラクターの頭がおかしい。 私は元々メディアワークス文庫から出されてる本で好きになりましたが 正直この方は、メディアワークス文庫で出してる小説の方が稀な作品なんだなと分かってがっかりしました。 | ||||
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ネジ曲がった恋愛感情に支配されつつも、どこか現実感がある主人公たちが、それぞれのハッピーエンドともバッドエンドとも取れる結末に向かっていくところに一気に引き込まれる。 読みやすい文体も合わせて読後感がとても良かった。 | ||||
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恋愛となると自分の世界に入ってしまう狂気感が痛ましいと同時にこういう愛の叙述が特徴。 単純な展開ではない一筋縄ではいかないのが愛であるが、そんなハッピーエンドとはいえない話で満たされる。 一般的なハッピーエンド的な恋愛小説を好む人には合わない。 作風が合えば面白いのかもしれないけど、リアリティは皆無でかといって共感を得るような展開ではないので、ストーリー的には合わないとあっさりと読み進めて終わる。 しんどい愛でも後悔はない愛の形。 | ||||
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友達の話を聞いてるみたいで、展開の早いお話に引き込まれました。素直に面白かったです。ありがとうございます。 「令和におくる地獄の恋愛小説短編集」、と言いつつも、作中の女の子の価値観が「好き」→「付き合う?」というようなあまりに前時代的な固定観念に染まっていると思った。小手先で人間関係の表層を取り繕おうとはしても、自身の内部、思考基盤自体へのアプローチはとても弱くて、ただ感情と状況に流されていく。私はその点がいちばん哀しく、まさに地獄だなと思いました。この手の恋愛至上主義、そういう人生の一時期や側面があるのはある程度は普遍的なことであって、本来はこの「令和の」主人公たちも、そういう呪縛からもっと自由なのだと思いたいです。 またテクニカルには、私が普段読むものが比較的コンサバティブなのでそことのギャップだと思いますが、 ・ときどき単語の使い方だとか、流れから突然外れる主語だとかの細部がふと気になって気が散りました。 ・登場人物の名前が全体にやけにゴテゴテしているのが好みではないです。主人公たちの「おとなげなさ」の暗喩というか、フィクションの世界らしさを演出する仕掛けなのでしょうか。山田と高橋じゃダメだったんだろうな。私には単に読みづらかったです。 | ||||
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愛や恋の定義は、それを抱く当事者によるんだなというのが様々な配役とシチュエーションで描写されているなという印象だった。 報われることでしか終われないし救われない登場人物たちの自問自答がタイトルに集約されていると思う。 今回は女の子主体の話がほとんどだったので、年齢や性別など他のバリエーションのお話も読みたかったなと思うので星4にしました。 | ||||
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恋愛小説集ではなく、偏愛小説だという印象を抱いた。一話目は読みやすかったのだが、その後の話はなんだか読みづらかった。流し読みになるほど、自分にはありふれた話。そういう風にしか映らなかったため、共感も乏しく、感想も薄いまま読了となった。作者が書く文体が自分には合わないと思った。 | ||||
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「ミニカーだって一生推してろ」「きみの長靴でいいです」。神作です。リアリティーが有るとか無いとか、そんな下らないレベルを遥かに越えています。おそらくこれが現代日本人の真実であり、未来の姿です。お互いが、勘違いしながら、依存しながら、怯えながら、やがて破滅していく。その見本となる、美しい宝石のような2作品です。 斜線堂先生の作品はシンプルで読みやすい。ミステリさえも。面白いかどうかは別として。多少、濫作気味のような気もしますが、仕事はなるべく断らないほうが良いので、これがノーベル文学賞を狙うというのなら別ですが、そうでなければ、多作は決して悪いことではないと思います。それも才能の一つですから。 今は、出版社からの依頼によるのかもしれませんが、ジャンルを限定せずに書かれているようですが、非常に良いと思います。どの作品でも斜線堂先生の色が出ていますので。今後もこのスタイルで書き続けてほしいです。 | ||||
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書店でサイン本を購入しました。不定期連載で出されていた恋愛短編小説がいつかまとめられて出版されないかなと思っていたので本当に嬉しかったです。表紙が好きなイラストレーターさんだったのもポイントが高くて棺桶に入れて欲しい一冊だと思っています。 肝心の中身についてですが、私はこの方が書かれる愛の形が大好きです。不純文学や別の作品でも多々見受けられるのですが一般的な愛という形に収まらないその自由さ、傲慢さ、愛とはそんなに美しいものではないと謳った話がとても好きです。 基本的に愛とは美しいものではなく、ファンがアイドルに向ける一方的な愛ですらエゴであり醜いものだととある詩人の方も仰られていたのですが、まさにその通りだと思います。自分がズタボロになって身を引き裂かれるような痛みを伴ってそれでも愛してしまう…そうして愛したとしても相手が自分に微笑みかけてくれることなど殆どない。まさに歪んだ呪いだと思います。 中身ですが、どの話も等身大の人間模様が描かれているので一般的にハッピーエンドと呼ばれる恋愛小説を求めている人にはミスマッチが起きやすいかもしれません。それでも登場人物が持ち合わせているものは紛れもない「愛」であり、人を愛していることに変わりはありません。各々の愛の表現に個性が現れていて人間の醜くも美しい感情を見ることが出来ると思います。 私は個人的に「健康で文化的な最低限度の恋愛」が好きです。というのも私自身が好きな人のために自分の全てを捨ててその人と話題を合わせたくて小手先の知識で盛り上がり運命を装うタイプの人間なのでかなり感情移入して読みました。初公開時からお気に入りの話だったのでこうして書籍として読むことが出来て嬉しかったです。きっと登山やサッカー観戦がいつか自分の好きな物の一部となって新しい自分に生まれ変わっていくのだと思います。 | ||||
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帯に「恋愛小説集」とあるが……これ、ある意味詐欺だよなあ。 この本のどこを探しても万人が声を揃えて「これは恋愛を描いた物語である」と認める様な一般的な意味でのラブストーリーは見付からん。そこだけは予め申し上げておく。 ……で、今回ご紹介させて頂く斜線堂有紀の新作単行本、元はと言えば「JUMP j BOOKS」の公式noteで公開されていた短編作品群に書下ろし作品を加えた5編で単行本に仕立てたものらしい。 基本的には女性主人公が「愛」を求めて奇行に走ってしまう姿を描いた作品集……うーん、冒頭にも書いた様にこれ、恋愛小説というカテゴリーに入れるのは無理がある……どうカテゴライズしたものか?個人的には読んでいる間コメディを読む感覚でいたのだが。ラブコメディというのともちょっと違う気がする。「ラブ」が軸になってはいるんだが「恋愛」自体は成立しとらんし。 取り敢えず言える事だけを搔い摘んで申し上げればシチュとキャラだけは抜群に個性的。帯にある「ファンをストーカーする地下アイドル」「舞踏会中毒の女」「男に合わせて山で死にかける女」「男×男×女」という各短編の主役の設定だけでも「これは何か凄そうだ」と思わされるし、実際に作中で描かれる彼女たちのキャラクターは(主に奇行の部分において)類を見ない。 売れないアイドルである自分に関心を示したSNSのアカウントを執念深く追い回して自宅を突き止めるどころか忍び込んでしまったり、勤め先に転職してきた後輩社員にお近づきになろうとしてインドア系の筈が登山道具を揃えたりと常人には俄に理解しがたい方向へと突っ走っていく彼女たちはまさに奇行種。恋愛は人を狂わせると昔から言われては来たが、愛を求めると人はこうもトチ狂った行動へと突っ走ってしまうのかとゲタゲタ笑い転げながら読ませて頂いた次第。 そして哀しいかな、彼女たちがいくら狂気じみたエネルギーを発して足掻こうと「恋愛」には辿り着けない所が本作のミソ。何しろ彼女たちが想いを向ける相手は誰一人「恋愛感情」を向けてくれている訳では無いので最初から噛み合わず・すれ違ってしまう事が読者には途中で理解できてしまうのである。 なので途中から主人公の取る行動は「愛してよ、私を愛してよ」と叫びながら繰り広げる独り相撲として描かれる。勘違いさせる男どもが悪いと言われてしまえばその通りではあるのだが、売れない地下アイドルや駆け出しの服飾デザイナーといったパッとしない境遇から自分を引き上げてくれる、お姫様気分を味わせてくれる相手に入れあげて暴走していく女性の姿はあまりに強烈過ぎる。 上手いなあと思わされたのは彼女たちの狂気が加速するトリガーとして「女の影」が用いられる事か。SNSに彼女かも知れない女について触れた書き込みがあった、長年付き合ってきたのに「結婚するんだ」と言われた途端「誰よその馬の骨!」と恋愛関係も成立していないのに敵愾心を噴き上がらせる姿に唖然と……女性にとっての恋愛が「私だけ特別扱いして」というモノだとは理解していたつもりだが、いっこ間違えるとここまで暴走させてしまうのかと震え上がった次第。 これだけ尽くしたのだから「愛」という形で応じてよ、報いてよと言葉に頼らず想い人に訴えかけようとする滑稽さこそがこの短編集の本質なんじゃなかろうかと…… 各話冒頭からヒロインの個性あふれるキャラクター性と序盤から中盤にかけて拗らせ方がひどくなっていく愛の独り相撲劇場に「これどこまで行っちゃうの?」と大いに唸らされるのだが……残念な事にどの話もオチが弱い。 噛み合わない想いを前に一人でドタバタ騒ぎを繰り広げ、目を覆わしめるほどの「見てらんない姿」を晒し続けてくれた彼女たちの物語を最後まで見届けねばと読者としてはオチに胸を膨らませるのだけど、どの話もオチらしいオチが無いのである。実るにしても破局するにしてもクライマックスの名に相応しい着地があって然るべきだと思うのだがなんかサラッと流して「おしまい」になっちゃうのである……これは何とも肩透かし感・不完全燃焼がキツい。 何度も繰り返してしまって申し訳ないが、キャラ立ても話が展開されるシチュエーションも素晴らしい。なんなら群を抜いていると評しても宜しい。なのにオチだけがサラッと流して終わりというのでは読者として胸の中で昂らせ、滾らせたものをどこへ片付けたら良いのだと不平のひとつも申し上げたくなる。ピタッとキマるオチが無しでは困るではないか。 人物造形、序盤で読者の目をガッと引き寄せる「つかみ」の強さ、暴走していく主人公の姿でページを捲る手を止めさせないストーリーの盛り上げ方……全部「これはすごいぞ」と踊りたくなるのにオチの弱さで「これは勿体ないぞ」と歯軋りしてしまう、そんな一冊。 2021年12月17日 一部修正 票が変な動きをしたのでアレコレ原因を探ったが……作者がイヤな顔をしたら票を入れる、という輩を喜ばせるのは趣味じゃない。 | ||||
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