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消えた女
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消えた女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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女が消え、主人公がわずかな情報を頼りに真相を突き止める。 謎が徐々に分かる件までは面白く読めた。 しかし、真相がわかりいざ敵陣に乗り込んだところで…… 世の中の不条にやりきれない気持ちになった。 でも、もちろん私としてはここでなにかどんでん返しがあるのを期待した。 そしてたしかにどんでん返し、事件の首謀者は最後には処罰された。だがその方法、展開がとても雑としか言いようがない。 なんでそうなるのか、一応説明はあるが、私には物語を強引に締めようとしているようにしか思えなかった。 少々辛い結末ではあるが、それよりもやはり締めの部分のいい加減さが目立って仕方なかった。 | ||||
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先日、「獄医」を主人公とした藤沢の作品の題一巻を読んだが、今回は、同じ藤沢の別の市井ものを読んでみた。これは「彫師伊之助捕物覚え」シリーズ。 まだ第一作の「消えた女」しか読んでいないのだが、これは通常の市井ものと異なり、個々の章が短編の枠組みで完結していくスタイルを取っていない。「書下ろし」なのかと思いちょっと調べてみると、元は赤旗日曜版に1978年に連載されていたようだ。驚いた。ちょうどその時期は、僕も赤旗日曜版を購読していたのだ。こんな作品が連載されていたなんて、まったく気が付かなかった。ま、学生は時代小説なんて読まないからな。 舞台は、江戸。ただ本書で登場する地名にはあまり土地勘はない。時代は、明示されていないが、作品に登場する実在の絵師(勝川春潮)の経歴と照らし合わせてみると、18世紀後半か。主人公は、元岡っ引きの彫師「伊之助」。この第一作は、その伊之助が昔の人間関係の絡みである失踪事件の調べを頼まれる。昔は、岡っ引きというライセンスがあったのだが、もはやそのような肩書がない中で、調べは難航する。 伊之助を取り囲む人間関係の構図は、「市井もの」のフォーマットを踏襲しており、わかり易い。落ち着ける構図だ。ただ伊之助登場ともいうべき第一巻にしては、伊之助が岡っ引きを止めた理由や彼の背景は、意識的にだろうが、この第一作では、あまり明確には語られていない。次の第二作やその後の展開のために秘匿されているのかも。 ある市井の人物の失踪と大きな事件を結びつけながら、話を展開させていく技は見事。しかし、本書でも気になったのだが、藤沢という作家が時折示す致命的ともいえる「ルール違反」だ。ま、本作品は狭い意味では推理小説ではないともいえるので、「ルール云々」をいうのは無粋なことかも。「楽しければいいじゃないか。市井ものや藤沢の作品はディテールを楽しむものだ」というのは、百も承知。 だが、本作品も、あまりにも「偶然」の要因に発端となった事件の解決が決定的に依拠しているのだ。それも一か所だけではない。missing linkの鍵となる人物は、何の内的な必然性もなくこの作品に最初から登場している。また、本作品の発端でもあった行方不明の人物の救出と発見もそうだ。これは、彫師という仕事の延長線上になかば「必然」として現れる「偶然」としてexplain awayすることもできないわけでないが、この種のdeux ex machinaへの依存が藤沢の作品では、どうも気になる。 そして最後のシーンもあまりにも安直すぎる。結末のシーンからの逆算か。 さて、このシリーズの第二巻は。 | ||||
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前半の展開は面白く、引き込まれましたが、終わりに近づくにつれ、結末が予想出来るような物語になり、盛り上がりにやや欠けてしまった感がありますが、藤沢周平作品は好きなのて、又、違うものを読んでみようと思います。 | ||||
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版木彫り職人の伊之助は、元凄腕の岡っ引。逃げた女房が男と心中して以来、浮かない日を送っていたが、弥八親分から娘のおようが失踪したと告げられて、重い腰を上げた。おようの行方を追う先々で起こる怪事件。その裏に、材木商高麗屋と作事奉行の黒いつながりが浮かびあがってきた……。時代小説の名手・藤沢周平が初めて挑んだ、新趣向の捕物帖――シリーズ第一作! | ||||
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