時の娘

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評判

時の娘の評価:

4.18/5点 レビュー 92件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.18pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全118件 61〜80 4/6ページ
No.58
(5pt)

リチャード三世

駐車場で発見された頭蓋骨がリチャード三世のものだと囁かれた時には、噴き出していたものですが、
なんとめでたく承認され大聖堂に埋葬されたと聞いてびっくり。
慌てて読み直しました。それにしても電子書籍はありがたい!何せ、老眼鏡がいらないのですから。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.57
(5pt)

リチャード三世

駐車場で発見された頭蓋骨がリチャード三世のものだと囁かれた時には、噴き出していたものですが、
なんとめでたく承認され大聖堂に埋葬されたと聞いてびっくり。
慌てて読み直しました。それにしても電子書籍はありがたい!何せ、老眼鏡がいらないのですから。
時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U2GA
No.56
(5pt)

傑作です

これはうもう有名なテイの傑作。ミステリファンなら必読の書でしょう。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.55
(5pt)

傑作です

これはうもう有名なテイの傑作。ミステリファンなら必読の書でしょう。
時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U2GA
No.54
(5pt)

面白かった!

まあ古典だけれども、いまだ世間で広く流布しているリチャード3世の実像がわかって、先ごろ見つかった遺骨のニュースをあらためて感慨深く見ることができた。他の出版社からも出ているけれど、やっぱりハヤカワのこの肖像画の装丁がいい。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.53
(5pt)

面白かった!

まあ古典だけれども、いまだ世間で広く流布しているリチャード3世の実像がわかって、先ごろ見つかった遺骨のニュースをあらためて感慨深く見ることができた。他の出版社からも出ているけれど、やっぱりハヤカワのこの肖像画の装丁がいい。
時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U2GA
No.52
(5pt)

英国歴史ミステリー

骨折した警部が、たまたま手にしたリチャード三世の肖像画を見て、本当にこの男が甥である王子二人を殺害したのか?そんな疑問から、今迄定説となっていたリチャード三世が悪名高き王なのかを解き明かしていく歴史ミステリー。
テンポのよい会話での展開なので、わかり易いので歴史が苦手な人でも楽しめる作品だと思う。
もちろん歴史好きの方ならもっと楽しめます。
もちろん登場人物の言い分は作者の言い分でもあるわけで、要するに当時の権力者によりいくらでも歴史は覆される。
資料を基にベッドの上で推測するベッド探偵。中々面白い設定だと思います。
何度読んでも新鮮さが伝わる作品です。
時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U2GA
No.51
(5pt)

英国歴史ミステリー

骨折した警部が、たまたま手にしたリチャード三世の肖像画を見て、本当にこの男が甥である王子二人を殺害したのか?そんな疑問から、今迄定説となっていたリチャード三世が悪名高き王なのかを解き明かしていく歴史ミステリー。
テンポのよい会話での展開なので、わかり易いので歴史が苦手な人でも楽しめる作品だと思う。
もちろん歴史好きの方ならもっと楽しめます。
もちろん登場人物の言い分は作者の言い分でもあるわけで、要するに当時の権力者によりいくらでも歴史は覆される。
資料を基にベッドの上で推測するベッド探偵。中々面白い設定だと思います。
何度読んでも新鮮さが伝わる作品です。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.50
(5pt)

リチャード三世の遺骨発見の元になった小説

2013年の2月、イギリスのリチャード三世の遺骨の特定がされたというニュースが世界中に流れました。その時私はそのニュースと関連動画をむさぼるように見たりニュースをネットで検索したりして過ごしました。イギリスのドキュメンタリーでは発見された場所、その時の様子、DNAの特定方法、頭蓋骨からの生前の顔の再構築の方法など詳しく説明されていましたので食い入るように何度もみました。また世界に配信されたニュースもかなりたくさん読みました。

そうして見ているにニュースの中心にいる一人の女性が「リチャード三世協会」の人だということがだんだんわかってきたのです。この協会の人達はリチャード三世は彼を戦いで破ったチューダー王朝の下で歴史的に汚名を着せられた、しかし実はそれは敵方の王朝が後から着せた汚名であって実は彼は邪悪な王ではなかったということを信じているファンクラブなのだそうです。

ニュース動画に出ていた女性が発案者になり資金を募り何百年も行方不明だったリチャード三世の遺骨を探し始め、長年の努力の結果やっと見つけたのです。DNAの鑑定のためにリチャード三世が受け継いだ彼の母のDNA(ミトコンドリア)を連綿と持ち続ける女系の直系子孫を調べあげ、連絡を入れたのは5-6年前ぐらいだったそうです。ですからかなり長期間にわたって調査を続けてきています。

さらにニュースを読み進めてゆくとこの「リチャード三世協会」の活動の大きなよりどころとしてこの「時の娘」というこの推理小説が一役かっているらしいことがわかってきました。ところがドキュメンタリーの中でリチャード三世の遺骨の背骨が曲がっていることに最初に気がついた時にこの女性が困惑したようながっかりしたような反応をしたのが気になりました。そこで一体この「時の娘」は何が書かれていたのだろうかと気になったのです。

そういう理由で今回やっとこの小説を読んだわけですが、この小説では背骨のことについてはあまり大きく触れられてはいませんでした。そしていろいろ調べ推理した結果、結論としてリチャード三世には甥たちを殺す必要は全く無かったのです。では探偵の推理で一番重要なことなのですが、彼の甥たちを殺すことで一番利益があったのは誰だったのか、、、その理由はこの小説の推理を読んでみればわかります。

この小説の中にも書かれていますが、似たようなリチャード三世の擁護説は過去数百年間何度も出てきているようです。しかし文豪シェークスピアの「リチャード三世」影響が大きすぎ一般社会に広がった汚名を覆すまでには至らなかったのです。「リチャード三世協会」は1920年代に設立されていますが、20世紀になって最初に大きな影響を与えたリチャード三世擁護説は1951年に出版されたこの小説なのだそうです。過去約500年間行方不明だったリチャード三世の遺骨を見つける動機になった小説と考えれば歴史的な価値のある小説ではないでしょうか。
時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U2GA
No.49
(5pt)

リチャード三世の遺骨発見の元になった小説

2013年の2月、イギリスのリチャード三世の遺骨の特定がされたというニュースが世界中に流れました。その時私はそのニュースと関連動画をむさぼるように見たりニュースをネットで検索したりして過ごしました。イギリスのドキュメンタリーでは発見された場所、その時の様子、DNAの特定方法、頭蓋骨からの生前の顔の再構築の方法など詳しく説明されていましたので食い入るように何度もみました。また世界に配信されたニュースもかなりたくさん読みました。

そうして見ているにニュースの中心にいる一人の女性が「リチャード三世協会」の人だということがだんだんわかってきたのです。この協会の人達はリチャード三世は彼を戦いで破ったチューダー王朝の下で歴史的に汚名を着せられた、しかし実はそれは敵方の王朝が後から着せた汚名であって実は彼は邪悪な王ではなかったということを信じているファンクラブなのだそうです。

ニュース動画に出ていた女性が発案者になり資金を募り何百年も行方不明だったリチャード三世の遺骨を探し始め、長年の努力の結果やっと見つけたのです。DNAの鑑定のためにリチャード三世が受け継いだ彼の母のDNA(ミトコンドリア)を連綿と持ち続ける女系の直系子孫を調べあげ、連絡を入れたのは5-6年前ぐらいだったそうです。ですからかなり長期間にわたって調査を続けてきています。

さらにニュースを読み進めてゆくとこの「リチャード三世協会」の活動の大きなよりどころとしてこの「時の娘」というこの推理小説が一役かっているらしいことがわかってきました。ところがドキュメンタリーの中でリチャード三世の遺骨の背骨が曲がっていることに最初に気がついた時にこの女性が困惑したようながっかりしたような反応をしたのが気になりました。そこで一体この「時の娘」は何が書かれていたのだろうかと気になったのです。

そういう理由で今回やっとこの小説を読んだわけですが、この小説では背骨のことについてはあまり大きく触れられてはいませんでした。そしていろいろ調べ推理した結果、結論としてリチャード三世には甥たちを殺す必要は全く無かったのです。では探偵の推理で一番重要なことなのですが、彼の甥たちを殺すことで一番利益があったのは誰だったのか、、、その理由はこの小説の推理を読んでみればわかります。

この小説の中にも書かれていますが、似たようなリチャード三世の擁護説は過去数百年間何度も出てきているようです。しかし文豪シェークスピアの「リチャード三世」影響が大きすぎ一般社会に広がった汚名を覆すまでには至らなかったのです。「リチャード三世協会」は1920年代に設立されていますが、20世紀になって最初に大きな影響を与えたリチャード三世擁護説は1951年に出版されたこの小説なのだそうです。過去約500年間行方不明だったリチャード三世の遺骨を見つける動機になった小説と考えれば歴史的な価値のある小説ではないでしょうか。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.48
(5pt)

メモリーポリティクス

本作は、探偵小説だが、主人公であるスコットランドヤードの刑事グラントは、ケガで入院中。全く動けない。その暇な時間を使って、彼はベッドのうえで、数々な歴史文書を考証し、イギリス王室史にまつわる歴史ミステリーの解明に取り組む。「歴史秘話ヒストリア」だ。原作は、1950年に書かれているから、かなり古い。日本語訳も二度目になるが、今回は、Kindle化されている。

時は、15世紀後半。イギリス王室は、王位継承を巡るヨーク家とランカスター家の対立に明け暮れていた。「薔薇戦争」という。そのヨーク家の最後の王となるのが、リチャード三世だが、通史では、この最後の王の評判がよろしくない。兄であるエドワード四世の急逝後、本来の王位継承者である兄の二人の子どもをロンドン塔で惨殺し、王位を簒奪したという。シェイクスピアの戯曲でも極悪非道な王として描かれている。この通説に疑問を抱いたグラントは、様々な文献に基づく犯罪捜査的推理を積み重ね、ついにねつ造された歴史の裏側に迫る。

米国などでは「歴史」のことを「メモリーポリティクス(Memory Politics、記憶の政治)」とも云う。過去の事実のうち、何を残し、あるいは、強調し、何を忘却の彼方に追いやるか。そこには、歴史を編纂する現在の政治権力構造や政治情勢が色濃く反映される。現在の政治権力の正統性を担保することが、「歴史」の役割でもあるのだろう。この作品は、推理小説ではあるが、「歴史」が果たしてきた政治的役割を見事に描いている。
時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U2GA
No.47
(5pt)

メモリーポリティクス

本作は、探偵小説だが、主人公であるスコットランドヤードの刑事グラントは、ケガで入院中。全く動けない。その暇な時間を使って、彼はベッドのうえで、数々な歴史文書を考証し、イギリス王室史にまつわる歴史ミステリーの解明に取り組む。「歴史秘話ヒストリア」だ。原作は、1950年に書かれているから、かなり古い。日本語訳も二度目になるが、今回は、Kindle化されている。

時は、15世紀後半。イギリス王室は、王位継承を巡るヨーク家とランカスター家の対立に明け暮れていた。「薔薇戦争」という。そのヨーク家の最後の王となるのが、リチャード三世だが、通史では、この最後の王の評判がよろしくない。兄であるエドワード四世の急逝後、本来の王位継承者である兄の二人の子どもをロンドン塔で惨殺し、王位を簒奪したという。シェイクスピアの戯曲でも極悪非道な王として描かれている。この通説に疑問を抱いたグラントは、様々な文献に基づく犯罪捜査的推理を積み重ね、ついにねつ造された歴史の裏側に迫る。

米国などでは「歴史」のことを「メモリーポリティクス(Memory Politics、記憶の政治)」とも云う。過去の事実のうち、何を残し、あるいは、強調し、何を忘却の彼方に追いやるか。そこには、歴史を編纂する現在の政治権力構造や政治情勢が色濃く反映される。現在の政治権力の正統性を担保することが、「歴史」の役割でもあるのだろう。この作品は、推理小説ではあるが、「歴史」が果たしてきた政治的役割を見事に描いている。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.46
(5pt)

図式的なものの見方への反論

コペルニクス的転回で、既存の歴史認識を覆してみせる本書。
しかし作者のねらいはそれそのものにあるのではなく、
図式的なものの見方を鵜呑みにする愚に対しての反論だろう。

つまり、ここではリチャード三世の濡れ衣を晴らすことが
目的なのではなく、そのような解釈が成立するロジックを
エンタテインメントとして示すことによって、
歴史がいかに玉虫色のものであるかを告発することを
主眼としているように、わたしには読めた。

蒙昧がひらかれたような気がしている。
時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U2GA
No.45
(5pt)

図式的なものの見方への反論

コペルニクス的転回で、既存の歴史認識を覆してみせる本書。
しかし作者のねらいはそれそのものにあるのではなく、
図式的なものの見方を鵜呑みにする愚に対しての反論だろう。

つまり、ここではリチャード三世の濡れ衣を晴らすことが
目的なのではなく、そのような解釈が成立するロジックを
エンタテインメントとして示すことによって、
歴史がいかに玉虫色のものであるかを告発することを
主眼としているように、わたしには読めた。

蒙昧がひらかれたような気がしている。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.44
(4pt)

面白い!

言葉の言い回しがとても巧みで、読書欲を誘います。
他にない趣向の作品なのでとても新鮮でした。
時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U2GA
No.43
(4pt)

面白い!

言葉の言い回しがとても巧みで、読書欲を誘います。
他にない趣向の作品なのでとても新鮮でした。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.42
(4pt)

すっきりしました!

面白い!
登場人物と一緒に謎を紐解いているかのような感覚がいいですね。
時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U2GA
No.41
(4pt)

すっきりしました!

面白い!
登場人物と一緒に謎を紐解いているかのような感覚がいいですね。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015
No.40
(5pt)

永く生き続ける『傑作』とはこういうものなんだなぁ、と思ってしまう作品

オリジナルは1951年リリース。最初の邦訳は、村崎敏郎氏にて1953年リリース。電子版は2012年9月25日リリース。ジョセフィン・テイの代表作にして、歴史ミステリの名作として、またベッド・ディテクティヴの嚆矢的作品(こうしやてきさくひん→嚆矢《昔、中国で戦いを始めるとき、敵陣に向かって一の矢を射たところから》物事のはじまり。最初の意味)としてあまりにも有名な作品である。本作の内容とは逸れるが、このような名作が毎週金曜日の午前0時に、『Kindle本セール』として毎週選別されリリースされているのだが、愉しみで仕方がない。毎週その選択された本を選び出す『眼力』に感心している。

リチャード三世については、韓流時代劇における首陽大君(スヤンテグン)/第7代王世祖(セジョ)並に非道な人物として多くの歴史書物、特にあのシェイクスピアによって描かれているわけだが、その実像を『安楽椅子探偵(armchair detective)』が、探偵の視点から解き明かす、という歴史ミステリである。つまり、

『物証を重んじ、伝聞証拠を排し、常に"誰が得をするか"を考える』

を、歴史の事象に対しも実践したところが素晴らしい。

登場人物の設定や会話の秀逸さやユーモアも素晴らしく、読んでいて感心してしまう。そして全く古さも感じない。永く生き続ける『傑作』とはこういうものなんだなぁ、と思ってしまう作品です。
時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8U2GA
No.39
(5pt)

永く生き続ける『傑作』とはこういうものなんだなぁ、と思ってしまう作品

オリジナルは1951年リリース。最初の邦訳は、村崎敏郎氏にて1953年リリース。電子版は2012年9月25日リリース。ジョセフィン・テイの代表作にして、歴史ミステリの名作として、またベッド・ディテクティヴの嚆矢的作品(こうしやてきさくひん→嚆矢《昔、中国で戦いを始めるとき、敵陣に向かって一の矢を射たところから》物事のはじまり。最初の意味)としてあまりにも有名な作品である。本作の内容とは逸れるが、このような名作が毎週金曜日の午前0時に、『Kindle本セール』として毎週選別されリリースされているのだが、愉しみで仕方がない。毎週その選択された本を選び出す『眼力』に感心している。

リチャード三世については、韓流時代劇における首陽大君(スヤンテグン)/第7代王世祖(セジョ)並に非道な人物として多くの歴史書物、特にあのシェイクスピアによって描かれているわけだが、その実像を『安楽椅子探偵(armchair detective)』が、探偵の視点から解き明かす、という歴史ミステリである。つまり、

『物証を重んじ、伝聞証拠を排し、常に"誰が得をするか"を考える』

を、歴史の事象に対しも実践したところが素晴らしい。

登場人物の設定や会話の秀逸さやユーモアも素晴らしく、読んでいて感心してしまう。そして全く古さも感じない。永く生き続ける『傑作』とはこういうものなんだなぁ、と思ってしまう作品です。
時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1) Amazon書評・レビュー: 時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)より
4150727015