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消えた女
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消えた女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全41件 41~41 3/3ページ
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暮れ六つ(午後6時)「日は町の高いところに移り、木の梢や寺の屋根瓦の端に、昼のかけらのような光を残しているだけで、町のそこには白っぽい日暮れのいろがたまりはじめていた」という秋のある日から始まり、「伊之助は早春の光のなかに立ちつづけた」ところで終わる物語である。その間には秋から冬にいたる季節と江戸の庶民の暮らしと探偵ハードボイル調の伊之助の活躍が描かれている。 かわいそうな女おようと、哀れな女おうのと、一途な女おまさが印象的である。事件は一定の解決を見るのであるが、実は伊之助は1人の別の女のことをずっと探索していたのではあるまいか。彼は「岡っ引をやめてくれない?」と女房のおすみに言われて「バカ言え」と一笑にふす。その後女房は男と無理心中して死んでしまったのである。彼は岡っ引をやめ、その後決して十手を持とうとしない。伊之助はおようを探して江戸深川の小路から小路へ歩きながら、精神を病んだおうの事を調べながら、おまさの愛に戸惑いながら、死なれた女房おすみの本当の気持ちを探す迷路に入りこんでいたのだ。私にはそう思えて仕方なかった。彼に本当に「早春の光」は届いたのか。それは次の物語に書いてあるのかもしれない。 このサスペンス時代小説は本格推理物ではないので、謎解きが物足りない所があるのは仕方ない。少し強引な展開があるので星ひとつ減ったが後は満点。 | ||||
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