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真犯人の貌 川口事件調査報告書
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真犯人の貌 川口事件調査報告書の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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実際に起きた不可解な事件(フィクション)の真相を追うジャーナリストが主人公。 作者得意のフェイク・ドキュメント。 2008年、八王子市で、一家が就寝中に、家族の誰にも気づかれずに寝室から若夫婦が忽然と姿を消す。しかし、寝室には致死量に匹敵する血液が残されていた。 そして、失踪した夫の実兄が逮捕されるが、裁判の末、無罪となる。 ジャーナリストの杉山は、裁判から疑問と不穏なものを感じて、事件の真相を追い続ける。そして徐々に真相に迫っていくのだが・・・ 作者には得意のパターンがあるようで、一人ではなく、家族が忽然と行方不明となる話もよく書かれている。そして、容疑者が同じ家族、というところも共通点だ。普通の日本家屋で誰にも気づかれずに若夫婦が連れ去られることが果たして可能なのか?とも思うが、歴史をたどれば実際にこういう事件もあったのだろう。 徐々に真相に迫っていく過程は非常に面白いが、またとても気分の悪いものだ。この作者の小説は下手なホラーよりもずっと怖い。 作者の小説で扱われる事件は、この本も含めて非常に残酷で凄惨なものだが、被害者も加害者も極めて一般的な社会生活を送る人間であり、特に被害者に突然降りかかる残酷な仕打ち、またそれに家族関係が絡んでくる様子は、胸が苦しくなるような恐ろしさを感じる。 殺人事件なんて起きると、マスコミに関係者が破滅に追いこまれるのを想像するのは容易いが、被害者も加害者もその家族や関係者すべてが、マスコミの餌食になるだけでなく、社会的にもそして自分の内面からも追いつめられ、破滅していくのだとあらためて感じた。 毎回、怖い思いをしながら、作者の小説を読むのは、ただの「怖いもの見たさ」かもしれない。嫌な気分が尾を引く小説です。 | ||||
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謎は謎のままにしておくのが良い。犯人の貌(かお)はほぼ明らかになっているからだ。どうもこの小説は話が込み入っている。著者も書いていて、混あまりに乱したのではなかろうか?死んだ登場人物の一覧が最後のヒントである。殺された者。事故死した者。病死した者。随分と多くの人間が死んでしまうが、今回は謎のままの結末で良しとしたい。こういう結末のミステリー小説もあって良い。著者の作品には、登場人物の愛と憎しみには、恋愛が決定的に重要であることを示している。これが殺人事件の共通項である。曖昧な結末を埋めるのは、読者の想像力と推理である。紙を用意して書きながら整理してみるのが良い。お勧めの一冊だ。 | ||||
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