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墨龍賦
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墨龍賦の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.63pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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本能寺の変を海北友松と言う絵師の視点から描かれていました。ちょっと違った視点から眺めを楽しむ事が出来ました。 | ||||
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主人公と周囲の武将などとの交流を描いたものでしたが、単にそれだけで、読み進むにつれて飽きてきます。本人は特に何もしておらず、ただ「こう思った」「こうなのだ」という淡々とした思考の流れの描写のみで、時代の大きなうねりや変化の中で何かが転変していく壮大さは無く、期待はずれでした。 | ||||
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・作品紹介に、「著者・葉室麟が、デビュー前から書きたかった人物」とある。如何にと期待したが、何もなかった、と云うに尽きる。確かに友松を巡って断片は、あれもあり、これもあり、するが、それらを統合した全体がないのである。考えてみれば、紹介に「著者」とあるのも、可笑しい。氏は、単に「著す」人でなく、「作る」人ではなかったのか。材料を探し出して、それらを素に作り込む、無論氏が描きたいように。しかしこの作品からは、その「描きたい何か」が一向に見えて来ない。また友松から見た光秀・信長の像も奇妙で、ない、ない、と呟き続けて終わった、残念としか云いようのない読書となった。 | ||||
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葉室作品では、主人公はあまり活動しておらず逡巡するままで、その目を通して周りの動きやどういう意味なのかを解説するような形がみられる。本作は主人公は何もしていない。時代や人々が動いている流れをあらわしている。 近年、明智光秀の評価や本能寺の変の理由についての解釈が広がっているのでその要素ははいっている。でも絵師としての海北友松がどうであったのかの深掘りはちょっと満足いかなかった。 また、女性が支える/キーマンになるという作風も葉室作品にみられるが、それは本作にはなかった。 | ||||
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安倍龍太郎氏の「等伯」を読んで、同時代の「海北友松」にも興味を持ちました。 本能寺の変に、大きな役割を果たしたという内容で、とても楽しめました。 画家としての友松の晩年の活躍より、画家になると決意するまでに、焦点を当てていました。 本書を読んでから、改めて「雲龍図」を見ると、その迫力に感動も倍増です。 | ||||
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安土桃山時代を生きた孤高の絵師・海北友松の物語。歴史ファンの方には、登場人物の設定というかキャラクター作りが、やや甘く感じるところがある気がします。時代小説として読むといろいろ創造が膨らんで面白い小説です。 春日局が友松の子息に語るという設定で物語が始まります。 よって、信長は悪魔的に言われ、明智、斉藤利三(春日局の父)はむしろ犠牲者のような立ち位置です。 友松は、時代の中で、武士に生まれながら絵師として生き、人として美しく生きるということを求めた男として描かれます。よく知られるように、秀吉によって斬首された利三の首を奪還して弔ったことは、真実ならば大変勇気ある行動です。自分も捕まえられて斬首されることは容易に想像できます。 対照的に安国寺恵瓊は、他の小説でもゲスな男の場合が多いですが、今回もゲスに思えます。 終盤には大坂夏の陣を前に、宮本武蔵(絵も描いていた)も登場して、物語が締めくくられます。 枯木鳴鵙図(鳥が虫を食べようとしている絵)をもとにした二人の会話も興味深いところですが、ちょっと無理があるかな・・・などと思いながら読了しました。 ということで、時代小説として楽しめました! | ||||
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東博の桃山展を鑑賞してから、桃山文化に興味を持ち、読んだ本です。海北友松という名は知っていた程度でこの本を通して、狩野派との関わりや明智光秀や斎藤利三との関わりをとても興味深く読みました。生きていくために禅僧となっても武人の夢を捨てきれず、でも双方を見たからこその絵師の道。 現在の大河ドラマ「麒麟がくる」とも重なる部分が多く、登場人物をより生き生きと感じられて楽しかったです。 | ||||
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葉室麟さんの最後の作品、素晴らしく史実に忠実で、今年の大河ドラマの麒麟が来ると、時代を同じくしているのでとても楽しいです。 | ||||
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安土桃山の前後の時代の 武人の時代小説 をよく読んでますが 絵師の側から見た時代小説は 面白いアプローチで、別の見方ができて 面白かったです。 次作も期待君で! | ||||
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海北友松と斎藤利三の友情を描いた小説と思っていましたが、期待はずれでした。 安国寺恵瓊との描写、やり取りの方が多く描かれております。 | ||||
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戦国時代の絵師、海北友松が狩野永徳との関係。戦国大名との関わっていく上で悩み、影響を受け己を見つめる。 明智光秀とも接触する。 | ||||
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もともとは建仁寺の双龍の天井絵が好きで、それに関連する本として興味があり読ませていただきました。 海北友松という名は知ってぃしたが、狩野派との関わりや晩年に至る彼の人生を垣間見れてより昇龍図にはまってきてしまいました。 またコロナの影響が落ち着いたら建仁寺や天龍寺など方訪問してみたくなりました | ||||
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何かを信じ、それに突き進んで行く事は大切で有ることを、再認識。 | ||||
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駅前の本屋で表紙に誘われ、ちょいと立ち読み。主人公・友松をかたる家光の乳母のお福に興味を惹かれ、ぱたんと本を閉じてレジに並んだ。前半生の定かでない主人公の成長を、若き日の斎藤利三や安国寺恵瓊そして狩野永徳達との交流を通して膨らませて読者の前に広げてくれた。でも時代背景的な筋書きは時代物好きにとっては、重点や解釈や違いはあっても、目新しさはあまり感じられなかった。そんな中で美濃譲り状から濃姫・帰蝶への展開、さらには旧知の住職と組んで義侠心から斎藤利三の遺骸を奪い埋葬する所は興味津々だった。そして冒頭の春日局の主人公友松への限りない感謝の念に、ア、これかとやっと気付き、「葉室手腕」を感じた次第。春日局が海北友松の子息を顕彰したのは史実のようだ。 定年後の旅で京都や上野の博物館他でいくつかの友松の作品に触れているはずだが、喜寿も過ぎると墨龍賦以外の作品の記憶が定かでない。秀吉に見いだされ大阪城や、寺社他に80歳を超えるまで多くの作品を残したと言われ、本書にも代表作品の背景がいくつか語られる。ウイキペディアで調べるとヨダレが出そうな名画ぞろいだ。もっと前に読んでおけば名画鑑賞後に忘れずにおられたかもしれない。もったいないことだった。 | ||||
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絵師と武人の繋がりがどの様に展開され描かれるのか、強く興味をそそられました。武人であることを捨てられない絵師海北友松が描いた建仁寺の雲龍図、それは正義の武人明智光秀と齋藤内蔵助の魂を描いたものだという葉室 麟さんの解釈(著書の中では、恵瓊と友松の会話で表現されています)は、始めて出会うものでしたが、あの龍に圧倒された記憶のある私を充分に納得させてくれました。狩野永徳との絵に対する認識の差が鮮明に描かれているほか、多岐にわたる登場人物像を通じて、絵画の枠を越えてこの時代の中に生きているような錯覚を覚えました。最後の部分は少し早送り的な感じがしましたが、海北友松の気概が読む人に強く迫ってくる素晴らしい著書だと思います。 | ||||
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『花鳥の夢』と『等伯』を読んで安土桃山時代の絵師に興味を持ち、関連の書籍を読み漁っている最中に、この本の発表があった。海北友松という、永徳や等伯と比べるとマイナーな人物をよく主人公に選んでくださったと思う。彼については資料をなかなか見つけられずに居たので、こうして小説のかたちでヒントを得られるのはとても有難い。武家の生まれであるところに全面的に注目したお話になっていた。 | ||||
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桃山後期に雲龍図で突如脚光を浴び活躍した絵師、海北友松(かいほう・ゆうしょう)、60歳まで狩野派に属しあまり知られることなかったが本能寺の変で、河原に晒された斎藤利三の首級を奪取し葬ったというエピソードで知られる。信長に滅ぼされた浅井家家臣の一族。断片的な歴史事実を巧みにつなぎ合わせ東福寺の人脈、ネットワークとでもいうべき毛利・安国寺恵瓊と尼子勝久から、山中鹿之助、明智光秀、長宗我部元親など歴史的人物の知らなかったエピソード満載。 歴史ミステリーとしては「美濃譲状」をめぐる信長と美濃衆、そして法華宗徒、帰蝶(濃姫)の確執と本能寺の変・・はスリリングです。 ちょうど京都国立博物館で「海北友松展」をやっていて私は雲龍図などを見たあとに興味をもって、この本を手に取りました。ですから葉室さんの他の歴史小説を読んでいませんから、他の読者諸氏、投稿した方のように 他の葉室作品との比較は出来ません。ですが、単体の作品として大変面白かったです。なにより絵画と人物像を浮き彫りにする(友松以外に、狩野永徳も)手法が納得、しかもその画業に歴史的事実と歴史的人物(先述の恵瓊、光秀、帰蝶など)を配していて わくわくして読み進みました。 ただ本能寺の変以降の友松の生涯には秀吉、家康はそれほど関わってこないので平坦な評伝風になるのが、批評氏の不満かもですが、晩年の画業を支えたのは八条宮でかの桂離宮を造営した美的親王だとわかるとまた別の感興が。読んだあと、展覧会をめぐると絵が違って見えてきました。特に最晩年の作品、60年ぶりにアメリカから戻った「月下渓流図」の夜明けのなかの渓流と草花がおぼろのなかで浮かび上がる図は、絵筆で戦国を生き抜いき『もうひとつの修羅』に身をおいた友松が最後にたどり着いた境地と思うと、ちょっとゾクッとする程でした。 かつての角川映画のキャッチではありまえんが「見てから読むか、読んでから見るか」という二度おいしい体験できる本です。 | ||||
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海北友松の人生を、彼の親友の娘、春日局が友松の息子に語る、という事です。 武士に産まれながら寺に入れられ、僧侶兼絵師で有る状態に友松は不満たらたら。 僧侶で政治欲むき出しの安国寺恵瓊に対し、軽蔑する。 結局は、自分も似たような事をしている。 武士に戻りたいと言うが、戦国のさなかに戻れば良かったのでは? 戦場のむごたらしさを見て、自分は平和な方を選んだように思える。 狩野派の当主の方がよぽど腹が据わっていて魅力を感じました。 読んでいて、山場も無く、平坦。 いつ終わるのかと思いながら読みましたけれど、リタイアしそうでした。 葉室さんなら外れ無しと言うのは、間違いでした。 | ||||
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なんだか…普通の作品でした。 主人公が絵師の海北友松。 前作の某茶人を扱った「孤逢のひと」と同じ文化人カテゴリーでしたが、生活感の感じない描写の友松には全くのめり込めなかったです。章間を繋ぐ“○年後“という表記も多く、ざっくり感が否めません。それに“譲り状”と“変”を結び付けたのにも奥行を感じませんでした。前後でカットイン・カットアウトしている友松の息子さんも存在感が希薄です。 後半も後半の武蔵登場からぐらいでしたかな、私が唯一良いと思えたのは… | ||||
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