(短編集)

11の物語

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評判

11の物語の評価:

4.19/5点 レビュー 16件。 B ランク

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平均点4.19pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全31件 21〜31 2/2ページ
No.11
(4pt)

奇妙な人たちによる余韻の残る作品集

「太陽がいっぱい」の原作者である作者の短編集。一見普通だが、ちょっと奇妙な行動をとる人間達がたくさん出てくる。
例えば、「ヒロイン」のメイド。不幸な境遇で育った彼女が自分の雇い主の為になりたくて、わざと放火をする話。カタツムリ
に惹き付けられた男がやがてカタツムリを増殖させたためにこうむる不幸。自分の夫の奇行に悩んだ女性が精神科医
に相談に行くが、実はその女性自身が精神を病む女性であったりと大きな筋の流れはないが、何となく滑稽さと憐憫と
そして奇妙な感じが残る作品ばかりだ。決して面白いという作品群ではないが、全て余韻の残る作品となっている。
11の物語 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 11の物語 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151759514
No.10
(4pt)

奇妙な人たちによる余韻の残る作品集

「太陽がいっぱい」の原作者である作者の短編集。一見普通だが、ちょっと奇妙な行動をとる人間達がたくさん出てくる。
例えば、「ヒロイン」のメイド。不幸な境遇で育った彼女が自分の雇い主の為になりたくて、わざと放火をする話。カタツムリ
に惹き付けられた男がやがてカタツムリを増殖させたためにこうむる不幸。自分の夫の奇行に悩んだ女性が精神科医
に相談に行くが、実はその女性自身が精神を病む女性であったりと大きな筋の流れはないが、何となく滑稽さと憐憫と
そして奇妙な感じが残る作品ばかりだ。決して面白いという作品群ではないが、全て余韻の残る作品となっている。
11の物語 (ミステリアス・プレス文庫) Amazon書評・レビュー: 11の物語 (ミステリアス・プレス文庫)より
4151000275
No.9
(4pt)

暗黒の作品群

 正直、あまり期待しないで読み始めたのだが、読了して、じわじわ身に迫るような感覚が起こった。これはめったにないことである。それほど、この11の作品は粒揃いなのだ。しかも、日常的な設定からシュールなものに至るまでバラエティに富んでいて、特にサスペンスと緊張感に包まれたユーモアなどもあり、得難い魅力と言ってよい。
 どの作品も読んでいる内、主人公の不安、焦り、動揺、緊張などといった状況に同化し、一気に引き込まれてしまう。そして、一応の結末が示されるのだが、これがまた考えさせられる結末なのである。
 それは、読んでいる私たちの中にある言いようのない深い暗黒、業のようなものを照らし出し、問いかけてくるからである。
 このような短編集は、一日二編ずつ読むのが適当である。そうでないと頭の中が混乱し、消化しきれなくなるからである。
11の物語 (ミステリアス・プレス文庫) Amazon書評・レビュー: 11の物語 (ミステリアス・プレス文庫)より
4151000275
No.8
(4pt)

暗黒の作品群

 正直、あまり期待しないで読み始めたのだが、読了して、じわじわ身に迫るような感覚が起こった。これはめったにないことである。それほど、この11の作品は粒揃いなのだ。しかも、日常的な設定からシュールなものに至るまでバラエティに富んでいて、特にサスペンスと緊張感に包まれたユーモアなどもあり、得難い魅力と言ってよい。
 どの作品も読んでいる内、主人公の不安、焦り、動揺、緊張などといった状況に同化し、一気に引き込まれてしまう。そして、一応の結末が示されるのだが、これがまた考えさせられる結末なのである。
 それは、読んでいる私たちの中にある言いようのない深い暗黒、業のようなものを照らし出し、問いかけてくるからである。
 このような短編集は、一日二編ずつ読むのが適当である。そうでないと頭の中が混乱し、消化しきれなくなるからである。
11の物語 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 11の物語 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151759514
No.7
(4pt)

オンリーワンな短編集

最初の「かたつむり観察者」からして極めて気持ち悪い話。
食用かたつむりを飼育する趣味を始めたノッパード氏、かたつむりは次々と産卵、数が増えて・・・部屋中に・・・
読み始めて感じる「あ〜あ、やっぱりな〜。」的な嫌な予感がそのまま訪れるラスト。それにしても最後の部分の描写は秀逸。
で、しばらく読むと「クレイヴァリング教授の新発見」でまた現れるかたつむり(今度は巨大かたつむりが2匹!!)
また「あ〜あ、やっぱりな〜。」的な嫌な予感がそのまま訪れるラスト。
(それにしても「溺れるか、生きながら食われるか」って救いようが無い最後ですね。)
ちなみに解説を読むと作者ハイスミスの趣味のひとつに「かたつむりの観察」があるようです。(どんな趣味だ???)
その他にも妄想がエスカレートしていく果ての『ヒロイン」、少年の心が食用のすっぽんとリンクして壊れて行く「すっぽん」等、
人間の歪んだ深層心理を痛烈に描き出した作品もあり、一読して忘れられない作品が多く収録されています。
他では中々読めないオンリーワンな短編集です。
11の物語 (ミステリアス・プレス文庫) Amazon書評・レビュー: 11の物語 (ミステリアス・プレス文庫)より
4151000275
No.6
(4pt)

オンリーワンな短編集

最初の「かたつむり観察者」からして極めて気持ち悪い話。
食用かたつむりを飼育する趣味を始めたノッパード氏、かたつむりは次々と産卵、数が増えて・・・部屋中に・・・
読み始めて感じる「あ〜あ、やっぱりな〜。」的な嫌な予感がそのまま訪れるラスト。それにしても最後の部分の描写は秀逸。
で、しばらく読むと「クレイヴァリング教授の新発見」でまた現れるかたつむり(今度は巨大かたつむりが2匹!!)
また「あ〜あ、やっぱりな〜。」的な嫌な予感がそのまま訪れるラスト。
(それにしても「溺れるか、生きながら食われるか」って救いようが無い最後ですね。)
ちなみに解説を読むと作者ハイスミスの趣味のひとつに「かたつむりの観察」があるようです。(どんな趣味だ???)
その他にも妄想がエスカレートしていく果ての『ヒロイン」、少年の心が食用のすっぽんとリンクして壊れて行く「すっぽん」等、
人間の歪んだ深層心理を痛烈に描き出した作品もあり、一読して忘れられない作品が多く収録されています。
他では中々読めないオンリーワンな短編集です。
11の物語 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 11の物語 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151759514
No.5
(5pt)

毒のある短編

名前はよく目にしたが、こんなに面白い作家とは知らなかった。
初期から後期まで集めた短編集としては手ごろ。トリックよりも
独特の意地の悪さを秘めた作品が多い。「モビールに艦隊が入港
したとき」のヒロイン、「すっぽん」の少年、いずれを読んでも
どうにかならないのか、とフユカイな気分になってくる。これで
作者の術中に陥ってしまう。毒のある短編で我が身のいじけた気
分が治るような気もした。特にデビュー作「ヒロイン」はとても
1945年とは思えぬ緊迫に満ちた作品であり、同類のストーリー
は作者晩年の90年代前半に流行したのである。
小林信彦がハイスミスの作品をフグ料理に喩えているが、まさに
毒に注意しながらでも味わいたい名品揃いである。
11の物語 (ミステリアス・プレス文庫) Amazon書評・レビュー: 11の物語 (ミステリアス・プレス文庫)より
4151000275
No.4
(5pt)

毒のある短編

名前はよく目にしたが、こんなに面白い作家とは知らなかった。
初期から後期まで集めた短編集としては手ごろ。トリックよりも
独特の意地の悪さを秘めた作品が多い。「モビールに艦隊が入港
したとき」のヒロイン、「すっぽん」の少年、いずれを読んでも
どうにかならないのか、とフユカイな気分になってくる。これで
作者の術中に陥ってしまう。毒のある短編で我が身のいじけた気
分が治るような気もした。特にデビュー作「ヒロイン」はとても
1945年とは思えぬ緊迫に満ちた作品であり、同類のストーリー
は作者晩年の90年代前半に流行したのである。
小林信彦がハイスミスの作品をフグ料理に喩えているが、まさに
毒に注意しながらでも味わいたい名品揃いである。
11の物語 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 11の物語 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151759514
No.3
(5pt)

奇妙な味わい

・・・とは陳腐な感想ですけども。
ミステリの短編が読みたくて適当に手にとったのですが、期待とは違った満足感がありました。
あっと思わせるのではなくて、微妙にずれた感覚の結末が怖い。
深沢七郎みたい・・・かな?
S・キングの短編もすこし思い出させます。
11の物語 (ミステリアス・プレス文庫) Amazon書評・レビュー: 11の物語 (ミステリアス・プレス文庫)より
4151000275
No.2
(5pt)

奇妙な味わい

・・・とは陳腐な感想ですけども。
ミステリの短編が読みたくて適当に手にとったのですが、期待とは違った満足感がありました。
あっと思わせるのではなくて、微妙にずれた感覚の結末が怖い。
深沢七郎みたい・・・かな?
S・キングの短編もすこし思い出させます。
11の物語 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 11の物語 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151759514
No.1
(5pt)

名作ぞろい

パトリシア・ハイスミスの小説は、翻訳されたものは長編・短編集を問わず、ほとんどすべて読んでいますが、中でもいちばん人に薦めたいと思うのがこの「11の物語」です。ここに収められている短編は、ミステリーの範疇に入る内容ではあるけれど、ミステリー好きだけに読ませておくのはもったいないクオリティーの高さを誇っています。かたつむりが出てくる2作品、「かたつむり観察者」と「クレイヴァリング教授の新発見」の不気味さは、一流の描写テクニックによるものですし、「すっぽん」では子どもの心理、「モビールに艦隊が入港したとき」では大人の女性の心理が見事にとらえられています。反対に、ハイスミスは文学寄りだから好みじゃないと決めつけているミステリー・ファンには、「ヒロイン」や「アフトン夫人の優雅な生活」を読んでほしいです。ミステリーを読み慣れた読者でも、この結末にはびっくりするでしょう。本書にはグレアム・グリーンによる序文がついていて、これがまた見事です。ハイスミスを紹介するとき必ずといっていいほど引用されるのも当然の名解説です。
11の物語 (ミステリアス・プレス文庫) Amazon書評・レビュー: 11の物語 (ミステリアス・プレス文庫)より
4151000275