ヘヴン

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ヘヴンの評価:

3.42/5点 レビュー 157件。 B ランク

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平均点3.42pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全176件 81〜100 5/9ページ
No.96
(4pt)

意欲作

いじめる側、いじめられる側の構造・論理を、独自の解釈で描いた意欲作です。ラストの展開を含め違和感を覚える場面も、著者が真摯に作品に向き合った苦悩の痕跡だとプラスに受け取ることができました。文脈を彩る文学的な表現はさすが!嫌味なく胸に響きます。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.95
(4pt)

意欲作

いじめる側、いじめられる側の構造・論理を、独自の解釈で描いた意欲作です。ラストの展開を含め違和感を覚える場面も、著者が真摯に作品に向き合った苦悩の痕跡だとプラスに受け取ることができました。文脈を彩る文学的な表現はさすが!嫌味なく胸に響きます。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.94
(5pt)

「美人女流芥川賞作家が現代日本のいじめ問題を取り上げた話題作」

・・・・とかいう宣伝文句につられて読むと、意表を突かれるかも。

確かにまあ一応はその通りではあるんだけど、一見わかりやすそうで、実はなかなか奥の深い純文学作品。

なんというか、一読しただけではわからない、作者の狙いや思いが、話の展開の行間や、ちょっとした細部なんかに織り込まれた傑作。

理念や観念を支えに生きることの美しさと危うさ、生の実存的苦しみと出口の模索、生と俗との対比、等を通じながら、苦しみを受けた存在である我々にとって、「ヘヴン」はどこにあるのか、を作家は問うているように思える。

そして自分が読んで感じたところでは、それは他でもないこの世界の中にしかないし、この世界の中にあることを見いだせと、作家は訴えているように思われた。

読書会のメンバーの考えはとても一致にはほど遠かったけど(笑)

とはいえ、簡単に意見の一致などさせないところが、作品が純文学である証だともいえるわけで・・・・

このような作品と巡り会えた僥倖に感謝したいと思う。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.93
(5pt)

「美人女流芥川賞作家が現代日本のいじめ問題を取り上げた話題作」

・・・・とかいう宣伝文句につられて読むと、意表を突かれるかも。

確かにまあ一応はその通りではあるんだけど、一見わかりやすそうで、実はなかなか奥の深い純文学作品。

なんというか、一読しただけではわからない、作者の狙いや思いが、話の展開の行間や、ちょっとした細部なんかに織り込まれた傑作。

理念や観念を支えに生きることの美しさと危うさ、生の実存的苦しみと出口の模索、生と俗との対比、等を通じながら、苦しみを受けた存在である我々にとって、「ヘヴン」はどこにあるのか、を作家は問うているように思える。

そして自分が読んで感じたところでは、それは他でもないこの世界の中にしかないし、この世界の中にあることを見いだせと、作家は訴えているように思われた。

読書会のメンバーの考えはとても一致にはほど遠かったけど(笑)

とはいえ、簡単に意見の一致などさせないところが、作品が純文学である証だともいえるわけで・・・・

このような作品と巡り会えた僥倖に感謝したいと思う。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.92
(4pt)

苛めをするやつに罪悪感を問うのは無駄なんだと

知りました。したいからする。というのが本音? では、いじめってもうDNAに組み込まれたひとつの装置なのかもと思います。
そんな理不尽なものに立ち向かうのは割が合わない。ある意味、負の感情にのっとられた化け物を相手に人間ができることって相手を殺すしかないんじゃないかと。ほんとうに殺してしまっては、同じ犯罪者におちるだけ。さっさと断ち切って、自分の人生から退場してもらう=逃げだすのが正しいと思う。
負のDNAに犯されたビョウキのやつらなんか相手にするだけ自分が傷つくだけ。相手は自分がビョウキなんて知らないんだから。あげくに、自分を殺してしまったり、相手を殺してしまうくらいなら、積極的に逃げ出してほしいと思う。
苛められる側に、殺したい衝動があっても、その暴力を実行できる人と、できない人がいる。そこをちゃんと書いてくれていたことで、わたしはこの作品を評価します。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.91
(4pt)

苛めをするやつに罪悪感を問うのは無駄なんだと

知りました。したいからする。というのが本音? では、いじめってもうDNAに組み込まれたひとつの装置なのかもと思います。
そんな理不尽なものに立ち向かうのは割が合わない。ある意味、負の感情にのっとられた化け物を相手に人間ができることって相手を殺すしかないんじゃないかと。ほんとうに殺してしまっては、同じ犯罪者におちるだけ。さっさと断ち切って、自分の人生から退場してもらう=逃げだすのが正しいと思う。
負のDNAに犯されたビョウキのやつらなんか相手にするだけ自分が傷つくだけ。相手は自分がビョウキなんて知らないんだから。あげくに、自分を殺してしまったり、相手を殺してしまうくらいなら、積極的に逃げ出してほしいと思う。
苛められる側に、殺したい衝動があっても、その暴力を実行できる人と、できない人がいる。そこをちゃんと書いてくれていたことで、わたしはこの作品を評価します。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.90
(4pt)

イジメの根源を問う青春小説

イジメに意味を見出し、受動的にやられるのでなく、自ら引き受けることで強くなろうとするコジマ。
イジメをすることに意味などなく、たまたまその時の欲求が一致しただけだと吐き捨てる百瀬。
その間を揺れ動く主人公。
イジメの描写は凄惨で見ていて辛いが、物語としては面白い。結末に流れてゆくまでの怒涛の展開に圧巻。
小説として面白いだけでなく、「善」や「悪」と言った当たり前のことについても考えるキッカケを与えてくれる読み物としても面白いです。
オススメです。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.89
(4pt)

イジメの根源を問う青春小説

イジメに意味を見出し、受動的にやられるのでなく、自ら引き受けることで強くなろうとするコジマ。
イジメをすることに意味などなく、たまたまその時の欲求が一致しただけだと吐き捨てる百瀬。
その間を揺れ動く主人公。
イジメの描写は凄惨で見ていて辛いが、物語としては面白い。結末に流れてゆくまでの怒涛の展開に圧巻。
小説として面白いだけでなく、「善」や「悪」と言った当たり前のことについても考えるキッカケを与えてくれる読み物としても面白いです。
オススメです。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.88
(4pt)

二つの思想、それでも世界は美しい。

弱者、異端、異物を排除しようとする力。それは弱く、正しくないものだ。
だけど、それは存在する。
私たちが、弱者としてそういう正しくない力の受け皿にならなくてはいけない。
それは正しく、世界でいちばん大切な強さなんだ。
というコジマの思想。

この世界に善悪など存在しない。
あるのは、世界中の人々の欲求だけだ。
天国や地獄というものがあるとしたら、それはこの世界のことだ。
そして、そこに意味などない。
という百瀬の思想。

コジマの形而上の思想か。
百瀬の現実の哲学か。
そして“僕”は。

物語の最後。
すべてを受け入れた「コジマが百瀬に手をのばしかけたとき」
現実の力にはばまれた。
“ヘヴン”は“現実”を捕まえることができなかった。
それは、相容れることができないものだから。

そして、“僕”は人生を変える決断をする。
“ヘヴン”を見ることはできなかった。
けれども、僕の見たものはただ美しい世界だった。
誰かに伝えることもない、ただの美しさだった。

これは、単なるいじめ問題を小説にしただけの作品ではないと思う。
作者の哲学。この世界に対する答え。そういうものが凝縮されていた。
そして、読者に考えさせる意味深なシーン。
たとえば、コジマが“僕”の髪を切るところや、百瀬と美しい女子生徒(おそらく妹)とのシーン。
再読に耐えうる文学作品だと思います。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.87
(4pt)

二つの思想、それでも世界は美しい。

弱者、異端、異物を排除しようとする力。それは弱く、正しくないものだ。
だけど、それは存在する。
私たちが、弱者としてそういう正しくない力の受け皿にならなくてはいけない。
それは正しく、世界でいちばん大切な強さなんだ。
というコジマの思想。

この世界に善悪など存在しない。
あるのは、世界中の人々の欲求だけだ。
天国や地獄というものがあるとしたら、それはこの世界のことだ。
そして、そこに意味などない。
という百瀬の思想。

コジマの形而上の思想か。
百瀬の現実の哲学か。
そして“僕”は。

物語の最後。
すべてを受け入れた「コジマが百瀬に手をのばしかけたとき」
現実の力にはばまれた。
“ヘヴン”は“現実”を捕まえることができなかった。
それは、相容れることができないものだから。

そして、“僕”は人生を変える決断をする。
“ヘヴン”を見ることはできなかった。
けれども、僕の見たものはただ美しい世界だった。
誰かに伝えることもない、ただの美しさだった。

これは、単なるいじめ問題を小説にしただけの作品ではないと思う。
作者の哲学。この世界に対する答え。そういうものが凝縮されていた。
そして、読者に考えさせる意味深なシーン。
たとえば、コジマが“僕”の髪を切るところや、百瀬と美しい女子生徒(おそらく妹)とのシーン。
再読に耐えうる文学作品だと思います。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.86
(4pt)

生きるということ

まず最初に、本作はいじめを否定するありがちな作品ではない。
かといって肯定もしていない。
いじめという要素を扱ってはいるが、メインテーマは「生きる」こと、そして生きているこの「世の中」だ。

様々な登場人物の発言があるが、その一つ一つに深みがあり考えさせられる。
誰の意見が正しいとか正しくないとかいうものではない。

いじめを受ける主人公を中心とした人間たちとその関係、周囲の環境から「生きる」ということについて考える機会を与えてもらった。

また、文章表現には目を見張るものがあり、その繊細さと表現力には終始ハッとさせられた。
決して難しい言葉、技術は用いていない。
とにかく「伝わってくる」文章なのだ。
これだけのクオリティを一貫して保てる力は素晴らしいと思う。

是非手にとって、そして何かを感じ、それについて考えて欲しい。

読み手が何を考えたかによって評価が大きく別れる作品だろう。
あまりレビューの良し悪しに影響されないでもらいたい。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.85
(4pt)

生きるということ

まず最初に、本作はいじめを否定するありがちな作品ではない。
かといって肯定もしていない。
いじめという要素を扱ってはいるが、メインテーマは「生きる」こと、そして生きているこの「世の中」だ。

様々な登場人物の発言があるが、その一つ一つに深みがあり考えさせられる。
誰の意見が正しいとか正しくないとかいうものではない。

いじめを受ける主人公を中心とした人間たちとその関係、周囲の環境から「生きる」ということについて考える機会を与えてもらった。

また、文章表現には目を見張るものがあり、その繊細さと表現力には終始ハッとさせられた。
決して難しい言葉、技術は用いていない。
とにかく「伝わってくる」文章なのだ。
これだけのクオリティを一貫して保てる力は素晴らしいと思う。

是非手にとって、そして何かを感じ、それについて考えて欲しい。

読み手が何を考えたかによって評価が大きく別れる作品だろう。
あまりレビューの良し悪しに影響されないでもらいたい。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.84
(4pt)

なんらかの光は必ずあるはず

いじめから生まれるそれぞれの主張。
それぞれが導き出す生きるための哲学。
それは正義か束縛か…はたまた無関心か?
アニメーション的な世界観ではあるけれど
現実に落とす影は確かに感じられる。
自分が導き出す正義は結局の所、
他人とは分かり合えないのだろうか…
正解も返答もこの小説には何もない。
しかし、ラストに主人公が見た光、
それは必ず日々日常に溢れていると思いたい。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.83
(4pt)

なんらかの光は必ずあるはず

いじめから生まれるそれぞれの主張。
それぞれが導き出す生きるための哲学。
それは正義か束縛か…はたまた無関心か?
アニメーション的な世界観ではあるけれど
現実に落とす影は確かに感じられる。
自分が導き出す正義は結局の所、
他人とは分かり合えないのだろうか…
正解も返答もこの小説には何もない。
しかし、ラストに主人公が見た光、
それは必ず日々日常に溢れていると思いたい。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.82
(4pt)

罪悪感は消えた?

「したら罪悪感が芽生えるからか?じゃあなんで君には罪悪感がうまれて、僕には罪悪感がうまれない?どっちがまっとうなんだろう?」

この作品の百瀬というキャラクターはすこぶる格好いい。
他の方も書いているがそれこそ『カラマーゾフの兄弟』のイワンのような《理論こそ全て》といったような態度は「お前、絶対中学生じゃねえだろ」とツッコミをいれたくなること必至。だが、こんな風に世の中を達観している百瀬はおそらく《死》を常に傍らにあるものとして生きているのだろう。故に、体育に出れず、常に咳をしていて、体を激しく動かすようなことはできない。

「地獄があるとしたらここだし、天国があるとしたらそれもここだよ。ここがすべてだ。そんなことにはなんの意味もない。そして僕はそれが楽しくて仕方がない」

本音かどうかは兎も角として、彼のこの思想は《ヘヴン》を信じるコジマの考え方と真っ向から対立する。
弱肉強食の原理で動いている社会で生き残るためには強くなければいけない。
そこに善悪の概念など必要ない、むしろ邪魔なものだ。
だから、強くなればいいんだよ、というのが百瀬の考え方。
しかし、コジマは弱肉強食の原理だからこそ、弱いものが絶対に生まれるシステムだからこそ、誰かの代わりに率先して自分が弱いものになることが現世での《試練》であり、それを乗り越えることで自分の大好きな絵のような人と人が完全に判り合い、愛し合える世界、《ヘヴン》に行けると考えている。

だから、同じ《試練》を乗り越える仲間であった“僕”が「斜視を治すことができる」という話をした時、悲嘆し非難する。
「わかっていたんじゃなかったんだね」と。

まぁ、それはそうだ。
コジマは実は金持ちの子どもであり、体を清潔にしさえすれば、身なりをきちんとしさえすれば、いつでも弱者から脱出することはできたのだから。
「あえて」弱者でいたコジマと「望まないのに」弱者でいた“僕”は決定的に違ったのだ。

僕の人生は「一万五千円」で変わることになる。

コジマとの絆、母との絆を立ち切って、目の前に広がる景色はただただ美しいものだった。
百瀬の言うとおり、世界は残酷で、“僕”もそのシステムに飲まれ、斜視を治し、学校をやめて、弱者ではない生活を送ることになるだろう。
罪悪感もなく。
故に、二度とコジマとも会わないし、会えない。

悲しいラストは、“僕”にとっては幸せなラストでもある。
それがまた、悲しいのだ。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.81
(4pt)

罪悪感は消えた?

「したら罪悪感が芽生えるからか?じゃあなんで君には罪悪感がうまれて、僕には罪悪感がうまれない?どっちがまっとうなんだろう?」

この作品の百瀬というキャラクターはすこぶる格好いい。
他の方も書いているがそれこそ『カラマーゾフの兄弟』のイワンのような《理論こそ全て》といったような態度は「お前、絶対中学生じゃねえだろ」とツッコミをいれたくなること必至。だが、こんな風に世の中を達観している百瀬はおそらく《死》を常に傍らにあるものとして生きているのだろう。故に、体育に出れず、常に咳をしていて、体を激しく動かすようなことはできない。

「地獄があるとしたらここだし、天国があるとしたらそれもここだよ。ここがすべてだ。そんなことにはなんの意味もない。そして僕はそれが楽しくて仕方がない」

本音かどうかは兎も角として、彼のこの思想は《ヘヴン》を信じるコジマの考え方と真っ向から対立する。
弱肉強食の原理で動いている社会で生き残るためには強くなければいけない。
そこに善悪の概念など必要ない、むしろ邪魔なものだ。
だから、強くなればいいんだよ、というのが百瀬の考え方。
しかし、コジマは弱肉強食の原理だからこそ、弱いものが絶対に生まれるシステムだからこそ、誰かの代わりに率先して自分が弱いものになることが現世での《試練》であり、それを乗り越えることで自分の大好きな絵のような人と人が完全に判り合い、愛し合える世界、《ヘヴン》に行けると考えている。

だから、同じ《試練》を乗り越える仲間であった“僕”が「斜視を治すことができる」という話をした時、悲嘆し非難する。
「わかっていたんじゃなかったんだね」と。

まぁ、それはそうだ。
コジマは実は金持ちの子どもであり、体を清潔にしさえすれば、身なりをきちんとしさえすれば、いつでも弱者から脱出することはできたのだから。
「あえて」弱者でいたコジマと「望まないのに」弱者でいた“僕”は決定的に違ったのだ。

僕の人生は「一万五千円」で変わることになる。

コジマとの絆、母との絆を立ち切って、目の前に広がる景色はただただ美しいものだった。
百瀬の言うとおり、世界は残酷で、“僕”もそのシステムに飲まれ、斜視を治し、学校をやめて、弱者ではない生活を送ることになるだろう。
罪悪感もなく。
故に、二度とコジマとも会わないし、会えない。

悲しいラストは、“僕”にとっては幸せなラストでもある。
それがまた、悲しいのだ。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.80
(5pt)

手応えのある物語

何ども読みたい小説は何冊かあるけど、2回連続で読んだのは今回が初めてでした。それほど興味深かった。
川上さんが普通の文体で、いじめをテーマに小説を書いたというのに興味が沸いて、今回読んだことで作家の熱というものをはっきりと感じる、そんな作品でした。そこには作家独特のひやりとした諦観があり、表現者としての少し熱すぎるくらいの思いを感じることができました。そういった意味でも、久しぶりに小説を読むことのすばらしさを感じました。
百瀬の存在は理性を揺さぶるし、だからこそもっと知りたくなりますね。個人的には百瀬の選択は首を振りたくなるけど、百瀬の考えには納得する。百瀬が自分を凌駕するものと対立したときの姿を見てみたい。
最後の主人公の選択にはホッとしました。意味は意味でしかないということもまたひとつなんだって、いつかコジマも受け入れてほしい。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.79
(5pt)

手応えのある物語

何ども読みたい小説は何冊かあるけど、2回連続で読んだのは今回が初めてでした。それほど興味深かった。
川上さんが普通の文体で、いじめをテーマに小説を書いたというのに興味が沸いて、今回読んだことで作家の熱というものをはっきりと感じる、そんな作品でした。そこには作家独特のひやりとした諦観があり、表現者としての少し熱すぎるくらいの思いを感じることができました。そういった意味でも、久しぶりに小説を読むことのすばらしさを感じました。
百瀬の存在は理性を揺さぶるし、だからこそもっと知りたくなりますね。個人的には百瀬の選択は首を振りたくなるけど、百瀬の考えには納得する。百瀬が自分を凌駕するものと対立したときの姿を見てみたい。
最後の主人公の選択にはホッとしました。意味は意味でしかないということもまたひとつなんだって、いつかコジマも受け入れてほしい。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.78
(4pt)

いじめを素材に、人生につきものの「不条理」の意味を問い詰めた小説

「いぢめ」を素材に、「理不尽」「不条理」という人生につきものの根源的な問いを扱った、かなり深い小説。ほとんどの人は自分の人生や世界に登場する「不合理」や「不条理」を<受け容れられず>、それにすじみちを付け、納得し、理解したいと、もがいて一生を終る。<もがく>こと、それ自体が人生なのだ。そして<もがく>ことでしか見えてこない、辿り着けない境地が確実にある。それは何か?「合理」は即ち「人知」の範囲内であり、「不合理」や「不条理」こそ、「人知」を超えた「神慮」の世界であること、そのことが見えてくるのだ。まさに埴谷雄高の言うように「不合理ゆえに吾信ず」の境地に辿り着く。「不条理」「不合理」な事態にこそ、実はその人にとっての今生における最大のテーマが隠されているのであり、豊饒な実りはその中にこそある、そのことに気づくのだ。その時、その人の世界は一変するだろう。今生の地獄が天国へと変貌するのである。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.77
(4pt)

いじめを素材に、人生につきものの「不条理」の意味を問い詰めた小説

「いぢめ」を素材に、「理不尽」「不条理」という人生につきものの根源的な問いを扱った、かなり深い小説。ほとんどの人は自分の人生や世界に登場する「不合理」や「不条理」を<受け容れられず>、それにすじみちを付け、納得し、理解したいと、もがいて一生を終る。<もがく>こと、それ自体が人生なのだ。そして<もがく>ことでしか見えてこない、辿り着けない境地が確実にある。それは何か?「合理」は即ち「人知」の範囲内であり、「不合理」や「不条理」こそ、「人知」を超えた「神慮」の世界であること、そのことが見えてくるのだ。まさに埴谷雄高の言うように「不合理ゆえに吾信ず」の境地に辿り着く。「不条理」「不合理」な事態にこそ、実はその人にとっての今生における最大のテーマが隠されているのであり、豊饒な実りはその中にこそある、そのことに気づくのだ。その時、その人の世界は一変するだろう。今生の地獄が天国へと変貌するのである。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469