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(短編集)
愛はさだめ、さだめは死
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愛はさだめ、さだめは死の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.28pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 21~25 2/2ページ
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作者の強烈なプロフィールを知ってしまった後に読んだので、最初のうちはそれほど大したことないかと思っていましたが「接続された女」「男たちの知らない女」あたりでのめり込み、「愛はさだめ、さだめは死」「最後の午後に」でノックアウトです。人間とは違う生物の本能を心情として読者に体験させるという極めて実験的な技巧と、アクション大作映画のクライマックスを見るような「最後の午後に」の後半部分。どうして同じ人がこれを書けるのかが不思議です。翻訳者の方にも感謝です。 | ||||
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「SF短篇=ワン・アイデア・ストーリー」という定式を覆し、SF短篇の新たな、そして多様な可能性を切り開いた女流作家。それがジェイムズ・ティプトリー・ジュニアである。その功績は40年代のブラウン、ブラッドベリや50年代のシェクリイに勝るとも劣らない。ティプトリーの作品は常に斬新で、驚きに満ちている。センス・オブ・ワンダーという点から考えれば、異色作家ティプトリーは最も正統的な短篇SF作家といえる。 ヴァラエティに富んだ12の短篇を収録したティプトリーの第2短編集。 | ||||
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短編はどれもよい出来。さらに解説が素晴らしいのです。 「接続された女」 最高の宣伝はアイドルに使ってもらうこと。 アイドル=遠隔操作可能な肉のマネキンを操るシステムと化した醜い女性。 外見的な美醜を越えて本物の愛を手に入れたと喜ぶ女性の脳と、外見のギャップに後ずさりする男。 「脳にまさるコンピュータはない」時代の産物。 「男たちの知らない女」 熱帯で不時着した飛行機で乗り合わせた二人の女性は、宇宙船に乗って地球を捨てる。 「男性か女性か」論争を巻き起こしたジェイムズ・ティプトリー・ジュニアとして読むとますます皮肉。 著者アリス・シェルダンが頭を打ち抜いて自殺したとき、最期に去来したものを思わせる作品。 「愛はさだめ、さだめは死」 母を食い殺して生きた「おれ」にも、「ちび」に食い殺される季節が訪れる。 生き物のイメージは、ミニマムならサソリ、マックスならアノマロカリス、というところか。 | ||||
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青いリボンの作家ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア は男か女か・・・で当時のSF界はずいぶん盛り上がったようだ。ヘミングウェイやジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの小説は男にしか書けないものだetc.・・・ この作家が女性であることを知って読めば、それなりに納得できる。 この作品集の中でも「愛はさだめ、さだめは死」は圧巻である。 これを女性作家だから書けたという見方もできる気がする。 非人類(我々から見れば)の主人公の男(雄)が、その定めを辿るごとに自らの存在に対する自問に答えを得、着実に最後の定めに向かっていく描写に多くの読み手は引きずり込まれてしまうだろう。 | ||||
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サイバーフェミニズムの先駆者と言われるJames Tipree,Jr.の代表作を集めたアンソロジーで内容は「すべての種類のイエス」「楽園の乳」「そしてわたしは失われた道をたどり、その場所を見いだした」「エイン博士の最後の飛行」「アンバージャック」「乙女に映しておぼろげに」「接続された女」「恐竜の鼻は夜ひらく」「男たちの知らない女」「断層」「愛はさだめ、さだめは死」「最後の午後に」の12編です。伊藤典夫らによる翻訳は全体としてはそれほど悪くないのですが、オリジナル原語版だと心地よいリズム感を持っている台詞の部分が日本語に変換されてしまうとかなりぎこちなくなっているので(例えば「男たちの知らない女」に登場する有名な台詞も「あ、トラウマなんかないのよ。男が嫌いなわけでもないわ。そんなのはまるでーまるで、天気を嫌うようなものじゃない」と訳されてしまうと或る種の臭さが漂っていることは否定できないと思うのです)、その辺りがこの邦訳版に対する評価の分かれ目になるかと思います。 | ||||
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