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恋する寄生虫
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恋する寄生虫の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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Audibleで聴こうとして「そう言えば文庫本持っていたはず」と思い出して読んでみた。 が、視力が悪いせいか半分くらいまで佐薙を佐藤と読んでいた。いや、おいらが悪いんだけど。 先にAudibleで聴けばそんな間違いはしなかったのに。 それはそれとして... 疑問点: ・どうやって高坂がウイルスを作ったのを知ったのか、なぜその挙動まで知っているのか? 本筋とは関係ないんだろうけどとても気になる。 ・紙の本p213で“情けは人のためにならず”とあるがここの誤字にトリックでもあるのか?と思ったがそうでも無い様だ。“ためにならず”と“ためならず”では意味が全く違ってしまうが筆者の誤記なのか作中の話者の誤発言なのか気になるところだ。 | ||||
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寄生体の影響で宿主の意思が変容していく、というと少し古い作品では瀬名秀明の『パラサイト・イヴ』を思い出すが、あそこまで科学要素は強くなく、誰でも気軽に読める作品だと思う。無論ホラー要素もない。 病原体が「ウイルス」(ウイルスは他の生命と比べて進化速度が圧倒的に速い)ではなく「寄生虫」であり、しかも人間を終宿主としている寄生虫で、なおかつ感染した人間に大きな行動変容を促すという設定なのに、「突然発見された新種」でその来歴や発生源が一切不明というのは科学的に非常に不自然であり、設定としての詰めの甘さが残る。 冒頭に話題に出るフタゴムシに関しても、「終生交尾」というのは生物学的に不正確で、誤解を招く表現だ(生殖器だけでなく消化系・神経系まで癒合するので、交尾のためというよりは成熟するために一体化すると言う方が適切だ。もっとも、これに関しては作者は承知のうえで敢えてエンタメ的にインパクトのある表現にしているのだろうが)。 物語ラストの診療所の対応、というより不作為(佐薙の放置・主人公へのノーコンタクト)も非常に不自然・不可解である。 とはいえ、これらの点を除けば、物語としては捻りもきいており、それなりに面白い。 寄生虫に関する理屈も一応用意されており、例えば「異種間交配を目的とするなら、なぜ人間のような面倒臭い社会的動物をわざわざ終宿主とするのか」といった疑問にも、ちゃんと答えは用意されている(人間の■■■■を栄養源とするから)。まあ、進化理論的にはやはり不自然さは残るが…。 三秋縋の『三日間の幸福』や『いたいのいたいの、とんでゆけ』は、作者の内的衝動からある種必然的にその表現へと至った、真の意味での芸術という印象があるが、それに対して本作は最初から「他者に読ませること」を意識して書かれた商業作品という印象だ。 ボーイ・ミーツ・ガール、社会不適合、生の痛み、死への傾斜、(一般的な意味とは異なる)救済といったモチーフが三秋作品の核だが、本作をもって三秋縋は自身の芸術をその核心を損なうことなく昇華し、職業作家への脱皮を果たそうとしている感がある。 ラストについては賛否あるだろうが、これは三秋作品のお約束と思うしかない。 厳しいことを言うと、この作者はあまり社会面が強く絡む作品にしない方がよいのではないか。本作ではテーマ上、どうしても病院や研究者といった存在が物語に絡んでくるのだが、前述したように患者に対する医療側の対応が非常に不自然で、ここで一気に子供の絵空事というかチープ感が物語に出てしまう。 新種の未解明の病原体が感染した患者で、しかもあれだけ残存するリスクが明らかになっている患者を、医療側が放置して二人だけの世界に残してあげるなんてことは、到底考えられない。特に佐薙は精神的な問題を抱えていたのだから、医療保護入院等の非自発入院措置を検討されても全くおかしくない(しかも祖父が事情を把握している医療関係者だ)。それが現代社会である。 『三日間の幸福』『いたいのいたいの、とんでゆけ』のように、三秋縋作品は「ファンタジー要素」+「非常に狭い・閉じた世界の中での一種退廃的な美」が様式だと思うが、それを今回、ファンタジー要素→生物学的設定、閉じた世界→一般社会に置き換えて、さらに一般受けする作品を作ろうとして、かえって強みを毀損してしまっている印象だ。 職業作家への脱皮をする途上での産みの苦しみ、と言えるだろうか。 文体に関しては特に変わりがなく、いつもの三秋縋という感じだが、下手な直木賞作家や本屋大賞(これは「賞」というより「ランキング」と呼ぶ方が相応しいが)作家より言語センスはよほどしっかりしている。 個人的には注目している作家だ。 | ||||
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コミック版を先に読ませていただき、購入を決心いたしました。原作ではない小説版の良さを期待して読みたいです。 | ||||
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あっと言う間に読み切ってしまった。 主人公と彼女は、年齢も価値観も全く違う様に見えた。 交差しながら絡まっていく運命に、 惹き込まれる。 寄生虫に支配される事に嫌悪感を抱きながら、支配される事に頼ってしまう複雑な心境の描写は良かった。 | ||||
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途中まではおもしろかったけど、最後の方でだれたというか、結末も少しもうすこしどうにかならなかったのか感はあった。期待が大きすぎただけに残念。寄生虫についてのあたらしい知識はえられました。 | ||||
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映画化するというので購入して寝かせていたのですが、コロナ禍のせいか、一向に公開の目途が立たないので、待ちきれずに読んでしまいました。 前半は素晴らしかった。寄生虫の説明も含め、ぐいぐい引き込まれて行きましたが、そのあとがよろしくない。 寄生虫についての前半の説明と矛盾が生じていて、ラストの悲劇に繋げるための無理矢理感が否めません。 (でないと、主人公の親たちの自死の説明がつきません) 映画も原作通りなのでしょうか…違うことを祈っています。 | ||||
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ラストが苦しい。 この作者さんが、このような作風なら、私は次を読めないと思う。 良いお話だと思うし、引き込まれるお話であることは間違いない。 でも、私にはダメだった。 苦しくて、悲しくて、受け入れられない。 | ||||
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寄生虫に脳を犯された少女と男性の話。序盤は割とよくあるエンタメ展開で物語が淡々と進んでいきます。寄生虫によって引き起こされる恋は本物なのか?作中の2人は前向きな答えを出してくれたと思いました。しかし最後あたりがいまいちでした。確かにこの設定ならこーゆー終わらせ方がベターかもしれませんが、最後の最後まで寄生虫があーだこーだ言ってるのが自分には正直FSすぎて覚めてしまいました。 | ||||
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多分ネタバレになるので注意。コミック版の前半で面白そうだと思って原作に当たったのですが、実際前半部分はSFとしてもプラトニックな恋愛模様としても魅力的でした。あっさりとした日常描写が主人公の無機質な荒んだ感情ともマッチして、距離感がいい(し、期待通りなベタ展開もある)。ところが後半の謎解きというかミステリーパート、恋愛描写になってからは、前半の理性的な描写が抜けて理論や行動が場当たり的に感じられます。主人公が何故極端に触れてそういう結論になるのかが分からない(障害があってもそれまでは理性的だったのに)。まあ極端に言えばとある見せ場を作るためだったんでしょうが、あそこも不自然というかご都合主義というか・・・そして最後の最後まで登場人物をいじめる事で悲劇感を煽られて逆に冷めます。前半伏線部分ですでに終わった物語である回想が挟まれていたりするので、価値観が反転するのなんてのも予想出来てるんで、素直に作ればいいのにくどい。なんだろうなぁ、村上春樹のノルウェイと世界の終わり的な余韻を狙ったけど、力が足りなかった感じがします。心象を投影した風景描写とか結構好きなんですけどねぇ。ちょっと謎が多い人物はいるので、もしかしたら裏のストーリーは綺麗に組めているのかも知れませんが・・・でもほんと、前半の展開とヒロインのいじらしいかわいさだけで買う価値はあります。 | ||||
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タイトルに引かれて購入しました。 実際中身も面白かったです。 恋をこのように描写する作者はそうもいないんじゃないでしょうか? | ||||
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出だしから後半までは、読ませるがラスト近くで失速。難しい題材だけに着地点に苦労する。寄生虫のことが色々判るので、そこに着目すると面白い読み物だ。 女子高生が登場する物語としては「スーパーカブ」の方が心に刺さる。 | ||||
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恋に落ちたのが寄生虫の所為で、殺せばなくなってしまうんだから その恋は偽物だと、否定できるのでしょうか? 寄生虫はひとつのきっかけであって、相手のことが好きだと思うなら その時点で本物なんじゃないの? と、書こうとしてよく考えてみた。ふたりとも、「この気持ちは虫のせいだろうが何だろうが本物にしてやる」と思えるほどの自信がないのではないか。二人の感情は「恋」止まりで「愛」にはまだ変わってない(貫きたいと思うほどの気持ちはまだない?)し、「虫を殺せば相手は忘れてしまうだろう」という諦念、傷つくくらいなら遠ざけようという感情が働いているのかなと、読み終わって随分経ってから思った。 記憶がおぼろげなので的外れな感想なら申し訳ない。 | ||||
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クスクスとした乾いた笑いがこみ上げてくる作品です。 この作品を読んで悲しむような人がいたら、その人は馬鹿なんじゃないでしょうか…。 でも同じように、この作品を読んでケナす人がいたら、その人は馬鹿なんじゃないでしょうか…。 考えながら読むべきなのでしょうが、深読みしようとすればするほど、読者の期待を裏切ってきます。良い意味で、「他人の悲しさ」を分かり合えない現代人の、度し難い馬鹿さ加減を描けている作品だと思います。 それにしても、最近は本の中でも人がよく死にます。流行りなんでしょうね、死ぬのが。クスクス。 | ||||
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率直な感想を言うとイマイチでした。 三秋縋の作品は全部読んできましたが、唯一この本だけ私にはしっくり来なかったです。言いたい事はいろいろあるのですが文章にまとめるのが難しいので簡略化して言うと好みは分かれそうだが私には合いませんでした。以上 | ||||
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後半部分が蛇足に感じてしまいます。前半の雰囲気のまま突っ走って欲しかった。 | ||||
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