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きのうの春で、君を待つ
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きのうの春で、君を待つの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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時間移動作品のポイントとして、「タイムパラドックスをどう解決するか」というのが一つの重要なポイントになると思うのだけれど、この作品では清々しいまでにその点を有耶無耶にしたまま終了してしまうので読後感として非常に気持ち悪い。。 あまり細かいことは考えずに、フレーバーとしてタイムリープ使ってみました、というのを素直に楽しめる人なら読んでもいいかもです 【以下、ネタバレ要素を含みます】 この作品のロールバックというアイデアは、一つの世界線において矛盾なく空白を埋めていくことによってタイムパラドックスを回避させることができるわけで、そのアイデアはめちゃめちゃよかったし、その制限の中でどのようにオチをつけるのかという点で前半は非常にワクワクしながら読むことができた 実際、途中まではロールバックタイム前後で全く矛盾が生じないように世界の復元力のようなものがかなり厳密に働いており、主人公がどう足掻いても単一世界線になってしまうパターンであるかのようにも描かれていた (そしてその上で、ロールバックによる過去未来の「予備知識」と矛盾が生じないように如何に目的を達成するかという知略展開を期待して読んでいたのだけれど…) なのに、最終日になると唐突に「実は単一世界線ではなくてマルチバースOKです」な展開になるので、それまでの4日間において厳密に単一世界線を保っていたのは一体何だったのかと拍子抜けしてしまう… いやマジでそれまでに描いていた単一世界線ロールバックの世界観は何なんだったんだよ。。 そもそもマルチバース設定であるならば、空白時へのロールバックという設定自体が意味を成さなくなってしまう なぜならば空白時間へのリープは単一世界線だからこそ前後の整合性を取った上で埋める意味が生じ得るのであって、あらゆる世界線が存在し得るマルチバースを許容するのであれば前後の整合性を取りに埋めにいく必要もなくなるわけで、(メタ的ではあるけれど)空白埋めロールバックというアイデアそのものが不要だからだ あとは、読んでいてフラストレーションが溜まる点として、主人公がせっかくロールバックという能力を手に入れたのにそれを全く活用できていないことが挙げられる (主人公視点の時間軸で)未来の情報を過去に伝える術があるのに(それこそスマホのメモ機能でいくらでも過去の自分に情報を伝達できたはずだし、何なら4/1の時点で必要な情報を全てメモしておけば祭りの手伝いで1日無駄にしたりする必要だってなかったはず)、そのギミックを活かさずに常に行き当りばったりの行動しか取っておらず、ロールバックしていくことが単に秘密を徐々に明かしていくストーリーテリング上の都合にしか使われていないのが残念すぎた 唯一まともにロールバックを活用したのが宝くじだけって… ということで、「空白埋めタイムリープ」アイデアの元祖としては『タイム・リープ あしたはきのう』という超絶名作があるけれど、その本質を捉えずに下手に換骨奪胎してそのフレーバーだけ使ってみましたという感じで微妙だった まあ元祖作品だと、タイムリープの時間軸移動をフル活用した上で常に最善手を打ち続けて事件を解決してしまうような天才が出てきてしまうわけで、そちらをベースにしてしまうと同じ高校生でもこちらの主人公がおバカに見えてしまうのはしょうがないけれど… とはいえ、もっと面白くなる余地はいくらでもあるアイデアなのに、ラノベなんだから細かいことはいいだろという雑な構成にしてしまった感があるのが残念 | ||||
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文章力もかなりひどいが、それでも読み進ませる力はあった。 ただ、「タイムリープの仕組みは最後まで分からなかった」、「なぜタイムリープが終わったのかも謎のまま」、「問題の兄を更生させた方法」、「お金の問題の解決方法」などなど、最後にざざっとまとめた感が強く、とにかく『この設定で書きたかっただけ』というのが透けて見えてしまった。残念。 あと、1日進んで2日戻るという設定も、面白い部分だけ描いて、その他は「寝て過ごした」みたいな雑な文章で時間を進められて興ざめだった。作家ならもう少し丁寧に書くべきだろう。 | ||||
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私は一体何を見せられていたのか...... 本作品は『夏へのトンネル、さよならの出口』と同様に〈時と四季〉シリーズの1つであり、春、青春、SFの3つの要素に、ノスタルジックな雰囲気をいくらか加えたジュブナイル小説である。 概要を簡単に紹介するだけでもネタバレになりそうだが、クライマックスが正に「画竜点睛を欠く」である。特に、主人公がヒロイン・保科あかりの苦悩や絶望を「宝くじ」で片付けた時は、肩透かしを食らってしまった。事実、ヒロインの努力や背景事情が生々しく語られているが故に、「宝くじ」エンディングは主人公のヒロインに対するリスペクトが欠けた行動であり、非常に解せない。ヒロインはガチで主人公に怒ってもいいレベルである。 クライマックスまでは『夏へのトンネル、さよならの出口』以上のクオリティであり、作品の世界観に魅せられていた。しかし、ヒロインの「宝くじ」の件も含め、各キャラを非常に雑に処理したクライマックスであり、一気に興醒めしてしまった。今まで積み上げてきたものが一瞬にして台無しになり、私は一体何を見せられていたのかという疑問すら生じた。 以前、同シリーズの『琥珀の秋、0秒の旅』も読んだが、〈時と四季〉としてシリーズ化したのは迂闊だったと思わざるを得ない。理由として、デビュー作『夏へのトンネル、さよならの出口』のような「勢い」や「自然体」が余りなく、作者が苦悩しながら執筆する姿が、時折、文章越しに垣間見えるからである。 | ||||
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新品で買ったのですが 表紙、背表紙ともに 傷が″かなり″ついていました! 商品そのものより販売元の問題ですね! | ||||
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