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(短編集)

幻日



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【この小説が収録されている参考書籍】
幻日
幻日 (文春文庫)

幻日の評価: 3.75/5点 レビュー 8件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.75pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全8件 1~8 1/1ページ
No.8:
(1pt)

作品は良いのですが

2014年発売の文春文庫を買いましたが、普通の文庫本サイズより5ミリ位長いです。
そのせいで、文庫本用収納箱に入らない点が不便でした…
最近の文庫本ってサイズ変わったのですか??それとも文春文庫だけ他と違うんですかね??
幻日Amazon書評・レビュー:幻日より
4093796246
No.7:
(3pt)

気軽に読める一冊

昔、文字通り読み漁った高橋克彦。乱歩賞を取った「写楽殺人事件」もいいけど、何と言っても「総門谷」だなあ。私の中では未だにあれを上回るSF小説はない。

 ノスタルジックホラーの朱川湊人を読んでいたら、久しぶりに(似たタイプの)高橋克彦を読んでみたくなった。で、選んだのが本書。

 タイトルの「幻日」とは「現実」のことか。主人公が「写楽殺人事件」で乱歩賞を取る逸話が最後の短編として据えられているので、これは著者の半生記のようなものなのかもしれない。

 けれど、中には幽霊譚あり、ビートルズとの遭遇話(これは現実? だったら超羨ましい!!)ありで、なかなかバラエティに富んでいる。気軽に読める一冊。
幻日Amazon書評・レビュー:幻日より
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No.6:
(4pt)

ビートルズとのくだりが面白い

ビートルズに会いに行くというとんでもないことを今から50年も前に考えるに至った経緯や、イギリスでの生活などなど高橋克彦氏を知るためには欠かせないペ~ジもありとても面白い1冊です。
幻日Amazon書評・レビュー:幻日より
4093796246
No.5:
(4pt)

文章が味わい深い。好きな「記憶作品シリーズ」の文章呼吸が感じられて読書三昧を味わった。

高橋克彦のSF・時代物は、僕の好みに合わないが、「記憶シリーズ作品」は大好き。この「幻日」作品、文章の運びと流れが淡々として味わい深い。蔵書の一冊に加えたい。未読だったので出会いに感謝したい。
幻日Amazon書評・レビュー:幻日より
4093796246
No.4:
(4pt)

よかったです

お安く購入できてよかったです。

内容も面白くて楽しめましたよ。
幻日Amazon書評・レビュー:幻日より
4093796246
No.3:
(5pt)

高橋克彦ファンならぜひ

高橋氏の本は、出ると無条件に買うファンだったのですが、以前は荒唐無稽なものも多いと言えど筆に勢いと力があり楽しめる作品だったのが、最近はどうも精彩を欠くみたいで心配でした。が、この作品はなかなか力が入っています。

自伝そのものではありませんが、著者のほぼ等身大と思える岳彦という人物を主人公にして、子供の頃から作家として独立するまでを順に連作で描いています。自分の人生の中でも特に印象的だった出来事をピックアップしたせいか、思い入れの強いテーマで、密度の高い作品に仕上がっていると思います。「鬼女の夢」のように、創作も入っているらしいホラータッチの作品もいかにも高橋氏らしい作風で冴えています。

あとはだいたいまさに自伝的な作品なのですが、高橋氏はなかなかユニークな育ちなのですね。東北の田舎で、当時は町の名士でエリートであったろう医師の父親の元に生まれ、お金持ちだからこそいじめにあうはめになります。そのお父様もなかなか一筋縄ではいかない道楽者のようで(お父様も画廊を経営したり、芸術方面に興味がおありのようです。)借金がかさんで経営していた病院が倒産してしまい家族にもとばっちりがきます。けれど当時、高橋氏のいとこが海外放浪に出たいからお金を貸してくれというのにぽんとお金を出してやり、しかもまだ高校生だった高橋氏に、学校を1年休学して同行を許すという太っ腹?さ。高橋氏が浮世絵研究に没頭したり、作家をめざしてがんばることができたのは、この寛大でユニークなお父様がいたからでは、と思ってしまいました。

そのいとこにくっついてシベリア鉄道に乗ってヨーロッパにたどり着き、ロンドンで体当たりでビートルズの事務所に押しかけて、実際に会ってしまうなど、めずらしく楽しいエピソードもあります。どれを取っても粒揃いの作品で、高橋氏ファンは読んでみて損することはないと思います。
幻日Amazon書評・レビュー:幻日より
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No.2:
(4pt)

お気に入りは「鬼女の夢」

「自伝的連作集」と銘打たれた作品なのですが、最初の作品「鬼女の夢」だけがちょっと性格の違った作品かなと思います。
この作品も確かに作者の少年期を思い起こしての作品かも知れませんが、「記憶」という問題に深く切り込んでいます。
そこには思い出したくない記憶、覚えておきたい記憶があり、それが全体としての記憶をミスリードしています。それを弟との会話の中で少しづつ呼び起こしてゆきます。
従って、この作品だけが非常にミステリー色の強い作品になっており、短編としての完成度も非常に高いと思います。

中盤の作品は、「幻日」というタイトルの短編に向けた作者の戸惑いのある青春期の記録であり、それが「幻日」と言う作品に集大成されているように思います。
ラストの「ぬるま湯」は、「幻日」の中にあった模索の日々がついに陽の目を見て乱歩賞受賞に至る大団円となっています。

全体の構成からすると、「岳彦」という主人公の名前が登場する「あいつ」以降の「夢見るビートルズ」「白い炎」「幻日」「ぬるま湯」までが一つの纏まった連作で、その前にある「鬼女の夢」「ざくろ事件」は、別物と言う感じを受けます。
実際に文章の筆致も違うので、一冊の本にしてしまうのはどうだったのでしょうか?
「あいつ」以降の5作品で纏めた方が良かった気がします。

但し、個人的には「鬼女の夢」が一番好きです。
幻日Amazon書評・レビュー:幻日より
4093796246
No.1:
(5pt)

自身を認めることが出来るようになるまで。

本の帯に自伝的連作集とあります。
 登場人物の輪郭がはっきりしていて、
すんなり話に入りこめます。
 派手な筋でもなく、
背筋の凍るような事も起きないのですが、
主人公や周りの人達に感情移入して、
一気に読みました。
 「35歳で乱歩賞をとるまで
夫婦で父親の扶養家族だった。」著者が、
どのような心持でどんなふうに暮らしていたか
言い訳もなく、飾らずに、
静かな文章でつづってあります。
 そのため、
身近な人の
身近な出来事のように感じられ
最後の大団円には、
親戚の一人になったような気持ちになって
「よかったね。」とつぶやいていました。
 少年期の思い出からはじまる、やさしい、暖かい短編集です。
幻日Amazon書評・レビュー:幻日より
4093796246

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