■スポンサードリンク
アヒルと鴨のコインロッカー
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
アヒルと鴨のコインロッカーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.86pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全256件 121~140 7/13ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
友人が、好きな作家さんの一人として名前を挙げていて、当時は興味が無かったものの、『重力ピエロ』の映画が面白かったので気にはなっていました。今回友人が貸してくれた本の中にこの本も入っていたので読んでみましたが・・・面白い。椎名の人の良い、弱腰描写や、河崎の丹精な顔立ちと飄々とした雰囲気、二年前のドルジのたどたどしい日本語、快活な女子琴美。人形のように整った美しい女性麗子。キャラが目に浮かぶ感じでハラハラしたり、ふっと笑ってしまったりさくっと読み進めることができました。特に椎名の心情はほんとに目の前でしゃべってる友人の世間話を聞いてるくらいリアルでいい。逆に琴美の活発すぎる勝気な動きはあまりに無謀にも思えて怖い・・・そして所々出てくる動物虐待の描写も生々しすぎて、何度もネタバレと分かっていても、どうなるのか気になって、最初のうちから最後を読んでしまう・・・という事を繰り返しちゃったけど、それ以上のどんでん返しもあるから、ものすごく惹き込まれました。そして、そのどんでん返しに気づくと、何度も何度もページを読み戻してしまったりして・・・もう一度じっくり読んでみたいとすら思えた。この作家さんはまだ『砂漠』しか他は読んでいないけれども、色々読んでみたいと思えました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
入院中に出会った本でとても心に残っています。文章もとても読みやすく、ぷっと吹き出してしまうような場面や、胸がギュッと切なくなる場面も。そして繋がるラスト。この本を読んで伊坂幸太郎さんのファンになりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伊坂幸太郎は、今、読んでいて一番面白い作家かもしれない。彼の描く「生」と「性」と「正」は非常に共感できるのである。この作品もそういった重い話題を、軽く、しかし上手にきちんと描くのである。また、描くキャラクターも好感がもてる。勧善懲悪なため読みやすいのかもしれない。実は章ごとの書き出しと締めに、あるパターンがあるのを見つけたのだが、内容とはあまり関係ないようで、こういった遊びもにくい。ボブ・ディランの曲をあとで聴いたら、なるほど、作品の世界観とぴったりであった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
引っ越してきたアパートで悪魔めいた印象の青年に出会い、「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてくる。錬られたストーリーの中に伏線が幾重にも敷かれており、意外な結末を迎えます。神という存在を閉じ込める事で、全てを無にしようと試みる…。生と死という対局な立場に置かれた人々は何を思うのか。 「世の中の動物や人間が幸せになればいいと思うのは当然だろ。生まれ変わりの長い人生の中で、たまたま出会ったんだ。少しの間くらいは仲良くやろうじゃないか」 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ボブ・ディランがロッカーに閉じ込められた神様ならば、伊坂幸太郎はミステリー界の神様だ といのは言いすぎだろうか。いや、実際その栄誉に遜色ないくらいの手腕であろう。個人的に始めて読んだ伊坂作品ということもあり、かなり思い入れのある一冊である。 本を読み勧めていくうちに「なるほど、ここでコレとアレがつながってくるわけか・・・」などと納得しながら、またその意外性、伏線の張り方のうまさに感心しながら、夢中になってページを捲った。 高校生の頃、この作品を読み終わってすぐに「これはすごい作家を見つけた」と思って、書店に走ったのはいい思い出。次に読んだラッシュライフで、更なる驚きに身を震わせたのもまた、今となっては懐かしい。 これほどすごい作品の後には、何を読んでも物足りない気さえする。ああ、もう一度こんな作品が読んでみたい。そろそろ誰か発表してくれないかしら・・・。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最初、映画で見たのですがよくって原作も読みました。 大抵の作品は映画の2時間程度という限られた時間の中で、どうしたって原作より映像が劣ってしまいがちです。 映画でよかったので是非原作をと思って手に取ったこの本は分厚い本でした。 でも、さっくり読めてやっぱり、映画に勝る素晴らしさでした。 本当にラストのどんでん返しが素晴らしくよくって、ただのミステリーではなく、ちゃんと社会性のテーマがあり、作者の言いたいことということもよくわかります。 それに華麗なる復讐という内容は読んでいて勧善懲悪でやっぱりすっきりします。 全てがハッピーエンドというわけではないので、すっきり?とは言い切れないのですが、そこもまたリアリティー。 普段の現実の日常を生きている私たちも時として、人間の優しさや、残酷さにぶち当たります。 物語りも残酷な人間と人の心を持った温かい人間とが描かれていて、必ずしも正義が勝つと言えない所が現実の厳しさですが、メッセージ性の強いとてもいい本でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この人の書く文章は、思ったことをただ書き連ねているようにしか思えず、 子供の作文のようだなと今まで感じていましたが、今回はちゃんとオチがあったので、少し驚きました。 映画になるってことは、そこそこ面白かったということですかね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
フィッシュストーリーを読んだ後、なんとなくこの本を読みました。 とても引き込まれる作品です。 大学生活を経験した読者なら、なんとなくあの曖昧な時間の過ごし方を共感しながら読めると思います。 ついでにいうと、仙台に住んだことがあれば、また趣深く読めます。 ラストは切ないです。 でも、私は満足しました。 トリックが明かされた後、是非もう一度読み返してください。 全く違った印象で読めます。 二度読み必須です! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
隣の隣。 牛のうしろに牛がいて、 そのまたうしろに牛がいて、 そのまたうしろに牛がいて、 そのまたうしろに牛がいて、 … さぁ、牛は何匹でしょうか? … 答えは2匹。 っていう堺すすむさんのネタを思い出した。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本屋を襲って広辞苑を奪う,という現実ならば一生モノだが 小説の作り話としてはいささか迫力に欠けるイベントからストーリーが始まる. 現在と過去の出来事が交互に展開されるが, 序盤は地味なイベントが細々と羅列され少々退屈である. 中盤からは河崎の病気や,ペット殺しとの関わりで興味を引きつつ物語は最終的な破局を迎える. この結末自体は予想通りであってストーリー的にはなんら意外なものではない. 意外なのはその見せ方である. 伊坂氏をこの種の仕掛けで読者を驚かせる作家とは考えてもいなかったこともあるが この手の小説にありがちな窮屈ですっきりしない感覚がなかったため 私自身はこの仕掛にはまったく気づかず十分楽しめた. またブータンの風習や宗教的背景,河崎のキャラクター,引用のよくわからない格言めいた言い回しも 作品のアクセントになっていて,琴美や椎名が振り回される感じがよく表現されている. こういう雰囲気を自然に表現するのはけっこう難しいものである. ただ,このキャラ設定に少々が無理があるように思う. 全体的なストーリーは重苦しい内容であるにも関わらず 河崎や麗子といったデフォルメされたキャラが目立ちすぎている. 他の伊坂作品ではこういったキャラがシリアスな状況でもどこか余裕を感じさせる軽やかな空気感を演出してくれるが この作品ではサスペンスにスラップスティックを持ち込んだようなチグハグな印象を受けてしまう. 小説の構成で星5つ,雰囲気に3つで,間をとった4つにします. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
相変わらず現実的なようで、現実とは離れたお話。 リアリティというか現実味に欠ける設定だが、それさえ気にならなければ素晴らしく引き込まれる。 なぞが怒涛のように押し寄せ、なぜだ?と考えているうちに話はあっと言う間に展開する。 過去と現在。2つの時間軸を交互に見せる。 この手法は作者の得意とするところでしょう。 そして完全に意表を付く、名前のトリック。 これはきちんとキャラが立っていないとできないトリックですね。 そして題名に込められた意味を知った時、衝撃を受けた。 アヒルと鴨。そういうことか。 ただ、この本は登場人物を好きになれないとまったく面白くない。 例によってみな魅力的だが、合わない人にはとことん合わないでしょう。 そうなると、読みどころが名前のトリックのところしかない。 動物虐待・性病・復讐など、テーマ性のあるキーワードがいくつか出てくるが、それをあまり活かさずに終わったのが少しさみしい。 これを読みやすいと感じるか、薄いと感じるか。 伊坂さんの作品の中でも好き嫌いが分かれそうな作品だと感じました。 この作品は文庫になっています。 アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
途中までは「??」と思いながら読み進めていた部分が、 最後に全部繋がって「そうだったのかー!」と 膝を打ちました。 非常に面白いです。構成力も筆力も、ある種、他の追随を許さないものがある。 ただ、他の方の感想を見ていると、 「重い」「後味があんまり……」というものが多いようです。 私個人の感想では★五つ以上のものだと思っているのですが、 小説は絶対ハッピーエンドじゃなくちゃ!みんな幸せがいい!という人には たしかに「おすすめ」はできないかな……と、4つにさせて頂きました。 わたしも基本はそうなんですけどね。 けど、作品の出来栄え的にはホントすごいんですよ。 私は、「魔王」よりは後味がいいのではないかと思ってるのですが、どうでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2年前に起きたペット連続殺害事件 その事件を現在と2年前の二つの視点から 描いたミステリー小説 2年前と今という2つの視点のかわるがわる によりテンポよくストーリーが進んでいく そして、最後に意外な真実が・・・ 一日でサクッと読める小説でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大どんでん返しーDVDより本がおすすめ!最後よかった('―`) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
しばらくぶりに本を読もうと思い、本屋へ行ってみました。 伊坂幸太郎は面白い、という評判は聞いていたし、それじゃ読んでみようかな、と軽い気持ちでこの本を手に取りました。 読み始めたら、しばらくぶりの読書なのに全然抵抗感なく、するすると読める。 二年前の出来事と現在の出来事が交差して、どんどん続きが読みたくなる。 面白い!!・・・とワクワクしながら久々の読書を楽しみました。 でも、後半はだいぶ先が読めてしまったのと、爽やかな文体に騙されそうになるけどけっこう後味が悪いのがちょっと残念。 あと、構成面で貫井さんの「慟哭」を思い出しました。 あれも最後辛かったなぁ・・・・。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
オリジナルは2003年リリース。直木賞より実際はレベルが高いといわれている吉川英治文学新人賞(第25回)を本作で受賞している。 最初に連想したのは村上春樹の『パン屋再襲撃』だった。あれは実際はマクドナルドを襲う話だったが、こちらは本屋。しかしながら読み終わった読後感は大分違う物だった。こちらの方が遙かに用意周到だ。変な言い方かもしれないが伊坂幸太郎の小説はプログラム的、もう一歩言い進めるとリバース・エンジニアリング的だと思う。出来上がったプログラムの構造を逆解析しているのに似ている。時間軸が2年ずれた世界が最後に交わる。この手法もどこかソースコードをインクルードして引っ張ってくるプログラミング手法を連想させる。理系の読者は似た感触を持っていると思う。 そして会話が絶妙だ。伊坂ワールドの生命線はこの会話の中にある、と感じる。 既に映像化もされているが、作者自身が言っているとおりこの作品の映像化というのは難しい気がする。と言うか小説故に可能な世界、そういうものを感じさせてくれる作品だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伊坂幸太郎の文章は大体、滅茶苦茶キレがよくて、 なんかきれいなオチというかトリックがありますが、 中には「でもストーリーがなあ・・」みたいなもあります。 (そんなわけで「ラッシュライフ」はあんまり好きじゃないです) でもこの作品はストーリーがものすごくわかりやすい上にきれいで、 エンディングが鮮やかなので 読んだ後にストレスがたまりません。 伊坂さんのいいところ総結集な本じゃないでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とにかくおもしろかった。少しずつ真相が分かってきて、最後にぴったりとパズルが完成するようなこの感覚は最高だった。時間を忘れて読むことが出来る本に久しく出逢うことができた。読んだらいいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大学に入学するため仙台のアパートに引っ越してきた僕は、その当日、謎めいた隣人、河崎から、本屋を襲撃して広辞苑を奪う計画に誘われる。同じアパートの外国人留学生を元気付けるためにプレゼントしたいのだという。だが、何故強奪しなければいけないのか? 河崎の理不尽で強引な誘いに戸惑いながらも、「怖いもの見たさ」とあまりの現実味のなさに、僕はモデルガン片手に書店の裏口を見張る羽目に!?… 2年前に仙台市内で頻発したペット殺しとそれに巻き込まれた青年達、現在進行形の書店襲撃、この二つの視点(語り手)と時間軸を異にする二つの物語が、同じ登場人物を媒介にしつつ、徐々に接近して行き、真相と謎(=2年前の青年達はどうなったのか、何故書店を襲撃したのか)が明らかにされていく。 ミステリー的仕掛けやオチも見事だが、これはやっぱり一種の青春群像劇と言えるだろう。 女たらしだがどこか憎めない超二枚目の河崎、素朴なブータンからの留学生ドルジ、ペット殺しに激しい怒りを感じる琴美。いずれもが、思いに邪(よこしま)なところは無い。その青春の喜劇と悲劇が鮮烈に描かれている。 伊坂の小説はどこと無く寓話っぽくて、現実離れのしているところがあるのだが、ギリギリのところでリアリティを保っている部分があり、この小説では、現在の語り手であり狂言回しである「僕」(椎名)が担っていると言える。 それと、「人間の命の方が他の動物の命より重いということはない。むしろ人間の方が邪悪な分、価値が低い」というのが、過去の作品を通じても伊坂の一貫した主張のようだが、この小説では、その主張がより明確に打ち出されている。 また、逆説的だが、伊坂は、動物の命を弄ぶような邪悪で狡猾な人間と、それと一線を引いて、時には闘うことも厭わない人間を対峙させることで、人間の存在の崇高さにも、信と希望を置こうとしているような気がしてならない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
カワサキの過去と現在。 本屋の襲撃に込められた想い。 物語のつくりが上手いなぁと思った。 なんともいえない余韻が残る一冊。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!