■スポンサードリンク
うさぎ強盗には死んでもらう
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
うさぎ強盗には死んでもらうの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作が優れているのはまずタイトルの秀逸さ。個人的には「兵隊やくざ」「ジョン、全裸連盟へ行く」「弟の夫」「私の少年」に匹敵する。このタイトルだけで読む人間が倍は違うと言える。 そしてうさぎというファンシーなイメージにだまされてはいけない。ましてやうさぎ強盗を英訳したrobber rabbitの響きがロジャー・ラビットに似ているからなんていうあなたはすでに死んでいる。うさぎのなかには素早い動きで襲いかかり、鋭い牙で人間の首を噛み千切るヤツもいるのだ。油断して殺されないように備えとして、事前に『銀河ヒッチハイクガイド』「パルプ・フィクション」「SHERLOCKシーズン3第1話」なんかを確認しておくといいかもしれない。ただし、うさぎ強盗の鮮やかな手並みに殺されてみるのも悪くはないだろう。 本作は2回目を読みたくなる内容だ。そうしなければ真に本作を読解したと自信を持てなくなる。2回目にはあらゆる場面が1回目の印象と変化していることだろう。それを確認したくてたまらない。そう思ってしまった時点で、あなたはすでにうさぎ泥棒の術中にはまっているのだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
テンポの良い会話に、読みやすい文章のおかげで一気に読み進める事が出来ました。 ちょっとキャラの使い捨てが多すぎるかな、と感じた部分もありましたが、良作だと思います。 ただ、バッカーノに影響を受けたのだろうな、という点がいくつか ・ハツカネズミとうさぎ強盗がナイフで戦うシーン ・鈴蘭の銃をうさぎ強盗が蹴り上げて奪い取るシーン ・鈴蘭を殺せるかと聞かれて「殺すさ」と答える鴉 ・バッカーノに出てくる不良集団のような会話が連続するやりとり、しかもチャイニーやチビのように同じ言葉を定期的に繰り返すキャラもいる 特に最後に関しては言い訳のしようがないくらいそのまんまです。「ヒャッハァ!」を「ウェーイ」に変えてますが。 おそらくパロディとかリスペクトといったものなのでしょうが・・・ この辺り、ちょっとだけ気になりました。これが無ければ満点にしてましたね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
かわいらしくも物騒なタイトルがユニークで,『メフィスト賞』作品にも近い雰囲気と, そのエンタメ性や少し胸を射す作風は,伊坂幸太郎さんや西尾維新さんっぽさもチラホラ. 物語の始まりは京都のマンションの一室.しがない空き巣二人組のやり取りが続き, ややクセはあるものの,そのノリに惹かれつつあるところへ今度は外から別の事件が. ぶつかった二つはさらに一年前の上海へ遡り,時系列の入れ替えに翻弄をされながらも, 人物,状況と次々に沸き上がる疑問,そしてスピードにグイグイと引き込まれていきます. また,イカれた悪党たちが入り乱れ,ド派手な殺し合いや面白い駆け引きを見せる中, そこへミステリ的な演出を織り交ぜ,バラバラだったいくつもが収束をしていく様子は, 明かされる真相,そして一人の男のせき止められない思いまで,丁寧に畳まれる印象です. 反面,早い内に『違和感』に気付いてしまうと,物語に集中しづらくなってしまうことも…. とはいえ,新たな出発を窺わせ,さらには「アイツをここで!?」となるエピローグは, 残酷な事件だったはずが,切なさの後に爽やかささえも漂い,気持ちよく幕が引かれます. | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!