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(短編集)
幻の女 ミステリ短篇傑作選
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幻の女 ミステリ短篇傑作選の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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part1には60年から67年にかけての短編11篇、part2には75年~79年の4篇が収録されている。作者の名前はもちろん知っていたが、ストリップやテキヤなどアングラ系カルチャーについて語るライターだと思っていた。直木賞を受賞した小説家でもあるのだ。 半世紀前のおしゃべり文体は、現在ではちょっと読みづらい。でもしばらく読むうちに、若いころの時代の空気を思い出してしばしタイムスリップした気分だ。ミステリ傑作選とは言うものの、謎が論理的に解かれる話はひとつもない。恐怖小説と奇妙な味の犯罪小説が半々といったところか。 独特のクセのある作風だ。生臭くいじましい俗物たちのドラマが続く。でも、どこか浮世離れして突き抜けたような、独特の味わいだ。ユニークな作家だが、残念ながら夢中にはなれない。きわめて単純な理由で、登場人物の半分くらいは酔っぱらいだから。私は下戸なので、飲んだくれの言い分には生理的に共感できないのだ。これは仕方ないな。 印象に残った作品は、 『洋パン・ハニーの最期』ポンコツな黒人兵スターが、人気娼婦の頭上に飛び降りて二人とも死んだ。笑えるのに哀しく、ミステリアス。純文学に近い秀作だ。 『先払いのユーレイ』『部分品のユーレイ』奇妙な味の怪奇譚である。 『C面のあるレコード』レコードに女の声が入っていた。アナログ音源時代ならではの切れ味鋭いショート・ホラーの逸品だ。 | ||||
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