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重力ピエロ
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重力ピエロの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全267件 181~200 10/14ページ
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他人との付き合いと違って、親子や兄弟はその存在と関係はゆるぎないものです。甘えや勘違いの中でも愛情をベースに付き合っていけると思います。 本書はそんなつながりの家族が、乗り越え赦していく物語です。 どんな気持ちで母は春を産んだのでしょうか。 どんな気持ちで父は春を愛したのでしょうか。 望んだ養子といった関係ではない、哀しい事故で授かった息子を無償の愛で育てていき、そして春は両親や兄の愛情を受けて育ったからこそ、この計画をずっと考えていったのだと思います。 世間は許さなくても俺は許す。といった泉水の言葉が家族全員の愛情を示しています。 作品としては、飽きずに読ませる、全体のトーンは暖かい、悪い人はいない、そんな世界を見事に表現しています。 作者の次の作品も読んでみようかと思わせる良作です。 | ||||
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ついに読みました。 いや、絶賛されるわけがわかりました。 伊坂作品デビューは『ラッシュライフ』でした。斬新だけど、「好き」って感じじゃないなぁと思いました。次に『オーデュポンの祈り』を読みました。ミステリというよりファンタジー要素をもっているような感じがして、「好き」になりました。『チルドレン』を読んで、こんな感じかぁと思いました。ここで伊坂さんをわかったつもりだったんです。(なんと傲慢な!) そしてこの『重力ピエロ』だったんです。 なんだか、同じ作家さんの作品だとわかるのですが、でも趣きが結構異なっていると感じました。ちょっと意外でした。確かに『重力ピエロ』が一番よいかもです。個人的にも、そして万人にもそうなんだろうと予測できるよさでしょうか。 逆にいうと、この作品が微妙な人は、他の伊坂作品も微妙かもしれません。あくまでも私の視点dふぇすけど。 この作品を読んで、初めて伊坂作品のつながりを知りました。登場人物の重複登場です。面白いです。 やっぱり殺人やセックスを切り離せないですが、非常に効果的に感じました。ラッシュライフは心地よくなかった。でもこの作品は悪くない。オーデュポンの祈りほど不可解でもない。 途中から、頭が勝手に推理を始めました。当たった点も違った点もありましたが、それでも「あぁ、やっぱり」っていう感情が起こらなかったんです。予想通りの結果でも、それをうまく書いている。そんな感じでした。 | ||||
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「春が二階から落ちてきた。」と言う冒頭に始まり、この弟のとる行動、身のこなしがまるで、空中ブランコのピエロのようだった。主人公とは違い弟の感情は描かれず、それが物語中を颯爽と飛び回る姿をイメージさせた、まさに「重力」を感じさせない「ピエロ」のようです。ミステリー性はあまり感じませんでした、ただこの弟の行動には目が離せなくなります。 | ||||
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癌で最後には亡くなってしまうお父さんもいいし、犬が大好きな春もいい。伊坂幸太郎の優しさがとめどめもなく随所随所に現れていて、きっとこの本を読んだ人は伊坂幸太郎のファンになるのだろうなと思いました。このようなミステリーがあってもいいかなという感想です。レイプ、母親、父親、家族の絆、いろいろな事を重くはない文章で考えさせてくれる秀作です。 | ||||
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春が二階から落ちてきた。(冒頭の文章より)???これだけでも人を引き付けるのに十分です。伊坂さん3冊目ですが、これが1番かな! ミステリーとしても、もちろん楽しめますが、家族小説として読んで欲しい。親子、兄弟の絆にとても感動します。血のつながりよりも大切な物は何かを教えてくれます。 | ||||
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最初はミステリーと思って読み始めたが、これはミステリーというよりは家族愛の小説。ミステリー的な意外性はなく、犯人や事の顛末は予測可能である。一方家族という観点からだと、登場人物は皆いわゆる「常識」からずれているような人物ばかりであり、主人公の「私」も読み進めていくうちに「常識」内の人物ではないことがわかる。そのため、設定・展開ともに重い部分が多いにもかかわらず本小説は何となく現実離れした印象を与える。重力ピエロという重さと軽さを兼ね備えたタイトルは的確である。 家族(主に兄弟)の会話には過去の偉人や文学者が頻繁に引用されており、そのあたりがスタイリッシュと称されている要因だろうか。最後に引用文献とことわりを丁寧に掲載しているあたり、この著者の他の作品を読んだ事はないが、おそらく実直な人柄なのだろうと思われた。 | ||||
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文章が面白い。 それが一番の感想でした。奇抜でもなく大げさな表現でもないのに、何か秘密が隠されているような。 この人の小説は新しい。 筋書きよりも文章に魅力がある作家は久しぶりである。 その文章が展開に面白さを加えている。 ある法則に基づき連続放火が起こる。それに気づいた二人の異父兄弟が面白半分の犯人探しを始める。どちらかというと連続放火よりも異父兄弟であるという事柄の方が、小説の本質的な部分だ。 これから読む人は文章を楽しみながら読んでもらいたい。 | ||||
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「スタイリッシュ」「機知」…そんな言葉で表現される作家なのだと 読後に知ったが、本書を読んで感じたのは、温かな、ささやかな祈りだった。 人はいろいろな理由で生まれてきて、それぞれが生を営んでいる。 その営みを支えるのは、それぞれの幸せになることへの祈りなのではないか。 大切なことを陽気に伝えながら、作品の根底にある祈りを思い、 読後、涙が止まらなかった。 登場人物が、皆、鮮やか。それぞれの人生について、一冊小説が出来そうだと思った。 | ||||
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ずっと気になっていて、ようやく手を出した伊坂幸太郎作品。 この「重力ピエロ」が初めての伊坂作品になりました。 話は読みやすく、さらっと読める感じ。 ただ、周りから「伊坂幸太郎はイイ!!」と散々言われて読んだため 多少期待過多だったのか、やや拍子抜け。 文章がさらりとしているからかもしれない。 カッコイイ、現代的な小説だな、という印象を受けた。 私はさほど食指を動かされなかったのが残念である。 ラストはすんなり読めたのだが、もう一つどんでん返しがあるかな?!と 期待していたら特に大事件は起こらなかったのでやや不満。 途中居酒屋で出てきた美女も何かの伏線かと思いきやその後出てこず。 ん〜〜〜〜〜…でもクロマニョン人とかの話は面白かったし、小ネタも好き。 まーまー好きかなぁ? もう何冊か、彼の作品を読んでみないと好き嫌いは分からないかもしれない。 | ||||
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伊坂幸太郎の小説は 一言で要約できないところがいいところだ。 筆者もそういうカテゴリに分類されることを嫌っているのではないだろうか。 それは置いといて。 内容は、兄弟、家族、性犯罪、こころの話。 相変わらず、言葉の言い回しが面白い。 新鮮だ。 伊坂幸太郎の小説は、伊坂幸太郎の考えを理解したい人が読むべきなのかも。 | ||||
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最後のほうの父のせりふが効きました。文体自体は軽く設定は重苦しいのでともすると物語自体がとても悲愴なものになりがちですが、それを感じさせない口調で語っているので、最後はさわやかな感動を味わうことができました。 | ||||
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本作品で、初めてこの作者の本を読んだのだが、久しぶりに驚いた。私が今までに出会ったことのない鮮烈な文章と発想。一文一文に、作者の才能のきらめきを感じた。 仙台市内で起きる連続放火と、そこに残された見事なグラフィティアートと英語の文字。 その謎を、泉水、春の兄弟と、その父親が追う。 事件の「謎」自体は、正直、たいしたことはない。しかし、この三人家族の「特異な血の繋がり」をこえる「家族愛」がメインテーマである。とにかく、三人家族のそれぞれが、(ありきたりな表現だが)かっこいい。特に、死期の迫った中、事件のすべてが明らかになったときに父親が口にする台詞。まさに、「この一文を読むために私たちはこの小説を読む」、という感じである(作者もわざわざ、ここだけ前後を一行あけている)。本作品と同様2003年を代表するミステリー、「終戦のローレライ」や「クライマーズ・ハイ」のような「力業で押し寄せてくる感動」というより、ボディーブローを打たれながら最後にズドンとハードパンチをうけるような、「静かな感動」が押し寄せてくる。 本作品は、「犯人探し」「謎解き」を楽しむミステリーとして括ることはできない新感覚の小説であり、一文一文を堪能する傑作である。 この作者と出会えたこと、2003年の私の読書における大収穫であった。 2004年度版 このミスで3位。 2003文春ミステリーベスト10で4位。 | ||||
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この作品で描かれている、主役は二人の兄弟。 不幸な出生を経て生まれた弟を、実の兄弟のように愛す兄、そして家族 挿入記述された家族の歴史により、二人の生い立ちや家族のエピソ−ドが書き込まれ、最強の兄弟に自然と引き込まれてしまう。 暖かい家族に包まれながらも、一風変わった人格を形成した弟”春”や、夏子さん等魅了あふれたキャラクタ−が物語りに深みを増す。 ミステリ−としては、本文中ごろで、ネタが分かってしまうが、魅力あふれる文章が最後まで飽きることなく読ませてしまう。 最終章はなんか、心温まるエピソ−ドでこの兄弟がうらやましく思えた | ||||
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初めて伊坂幸太郎の本を読んだのだが、お見事でした。 これは、ミステリー?いやミステリーのようでいてそうではない。 あ、こんな作家がいた。ポール・オースター。似ているわけではないけれど、同じ匂いを感じます。 「スタイリッシュ」、「かっこいい文体」といった言われ方にはちょと引いていたけれど、ハナつくわけでもなく気障でもなく、自然でスマートで、そのさじ加減が絶妙。 | ||||
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優しく穏やかな父、今は亡き美しくちょっと変わった母、半分しか血が繋がっていない兄弟、泉水と春。これは、つらい遺伝子の繋がりを飛び越えたある家族の物語であり、グラフィティアートと放火の繋がりを追うサスペンスでもあります。題材は結構重いけれど、軽妙な会話と絶妙な伏線がなかなか効いていて、読んでいて重苦しい感じはしませんでした。本の後ろ表紙に「未知の感動」って書いてあったけど、本当にその通りでした。とても哀しいけれど、とてもあたたかい。今まで感じたことのない、未知の感動を味わいました。家族って、親子って、兄弟って、最強。 | ||||
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在り来たり、と言ってしまえば其れまでなのですが、シンプルで読みやすいです。 でも、決して単調な訳ではないですよ。 文章も非常に推敲されている気がするし、読んで得した気分に成ります。 伊坂 幸太郎の本を読むのは初めてだったのですが、其れでも十分楽しめました。 是非、他の作品も読んでみたいと思わせる一冊です。 | ||||
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本屋で、タイトルに惹かれて手に取りました。 そして、一気に読み終えました。 遺伝子などの専門的な話も、登場人物が会話の中で詳しく説明しているため、 それほど困ることなく読み進めることができました。 この作品の魅力。 その1つは、登場人物がとても魅力的だということ。 とくに、主人公の両親と探偵には、惚れ惚れします。 そして、言葉の魅力が絶大で。 はっ、とさせられる言葉がたくさん溢れています。 話自体も、意外性はとくになかったものの、面白かったと思います。 でも、最後には、これで良かったのか?と、 登場人物だけでなく、読者も考えたくなるのではないでしょうか。 重力。 でもそれは、消えたり消したりできるものではなくて、 忘れさせることはできる、そういうことなんじゃないかな。 それが私の中での、正解のない答えです。 | ||||
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主人公家族+某探偵がかっこいい! 伊坂氏の本はこれが2冊目。1冊目の評価が自分の中で定まらなかった(わりによく売れていた)ので、なかなか次の2冊目に手が出なかった。文章が上手い人なので、次の本で作家として好きか嫌いかが分かれるだろうとわかっていた。つまり、1冊目は好きではなかったのですね。 この本は、本を読み慣れていない人にとっては読みづらい部分があると思われます。回想シーンがランダムに、時には無意味に挿入されるので。でも人の思考を文章にすればそんなものでしょう。散漫で、そのくせ一つこだわっていることはいつまでもずーっと尾を引き続ける。 それらの中に、伏線やはっと思わせる内容が散りばめられていることが、伊坂氏の巧さではないかと思います。まとまりがない回想であっても、そこを綴る言葉そのものはとても単純で明快。 簡単に読み終えてしまうけれど、記憶の片隅に残しておいて欲しい本だと思います。少なくとも、つまらない、の一言で終わらせるべきではない。 …映像化して欲しいようなして欲しくないような。するのは簡単だけど、多分ラストは変えられちゃうだろうなと。 | ||||
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たくさんの比喩で少し途中疲れちゃいますけど、それでもとてもいい作品でした。 なによりも、この家族が、お父さんが、いい人で、、、。遺伝子がどうのこうのっていう説明がたくさん出てきますけど、最後には、もうどうでもいいやって思いました。私はこの本を読んだ後にちょうど学校で遺伝子についてやったので、予習になりました。(どうでもよくてすみません) この本はお母さんが生きてる頃の回想が面白いですね。最後のお父さんの台詞にはぐっときます。難しい説明が多いですが、最後まで読んでみて下さい。 | ||||
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とにかくよかった! 他の方も書いているように、突然の不幸に見舞われながらもたくましく自分たちの人生を生きていくという、ごく普通のありふれた人々に対する賛歌。 人物描写も丁寧で細かく、あっという間に読みました。 ひとつの家族の物語だけどスケールが大きくて、これはぜひ映画で見てみたい。 日本映画好きな私には珍しく、これはぜひ、深遠な表現を得意とするハリウッド映画で見てみたい!と思いました。 自分の弟や両親にも読んでもらって語り合ってみたい小説。 | ||||
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