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赤ヘル1975
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赤ヘル1975の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.66pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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広島カープという球団にまつわる逸話は数多くあって、野球ファンならカープのファンじゃなくても若干の憧れとちょっとした敬意を抱いたことがあるに違いない。 タイガースファンに匹敵するようにスタジアムに集まるファンの数、 地獄の練習量でぐいぐい選手が鍛えられること、 どこか日本陸軍のような厳しいイメージ、 まるで伝説の中の人物であるかのような選手の顔つきとエピソード(鉄人衣笠、天才前田、炎のストッパー津田・・・) 唯一の市民球団で広島の人は心からカープを愛しているということ(市民が樽に寄付したお金で広島市営球場を作ったそうです)、 スポンサーであるマツダはそれを知ってか決して大きく目立とうとしないということ、 そして、原爆を落とされた市民がカープを心の支えとして生きていたということ。 東京でジャイアンツファンだった中学生のマナブは、父親の仕事の都合で広島に転校する。 広島で出会ったのは熱狂的なカープファンのユキオと、野球に非凡な才能を持ったヤス。 知らなかった広島の痛ましい歴史や市民の思い、父や母との関わり、友情と初恋。 そして、ネズミ講をはじめたマナブの父親のせいで少年たちの友情に危機が訪れる。 万年弱小球団だったカープが優勝に向けて快進撃した1975年。 広島の中学生たちの日本版「スタンド・バイ・ミー」。 想定していた通りの展開が起こり、どこかで触れたことのあるようなストーリー。今では考えられないような素直な中学生たち。 だが、むしろそれでいいのだ。 陳腐な歌の歌詞のように、出会いと別れを繰り返し、少年は大人になる。 ベタな別れのシーンがあるかと思いきや、ラストの展開にグッときた。 このラストだけで、読んだ甲斐があった、と思わせる。 ファンならもちろん、ファンでなくても、むしろ野球ファンでなくても読めるだろう。 そしてスタジアムに行きたくなること請け合いだ。 | ||||
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