■スポンサードリンク
追想の探偵
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
追想の探偵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
過去を追いかけるミステリーてしては新ジャンルで謎解きを楽しめました。若い人に理解されるが難しいテーマにチャレンジしたことに才能と勇気を感じました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ひとつの物語ではなくオムニバス 特撮に焦点をあてているが 探偵は出でこず内容がチープ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
特撮雑誌の女性編集者が、往年の映像作品に関わった人々をさがし出すという連作短編集。 主人公は「人捜しの神部」との異名も持つ女子。極々些細な手掛かりから、行方知れずとなった人々に辿り着いてく。地道な捜査の過程は、ミステリであり仕事小説でもある。 取り上げられる映像作品は架空のものだが、元男の子(?)としては、読み進めるうちに懐かしさ満開となってしまった。 「封印作品の秘密」は、実際に封印されてしまった円谷プロの特撮を彷彿させてくれるし、「真贋鑑定人」はマニアの拘りが表れている。一度でも特撮に魅入られたことがあるなら、共感し、楽しむことができるだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
特撮界を支えた影のヒーローが蘇える!雑誌編集者の実花は〈人捜しの神部〉と異名を持つ世間から音信不通となった過去の功労者を捜し出す技に長けた努力の仕事人だ!昭和と云う時代にはどの業界にもその仕事に携わったプロがいて、それぞれの担当いや職人と言い換えても良いかもしれないその労苦に依ってもたらされた煌めきが確かに在ったと思えるのだが、この特撮と云う特別な業種をクローズアップすることで時代を!こだわりの仕事を!いや増しに伝えているように思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
皮肉屋の探偵に人探しの依頼が来て、途中で犯罪にぶちあたり解決する、というパターンの小説をどれほど読んだだろうか。そもそも依頼があるのが不自然だから、そこを説明するのに手間がかかる。 その点本作は、特撮専門誌の社員が、昔の写真やフィルム、関係者の記事掲載のために動くという、人探しが必要な舞台設定がしっかりできているので、何の違和感もなく作品世界に入っていける。探し方も、今時だからSNSやwebを使いながら、足を動かし実際に会うことを重視しており、リアリティがある。無理に犯罪や恋愛を絡ませず、人探しに集中する中で人情を描き、実に技巧的ながらそれを読者に感じさせず、素朴に楽しめる連作集となっている。どの作品も、ちょうどいいところで筆をおいており、ああ続編がほしいなあ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ヒロインの役が,人捜しという設定がよい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
特撮、つまりある年齢以上の人間なら、確実に人生のひと時を一緒に過ごしたであろう怪獣やヒーローものの専門雑誌「特撮旬報」の編集者・神部実花。 彼女の特技は、誰も行方を知らない人物を捜しだすこと。あらゆる手段を駆使して人々の記憶の扉を開き、執念深く、情熱をもってお目当ての人物にたどり着く。 この作品には人殺しどころか、犯罪すらも出てこないが、それでも立派なハードボイルドだと感じた。 彼女の情熱に隠された過去にたじろぎ、特撮ものと自分の雑誌に対する愛情に感心し、そしてプロ、仕事をする人間としての彼女の矜持に感動した。 ところどころに、奥深くではあるが、笑えるところもあったりして、作者の力量に恐れ入った。 また実花さんに会いたいです。是非続編をお願いします! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
こういう人探し物が大好き。アメリカのハードボイルド物みたいで、荒っぽくないのが良い。「機龍警察」シリーズは、だんだん難しくなって、ついていけなくなったが、落ちこぼれファンのために、たまにこういうのを書いてほしい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
殺人もなく人を欺くこともない。それでもれっきとしたミステリーである。特撮というマニアならニヤッとする描写や設定をちりばめながら、人探し、もの探しが進んでいく。架空の特撮でありながら、実際に存在するかのようなウンチクや解説、撮影に関わる人間模様は読んでいて本当に楽しい。 しかしながら、基本的にお使いゲーム、伝言ゲームのような展開が続くのは、人探し、もの探しをメインに据える小説、特に短編集で繰り返されてしまうと、合う合わないがでてしまうかもしれない。 ただ、そうはいっても著者の今作における「文章を読むことの心地よさ」というのは、他作にはないほどあふれており、どの話を読んでも読後感は「清涼」というほど気持ちよく、清々しさは格別なものと感じた。 悪人のいない、性善説そのままに描ききった心のカンフル剤となる作品と言えるかもしれない。 著者は機龍警察シリーズ以外はなかなか続編がないが、この作品の続編は読んでみたいと願うばかりである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昔の(往年の名探偵が)事件を追想したのかとも思ったし、 私の著者=月村了衛のイメージとも、まったく違う、 言わば、人探しの達人の話ですが、 ハートウオーミングでどんでん返し(意外な落ち?)もあったりで、最高でした! 「封印作品の秘密」の美原こずえはジーンときたし、 「長い友情」「最後の一人」もとても良かったです! こんなに詳しいのだから、やはり著者も特撮おたくかな? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
殺人事件もなければ密室トリックもない。がこの小説はれっきとしたミステリーである。主人公・実花は自分の持っている 能力を総動員して人捜しをする。まるで刑事のように。人から人へ、資料から資料へと手繰って行く様はサスペンス映画を 観ているような高揚をおぼえる。 探し当てられた人は皆一様に嬉しそうに進んで話し出す。そして自分の一番輝いていた時代を追憶する。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
特撮好きであればニヤッとすること間違いなしの、数々のネタ。 確かにご都合主義な部分もあるけれど、 作者の特撮への愛を感じる良い作品でした。 今のCG全盛の特撮も良いけど、 昭和の特撮は、味があって好きだなぁw | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
探偵というタイトルから、どんなミステリ小説かと思ったが、「特撮旬報」という雑誌記事に掲載する人物の過去を探っていくという一風変わった小説だった。 特撮に関するかなりマニアックな話が描かれているのだが、特撮に詳しくない人にも分かりやすくて読みやすかったのがよかった。 小さな情報やきっかけから、しらみつぶしに当たっていく。神部の好奇心と執念がどう実を結んでいくのか。読んでいて楽しかった。 ただ、神部と同じ職場の人間の活躍も見たかった。先輩の飛騨が普段は何をしているのか知りたいし、同僚の西木や部長との絡みもほしかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
零細出版社のしかもニッチな特撮雑誌の女性編集者が、過去の特撮映画やドラマの出演者等の関係者を、僅かな手掛かりをもとに探り当て、そこに潜む様々な人との繋がりや想いを浮かび上がらせる、ある意味お仕事小説。『機龍警察』シリーズのイメージが強い作者ですが、前作あたりから作風をガラリと変えた感じがします。 全6篇の連作で、人探し等をしながら最後は何となく謎解きのようなこともあり、そこはミステリーチックになっています。『封印作品の秘密』や『真贋鑑定人』『長い友情』の少し哀しく苦い話が印象に残りました。只、主人公の上司や先輩のキャラがたって、いい味を出しているだけに、もっと活躍の場があっても良かったと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
簡潔にいうと、1人で特撮季刊誌を任されている主人公が目的の人物を探すのがお上手というお話。 人探しには手段を選ばず探し当てるのでは!とワクワク読み進めました。 が、ザ・御都合主義!小説なんだからしょうがないが 私としては時には女性のチカラを利用したり、破天荒なことをして 探し当てるようなことを期待していただけに残念でした。 そもそも1出版社の編集者が見つけられるような人物なら興信所に頼めば 一発なのでは?と疑問が生じました。 それに折角、特撮という馴染みの薄いテーマなのだから もう少し特撮に興味を持たせるくらい特撮にフォーカスしてもよかったのではないでしょうか? スラスラ読めますが、あまり感動や読後感の心地よさはないでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公は零細出版社の女性編集者。時間なし、人なし、予算なし、彼氏なしの状況で、難題に追われる毎日。 ハードボイルドといっても、いつもの月村作品のような、事件や、アクションや、銃撃は全くありません。 しかし、日常の中で、必死に戦う主人公の姿に、つい胸を打たれる良作です。 特に第一話、最終話のラストの主人公の台詞は(あえて書きませんが)、じわっと心に沁みていきます。 日々、頑張って働いている人(特に女性)に、ぜひ読んでみてほしい一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この物語は3つの別の楽しみ方があると思う。 1つ目は主人公の女性編集者が執念で人を探し出すハードボイルド小説として。 わずかな情報を元に、あらゆる手段を使って、地を這うように、人々の記憶のかけらを拾い集めていく。 人探しというジグゾーパズルのように一つづつ気が遠くなるような小さな情報のピースを積み重ね最後に見えてくる絵。 それは最初に想像していた絵と全く異なるもので驚かされる。 2つ目は主人公とそれを取りく変てこな業界人(主に部下や上司)との会話。 力強く自らの仕事を全うしてゆく主人公とは正反対の熱量で仕事をしている同僚。その会話がほとんどボケとツッコミなのだ。 クスっとならずにはいられない。 3つ目は特撮好きにはたまらないマニアックな話の数々。 とはいえ、難しい話ではなく、私は全く特撮には興味がないのだが、なんなく頭に入ってきた。 これは好きな人が読めばもっと楽しめるかもと思いながら。 特に私は「長い友情」が良かった。 読み始めから物語に湿度を感じた。 この物語に関しては、ちょっと他と違うテイストで、情緒的で詩のような唄のような切なさを抱きながら読んだ。 女性ならだれでも感情移入できるでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
たぶん日本初の特撮ミステリだ。「特撮旬報」の編集者神部実花が、特撮作品の謎や空白を追って奔走する。 それだけだ。殺人や犯罪は出てこない。が、この物語のなんとスリリングなことか。知性と論理と人情が、不思議の謎を解き明かす。 短編六編を収録。いずれも特撮ファンなら思い当たるモデルが存在するが、融合・変形措置が取られており、はっきりした元ネタではない。 安直なマニア狙いのサブカル便乗本とは違う。 『日常のハードボイルド』姿を消した特殊技術者の足跡を追う。冒頭に置かれた本作で世界観とテーマを理解させてくれる。 特撮は関係者のその後が不明なことが多い。 十年ぶりに出たDVDボックスなどに、「主演の××さんの消息をご存じの方は、ご一報下さい」などと記されていて驚くことがある。 主役でそれかよ。それだけでは食っていけない、という事情は切ないが、人生の機微を絡めた知性派ハードボイルドの秀作だ。 『封印作品の秘密』消されたエピソードは、フィルム自体が存在しないという。 封印作というと目を輝かす下世話なマニア(私もだ)の邪推を逆手に取ったような見事な謎解きだ。ここまで追いかけた実花もすごい。 『帰ってきた死者』は、ほかと味わいがまったく違う。どう違うかは、ネタバレになるから書かない。 『真贋鑑定人』特撮に付き物のお宝論争が、切なく美しい物語に発展する。 『長い友情』は外国人エキストラ、『最後の一人』は撮影スナップの謎を追う。 たぶんふたつとも一度もミステリで扱われたことがない題材だ。 こういうテーマで本格的謎解きミズテリを書き上げた力量に感心する。 特撮ファンでミステリファンの私には、至高の一冊となった。 特撮マニアは言うに及ばず、一般のミステリ読みにもぜひ手に取ってほしい一冊だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公は、黎砦社という(おそらく小さな)出版社の社員で、「特撮旬報」という雑誌の編集長を務める神部実花(28歳)です。編集長といっても正規職員の部下はおらず、手伝ってくれるのは、ボーツとした22歳のバイトくんと、記事の内容に応じて依頼する社外のフリーライターだけです。 雑誌名からもわかるように、特撮映画、ドラマをテーマにしたマニアックな雑誌で、場合によっては40年以上前の特撮ドラマの特集のため、当時の関係者を探し出さなければならないこともあります。「人捜しの神部」の異名を取る実花が、6つの短編でその力量を発揮します。 私は特撮にまったく興味がありませんが、特撮好きの方なら読んでいて、「あ、名前を変えてあるけど、これはあの作品のことだな」と思い当たって、楽しめるかもしれません。 実花が人探しを行っていく過程はとても面白く、テンポよく読めます。ただ、辿り着いた結末は、本の帯に「日常のハードボイルド」とあるように、本当に誰にでもありそうな事情ばかりで、現実的と言えばいいのか、肩透かしと言えばいいのか‥‥。取材を重ねて真相に辿り着くまでの部分が充実しているだけに、ちょっと残念です。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!